猫のくしゃみ鼻水の原因は?対処法や予防法について解説!
猫がくしゃみや鼻水を出す原因には、さまざまな要素が関わっています。
環境中のアレルゲン、ウイルスや細菌感染、さらには異物を吸い込んだり、ストレスが原因となったりすることも少なくありません。
猫がくしゃみをするたびに必ずしも深刻な問題ではないかもしれませんが、症状が続く場合や他の異常が見られる場合には、早めに対処することが大切です。
猫も人間と同じようにくしゃみや鼻水を出すことがあります。一度か二度のくしゃみや、短時間の鼻水なら心配はいりませんが、その状態が長続きするようだと病気の可能性も。今回は猫がくしゃみや鼻水を出す原因と対処法についてご紹介します。
- 目次
- 1. 猫がくしゃみをする主な原因を探る
- 1-1. 環境アレルギーによる影響
- 1-2. アレルゲンの特定と除去方法
- 1-3. ウイルスや細菌による感染症のリスク
- 1-4. 早期診断と治療の重要性
- 1-5. 異物の吸引がもたらす影響
- 1-6. 異物を吸引した際の対処法
- 1-7. ストレスが体に及ぼす影響
- 1-8. ストレスの軽減と環境整備
- 2. アレルギーが原因の場合の対策
- 2-1. アレルゲンの特定と除去方法
- 2-2. アレルゲンの特定方法
- 2-3. アレルゲンの除去方法
- 2-4. 抗ヒスタミン薬の使用とその効果
- 2-5. 抗ヒスタミン薬の効果と適応
- 2-6. 副作用と注意点
- 2-7. 予防策としての環境調整
- 2-8. 室内環境の整備
- 2-9. アレルギー予防のための生活習慣
- 3. ウイルス性・細菌性の病気への対応
- 3-1. 早期診断と治療薬の処方
- 3-2. 診断方法と処方される治療薬
- 3-3. 治療中のケアポイント
- 3-4. 猫の体調をサポートするためのケア
- 3-5. 投薬の際の注意点
- 3-6. 感染症予防のための日常ケア
- 3-7. 予防接種の重要性
- 3-8. 衛生環境の整備
- 3-9. ストレスの少ない環境づくり
- 4. 異物を吸引した場合の対処法
- 4-1. 事故防止のためにできること
- 4-2. 家庭内の危険物を取り除く方法
- 4-3. 猫の遊び環境を工夫する
- 4-4. 獣医師の診察が必要な場合
- 4-5. 異物を吸引したと疑われる症状
- 4-6. 診察時に行われる処置と治療
- 4-7. 自宅での経過観察とケア
- 4-8. 異物除去後の体調管理
- 4-9. 安静とストレスの軽減
- 5. 猫のくしゃみを予防するための生活習慣
- 5-1. 体調管理と定期検診の重要性
- 5-2. 日常的な体調管理の方法
- 5-3. 定期検診のメリット
- 5-4. ストレス軽減のための環境作り
- 5-5. リラックスできるスペースの提供
- 5-6. ルーティンの確立と安定
- 5-7. 飼い主とのコミュニケーションの効果
- 5-8. 猫との遊び時間の重要性
- 5-9. 触れ合いによる信頼関係の強化
- 6. 猫がくしゃみや鼻水を出す理由
- 6-1. くしゃみや鼻水の原因は?
- 6-2. くしゃみだけの場合
- 6-3. 猫の年齢と鼻水
- 7. 猫がくしゃみや鼻水を出す病気
- 7-1. 1.猫風邪 or 猫インフルエンザ(原因:ウィルス感染)
- 7-2. 2.アレルギー性鼻炎(原因:ウイルス感染/ハウスダスト/花粉など多岐にわたる)
- 7-3. 3.副鼻腔炎(原因:鼻炎が進行して副鼻腔に細菌が繁殖しておこる)
- 7-4. 4.クリプトコッカス症(原因:カビを鼻などから吸い込むことで感染する。人獣共通感染症)
- 7-5. 5.猫エイズウイルス感染(原因:猫エイズにかかっている猫から血液などの体液を介して感染)
- 7-6. 6.肺炎(原因:ウイルス性/細菌感染/アレルギー/誤嚥など多岐にわたる)
- 7-7. 7.鼻腔内腫瘍(一例:鼻腔内にできるリンパ腫など)
- 8. くしゃみ・鼻水が出たときの対処法
- 8-1. 鼻水の色を確認(透明/黄色~緑色/ピンクや赤)
- 8-2. いつ、どういったときに症状が出始めたか確認
- 8-3. くしゃみ鼻水以外の症状について確認
- 8-4. 鼻水や鼻血が出ていたら、すぐに病院に行く
- 8-5. 多頭飼いしている場合は、隔離する
- 9. 猫のくしゃみの予防法
- 10. まとめ
01猫がくしゃみをする主な原因を探る
1-1環境アレルギーによる影響
猫がくしゃみをする原因として、環境中のアレルゲンによるアレルギー反応が挙げられます。 アレルゲンには、ダニや花粉、ホコリなどが含まれ、これらが猫の呼吸器に入り込むと、くしゃみや鼻水が引き起こされることがあります。 アレルギーが原因のくしゃみは、季節によって悪化することも多く、特に春や秋には猫もアレルギー症状に悩まされることがあるでしょう。
アレルゲンの特定と除去方法
アレルギーによるくしゃみを軽減するためには、まず原因となるアレルゲンを特定することが重要です。 定期的な掃除や空気清浄機の使用、外出時の花粉対策などが効果的です。 さらに、場合によっては獣医師と相談し、抗ヒスタミン薬の投与などの治療も考慮されるべきでしょう。
1-1ウイルスや細菌による感染症のリスク
次に考えられる原因は、ウイルスや細菌による感染症です。 猫風邪やインフルエンザなどのウイルス感染や、細菌性の鼻炎が引き起こすくしゃみは、一般的な症状です。 これらの感染症は、くしゃみだけでなく、鼻水、咳、発熱など、他の症状を伴うことが多く、重症化する前に早期に対処することが重要です。
早期診断と治療の重要性
感染症が疑われる場合、獣医師による早期の診断と治療が求められます。 適切な治療薬の処方や、猫の体力を維持するための安静と水分補給が不可欠です。 特にウイルス性の疾患は、ほかの猫にも感染しやすいため、感染を広げないための対策も講じる必要があります。
1-1異物の吸引がもたらす影響
猫がくしゃみをするもう一つの原因は、異物の吸引です。 猫は好奇心旺盛な生き物であるため、床に落ちている小さな物や埃などを吸い込んでしまうことがあります。 このような異物が鼻腔内に入り込むと、体が異物を排除しようとしてくしゃみを引き起こします。 異物が原因の場合、頻繁なくしゃみや、くしゃみの後に鼻血が出ることもあります。
異物を吸引した際の対処法
異物を吸い込んだ可能性がある場合、無理に自宅で除去を試みるのは避け、獣医師に相談することが最も安全です。 異物が残っていると感染症や炎症を引き起こすことがあるため、早期に適切な処置を受けることが望ましいです。 場合によっては、抗菌薬の投与が必要になることもあります。
1-1ストレスが体に及ぼす影響
最後に、猫のストレスが原因でくしゃみが起こることもあります。 環境の変化や新しいペットの導入、大きな音などがストレスの要因となり、それが体調不良や免疫力の低下を引き起こすことがあります。 ストレス性のくしゃみは、他の症状とともに現れることが多く、原因を突き止めることが治療の第一歩です。
ストレスの軽減と環境整備
