ブリーダーになるために必要な資格とは?種類やメリット!
ブリーダーとしての道を歩むには、動物の繁殖や健康管理に関する高度な知識が求められます。
それを証明するために、資格の取得が重要な役割を果たします。しかし、資格の種類や取得方法にはさまざまな選択肢があります。
ペットを飼育して、交配や出産を行うブリーダー。ペット業界を支える仕事であり、動物好きだという人の中には憧れている人もいるのではないでしょうか。では、ブリーダーになるためにはどのような資格が必要なのでしょうか。今回はブリーダーになるために必要な資格について解説します。
- 目次
- 1. ブリーダー資格取得の多様な選択肢
- 1-1. 民間資格の重要性とその役割
- 1-2. JCSA認定ドッグブリーダーの特徴
- 1-3. JKC愛犬飼育管理士の利点
- 1-4. ペット繁殖インストラクターのスキル
- 1-5. 愛玩動物飼養管理士の専門性
- 1-6. 動物看護師のサポート役割
- 2. 公的免許と届け出のプロセス
- 2-1. 開業に必要な手続き
- 2-2. 「動物取扱業」の届け出方法
- 2-3. 「動物取扱責任者」としての要件
- 3. ブリーダー資格を取得するメリット
- 3-1. 専門性と法的な信頼性の向上
- 3-2. 適切な飼育管理と消費者の信頼
- 3-3. 法令遵守による業界での信用
- 4. 資格取得によるキャリアアップ
- 4-1. 資格を活かした新しいビジネスチャンス
- 4-2. 民間資格が開く可能性
- 4-3. 開業後の成功のための資格活用法
- 5. 動物取扱責任者の重要な役割
- 5-1. 業務の詳細と責任範囲
- 5-2. 消費者保護のための法的義務
- 5-3. 動物福祉における責任
- 6. 資格取得後の継続的な学習と成長
- 6-1. 専門知識のアップデート
- 6-2. 定期的な研修やセミナーへの参加
- 6-3. 書籍やオンラインリソースの活用
- 6-4. 実践を通じたスキルの向上
- 6-5. 動物の健康管理の実践
- 6-6. トラブルシューティングのスキルを磨く
- 6-7. ネットワークの構築と情報共有
- 6-8. 他の専門家との交流
- 6-9. 情報の共有プラットフォームの活用
- 7. ブリーダーの資格とは?
- 7-1. 特別な資格は必要ない
- 7-2. ブリーダーに関する資格は民間の資格
- 8. 民間の資格とは?
- 8-1. ブリーディング技能師
- 8-2. ペット繁殖インストラクター
- 8-3. JCSA認定ドッグブリーダー
- 8-4. ペット繁殖指導員
- 8-5. 愛玩動物飼養管理士
- 9. 開業には免許が必要
- 9-1. 自ら動物の販売を行う場合は届け出が必要
- 10. まとめ
01ブリーダー資格取得の多様な選択肢
1-1民間資格の重要性とその役割
民間資格は、法的な義務ではないものの、ブリーダーとしての専門性を示すための大きなメリットがあります。 これらの資格を取得することで、消費者に対して信頼を与え、適正な飼育管理ができることを証明します。 また、資格によって学ぶ知識は、ブリーダーとしての日常業務を支えるだけでなく、動物福祉に貢献する上でも重要です。 ここでは、主要な民間資格について詳しく解説します。
JCSA認定ドッグブリーダーの特徴
JCSA認定ドッグブリーダーは、犬の繁殖に特化した資格です。 この資格を取得することで、犬種の特徴や適切な繁殖方法に関する専門知識を持っていることを示せます。 さらに、遺伝的な疾患を避けるための繁殖計画や、健全な犬を育てるための飼育環境の整備など、総合的なスキルが求められます。 この資格は、ブリーダーとして犬に対する深い理解を持ち、消費者に安心を与える大きな要素となります。
JKC愛犬飼育管理士の利点
JKC愛犬飼育管理士は、犬の飼育に関する包括的な知識を提供する資格です。 この資格を取得することで、繁殖に限らず、日常的な犬のケアや行動学に関するスキルも習得できます。 JKCの資格は業界内での信頼度が高く、飼育管理士としての知識は、ペットオーナーや他のブリーダーとの信頼関係を築く上で重要な役割を果たします。 犬の健康維持や適切な食事管理など、細やかなサポートが可能になります。
ペット繁殖インストラクターのスキル
