リーダーウォークとは?基本知識や重要性、しつけの方法について解説!
リーダーウォークは、犬のしつけにおいて飼い主との信頼関係を築くための重要なトレーニング方法です。
犬が飼い主のリードに従いながら散歩を楽しむこの習慣は、犬の安全を確保するだけでなく、日常生活における問題行動の改善にもつながります。
犬は散歩が大好きなものですが、実はどのように散歩をさせるかはしつけにとってとても大切です。そんなときに基本となるのが「リーダーウォーク」。今回はリーダーウォークの基本的な知識やしつけ方についてご紹介します。

- 目次
- 1. リーダーウォークの基礎と重要性
- 1-1. リーダーウォークの定義と役割
- 1-2. なぜリーダーウォークが犬のしつけに欠かせないのか
- 1-3. リーダーウォークの効果とメリット
- 2. リーダーウォークのしつけ方法
- 2-1. しつけ開始のベストタイミング
- 2-2. 子犬期と成犬期における導入の違い
- 2-3. 基本的なリーダーウォークのトレーニング手順
- 3. リーダーウォークの実践時に気をつけるポイント
- 3-1. 犬の年齢や性格に合わせたアプローチ
- 3-2. トレーニングにおける一貫性の重要性
- 3-3. 避けるべき間違いと無理のないルール作り
- 4. リーダーウォークの実践例と工夫
- 4-1. 飼い主が主導権を持つための具体的な方法
- 4-2. 犬の反応に応じた対策と調整
- 4-3. 対応が難しい犬に対するアプローチ
- 5. リーダーウォークの応用と他のしつけとの組み合わせ
- 5-1. 問題行動の改善にリーダーウォークを活かす
- 5-2. 他の訓練方法と連携した効果的なアプローチ
- 5-3. 長期的にリーダーウォークを継続するための工夫
- 6. リーダーウォークとは?
- 6-1. 犬が自発的に飼い主の横を歩くこと
- 6-2. しつけの一環
- 6-3. 犬が先に歩く理由
- 7. リーダーウォークの基本
- 8. リーダーウォークの必要性
- 8-1. 散歩がスムーズに行われる
- 8-2. 危険から守る
- 8-3. 首輪でかかる負担を軽減する
- 9. リーダーウォークのやり方
- 9-1. リーダーウォークに必要なもの
- 9-2. しつけの手順
- 10. まとめ
01リーダーウォークの基礎と重要性
犬と飼い主の関係性を構築し、日常生活における適切な振る舞いを習得させるための基本的な訓練方法の一つです。
ここでは、リーダーウォークがどのように定義され、どのような役割を果たすのか、またその重要性について詳しく解説します。
1-1リーダーウォークの定義と役割
リーダーウォークとは、犬が飼い主の主導のもとで散歩を行うことを指します。
具体的には、犬が飼い主の横を落ち着いて歩き、過剰に引っ張ったり、進みすぎたりしない状態を保つことが求められます。
このトレーニングを通じて、飼い主がリーダーシップを発揮し、犬が指示に従う習慣を身につけます。
リーダーウォークの主な役割は、飼い主が散歩中に犬をコントロールし、犬が自発的に指示を守る状態を作り出すことです。
散歩は単なる運動の時間ではなく、犬と飼い主の信頼関係を強化する重要なコミュニケーションの場です。
リーダーウォークを実践することで、犬がリラックスし、飼い主との協力関係を深めることができます。
1-2なぜリーダーウォークが犬のしつけに欠かせないのか
リーダーウォークが犬のしつけにおいて不可欠である理由は、その効果の広範さにあります。
犬は本来、群れで生活する動物であり、リーダーの指示に従う本能を持っています。
そのため、飼い主が明確にリーダーとしての立場を示すことで、犬は安心して行動を制御されることを受け入れやすくなります。
また、リーダーウォークは単なる散歩の方法ではなく、犬に自制心を教えるための手段です。
リーダーウォークを通じて、犬は飼い主の指示を待ち、勝手な行動を取らないことを学びます。
このような自制心のトレーニングは、他のしつけにも応用でき、問題行動の防止にもつながります。
特に外出時の引っ張りや興奮を抑える効果が期待できるため、犬の安全を確保しやすくなります。
1-3リーダーウォークの効果とメリット
リーダーウォークには、飼い主と犬の両方に多くのメリットがあります。