ストレスによるくしゃみを防ぐには、猫が安心して過ごせる環境を整えることが大切です。 静かな場所を提供し、安心感を与えるアイテムを置くことや、飼い主との触れ合いを増やすことが効果的です。 また、ストレス要因が何かを見極め、それを取り除くことが健康管理に繋がります。 これらの原因を理解し、適切な対応をすることで、猫のくしゃみを予防し、健康を守れるでしょう。
01アレルギーが原因の場合の対策
1-1アレルゲンの特定と除去方法
猫がアレルギー反応を示す場合、最初に行うべきことは、何がアレルゲンとなっているのかを特定することです。 アレルゲンは、ダニや花粉、カビ、ホコリなど、家庭内外のあらゆる場所に存在します。 これらが原因となっている場合、適切な対策を講じなければ、猫の健康に長期的な影響を与える可能性があります。
アレルゲンの特定方法
アレルゲンを特定するためには、獣医師によるアレルギーテストが有効です。 このテストでは、猫の体に対してどの物質がアレルギー反応を引き起こしているかを特定できます。 また、日常生活での観察も重要です。 例えば、猫が特定の場所や季節に症状を悪化させる場合、その周囲に存在する物質がアレルゲンである可能性が高いです。
アレルゲンの除去方法
アレルゲンが特定された後は、その物質をできるだけ排除することが重要です。 家の中での対策としては、空気清浄機の使用や、カーペットや布製品の定期的な掃除が有効です。 また、アレルゲンが季節性のものである場合、外出後に猫の体を軽く拭いたり、窓を閉めたりすることでアレルギー症状の悪化を防ぐことができます。
1-1抗ヒスタミン薬の使用とその効果
アレルゲンを完全に排除することが難しい場合、抗ヒスタミン薬の使用が検討されます。 抗ヒスタミン薬は、アレルギー反応を抑えるために使用される薬であり、猫のくしゃみや鼻水などの症状を軽減するのに効果的です。 ただし、薬の使用にはいくつかの注意点があります。
抗ヒスタミン薬の効果と適応
抗ヒスタミン薬は、アレルギー反応によって体内で生成されるヒスタミンという物質をブロックすることで、症状を和らげます。 これにより、くしゃみや鼻水、かゆみなどの症状が軽減されることが期待できます。 ただし、全ての猫に対して効果があるわけではないため、薬を投与する際は獣医師の指導の下で行うことが重要です。
副作用と注意点
抗ヒスタミン薬には、副作用として眠気や食欲不振が現れることがあります。 特に、長期的な使用は猫の体に負担をかける可能性があるため、症状の改善が見られたら、投薬量を調整するなど、獣医師と相談しながら進めることが求められます。 また、他の薬との併用には注意が必要であり、必ず事前に獣医師に確認することが大切です。
1-1予防策としての環境調整
アレルギーによるくしゃみや鼻水を予防するためには、日常的な環境調整が重要です。 環境を整えることで、アレルギー物質への接触を最小限に抑え、症状の悪化を防ぐことができます。 具体的な方法としては、室内の空気清浄や、定期的な掃除などが挙げられます。
室内環境の整備
猫が生活する環境において、空気清浄機を使用することは、アレルゲンを減らすために効果的です。 特に、ダニやホコリがたまりやすい場所では、定期的な掃除機がけや換気が必要です。 また、ペット用のベッドやブランケットは、アレルゲンが溜まりやすいため、こまめに洗濯し、清潔な状態を保つことが重要です。
アレルギー予防のための生活習慣
日常的にできる予防策として、猫が外出する場合は、花粉の多い時期には特に注意が必要です。 外から持ち込まれるアレルゲンを防ぐために、帰宅後に猫の体を軽く拭いてあげることが有効です。 また、猫がリラックスできるスペースを確保し、ストレスの少ない環境を提供することも、アレルギー症状の軽減につながります。 これらの対策を講じることで、アレルギーによる猫のくしゃみや鼻水の症状を効果的に予防し、猫の健康維持が可能になります。
01ウイルス性・細菌性の病気への対応
1-1早期診断と治療薬の処方
ウイルスや細菌による感染症において、早期診断は非常に重要です。感染が進行する前に、症状を見極めて適切な治療を始めることで、猫の回復が早まり、重篤な状態を防ぐことができます。 まずは、猫がくしゃみや鼻水、食欲不振、元気がないといった症状を示した場合、すぐに獣医師に相談することが推奨されます。
診断方法と処方される治療薬
獣医師による診断では、猫の体温測定、血液検査、場合によってはウイルスや細菌の特定検査が行われます。 特に、猫風邪と呼ばれるヘルペスウイルスやカリシウイルスが原因の場合、抗ウイルス薬が処方されることが多いです。 一方で、細菌性の鼻炎や気管支炎の場合は、抗生物質が用いられます。 どちらの場合も、獣医師が判断した適切な薬を正しく投与することが、猫の回復を助けます。
1-1治療中のケアポイント
治療薬の投与と並行して、猫が感染症から回復するためには、家庭でのケアも非常に重要です。 感染症の影響で、猫の体力は大きく消耗することがあるため、飼い主としては細心の注意を払ってケアを行う必要があります。
猫の体調をサポートするためのケア
まず、治療中の猫には十分な休息が必要です。 静かで暖かい場所を提供し、猫がリラックスできる環境を整えることが大切です。 また、猫が水分をしっかり摂取できるように気を配る必要があります。 感染症によって体力が低下すると、水分補給が疎かになりがちですが、脱水症状を防ぐためにも新鮮な水を常に用意しておくことが重要です。 さらに、食欲が低下している場合は、食べやすい柔らかい食事を提供し、栄養バランスにも注意を払いましょう。
投薬の際の注意点
治療薬を投与する際には、獣医師から指示された通りの量と回数を守ることが不可欠です。 薬を途中でやめることなく、処方された期間すべてを使い切ることが、感染症の再発や薬剤耐性の発生を防ぐためにも重要です。 また、投薬中に副作用や異常が見られた場合は、すぐに獣医師に相談することが求められます。
1-1感染症予防のための日常ケア
猫がウイルスや細菌に感染しないようにするためには、日常生活における予防策も欠かせません。 定期的なケアを行うことで、猫が感染症にかかりにくい健康状態の維持が可能です。
予防接種の重要性
ウイルス性の感染症を予防する最も効果的な方法の一つが、定期的な予防接種です。 特に、猫風邪の原因となるヘルペスウイルスやカリシウイルスに対するワクチンは、若いうちから接種することで、これらのウイルス感染を未然に防ぐことができます。 ワクチンの効果は永久ではないため、定期的に接種を行うことが推奨されます。
衛生環境の整備
猫が生活する環境を清潔に保つことも、感染症予防には重要です。 猫のトイレや寝床は、定期的に掃除や消毒を行い、ウイルスや細菌が繁殖しにくい環境を整えましょう。 また、外出する猫の場合は、外から持ち込まれる可能性のある汚れやアレルゲンにも注意が必要です。 帰宅後には、猫の体を軽く拭くなどして、外での接触物を除去することが望ましいです。
ストレスの少ない環境づくり
最後に、猫の免疫力を維持するためには、ストレスの少ない生活環境を提供することが大切です。 過度なストレスは、猫の免疫システムを弱め、感染症にかかりやすくする原因となります。 適切な遊び時間や静かな休息場所を確保し、猫がリラックスできる環境を整えることが、健康維持のための基本です。 これらの予防策を日常生活に取り入れることで、猫が感染症にかかりにくい健康な状態を保ち、長く元気で過ごせるようにサポートできるでしょう。