ペット繁殖インストラクターは、犬だけでなく、さまざまなペットの繁殖に関する知識を提供する資格です。 この資格は、多種多様な動物の繁殖に関する知識を持つ専門家としての証です。 繁殖計画の立案から、適切な交配の方法、そして産まれた子どもの健康管理に至るまで、インストラクターとして幅広いスキルが求められます。 これにより、ペットオーナーへの指導や他のブリーダーへのアドバイスが可能となり、業界内での地位を高められます。
愛玩動物飼養管理士の専門性
愛玩動物飼養管理士の資格は、主に愛玩動物の福祉と飼育に焦点を当てた資格です。 この資格は、動物愛護や福祉の観点から、正しい飼育方法や繁殖に関する知識を学びます。 特に、動物の福祉を第一に考えた飼育方法を実践できることが、この資格取得者の特徴です。 動物を取り扱うビジネスにおいては、消費者からの信頼を得るための大きな武器となります。
動物看護師のサポート役割
動物看護師は、ペットの健康管理において欠かせない存在です。 ブリーダーとして活動する際、動物看護師の知識を持つことで、繁殖中や繁殖後のペットの健康を適切に管理することが可能になります。 特に、出産や病気の際には、迅速な対応が求められるため、動物看護師としてのスキルは大きな強みとなります。 これにより、ブリーダーとしての信頼性が一層高まり、健康で元気な動物を消費者に提供できることが保証されます。
01公的免許と届け出のプロセス
1-1開業に必要な手続き
ブリーダーとして正式に事業を始めるためには、まず「動物取扱業」としての登録が必要です。 この登録は、動物の繁殖や販売を行うために法的に義務付けられたものであり、消費者に対して信頼性を示すための重要なステップです。 さらに、動物取扱責任者としての資格を持つことが求められ、これにより適切な飼育や取引が行われることを保証します。
「動物取扱業」の届け出方法
「動物取扱業」として事業を行うためには、管轄の自治体に届け出を行う必要があります。 この届け出は、事業所の所在地に応じて行い、地方自治体ごとに細かな規定が異なることがありますが、基本的な手順は全国的に共通しています。 届け出の際には、事業所の詳細や飼育環境に関する情報を提供し、動物の取り扱いに関する基準を満たしているかどうかを確認されます。 届け出は、飼育施設の衛生状況、動物の健康管理体制、繁殖の計画などが審査対象となり、これらの基準をクリアすることで登録が承認される仕組みです。 また、届け出には定められた登録料が必要であり、登録が完了すると「動物取扱業」としての証明書が発行されます。 この証明書は、消費者に対して信頼性を示すだけでなく、法律に基づいたビジネス活動を行っている証でもあります。
「動物取扱責任者」としての要件
「動物取扱責任者」とは、動物取扱業を営む上で、動物の健康管理や取引の適正性を確保するための責任者です。 この役割は、動物を取り扱うすべての事業者に必要とされ、事業所ごとに1名以上の動物取扱責任者が必要です。 この資格を取得するためには、一定の条件を満たす必要があり、動物に関する専門的な知識と経験が求められます。 動物取扱責任者として認定されるためには、まず以下のいずれかの条件を満たしている必要があります。 動物に関する大学や専門学校を卒業していること 動物取扱業に関して一定期間の実務経験があること 指定された講習会を受講し、適切な知識を身につけること この資格を得ることで、ブリーダーとして動物福祉を重視した事業運営が可能となり、消費者に対しても信頼性の高いサービスを提供できます。 また、定期的な講習会への参加が義務付けられており、最新の動物福祉や法律に関する知識を常にアップデートすることが求められます。 これにより、動物に対する適切なケアと取引の透明性を維持できます。
01ブリーダー資格を取得するメリット
1-1専門性と法的な信頼性の向上
ブリーダー資格を取得することは、単に動物を繁殖させる知識を得ること以上の意味を持ちます。 それは、動物の健康管理や適切な繁殖方法、法律に基づいた責任ある取引を行う能力を備えた専門家としての証明でもあります。 資格を持つことは、ブリーダーとしての専門性を強調し、消費者や業界からの信頼を獲得する上で重要な要素となります。
適切な飼育管理と消費者の信頼
