犬のブリーダーのなり方は？方法や適性、向いている人の特徴！

1-1資格の有無とブリーダーになるまでの過程

ブリーダーとしてのキャリアを築くにあたり、意外にも「必須資格」は存在しません。 しかし、資格がないからといって、誰もが簡単にブリーダーになれるわけではありません。 必要な知識や経験、動物の世話に関する適切な理解が求められます。 ブリーダーとしての道を歩み始めるには、まず動物に関する基礎知識を学ぶことが不可欠です。 これは、単に動物の扱いに慣れるだけでなく、彼らの健康や行動、適切な繁殖方法を理解するための知識を身に付けるという意味でも重要です。 例えば、犬の品種によっては繁殖に際して特定のリスクが伴う場合があります。 こうしたリスクを予測し、適切に対応できる力が求められます。

専門的な資格取得のメリット

ブリーダーとしての活動に必須な資格がないものの、特定の資格を取得することは大きなメリットがあります。 例えば、動物看護師やペットケアに関連する資格を持っていると、動物の健康管理や予防医学についての知識が深まり、ブリーダーとしての信頼性が高まります。 これにより、顧客や取引先からの信用を得やすくなるだけでなく、問題が発生した際の迅速な対応力も養われます。 資格を持つことが、プロフェッショナルとしての第一歩と言えるでしょう。

1-1各個人に合ったブリーダーへの道

ブリーダーへの道は、固定されたものではなく、個々の状況や目的に応じて異なります。 ある人は趣味として少数の犬を育てることを選び、また別の人は大規模な繁殖事業を目指すかもしれません。 それぞれの目標に応じた道のりを描くことが、成功の鍵となります。 ブリーダーになるためには、まず自分がどのようなスタイルで活動したいのかを明確にする必要があります。 趣味としてのブリーダーであれば、日常生活と両立しながら繁殖活動を行える一方、大規模にビジネスとして取り組む場合は、設備の整備や販売ルートの確保、法的な手続きなど、より多くの準備が必要となります。

趣味としてのブリーダー活動

趣味としてブリーダーを行う場合は、少数の動物を育て、主に個人の楽しみや家族の一員としてのペットを育てることが主な目的となります。 この場合、動物の飼育スペースや必要な設備が比較的少なくて済むため、家の一部を利用して繁殖活動を行うことも可能です。 しかし、動物の健康管理や繁殖に関する基礎知識は必須であり、適切なしつけや社会化も重要な要素です。

ビジネスとしてのブリーダー活動

一方、ビジネスとしてブリーダーを行う場合、より大規模な計画と準備が必要です。 繁殖事業を営むためには、販売ルートの確保や顧客対応、動物病院とのネットワーク構築など、広範な準備が必要となります。 さらに、自治体への届け出や許可取得が求められるため、法律や規制に関する知識も欠かせません。

01適性を見極める：ブリーダーに向いている人の特徴

3-1自治体への届け出

ブリーダーとして自分で犬を交配、繁殖させるためには資格や免許は必要ありません。しかし、繁殖させて誕生した子犬を販売するためには、自治体への届け出が必要です。
この届け出は「動物取扱業」と呼ばれるもので、都道府県や政令指定都市に対して、動物を取り扱う業者であることを連絡するだけでなく、法律や条例に違反しないということを意味しています。
また、動物取扱業の登録を行うときには、動物取扱責任者の資格があることが求められます。この動物取扱責任者の資格を取得するには一定の条件があり、また定期的に資格を更新するための研修を受けることが必要です。
それ以外にも、実際に開業許可を得るときには、動物を飼育するための環境が整備させているかについての調査や、飼育環境が守られているかのチェックが行われるため、ブリーダーとして開業するときには、これらの項目を満たしているかどうか、しっかりと確認しておきましょう。

3-2売買ルートの確保

ブリーダーの仕事は様々ですが、収入の多くは繁殖させた子犬を売買した収益です。そのため、開業する前には売買ルートをしっかりと確保しておくことが必要になります。
ブリーダーが子犬を販売する場合、取引相手の多くはペットショップになりますが、大手のペットショップの場合、フリーのブリーダーではなく、専属契約を交わしているブリーダーとしか取引しないということも少なくありません。専属になればある程度の収入は確保できますが、厳しい条件を課されることなどもあります。また、ペットショップの場合、取引価格は実際に販売させる価格の一割から二割程度となり、そこから人件費や光熱費、医療費などの経費を差し引いて、手元にどれだけの収入が残るかを考える必要もあります。
ペットショップ以外では、個人に対して子犬を販売することもあります。この場合、信頼できる飼い主に子犬を引き渡すことや、マージンがかからないといったメリットもありますが、個人の客を開拓するのは非常に難しいという欠点もあります。個人客を相手にする場合、中心となるのはネットショップですが、ネットでの動物の売買には様々な規制があるため、その点についてもしっかり下調べしておくことをおすすめします。

3-3お抱えの動物病院があること

ブリーダーとして仕事をする上で、欠かせない存在が動物病院です。ワクチンの接種や健康管理、出産など、自分で獣医師の資格を持っている場合以外には、必ず動物病院のお世話になることになります。
そのため、近くに信頼できる動物病院を確保しておくことは必須の条件。特に出産となると、いつ獣医師の助けが必要になるか分からないため、往診の有無や時間外診療が可能かどうかなど、あらかじめ確かめておきましょう。
大規模なブリーディングを行う場合には、顧問などと言った形で獣医師と契約するという方法もあります。

3-4将来を見据えて資格等を取ること

ブリーダーの仕事は高収入も可能になりますが、子犬が販売できなかったり、親犬が妊娠しなかったりすると収入がゼロになってしまうこともある不安定な仕事でもあります。
また、動物が繁殖可能な時期は非常に短く、高齢化した動物をどのように扱うかといった将来の問題についても考えておかなければいけません。
そのため、資格の取得を考えておくというのも一つの方法。すでに説明したように、ブリーダーになるためには特に資格は必要ではありませんが、民間団体の認定する資格の中には「愛玩動物飼養管理士」「ペット繁殖インストラクター」など、ブリーダーの知識を生かして取得できる資格もあります。
これらの資格は、自分の知識と経験を証明するものになるため、取得しておくと様々な収入につながる可能性もあります。