01異物を吸引した場合の対処法
1-1事故防止のためにできること
まずは、異物吸引の事故を防ぐための予防策を講じることが重要です。 家庭内には、猫が誤って吸い込んでしまう可能性のある小さな物や危険物が多く存在します。 これらの物を管理し、猫が安全に過ごせる環境を整えることが事故の防止につながります。
家庭内の危険物を取り除く方法
猫が興味を持ちやすい小さな物、特に糸やゴムバンド、プラスチック片などは、床に放置しないようにしましょう。 また、猫が入り込む可能性のある狭い隙間や家具の下も、定期的に掃除して異物が溜まらないようにすることが大切です。 さらに、観葉植物や化学薬品、洗剤などの危険な物質も猫の手の届かない場所に保管することが、事故の防止につながります。
猫の遊び環境を工夫する
猫が好奇心を満たすためには、安全なおもちゃを用意することも大切です。 猫用のおもちゃは、口に入れても安全な素材で作られているものを選びましょう。 また、遊びの時間を通じて、飼い主が猫の行動を観察し、危険な状況を早期に発見することも事故を未然に防ぐために有効です。
1-1獣医師の診察が必要な場合
万が一、猫が異物を吸引してしまった場合は、適切な判断を行うことが重要です。 異物が深刻な問題を引き起こす可能性があるため、症状が現れた際にはすぐに獣医師に相談することが必要です。
異物を吸引したと疑われる症状
猫が異物を吸い込んだ場合、くしゃみや咳、呼吸が苦しそうな様子が見られることがあります。 また、鼻腔内に異物が残っていると鼻血が出ることもあります。 これらの症状が見られた場合、無理に異物を除去しようとせず、すぐに獣医師に診てもらうことが重要です。 異物が気管に詰まると、命に関わることもあるため、早急な対応が求められます。
診察時に行われる処置と治療
獣医師は、猫の鼻腔や気道に異物があるかを確認するために、X線や内視鏡を使用することがあります。 異物が見つかった場合、適切な方法で取り除きますが、場合によっては麻酔をかけて手術を行うこともあります。 また、異物が原因で炎症や感染が起こっている場合には、抗生物質や抗炎症薬が処方されることがあります。
1-1自宅での経過観察とケア
獣医師の診察後、異物が取り除かれた後も、猫の体調を注意深く観察し、適切なケアを行うことが必要です。 回復期間中のケアが、猫の健康回復に大きく影響を与えることがあります。
異物除去後の体調管理
異物を取り除いた後も、猫の呼吸や食欲、行動に異常がないかを観察しましょう。 特に、呼吸が苦しそうであったり、食事を取らなかったりする場合は、再度獣医師に相談することが必要です。 異物によって傷ついた部分が炎症を起こすこともあるため、数日は慎重に経過を見守り、異常があればすぐに対応できるようにしておきましょう。
安静とストレスの軽減
猫が異物を吸引した後は、体力が消耗している場合があります。 回復を促進するために、静かで安心できる環境を整え、猫がリラックスできるように配慮することが大切です。 また、ストレスがかかると回復が遅れることがあるため、日常生活の中でできるだけストレスの少ない環境を提供することが重要です。 異物吸引の事故は予防できますが、万が一吸い込んでしまった場合は、適切な対応とケアを行うことで、猫の健康を守ることができます。
01猫のくしゃみを予防するための生活習慣
1-1体調管理と定期検診の重要性
猫が健康であるためには、日々の体調管理と定期的な獣医師の検診が欠かせません。 特に、くしゃみが頻繁に起こる場合や、その他の異常が見られる場合は早期に対処することが重要です。 猫は自己診断ができないため、飼い主が日常的に健康状態をチェックし、異変に気付くことが予防の第一歩となります。
日常的な体調管理の方法
体調管理として、猫の食欲や排便、活動量を毎日観察することが大切です。 食欲不振や元気がない、呼吸が苦しそうな場合は、くしゃみと関連した問題が潜んでいる可能性があります。 また、猫が十分な水分を摂取しているかどうかも確認し、脱水症状を防ぐために新鮮な水を常に提供しましょう。 さらに、被毛の状態や目・耳・鼻の清潔さをチェックし、異常があれば獣医師に相談することが望ましいです。
定期検診のメリット
定期的に獣医師の検診を受けることは、猫の健康維持にとって非常に効果的です。 検診では、一般的な健康状態の確認だけでなく、感染症やアレルギーなど、くしゃみの原因となる病気を早期に発見できます。 また、予防接種を受けることで、ウイルス性疾患を防げるため、猫がくしゃみをするリスクを大幅に減らすことが期待できます。
1-1ストレス軽減のための環境作り
猫にとってストレスは、健康に悪影響を与える大きな要因の一つです。 ストレスが高まると、免疫力が低下し、くしゃみを含む呼吸器系の問題が発生しやすくなります。 猫がリラックスして過ごせる環境を整えることは、ストレスを軽減し、健康を維持するために重要です。
リラックスできるスペースの提供
猫は静かで安全な場所を好むため、家庭内で猫が安心して過ごせるスペースを用意しましょう。 特に、家の中に複数の隠れ場所やキャットタワーを設置することで、猫が自分のペースでリラックスできる環境を作り出せます。 これにより、ストレスが軽減され、くしゃみなどの症状も改善される可能性があります。 また、過剰な音や急な環境の変化も、猫にとってストレスの原因となるため、静かな環境を維持することも心掛けましょう。
ルーティンの確立と安定
猫は規則的な生活を好むため、毎日のルーティンを守ることが大切です。 食事や遊びの時間を決まった時間に行うことで、猫に安心感を与え、ストレスを減少させられます。 これにより、体調が安定し、くしゃみを引き起こす原因となる体調不良を予防できます。
1-1飼い主とのコミュニケーションの効果
猫との良好なコミュニケーションは、猫の心身の健康に大きな影響を与えます。 飼い主との適切なコミュニケーションは、猫のストレスを軽減し、精神的な安定を保つために重要です。 特に、日常的な触れ合いや遊びは、猫の情緒を安定させ、免疫力を高める効果があります。
猫との遊び時間の重要性
遊びは猫にとって、体力を維持し、ストレスを発散するための重要な活動です。 飼い主が猫と一緒に遊ぶことで、猫は満足感を得ることができ、ストレスが軽減されます。 特に、遊びの時間には猫が好むおもちゃを使うことで、猫の興味を引き出し、運動不足を解消できます。 また、遊びを通じて猫の体調や行動の変化に気付きやすくなるため、早期に異変を察知することも可能です。
触れ合いによる信頼関係の強化
日常的な触れ合いは、猫と飼い主の信頼関係を強化するだけでなく、猫の情緒的な安定にも寄与します。 猫は信頼する飼い主との触れ合いによって、リラックスしやすくなります。 撫でたり、優しく話しかけたりすることで、猫の心が落ち着き、ストレスの軽減が期待できます。 これにより、ストレス性のくしゃみを防げるかもしれません。 これらの生活習慣を取り入れることで、猫の健康を維持し、くしゃみを予防できます。
01猫がくしゃみや鼻水を出す理由
猫がくしゃみや鼻水を出すという場合には、病気だけでなく、いくつかの異なる理由が考えられます。
1-1くしゃみや鼻水の原因は?