資格を取得することで、動物の適切な飼育管理が可能になるだけでなく、その能力を証明することが可能です。 特に、繁殖や飼育においては、動物の健康を維持し、ストレスを最小限に抑えた環境を提供することが求められます。 資格取得者は、これらの知識を持ち合わせており、動物の福祉に基づいた管理方法を実践できることが強調されます。 さらに、消費者にとっても、資格を持ったブリーダーからペットを購入することは安心材料となります。 消費者は、資格を持つブリーダーが適切な管理を行い、健康で健全な動物を提供していると信頼できるのです。 これにより、ペットの購入後も飼育に関するサポートを受けられる可能性が高まり、長期的な関係を築くことが期待されます。
法令遵守による業界での信用
ブリーダー資格は、法律に基づいた動物取扱業としての認可を受けるために必要な条件の一つです。 資格を持つことで、業界の規定や法令を遵守していることを示し、消費者や取引先からの信用を得ることができます。 特に、動物愛護に関連する法律や規則に詳しい資格取得者は、動物の福祉を最優先に考えたビジネス運営ができるため、他のブリーダーとの差別化が図れるのです。 また、法令遵守による信用は、業界内での地位向上にも寄与します。 資格を持つことで、適切な取引が行われていることが明確になり、行政や業界団体からのサポートを受けやすくなります。 これにより、事業拡大や新たな取引先の獲得につながり、ブリーダーとしての成功に一層近づけるでしょう。
01資格取得によるキャリアアップ
1-1資格を活かした新しいビジネスチャンス
ブリーダーとしての資格は、動物に関する知識やスキルを証明するものであり、その取得によって従来の枠を超えたビジネスチャンスが広がります。 資格を活かして、新しい市場に参入したり、既存のビジネスを拡大したりすることが可能になります。
民間資格が開く可能性
民間資格は、公的な免許に比べて取得しやすく、その分幅広い分野でのビジネスチャンスを提供します。 例えば、JCSA認定ドッグブリーダーや愛玩動物飼養管理士などの資格は、ペット業界における新たな市場の開拓に役立ちます。 これらの資格を活かし、ペットの繁殖だけでなく、ペットのケアやしつけ、飼い主向けのセミナー開催といったビジネスを展開できます。 資格を持つことで、顧客に対してより高い信頼を築き、ペットに関するサービスの提供範囲を広げることが可能です。 また、資格保持者同士のネットワークを活用することで、新たなビジネスパートナーとのコラボレーションや、地域を超えた取引の機会も生まれるでしょう。 特に、ペットの健康管理や福祉に重点を置いたサービスを提供することで、他の競合ブリーダーとの差別化を図ることができます。
開業後の成功のための資格活用法
資格を取得した後、その知識やスキルをどう活かすかが成功の鍵となります。 開業後に資格を最大限に活用するためには、専門性を強調したサービスを提供し、他のブリーダーとの差別化を図ることが重要です。 例えば、動物の健康管理に関する資格を持っている場合、繁殖や販売だけでなく、飼育環境の改善やペットの健康維持に特化したアドバイスを提供できます。 消費者に対して、単なる販売者ではなく、ペットの一生を見守るパートナーとしての役割を強調することで、長期的な信頼関係を築くことが可能です。 また、資格取得者は定期的な研修や講習を通じて新しい知識を得ることが求められるため、常に最新の情報に基づいたサービスを提供できます。 これにより、消費者にとって信頼できるブリーダーとしての地位を確立でき、口コミや紹介を通じてビジネスの拡大に繋がる可能性が高まります。 資格を持つことは、開業後の成功を支える強力な武器となりますが、それを活かすためには計画的なビジネス展開が不可欠です。 市場のニーズに応じたサービスを提供し、継続的に資格を活かした新しいチャンスを追求することで、ブリーダーとしてのキャリアをより充実させられるでしょう。
01動物取扱責任者の重要な役割
1-1業務の詳細と責任範囲
動物取扱責任者の業務は、動物の健康管理や適切な取扱いを行うための指導と監督を行うことです。 これには、事業所での動物の飼育環境の整備、健康状態のチェック、法律に基づいた運営の遵守などが含まれます。 業務の範囲は広範であり、消費者に対して信頼できるサービスを提供するための基盤となっています。
消費者保護のための法的義務