ここでは、リーダーウォークがどのような効果をもたらすのか、具体的なメリットについて詳しく見ていきます。
犬の行動の安定化とストレス軽減
リーダーウォークを実践することで、犬の行動は安定しやすくなります。
犬は飼い主がリーダーシップを発揮していることを感じ取ると、自分が周囲をコントロールする必要がないと認識し、落ち着いた行動を取るようになります。
これにより、無駄な興奮やストレスが軽減され、散歩の時間が穏やかでリラックスしたものになります。
飼い主との絆の強化
リーダーウォークは、犬と飼い主の信頼関係を築く絶好の機会でもあります。
犬は散歩中に飼い主の指示に従うことで、飼い主が自分にとって信頼できるリーダーであることを再確認します。
このプロセスを繰り返すことで、犬は飼い主に対してより強い忠誠心を持ち、日常生活における他の指示にも従いやすくなります。
散歩の安全性向上
リーダーウォークによって、犬が引っ張ったり、突然走り出したりするリスクが減少します。
これは特に交通量の多い場所や他の犬との遭遇時に重要であり、犬と飼い主の安全を守るために不可欠です。
飼い主が犬を的確にコントロールできることで、予期せぬ危険を避けやすくなります。
リーダーウォークの実践は、犬との生活をよりスムーズで楽しいものにしてくれるでしょう。
02リーダーウォークのしつけ方法
このしつけを行うことで、犬が飼い主の指示を待ち、適切な位置で歩くようになります。
ここでは、リーダーウォークを教えるためのベストなタイミングや、子犬と成犬における導入の違い、具体的なトレーニング手順について詳しく解説します。
2-1しつけ開始のベストタイミング
リーダーウォークのしつけは、犬の年齢や性格によって適切な開始時期があります。
一般的には、できるだけ早い段階でしつけを始めるのが理想です。
犬は成長するにつれて習慣や性格が固まるため、早い段階で正しい行動を教えることで、その後の訓練がスムーズになります。
子犬期からの早期教育
子犬は生まれてから数ヶ月以内に社会性を身につける時期を迎えます。
この期間にリーダーウォークを始めることで、犬が飼い主の指示に従うことを自然に覚えられます。
特に、まだ体力が十分でない子犬にとって、散歩は新しい経験であり、遊び感覚で楽しみながらしつけを行うことが可能です。
成犬に対するしつけの難しさと工夫
一方、成犬の場合はすでに習慣が形成されているため、リーダーウォークの導入がやや難しくなることがあります。
しかし、根気強くトレーニングを行えば、成犬でもしっかりと飼い主の指示に従うようになります。
特に、穏やかで一貫性のあるアプローチが重要です。
2-2子犬期と成犬期における導入の違い
リーダーウォークのしつけは、犬の成長段階によってアプローチが異なります。
子犬期と成犬期では、犬の理解力や集中力に差があるため、それぞれの特徴に応じた方法でリーダーウォークを教える必要があります。
ここでは、子犬と成犬における具体的な導入の違いを見ていきましょう。
子犬期のリーダーウォーク導入方法
子犬期のリーダーウォークの導入は、主に遊びを取り入れながら進めます。
短時間のトレーニングを繰り返すことで、子犬は少しずつ飼い主の指示に従うことを覚えます。
また、この時期にはおやつを使ったポジティブな強化が効果的で、犬が「指示に従うこと=楽しい」と感じられるようにします。
成犬期のリーダーウォーク導入方法
成犬の場合は、既存の行動習慣があるため、それを変えるためのしつけが必要です。
成犬には、焦らずにゆっくりと段階的にしつけを行うことが大切です。
散歩中に犬が引っ張らないようにするためには、強いリーダーシップと同時に、褒めるタイミングをしっかりと見極める必要があります。
2-3基本的なリーダーウォークのトレーニング手順
リーダーウォークのトレーニングは、シンプルな手順をしっかりと守ることで効果を発揮します。
ここでは、リーダーウォークを成功させるための基本的な手順について解説します。
スタート前の準備と環境作り
まず、リーダーウォークを始める前に、環境を整えることが重要です。
リードや首輪のフィット具合を確認し、犬がリラックスできる状態を作ります。
最初は、静かで刺激が少ない場所でトレーニングを開始し、犬が集中しやすい環境を整えましょう。