猫がくしゃみや鼻水を出すとき、まず考えられるのは鼻に異物が入ったという場合です。猫も人間と同じように、くしゃみや鼻水といった方法によって、入った異物が奥に侵入する前に排出しようとします。
特に猫の場合、人間よりも地面に近い場所で生活していることが多く、小さなゴミや砂ぼこりが鼻に入りやすいという傾向にあるもの。
もしゴミやホコリが入った場合、猫はくしゃみでそれらを排出、そのとき同時に鼻水が出てしまうこともあります。
また、猫のくしゃみや鼻水の原因として多いのは水が鼻に入ること。
猫は水を飲む仕組みは人間とは全く異なります。人間の場合、頬を使って一時的に口の中の気圧を下げて水を吸い込みますが、猫には頬がありません。
その代わりに猫が使うのが長い舌。舌を水面に付け、それを引き上げることで口の中に水を入れて飲み込むというのが猫の水の飲み方です。しかしこの方法のデメリットは水が跳ねやすいこと。さらに猫は水面ぎりぎりに顔を近づけて水を飲むので、跳ねた水が鼻に入りやすく、それらがくしゃみや鼻水の原因になってしまいます。
その他にも、くしゃみや鼻水の原因として考えられるのがアレルギー症状。
意外に思われる方も多いかもしれませんが、猫も人間同様アレルギー症状を発症する生き物です。
原因となるのはホコリや花粉、ハウスダストなどで、これらアレルギーの原因物質が身体に入ることで、くしゃみや鼻水、目の充血、身体のかゆみなどアレルギー症状を引き起こします。その他にも、卵や小麦、大豆、牛肉などもアレルギーの原因となり、アレルギー体質の猫がこれらのエサを食べた場合、くしゃみや鼻水が出ることがあります。
また、くしゃみと鼻水は病気の症状であることも。健康な猫でも、くしゃみや鼻水は出るものですが、もしくしゃみを繰り返す場合や、鼻水が黄色っぽい場合、目の充血や下痢など他の症状を伴っている場合には注意が必要です。
1-2くしゃみだけの場合
では、もし猫がくしゃみだけをしている場合、それが病気かどうかを見分けるにはどのような点に気を付ければいいのでしょうか。
くしゃみの原因が病気かそうでないかを見分けるために注目するべきなのが、くしゃみの回数。
一日に二回から三回程度のくしゃみや、数回のくしゃみが終わったらあとはいつも通りに過ごしている場合、それは鼻に何かが入った、鼻が刺激されたといったことが原因となる生理現象と考えてよいでしょう。
逆に、一日中くしゃみをしている、くしゃみが止まらないといった場合には、病気によるくしゃみである可能性も。
さらにくしゃみだけでなく涙や目やにが出ている場合や食欲が低下している場合、元気がなく動こうとしない場合には注意が必要。その場合、病気が原因でくしゃみが出ている可能性が高くなります。
さらには、くしゃみをしていなくても鼻から出血があるなども気を付けたい症状です。
飼い主さんはずっと猫の様子を観察しているわけではありません。また猫は本来夜行性の動物なので、飼い主さんが目を離している夜中にくしゃみをしていることも考えられます。もしその状態が続いていると鼻の粘膜が傷つけられて出血することがあります。
鼻からの出血は飼い主さんが気づかない間のくしゃみが原因の可能性もあります。
1-3猫の年齢と鼻水
猫の鼻水と大きく関係しているのが年齢です。猫は年齢によって、異なるタイプの鼻水が出ることがあります。
子猫の鼻水の場合、原因として多いのが猫風邪。猫風邪の症状のひとつとして鼻水やくしゃみが現れます。
成猫の鼻水の場合、季節の変わり目や体調を崩しているときに鼻水が現れる場合があります。もし子猫の頃に猫風邪を引いたことがある場合、免疫力が低下して体内に残ったウイルスが活性化している可能性も。成猫の場合には、それ以外にも、アレルギー性気管支炎などが考えられます。
老猫の場合、もともと体力が低下していることに加えて、歯周病などの病気も増えていきます。もし歯周病が悪化して細菌感染が広がっていると、鼻に影響を及ぼすことがあります。もし口臭があり鼻水が出ているという場合には歯周病が関係しているかもしれません。
02猫がくしゃみや鼻水を出す病気
人間の場合、ちょっとしたくしゃみや鼻水では病院に行くことはほとんどないかもしれません。しかし、猫がくしゃみや鼻水を出す場合には、病気になっている可能性も考えられます。
2-11.猫風邪 or 猫インフルエンザ(原因:ウィルス感染)
猫のくしゃみの原因でもっとも多いのが猫風邪や猫インフルエンザです。
これは正式には「上部気道感染症」と呼ばれるもので、人間の風邪やインフルエンザと似た症状が現れることから、複数の病気の総称として用いられています。
猫風邪はくわしく見ていくと「猫カリシウイルス感染症」や「猫クラミジア感染症」、「猫ウイルス性鼻気管炎」「マイコプラズマ」などがあります。
「猫カリシウイルス感染症」はくしゃみや鼻水、発熱などのほか、よだれや口内炎が増えるといった特徴があります。原因となる猫カリシウイルスは空気が乾燥する冬に繁殖しやすく、強い感染力を持っているので多頭飼いをしているときには注意が必要です。
「猫クラミジア感染症」はクラミジアによって感染する病気で、くしゃみや鼻水のほか、目やにが増えることがあります。その目やにが原因となり結膜炎になることもあり、それ以外にも呼吸器系の炎症を引き起こす危険な病気です。特に子猫の時期に多いため、子猫にこれらの症状が現れた場合、猫クラミジア感染症が疑われます。
「猫ウイルス性鼻気管炎」はくしゃみや鼻水の他、発熱やせきなどが症状として現れます。このウイルスは感染力が高く、くしゃみやせきなどで感染が拡大するため、流行している場合には注意が必要です。
「マイコプラズマ」は細胞壁を持たない細菌が原因となる感染症で、くしゃみや鼻水、発熱の他、結膜炎や関節炎を引き起こすこともあります。体力や免疫力が低下したときに感染しやすい病気で、人間にも感染する可能性があります。
2-22.アレルギー性鼻炎(原因:ウイルス感染/ハウスダスト/花粉など多岐にわたる)
猫のくしゃみや鼻水としてはアレルギー性鼻炎が原因となっていることもあります。
アレルギーの原因物質となるアレルゲンには様々な種類があり、特定するためには動物病院でアレルギー検査を行うことが必要ですが、非常に項目が多く、アレルゲンの特定が難しい場合もあります。