動物取扱責任者には、法律に基づいて消費者保護を確保する義務があります。 特に、動物の健康状態や飼育環境が適切に保たれていることを保証し、消費者に対して信頼できる情報を提供する責任を負っています。 例えば、動物の販売においては、消費者が購入する動物の健康状態や性格について正確な情報を提供し、購入後のトラブルを未然に防ぐことが求められます。 さらに、動物取扱責任者は、法律に基づいた適切な手続きを守ることも重要です。 動物の取引に関する書類の整備や、法律で定められた基準に基づいた繁殖計画を実施することで、消費者が安心して動物を購入できる環境を整えます。 このように、動物取扱責任者は消費者に対して高い責任を持ち、法的な義務を果たすことで信頼を築いています。
動物福祉における責任
動物取扱責任者は、動物福祉の確保にも大きな責任を持っています。 これは、動物の健康と安全を守るだけでなく、適切な環境で動物が飼育されることを保証する役割です。 具体的には、動物がストレスを感じないような生活環境を整え、病気やケガの予防に努めることが求められます。 動物福祉における責任を果たすために、動物取扱責任者は定期的な健康チェックや適切な食事管理を行う必要があります。 また、動物の行動や性格に応じた飼育方法を指導し、繁殖においても遺伝的な疾患を防ぐための適切な計画を立てることが重要です。 これにより、動物が健康で幸せな生活を送ることができ、ブリーダーとしての信頼性を高められます。
01資格取得後の継続的な学習と成長
1-1専門知識のアップデート
資格を取得したからといって、その知識が永続的に有効であるわけではありません。 業界のトレンドや法令の改正、動物の健康管理に関する新たな研究成果など、常に新しい情報が出てきます。 これらの情報を定期的にアップデートすることで、適切な飼育方法や消費者へのアドバイスが可能になります。
定期的な研修やセミナーへの参加
専門知識をアップデートするための有効な手段として、定期的な研修やセミナーへの参加があります。 これにより、業界の最新情報を得られるだけでなく、他の専門家とネットワーキングを行う機会にもなります。 多くの団体や協会では、ブリーダー向けの専門的なセミナーが開催されており、参加することで新しい技術や知識を学べるだけでなく、実践的なスキルを磨く場にもなります。
書籍やオンラインリソースの活用
また、専門書やオンラインコースを活用することで、独自に学習を進められます。 最新の動物福祉に関する書籍や、繁殖技術の向上に役立つ教材を選ぶことで、専門知識をさらに深められます。 オンラインリソースは、自分のペースで学ぶことができ、忙しいブリーダーにとっても大変便利です。
1-1実践を通じたスキルの向上
資格を取得した後の成長には、実践を通じたスキルの向上が不可欠です。 動物を実際に扱いながら学ぶことで、知識を深め、実践力を高められます。
動物の健康管理の実践
特に動物の健康管理に関しては、実践を通じてしか得られない知識や経験が多いです。 日々の飼育において、動物の健康状態を観察し、適切な対応を行うことで、より深い理解が得られます。 例えば、繁殖中の母犬や子犬の健康管理においては、適切な食事や環境の提供が重要であり、実際の経験から学ぶことが多いです。
トラブルシューティングのスキルを磨く
また、動物に関するトラブルが発生した際の対処法も、実践を通じて身につけていくものです。 予期しない病気や怪我が発生することもありますが、迅速かつ適切に対応できるスキルは、経験を重ねることで培われます。 このような経験が、ブリーダーとしての自信を深め、消費者への信頼感を高める要因となります。
1-1ネットワークの構築と情報共有
継続的な学習の一環として、他のブリーダーや専門家とのネットワークを構築することも重要です。 業界内での交流を通じて、情報を共有し合うことで、より広い視野を持つことができ、自己成長にも繋がります。
他の専門家との交流
他のブリーダーや動物医療の専門家と交流することで、異なる視点からの意見やアドバイスを得ることができます。 このようなネットワークは、問題解決のための新たなアイデアを得る手助けにもなります。 業界のイベントや展示会に参加することで、より多くの人と接触し、知識を広げることが可能です。
情報の共有プラットフォームの活用
さらに、SNSやオンラインフォーラムを活用して情報を共有することも効果的です。 動物に関する最新情報や実践的なアドバイスを交換することで、ブリーダー業界全体の向上にも貢献できます。 このような交流は、孤独感を減らし、共通の目標に向かってともに成長するための重要な要素となります。
01ブリーダーの資格とは?