歩き始めの指示とペース
リーダーウォークのトレーニングを始める際、最も重要なのは歩き始めの一歩です。
飼い主は、犬が自分のペースで前に出すぎないようにしながら、リードを軽く引いて指示を出します。
この際、犬がリードを引っ張らないように、小さな歩幅でゆっくりと進むことがポイントです。
歩行中のリーダーシップの維持
歩行中は、犬が飼い主の隣を歩くように意識させます。
リードの長さを一定に保ち、犬が引っ張る場合は立ち止まる、または進行方向を変えるといった対応をします。
飼い主が一貫してリーダーシップを発揮することで、犬は次第にリードを引っ張る行動をやめ、飼い主のペースに合わせて歩くようになります。
リーダーウォークのしつけは、一貫したトレーニングと忍耐が必要ですが、正しく実践することで犬との散歩がより楽しいものになるでしょう。
03リーダーウォークの実践時に気をつけるポイント
リーダーウォークを実践する際に気をつけるべきポイントを押さえ、無理のないルールと一貫性を保つことで、犬と飼い主の双方にとって良好な関係を築くことができます。
ここでは、犬の年齢や性格に合わせたアプローチ、トレーニングにおける一貫性の重要性、そして避けるべき間違いとルール作りについて詳しく解説します。
3-1犬の年齢や性格に合わせたアプローチ
リーダーウォークを効果的に進めるためには、犬の年齢や性格に応じたアプローチが必要です。
犬はそれぞれ異なる性格を持ち、また成長段階によっても反応が変わります。
子犬や成犬、さらには性格の異なる犬に対してどのようにアプローチすればよいのかを見ていきましょう。
子犬に対する柔軟な対応
子犬は好奇心旺盛で、エネルギーが溢れているため、リーダーウォークを始める際には遊び感覚を取り入れたアプローチが効果的です。
散歩中にリーダーシップを発揮するために、焦らずに短いセッションを繰り返し、少しずつルールを覚えさせていくことが理想です。
子犬の集中力は短いため、無理をせず、適度な休憩を挟むことも重要です。
成犬へのしつけの工夫
成犬の場合、既に他の習慣が身についていることが多く、リーダーウォークを導入する際には慎重なアプローチが求められます。
特に、保護犬や以前のしつけが十分でなかった犬には、徐々に新しいルールを教え、飼い主の指示に従う習慣を再構築する必要があります。
過去の経験や性格を考慮し、個別対応を心がけることが大切です。
性格による違いを理解する
犬の性格も、リーダーウォークのアプローチに大きく影響します。
活発で興奮しやすい犬には落ち着かせるトレーニングを先に行い、穏やかで慎重な性格の犬には、少しずつ自信を持たせながらリーダーウォークを習得させることが有効です。
性格に応じた柔軟な対応が、犬の理解を深め、トレーニングの成功を助けます。
3-2トレーニングにおける一貫性の重要性
リーダーウォークのトレーニングを成功させるためには、一貫性が欠かせません。
飼い主の指示が毎回変わってしまうと、犬は混乱し、正しい行動を覚えるのが難しくなります。
一貫したリーダーシップを発揮することで、犬は安心し、指示に従いやすくなります。
日常生活における一貫したルールの重要性
リーダーウォークの成功は、日常生活における一貫性とも深く関わっています。
散歩中だけでなく、家の中でも同じルールを守り続けることが大切です。
例えば、ドアを開ける前に犬に座るよう指示するなど、散歩前の行動もリーダーウォークの延長として一貫したルールを設定することで、犬はより明確に指示を理解しやすくなります。
飼い主の態度の一貫性
犬は飼い主の態度や行動にも敏感です。
トレーニング中は常に落ち着いた態度を保ち、リーダーとしての姿勢を崩さないことが重要です。
特に犬が興奮したり、引っ張ったりする場合でも、感情に流されず冷静に対処することで、犬は飼い主が頼りになる存在だと認識しやすくなります。
一貫した態度を持つことが、犬の安心感を育む鍵となります。
3-3避けるべき間違いと無理のないルール作り
リーダーウォークのトレーニングを進める際には、いくつか避けるべき間違いがあります。
これらの間違いを回避しつつ、無理のないルールを作ることで、犬と飼い主の関係がより健全なものになります。
厳しすぎるルールの設定は避ける