ただしアレルギーを放置していると悪化して別の病気の原因となることもあるため、どんなときにくしゃみをしているのか猫の様子をよく観察してみましょう。
2-33.副鼻腔炎(原因:鼻炎が進行して副鼻腔に細菌が繁殖しておこる)
猫がくしゃみをするときには、副鼻腔炎が関係していることがあります。副鼻腔炎は鼻炎が進行、鼻の奥にある副鼻腔という部分で細菌が繁殖する症状。
症状が悪化すると結膜炎や流涙症に進行し、呼吸困難に陥ってしまうことがあります。
もし猫が息をしづらい様子を見せた場合には動物病院を受診することをおすすめします。
2-44.クリプトコッカス症(原因:カビを鼻などから吸い込むことで感染する。人獣共通感染症)
猫のくしゃみや鼻水の原因としては「クリプトコッカス症」という病気が挙げられます。クリプトコッカス症は空気中に飛散するクリプトコッカスと呼ばれるカビを吸い込むことによって起きる病気。
クリプトコッカスは鳥のフンなどに含まれていることが多く、感染すると鼻水だけでなく、脳炎や髄膜炎など重症化するリスクもあります。
早期の発見と治療によって完治できる病気ですが、人間も猫も共通して感染する人獣共通感染症なので、できるだけ猫を野鳥に近づけないこと、普段から免疫力を低下しないように気を付けるなどの注意が必要です。
2-55.猫エイズウイルス感染(原因:猫エイズにかかっている猫から血液などの体液を介して感染)
くしゃみや鼻水などが現れる場合、もっとも気を付けなければならないのが猫エイズウイルス感染。猫エイズはすでに罹患した猫から血液などの体液を介して感染が広がります。もし野良猫を保護した場合や、飼っている猫が外でケンカして負傷した場合などは動物病院での検査を行いましょう。
2-66.肺炎(原因:ウイルス性/細菌感染/アレルギー/誤嚥など多岐にわたる)
軽い猫風邪などを放置してしまうと、それが肺炎に重症化してしまうこともあります。肺炎はアレルギー症状や細菌感染、ウイルス性のものだけでなく、食物や水の誤飲によっても起きるもの。特に高齢猫の場合には命に関わることもあります。
2-77.鼻腔内腫瘍(一例:鼻腔内にできるリンパ腫など)
鼻腔内腫瘍は鼻の中に出来るがんの一種。リンパ腫は血液のがんで、白血球ががん化してしまう病気です。残念ながら完治するのは非常に難しい病気ですが、抗がん剤や放射線治療などにより、元気を取り戻すことは可能です。
03くしゃみ・鼻水が出たときの対処法
もし猫がくしゃみや鼻水が出た場合、それが深刻な病気のサインであることも。では、もしくしゃみや鼻水が出た場合にはどのように対処すればよいのでしょうか。
3-1鼻水の色を確認(透明/黄色~緑色/ピンクや赤)
もし猫が鼻水を出している場合には、まずは鼻水の色や粘り気を確認してみましょう。
猫の鼻水でもっとも多いのが透明でさらさらの鼻水。このタイプの鼻水は、単に異物が入った、まちがって鼻に水が入った場合に出ることもありますが、アレルギーや風邪の初期症状である可能性もあります。
また、注意が必要なのは黄色や緑色の鼻水です。
猫の鼻や気管の中にウイルスや細菌が入ると、猫の免疫機能が機能、白血球などがウイルスや細菌を駆除するために働き始めます。この白血球が役目を終えたあとは鼻水などに交じって身体の外に排出されますが、そのときに鼻水が黄色や緑色に変色します。
このとき、粘り気が強いものほど多くの白血球が含まれているため、症状が悪化していると考えたほうがよいでしょう。体調が回復している場合でも、油断せずに動物病院を受診しましょう。
中でも危険なのがピンクや赤の鼻水が出た場合。これらの色の元になっているのは血液です。鼻水がピンクや赤になっている場合には、鼻の中で出血していることが考えられるため、できるだけ早く対処を行う必要があります。
3-2いつ、どういったときに症状が出始めたか確認
くしゃみや鼻水が出た場合には、いつどういった状態でそれらの症状が現れるのか確認しておきましょう。
もし部屋を掃除していた、掃除機をかけていたという場合なら、ホコリによってくしゃみが出たと考えられます。
逆に何もしていないときに急にくしゃみや鼻水が出るようであれば要注意。猫が気づかないうちにくしゃみや鼻水を出していることも考えられるため、何度かそういう症状を見た場合には、その状況を確認して、動物病院に伝えてみましょう。
3-3くしゃみ鼻水以外の症状について確認
もし猫のくしゃみや鼻水が気になった場合には、それ以外の症状があるかどうかを確認しましょう。
単にくしゃみや鼻水が出るという場合には、ガーゼなどで鼻水を拭きとってあげるだけで症状が治まることがあります。
もし食欲がない、ぐったりしている、目やにが多いなど他にはっきりした症状がある場合には病気が関係している可能性が高くなります。
3-4鼻水や鼻血が出ていたら、すぐに病院に行く
すでに説明したように、くしゃみや鼻水にはいくつかの深刻な病気が関わっている可能性があります。特に鼻水に血が混じっている、鼻血が出ているという場合は、ためらわずにすぐに病院に連れていきましょう。
3-5多頭飼いしている場合は、隔離する
くしゃみや鼻水で注意が必要なのは、複数の猫を飼育している多頭飼いの場合です。くしゃみや鼻水の原因になる病気には感染力の高いものが少なくありません。
もし病気に気づかずに放置していると、飼っている猫すべてに病気が感染してしまうことがあります。
もし症状がくしゃみや鼻水だけという場合にも、念のために症状のある猫は隔離しておくのがよいでしょう。
04猫のくしゃみの予防法
くしゃみや鼻水を出して苦しそうな猫はかわいそうなもの。では、猫のくしゃみや鼻水を予防するためにはどんな方法があるのでしょうか。まず、猫のくしゃみや鼻水が止まらない場合には、部屋を掃除してアレルギーの原因となるホコリなどを取り除きましょう。
また、猫をきれいにブラッシングしてあげるのも効果的。猫は自分で毛づくろいができる生き物ですが、その際、毛についたダニやほこりを吸い込んでそれがアレルギーの原因となっていることもあります。ブラッシングを行い、ほこりやダニをキレイにしておくとくしゃみや鼻水が改善されることがあります。
さらに、病気が原因のくしゃみや鼻水を予防するためにもワクチン接種は欠かせません。子猫のころからしっかりとワクチンを接種、それに加えて定期的な健康診断を行っておくと、猫の異変にすぐに気づくことができます。