ペットの飼育や交配、出産に対する深い知識が必要となるのがブリーダー。では、ブリーダーになるためにはどのような資格が必要なのでしょうか。
1-1特別な資格は必要ない
実は、ブリーダーになるための国家資格というものは存在しません。たとえば、獣医師には、国家試験に合格しなければ得られない獣医師の資格が必要ですが、この資格を取ればブリーダーになれるという資格はありません。
しかし、ブリーダーはペットに対する深い知識が必要な仕事であることには変わりありません。そのため、ブリーダーとしての知識などを勉強するための資格は複数存在します。
1-2ブリーダーに関する資格は民間の資格
ブリーダーになるためには、国家資格は必要ありません。ブリーダーに関する資格は民間の資格のみ。民間の資格というのは、民間の団体が独自に基準を設けて、受験者の知識や経験、能力などを判断するもの。そのため、資格を運営したり、主催したりする団体によって合格基準や受験資格なども変わってきます。
02民間の資格とは?
それでは、ブリーダーに関する民間の資格にはどのようなものがあるのでしょうか。
2-1ブリーディング技能師
ブリーディング技能師とは、ペットの繁殖を行うための知識や技術のレベルを計るための資格です。ブリーディング技能師は「財団法人職業技能振興会」が行う資格試験で、資格の取得に際しては、動物の繁殖を行う場合の、遺伝病や出産のリスク、繁殖に必要な環境についての、動物看護や繁殖飼育の専門的な知識が求められます。試験の内容は、動物看護学から内科学や外科学、微生物学、繁殖飼育学から遺伝と性周期、胎児の成長や出産などといった分野から出題が行われます。
2-2ペット繁殖インストラクター
ペット繁殖インストラクターは「日本インストラクター技術協会」が行っている試験で、この資格を取得すると、ペットの種類ごとの繁殖に対する適切な知識を持っているという証明になります。たとえば、人工授精を含めた交配の方法や犬の妊娠周期、飼育の割合、それぞれの犬種によって異なる繁殖に際する注意点などについての知識を学べることから、ブリーダーとして働く上では非常に有効な資格と言えるでしょう。
受験資格は設けられておらず、在宅で試験を受けられることや、試験は二か月に一度実施されているため、挑戦しやすいというメリットがあります。
2-3JCSA認定ドッグブリーダー
JCSA認定ドッグブリーダーは、ペットのしつけや訓練、飼育などを幅広く行っている株式会社日本ケンネルカレッジが認定団体となっている資格です。この資格は、協会が指定したカリキュラムを修了することが受験資格となりますが、年齢や実務経験などの条件は設けられていません。学習期間は標準で五か月とされているため、気長にゆっくりと勉強に取り組みたいという人に最適です。また、通信講座ではありますが、学校でのスクリーニングが設けられているため、実技についても学ぶことができるというメリットがあります。資格を取得したあとは、独立開業に関する支援セミナーや加盟しているサロンを紹介してくれるため、開業の準備を勧めやすいというメリットもあります。
2-4ペット繁殖指導員
ペット繁殖指導員は「一般社団法人日本ペット技能検定協会」による認定資格です。ブリーダーになるために専門的な知識を習得したいという人にとって便利な資格です。受験資格は教会指定の日本畜犬学会指定校のカリキュラムを修了していることですが、こちらも年齢や実務経験などの制限はありません。