特に他の猫と接触することで感染してしまう病気も多いため、できるだけ猫は室内だけで飼育するのがよいでしょう。
01まとめ
猫のくしゃみや鼻水の原因には、アレルギーや感染症、異物の吸引、さらにはストレスなどさまざまな要因が関わっています。
猫が健康に過ごすためには、日々の体調管理と適切なケアが重要です。
定期的な獣医師の診察や、家庭内の衛生環境の維持、ストレスを軽減する環境作りを心掛けることで、猫の健康を守り、くしゃみを予防することが可能です。
早めの対策が猫の快適な生活につながります。
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ねこもり 先生
1976年生まれ。
ホテルエステサロン勤務後、三宮・北野でプライベートサロンを開業して16年。
幼少期から動物と共に暮らしてきたことから、念願の動物のお仕事もスタート。
猫さんがストレスなく過ごせる猫専門ホテルを2023年神戸にOPEN。猫専門のペットシッター「ねこもり」としても活動中。
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1-1くしゃみや鼻水の原因は?
猫がくしゃみや鼻水を出すとき、まず考えられるのは鼻に異物が入ったという場合です。猫も人間と同じように、くしゃみや鼻水といった方法によって、入った異物が奥に侵入する前に排出しようとします。
特に猫の場合、人間よりも地面に近い場所で生活していることが多く、小さなゴミや砂ぼこりが鼻に入りやすいという傾向にあるもの。
もしゴミやホコリが入った場合、猫はくしゃみでそれらを排出、そのとき同時に鼻水が出てしまうこともあります。
また、猫のくしゃみや鼻水の原因として多いのは水が鼻に入ること。
猫は水を飲む仕組みは人間とは全く異なります。人間の場合、頬を使って一時的に口の中の気圧を下げて水を吸い込みますが、猫には頬がありません。
その代わりに猫が使うのが長い舌。舌を水面に付け、それを引き上げることで口の中に水を入れて飲み込むというのが猫の水の飲み方です。しかしこの方法のデメリットは水が跳ねやすいこと。さらに猫は水面ぎりぎりに顔を近づけて水を飲むので、跳ねた水が鼻に入りやすく、それらがくしゃみや鼻水の原因になってしまいます。
その他にも、くしゃみや鼻水の原因として考えられるのがアレルギー症状。
意外に思われる方も多いかもしれませんが、猫も人間同様アレルギー症状を発症する生き物です。
原因となるのはホコリや花粉、ハウスダストなどで、これらアレルギーの原因物質が身体に入ることで、くしゃみや鼻水、目の充血、身体のかゆみなどアレルギー症状を引き起こします。その他にも、卵や小麦、大豆、牛肉などもアレルギーの原因となり、アレルギー体質の猫がこれらのエサを食べた場合、くしゃみや鼻水が出ることがあります。
また、くしゃみと鼻水は病気の症状であることも。健康な猫でも、くしゃみや鼻水は出るものですが、もしくしゃみを繰り返す場合や、鼻水が黄色っぽい場合、目の充血や下痢など他の症状を伴っている場合には注意が必要です。
1-2くしゃみだけの場合
では、もし猫がくしゃみだけをしている場合、それが病気かどうかを見分けるにはどのような点に気を付ければいいのでしょうか。
くしゃみの原因が病気かそうでないかを見分けるために注目するべきなのが、くしゃみの回数。
一日に二回から三回程度のくしゃみや、数回のくしゃみが終わったらあとはいつも通りに過ごしている場合、それは鼻に何かが入った、鼻が刺激されたといったことが原因となる生理現象と考えてよいでしょう。
逆に、一日中くしゃみをしている、くしゃみが止まらないといった場合には、病気によるくしゃみである可能性も。
さらにくしゃみだけでなく涙や目やにが出ている場合や食欲が低下している場合、元気がなく動こうとしない場合には注意が必要。その場合、病気が原因でくしゃみが出ている可能性が高くなります。
さらには、くしゃみをしていなくても鼻から出血があるなども気を付けたい症状です。
飼い主さんはずっと猫の様子を観察しているわけではありません。また猫は本来夜行性の動物なので、飼い主さんが目を離している夜中にくしゃみをしていることも考えられます。もしその状態が続いていると鼻の粘膜が傷つけられて出血することがあります。
鼻からの出血は飼い主さんが気づかない間のくしゃみが原因の可能性もあります。
1-3猫の年齢と鼻水
猫の鼻水と大きく関係しているのが年齢です。猫は年齢によって、異なるタイプの鼻水が出ることがあります。
子猫の鼻水の場合、原因として多いのが猫風邪。猫風邪の症状のひとつとして鼻水やくしゃみが現れます。
成猫の鼻水の場合、季節の変わり目や体調を崩しているときに鼻水が現れる場合があります。もし子猫の頃に猫風邪を引いたことがある場合、免疫力が低下して体内に残ったウイルスが活性化している可能性も。成猫の場合には、それ以外にも、アレルギー性気管支炎などが考えられます。
老猫の場合、もともと体力が低下していることに加えて、歯周病などの病気も増えていきます。もし歯周病が悪化して細菌感染が広がっていると、鼻に影響を及ぼすことがあります。もし口臭があり鼻水が出ているという場合には歯周病が関係しているかもしれません。
2-11.猫風邪 or 猫インフルエンザ(原因:ウィルス感染)
猫のくしゃみの原因でもっとも多いのが猫風邪や猫インフルエンザです。
これは正式には「上部気道感染症」と呼ばれるもので、人間の風邪やインフルエンザと似た症状が現れることから、複数の病気の総称として用いられています。
猫風邪はくわしく見ていくと「猫カリシウイルス感染症」や「猫クラミジア感染症」、「猫ウイルス性鼻気管炎」「マイコプラズマ」などがあります。
「猫カリシウイルス感染症」はくしゃみや鼻水、発熱などのほか、よだれや口内炎が増えるといった特徴があります。原因となる猫カリシウイルスは空気が乾燥する冬に繁殖しやすく、強い感染力を持っているので多頭飼いをしているときには注意が必要です。
「猫クラミジア感染症」はクラミジアによって感染する病気で、くしゃみや鼻水のほか、目やにが増えることがあります。その目やにが原因となり結膜炎になることもあり、それ以外にも呼吸器系の炎症を引き起こす危険な病気です。特に子猫の時期に多いため、子猫にこれらの症状が現れた場合、猫クラミジア感染症が疑われます。