こちらの資格は、通学・通信講座の両方が用意されているため、自分の時間や居住地などによって最適な方法を選ぶことができます。
2-5愛玩動物飼養管理士
愛玩動物飼養管理士は「日本愛玩動物協会」が認定する資格で、取得すると「動物の愛護および管理に関する法律」に基づいてペットの愛護や適切な飼育についての知識を証明することができます。取得に際しては協会が開催する講義を受講、模擬試験を経ることで認定試験を受験することができます。この資格は、トリミングなど動物関係の専門学校でも受講することができるため、動物関係の資格の一つとして人気を集めています。
このように、ブリーダーに関する資格は様々なですが、通学や通信で受講できるものなどがあるため、自分の都合に合った取りやすい資格を選ぶとよいでしょう。
03開業には免許が必要
ブリーダーになるためには、国家資格はありませんが、ブリーダーとして開業するためには免許が必要になります。ここでは、ブリーダーになるために必要な免許や、開業までの流れについてについて解説します。
3-1自ら動物の販売を行う場合は届け出が必要
ブリーダーになるには免許は必要ありません。また、ペットを繁殖させるだけなら、同様に資格などは必要ではありません。しかし、自分で繁殖させたペットを売買するには、自治体に「動物取扱業」という届け出が必要になります。
動物取扱業とは、動物の繁殖や飼育、展示、売買を行う業者を指す言葉で、都道府県または政令指定都市に登録が必要になります。
また、この登録を行うときには「動物取扱責任者」の資格が必要です。
動物取扱責任者の資格を取得するためには以下の条件があります。
・動物取扱業の種別ごとに、6か月以上の実務が必要
・知識や技術を学ぶため1年以上教育する学校を卒業していること
・知識や技術についての資格試験に合格していること
動物取扱責任者の資格を取得するためには、これら三つのうち、ひとつ以上の条件を満たすことが必要になります。もし一年以上、動物関連の専門学校に通い、卒業している場合にはすでに資格取得の条件は満たされていることになります。
また、これまでブリーダーとして半年以上勤務した経験がある場合や、関連の資格を取得している場合にも、動物取扱責任者の資格を取得することができます。そのためにも、資格試験を受験するときには、それが動物取扱責任者の資格を取得が可能なのかどうかを調べておくことも重要になります。
さらに、動物取扱責任者の資格を取得するためには、動物取扱責任者研修を受講することも必要になります。この研修では、ビジネスで動物を取り扱う際に、注意すべき点や関連する法律について学ぶための研修です。
なお動物取扱業は、一度登録すれば終わりということではなく、運転免許のように定期的に更新する必要があります。動物取扱責任者研修も法定研修であるため、毎年受験して更新することが必要です。
ただし、資格を取得して研修を行っても、過去に動物愛護関連の法律違反が合った場合や、その違反から一定の期間が経過していない場合には、許可が下りないケースもあります。
01まとめ
ブリーダーとして成功するためには、資格取得が非常に重要です。
資格を取得することで、動物の繁殖や飼育に関する専門的な知識が証明され、消費者や業界からの信頼を得ることができます。
民間資格や公的免許を適切に取得し、それぞれのメリットを最大限に活用することが、ブリーダーとしてのキャリアアップやビジネスの成功に繋がります。
継続的な学習と実践を重ね、常に最新の情報に基づいて成長していくことが重要です。
この講座は!プロの監修を受けています!
講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
ほしのたかき 先生
犬の飼育に関する記事執筆・監修
1994年生まれ。北海道出身。高等学校卒業後に消防職員として8年間勤務。その後Webライターとして活動。
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1-1特別な資格は必要ない
実は、ブリーダーになるための国家資格というものは存在しません。たとえば、獣医師には、国家試験に合格しなければ得られない獣医師の資格が必要ですが、この資格を取ればブリーダーになれるという資格はありません。
しかし、ブリーダーはペットに対する深い知識が必要な仕事であることには変わりありません。そのため、ブリーダーとしての知識などを勉強するための資格は複数存在します。
1-2ブリーダーに関する資格は民間の資格
ブリーダーになるためには、国家資格は必要ありません。ブリーダーに関する資格は民間の資格のみ。民間の資格というのは、民間の団体が独自に基準を設けて、受験者の知識や経験、能力などを判断するもの。そのため、資格を運営したり、主催したりする団体によって合格基準や受験資格なども変わってきます。
2-1ブリーディング技能師
ブリーディング技能師とは、ペットの繁殖を行うための知識や技術のレベルを計るための資格です。ブリーディング技能師は「財団法人職業技能振興会」が行う資格試験で、資格の取得に際しては、動物の繁殖を行う場合の、遺伝病や出産のリスク、繁殖に必要な環境についての、動物看護や繁殖飼育の専門的な知識が求められます。試験の内容は、動物看護学から内科学や外科学、微生物学、繁殖飼育学から遺伝と性周期、胎児の成長や出産などといった分野から出題が行われます。
2-2ペット繁殖インストラクター
ペット繁殖インストラクターは「日本インストラクター技術協会」が行っている試験で、この資格を取得すると、ペットの種類ごとの繁殖に対する適切な知識を持っているという証明になります。たとえば、人工授精を含めた交配の方法や犬の妊娠周期、飼育の割合、それぞれの犬種によって異なる繁殖に際する注意点などについての知識を学べることから、ブリーダーとして働く上では非常に有効な資格と言えるでしょう。
受験資格は設けられておらず、在宅で試験を受けられることや、試験は二か月に一度実施されているため、挑戦しやすいというメリットがあります。
2-3JCSA認定ドッグブリーダー
JCSA認定ドッグブリーダーは、ペットのしつけや訓練、飼育などを幅広く行っている株式会社日本ケンネルカレッジが認定団体となっている資格です。この資格は、協会が指定したカリキュラムを修了することが受験資格となりますが、年齢や実務経験などの条件は設けられていません。学習期間は標準で五か月とされているため、気長にゆっくりと勉強に取り組みたいという人に最適です。また、通信講座ではありますが、学校でのスクリーニングが設けられているため、実技についても学ぶことができるというメリットがあります。資格を取得したあとは、独立開業に関する支援セミナーや加盟しているサロンを紹介してくれるため、開業の準備を勧めやすいというメリットもあります。
2-4ペット繁殖指導員
ペット繁殖指導員は「一般社団法人日本ペット技能検定協会」による認定資格です。ブリーダーになるために専門的な知識を習得したいという人にとって便利な資格です。受験資格は教会指定の日本畜犬学会指定校のカリキュラムを修了していることですが、こちらも年齢や実務経験などの制限はありません。
こちらの資格は、通学・通信講座の両方が用意されているため、自分の時間や居住地などによって最適な方法を選ぶことができます。
2-5愛玩動物飼養管理士
愛玩動物飼養管理士は「日本愛玩動物協会」が認定する資格で、取得すると「動物の愛護および管理に関する法律」に基づいてペットの愛護や適切な飼育についての知識を証明することができます。取得に際しては協会が開催する講義を受講、模擬試験を経ることで認定試験を受験することができます。この資格は、トリミングなど動物関係の専門学校でも受講することができるため、動物関係の資格の一つとして人気を集めています。
このように、ブリーダーに関する資格は様々なですが、通学や通信で受講できるものなどがあるため、自分の都合に合った取りやすい資格を選ぶとよいでしょう。
03開業には免許が必要
ブリーダーになるためには、国家資格はありませんが、ブリーダーとして開業するためには免許が必要になります。ここでは、ブリーダーになるために必要な免許や、開業までの流れについてについて解説します。