「猫ウイルス性鼻気管炎」はくしゃみや鼻水の他、発熱やせきなどが症状として現れます。このウイルスは感染力が高く、くしゃみやせきなどで感染が拡大するため、流行している場合には注意が必要です。
「マイコプラズマ」は細胞壁を持たない細菌が原因となる感染症で、くしゃみや鼻水、発熱の他、結膜炎や関節炎を引き起こすこともあります。体力や免疫力が低下したときに感染しやすい病気で、人間にも感染する可能性があります。
2-22.アレルギー性鼻炎(原因:ウイルス感染/ハウスダスト/花粉など多岐にわたる)
猫のくしゃみや鼻水としてはアレルギー性鼻炎が原因となっていることもあります。
アレルギーの原因物質となるアレルゲンには様々な種類があり、特定するためには動物病院でアレルギー検査を行うことが必要ですが、非常に項目が多く、アレルゲンの特定が難しい場合もあります。
ただしアレルギーを放置していると悪化して別の病気の原因となることもあるため、どんなときにくしゃみをしているのか猫の様子をよく観察してみましょう。
2-33.副鼻腔炎(原因:鼻炎が進行して副鼻腔に細菌が繁殖しておこる)
猫がくしゃみをするときには、副鼻腔炎が関係していることがあります。副鼻腔炎は鼻炎が進行、鼻の奥にある副鼻腔という部分で細菌が繁殖する症状。
症状が悪化すると結膜炎や流涙症に進行し、呼吸困難に陥ってしまうことがあります。
もし猫が息をしづらい様子を見せた場合には動物病院を受診することをおすすめします。
2-44.クリプトコッカス症(原因:カビを鼻などから吸い込むことで感染する。人獣共通感染症)
猫のくしゃみや鼻水の原因としては「クリプトコッカス症」という病気が挙げられます。クリプトコッカス症は空気中に飛散するクリプトコッカスと呼ばれるカビを吸い込むことによって起きる病気。
クリプトコッカスは鳥のフンなどに含まれていることが多く、感染すると鼻水だけでなく、脳炎や髄膜炎など重症化するリスクもあります。
早期の発見と治療によって完治できる病気ですが、人間も猫も共通して感染する人獣共通感染症なので、できるだけ猫を野鳥に近づけないこと、普段から免疫力を低下しないように気を付けるなどの注意が必要です。
2-55.猫エイズウイルス感染(原因:猫エイズにかかっている猫から血液などの体液を介して感染)
くしゃみや鼻水などが現れる場合、もっとも気を付けなければならないのが猫エイズウイルス感染。猫エイズはすでに罹患した猫から血液などの体液を介して感染が広がります。もし野良猫を保護した場合や、飼っている猫が外でケンカして負傷した場合などは動物病院での検査を行いましょう。
2-66.肺炎(原因:ウイルス性/細菌感染/アレルギー/誤嚥など多岐にわたる)
軽い猫風邪などを放置してしまうと、それが肺炎に重症化してしまうこともあります。肺炎はアレルギー症状や細菌感染、ウイルス性のものだけでなく、食物や水の誤飲によっても起きるもの。特に高齢猫の場合には命に関わることもあります。
2-77.鼻腔内腫瘍(一例:鼻腔内にできるリンパ腫など)
鼻腔内腫瘍は鼻の中に出来るがんの一種。リンパ腫は血液のがんで、白血球ががん化してしまう病気です。残念ながら完治するのは非常に難しい病気ですが、抗がん剤や放射線治療などにより、元気を取り戻すことは可能です。
03くしゃみ・鼻水が出たときの対処法
もし猫がくしゃみや鼻水が出た場合、それが深刻な病気のサインであることも。では、もしくしゃみや鼻水が出た場合にはどのように対処すればよいのでしょうか。
3-1鼻水の色を確認(透明/黄色~緑色/ピンクや赤)
もし猫が鼻水を出している場合には、まずは鼻水の色や粘り気を確認してみましょう。
猫の鼻水でもっとも多いのが透明でさらさらの鼻水。このタイプの鼻水は、単に異物が入った、まちがって鼻に水が入った場合に出ることもありますが、アレルギーや風邪の初期症状である可能性もあります。
また、注意が必要なのは黄色や緑色の鼻水です。
猫の鼻や気管の中にウイルスや細菌が入ると、猫の免疫機能が機能、白血球などがウイルスや細菌を駆除するために働き始めます。この白血球が役目を終えたあとは鼻水などに交じって身体の外に排出されますが、そのときに鼻水が黄色や緑色に変色します。
このとき、粘り気が強いものほど多くの白血球が含まれているため、症状が悪化していると考えたほうがよいでしょう。体調が回復している場合でも、油断せずに動物病院を受診しましょう。
中でも危険なのがピンクや赤の鼻水が出た場合。これらの色の元になっているのは血液です。鼻水がピンクや赤になっている場合には、鼻の中で出血していることが考えられるため、できるだけ早く対処を行う必要があります。
3-2いつ、どういったときに症状が出始めたか確認
くしゃみや鼻水が出た場合には、いつどういった状態でそれらの症状が現れるのか確認しておきましょう。
もし部屋を掃除していた、掃除機をかけていたという場合なら、ホコリによってくしゃみが出たと考えられます。
逆に何もしていないときに急にくしゃみや鼻水が出るようであれば要注意。猫が気づかないうちにくしゃみや鼻水を出していることも考えられるため、何度かそういう症状を見た場合には、その状況を確認して、動物病院に伝えてみましょう。
3-3くしゃみ鼻水以外の症状について確認
もし猫のくしゃみや鼻水が気になった場合には、それ以外の症状があるかどうかを確認しましょう。
単にくしゃみや鼻水が出るという場合には、ガーゼなどで鼻水を拭きとってあげるだけで症状が治まることがあります。
もし食欲がない、ぐったりしている、目やにが多いなど他にはっきりした症状がある場合には病気が関係している可能性が高くなります。
3-4鼻水や鼻血が出ていたら、すぐに病院に行く
すでに説明したように、くしゃみや鼻水にはいくつかの深刻な病気が関わっている可能性があります。特に鼻水に血が混じっている、鼻血が出ているという場合は、ためらわずにすぐに病院に連れていきましょう。
3-5多頭飼いしている場合は、隔離する
くしゃみや鼻水で注意が必要なのは、複数の猫を飼育している多頭飼いの場合です。くしゃみや鼻水の原因になる病気には感染力の高いものが少なくありません。
もし病気に気づかずに放置していると、飼っている猫すべてに病気が感染してしまうことがあります。