3-1自ら動物の販売を行う場合は届け出が必要
ブリーダーになるには免許は必要ありません。また、ペットを繁殖させるだけなら、同様に資格などは必要ではありません。しかし、自分で繁殖させたペットを売買するには、自治体に「動物取扱業」という届け出が必要になります。
動物取扱業とは、動物の繁殖や飼育、展示、売買を行う業者を指す言葉で、都道府県または政令指定都市に登録が必要になります。
また、この登録を行うときには「動物取扱責任者」の資格が必要です。
動物取扱責任者の資格を取得するためには以下の条件があります。
・動物取扱業の種別ごとに、6か月以上の実務が必要
・知識や技術を学ぶため1年以上教育する学校を卒業していること
・知識や技術についての資格試験に合格していること
動物取扱責任者の資格を取得するためには、これら三つのうち、ひとつ以上の条件を満たすことが必要になります。もし一年以上、動物関連の専門学校に通い、卒業している場合にはすでに資格取得の条件は満たされていることになります。
また、これまでブリーダーとして半年以上勤務した経験がある場合や、関連の資格を取得している場合にも、動物取扱責任者の資格を取得することができます。そのためにも、資格試験を受験するときには、それが動物取扱責任者の資格を取得が可能なのかどうかを調べておくことも重要になります。
さらに、動物取扱責任者の資格を取得するためには、動物取扱責任者研修を受講することも必要になります。この研修では、ビジネスで動物を取り扱う際に、注意すべき点や関連する法律について学ぶための研修です。
なお動物取扱業は、一度登録すれば終わりということではなく、運転免許のように定期的に更新する必要があります。動物取扱責任者研修も法定研修であるため、毎年受験して更新することが必要です。
ただし、資格を取得して研修を行っても、過去に動物愛護関連の法律違反が合った場合や、その違反から一定の期間が経過していない場合には、許可が下りないケースもあります。
01まとめ
ブリーダーとして成功するためには、資格取得が非常に重要です。
資格を取得することで、動物の繁殖や飼育に関する専門的な知識が証明され、消費者や業界からの信頼を得ることができます。
民間資格や公的免許を適切に取得し、それぞれのメリットを最大限に活用することが、ブリーダーとしてのキャリアアップやビジネスの成功に繋がります。
継続的な学習と実践を重ね、常に最新の情報に基づいて成長していくことが重要です。
3-1自ら動物の販売を行う場合は届け出が必要
ブリーダーになるには免許は必要ありません。また、ペットを繁殖させるだけなら、同様に資格などは必要ではありません。しかし、自分で繁殖させたペットを売買するには、自治体に「動物取扱業」という届け出が必要になります。
動物取扱業とは、動物の繁殖や飼育、展示、売買を行う業者を指す言葉で、都道府県または政令指定都市に登録が必要になります。
また、この登録を行うときには「動物取扱責任者」の資格が必要です。
動物取扱責任者の資格を取得するためには以下の条件があります。
・動物取扱業の種別ごとに、6か月以上の実務が必要
・知識や技術を学ぶため1年以上教育する学校を卒業していること
・知識や技術についての資格試験に合格していること
動物取扱責任者の資格を取得するためには、これら三つのうち、ひとつ以上の条件を満たすことが必要になります。もし一年以上、動物関連の専門学校に通い、卒業している場合にはすでに資格取得の条件は満たされていることになります。
また、これまでブリーダーとして半年以上勤務した経験がある場合や、関連の資格を取得している場合にも、動物取扱責任者の資格を取得することができます。そのためにも、資格試験を受験するときには、それが動物取扱責任者の資格を取得が可能なのかどうかを調べておくことも重要になります。
さらに、動物取扱責任者の資格を取得するためには、動物取扱責任者研修を受講することも必要になります。この研修では、ビジネスで動物を取り扱う際に、注意すべき点や関連する法律について学ぶための研修です。
なお動物取扱業は、一度登録すれば終わりということではなく、運転免許のように定期的に更新する必要があります。動物取扱責任者研修も法定研修であるため、毎年受験して更新することが必要です。
ただし、資格を取得して研修を行っても、過去に動物愛護関連の法律違反が合った場合や、その違反から一定の期間が経過していない場合には、許可が下りないケースもあります。
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