もし症状がくしゃみや鼻水だけという場合にも、念のために症状のある猫は隔離しておくのがよいでしょう。
04猫のくしゃみの予防法
くしゃみや鼻水を出して苦しそうな猫はかわいそうなもの。では、猫のくしゃみや鼻水を予防するためにはどんな方法があるのでしょうか。まず、猫のくしゃみや鼻水が止まらない場合には、部屋を掃除してアレルギーの原因となるホコリなどを取り除きましょう。
また、猫をきれいにブラッシングしてあげるのも効果的。猫は自分で毛づくろいができる生き物ですが、その際、毛についたダニやほこりを吸い込んでそれがアレルギーの原因となっていることもあります。ブラッシングを行い、ほこりやダニをキレイにしておくとくしゃみや鼻水が改善されることがあります。
さらに、病気が原因のくしゃみや鼻水を予防するためにもワクチン接種は欠かせません。子猫のころからしっかりとワクチンを接種、それに加えて定期的な健康診断を行っておくと、猫の異変にすぐに気づくことができます。
特に他の猫と接触することで感染してしまう病気も多いため、できるだけ猫は室内だけで飼育するのがよいでしょう。
01まとめ
猫のくしゃみや鼻水の原因には、アレルギーや感染症、異物の吸引、さらにはストレスなどさまざまな要因が関わっています。
猫が健康に過ごすためには、日々の体調管理と適切なケアが重要です。
定期的な獣医師の診察や、家庭内の衛生環境の維持、ストレスを軽減する環境作りを心掛けることで、猫の健康を守り、くしゃみを予防することが可能です。
早めの対策が猫の快適な生活につながります。
3-1鼻水の色を確認(透明/黄色~緑色/ピンクや赤)
もし猫が鼻水を出している場合には、まずは鼻水の色や粘り気を確認してみましょう。
猫の鼻水でもっとも多いのが透明でさらさらの鼻水。このタイプの鼻水は、単に異物が入った、まちがって鼻に水が入った場合に出ることもありますが、アレルギーや風邪の初期症状である可能性もあります。
また、注意が必要なのは黄色や緑色の鼻水です。
猫の鼻や気管の中にウイルスや細菌が入ると、猫の免疫機能が機能、白血球などがウイルスや細菌を駆除するために働き始めます。この白血球が役目を終えたあとは鼻水などに交じって身体の外に排出されますが、そのときに鼻水が黄色や緑色に変色します。
このとき、粘り気が強いものほど多くの白血球が含まれているため、症状が悪化していると考えたほうがよいでしょう。体調が回復している場合でも、油断せずに動物病院を受診しましょう。
中でも危険なのがピンクや赤の鼻水が出た場合。これらの色の元になっているのは血液です。鼻水がピンクや赤になっている場合には、鼻の中で出血していることが考えられるため、できるだけ早く対処を行う必要があります。
3-2いつ、どういったときに症状が出始めたか確認
くしゃみや鼻水が出た場合には、いつどういった状態でそれらの症状が現れるのか確認しておきましょう。
もし部屋を掃除していた、掃除機をかけていたという場合なら、ホコリによってくしゃみが出たと考えられます。
逆に何もしていないときに急にくしゃみや鼻水が出るようであれば要注意。猫が気づかないうちにくしゃみや鼻水を出していることも考えられるため、何度かそういう症状を見た場合には、その状況を確認して、動物病院に伝えてみましょう。
3-3くしゃみ鼻水以外の症状について確認
もし猫のくしゃみや鼻水が気になった場合には、それ以外の症状があるかどうかを確認しましょう。
単にくしゃみや鼻水が出るという場合には、ガーゼなどで鼻水を拭きとってあげるだけで症状が治まることがあります。
もし食欲がない、ぐったりしている、目やにが多いなど他にはっきりした症状がある場合には病気が関係している可能性が高くなります。
3-4鼻水や鼻血が出ていたら、すぐに病院に行く
すでに説明したように、くしゃみや鼻水にはいくつかの深刻な病気が関わっている可能性があります。特に鼻水に血が混じっている、鼻血が出ているという場合は、ためらわずにすぐに病院に連れていきましょう。
3-5多頭飼いしている場合は、隔離する
くしゃみや鼻水で注意が必要なのは、複数の猫を飼育している多頭飼いの場合です。くしゃみや鼻水の原因になる病気には感染力の高いものが少なくありません。
もし病気に気づかずに放置していると、飼っている猫すべてに病気が感染してしまうことがあります。
もし症状がくしゃみや鼻水だけという場合にも、念のために症状のある猫は隔離しておくのがよいでしょう。
また、猫をきれいにブラッシングしてあげるのも効果的。猫は自分で毛づくろいができる生き物ですが、その際、毛についたダニやほこりを吸い込んでそれがアレルギーの原因となっていることもあります。ブラッシングを行い、ほこりやダニをキレイにしておくとくしゃみや鼻水が改善されることがあります。
さらに、病気が原因のくしゃみや鼻水を予防するためにもワクチン接種は欠かせません。子猫のころからしっかりとワクチンを接種、それに加えて定期的な健康診断を行っておくと、猫の異変にすぐに気づくことができます。
特に他の猫と接触することで感染してしまう病気も多いため、できるだけ猫は室内だけで飼育するのがよいでしょう。
01まとめ
この講座は!プロの監修を受けています!
ホテルエステサロン勤務後、三宮・北野でプライベートサロンを開業して16年。
幼少期から動物と共に暮らしてきたことから、念願の動物のお仕事もスタート。
猫さんがストレスなく過ごせる猫専門ホテルを2023年神戸にOPEN。猫専門のペットシッター「ねこもり」としても活動中。
- 猫の育て方に関する資格取得のメリットとは?【監修者インタビュー】
- こうすれば一人でも大丈夫!猫の留守番について
- 飼い主さんなら考えておきたい。猫の避妊手術について
- 猫の爪の切り方は?方法や手順、頻度、注意点について解説!
- 猫の餌入れの選び方!高さや重要なポイントついて解説!
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- 猫のくしゃみ鼻水の原因は?対処法や予防法について解説!
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- 猫の寝る位置・姿勢が持つ意味や、寝相で分かる性格について解説!
- 初心者が猫を飼う際の選び方は?必要な物品や考えるポイントについて解説!