リーダーウォークのルールは、あまりにも厳格すぎると犬にストレスを与えることがあります。
リードを引っ張らないことは基本的なルールですが、全ての動きを完全に制御しようとすると、犬が過度に緊張してしまう可能性があります。
犬に自由を感じさせる瞬間も必要であり、無理のない範囲でのリーダーウォークを目指すことが大切です。
犬のペースに合わせた進行
リーダーウォークは、飼い主が主導権を握るものですが、犬のペースに合わせてトレーニングを進めることも重要です。
特に、すぐに結果を求めてしまうと犬が混乱し、適切な行動を覚えるまでに時間がかかることがあります。
焦らず、段階的に進めることが犬の理解を促進し、結果的にトレーニングの成功率を高めることにつながります。
報酬と罰のバランス
リーダーウォークのトレーニングでは、適切なタイミングで報酬を与えることが有効です。
ただし、報酬と罰のバランスを誤ると、犬が混乱してしまいます。
常に罰を与えるのではなく、良い行動をした際には十分に褒めてあげることが、犬にとって大きなモチベーションとなります。
これらのポイントに気をつけることで、リーダーウォークは犬にとっても飼い主にとっても快適で楽しい時間となるでしょう。
04リーダーウォークの実践例と工夫
犬は個々に異なる性格や行動パターンを持っているため、一律の方法ではなく、状況に応じた柔軟なアプローチが必要です。
ここでは、リーダーウォークを実践する際の具体的な方法や、犬の反応に合わせた対策、さらに対応が難しい犬に対する工夫を解説します。
4-1飼い主が主導権を持つための具体的な方法
リーダーウォークの鍵は、飼い主が常に主導権を握ることです。
これにより、犬は散歩中に自分がリーダーではないことを理解し、飼い主に従う姿勢を取るようになります。
ここでは、飼い主が主導権を持つための具体的な方法を解説します。
一貫した歩行ペースを保つ
リーダーウォークでは、飼い主が歩行のペースを決定します。
犬が急に前に出ようとしたり、逆に遅れてしまったりした場合でも、飼い主は一定のペースを維持することが大切です。
歩行速度を変えずにリードを軽く引くことで、犬に「ペースを乱してはいけない」というメッセージを伝えます。
この一貫した歩行は、犬にとって安定感を与える重要な要素です。
リードの長さを管理する
リーダーウォーク中にリードを適切な長さに保つことも、主導権を握る上で重要です。
リードが緩みすぎていると、犬が自由に動ける範囲が広がり、飼い主のコントロールが弱まります。
逆にリードを強く引きすぎると、犬が不快感を覚えてしまうため、適度な張り具合を意識することがポイントです。
指示を明確に出す
犬に対して曖昧な指示を出すと、混乱を招きます。
リーダーウォーク中は、歩く速度や進む方向などを明確に指示し、犬が飼い主の意図を理解できるようにします。
例えば、方向を変える際には「曲がるよ」といった声掛けをすることで、犬に次の動きを予測させやすくします。
指示を一貫して与えることで、犬は飼い主のリーダーシップに従うようになるのです。
4-2犬の反応に応じた対策と調整
リーダーウォーク中、犬が様々な反応を示すことがあります。
外部の刺激に対する反応や、特定の状況での行動などに応じて、飼い主は適切に対策を講じ、トレーニングを調整する必要があります。
ここでは、犬の反応に合わせた具体的な対策を見ていきます。
興奮しやすい犬への対応
犬が興奮しやすい状況では、リーダーウォークの実施が難しくなることがあります。
例えば、他の犬や人に対して興奮してしまう場合、飼い主はまず落ち着かせることが必要です。
リードを強く引かず、しっかりとした声で犬に「待て」と指示を与え、冷静な状態に戻すことを優先します。
興奮状態が収まってから再び歩き始めることで、犬は落ち着いた行動を学びます。
周囲の刺激に敏感な犬へのアプローチ
一部の犬は、周囲の音や視覚的な刺激に敏感に反応することがあります。
このような犬の場合、トレーニングの場として静かで刺激の少ない場所を選ぶことが重要です。
徐々に環境に慣れさせ、少しずつ刺激を増やしていくことで、犬は新しい環境に順応しやすくなります。
また、犬が不安を感じている場合には、落ち着かせるために飼い主がリラックスした態度を取ることも効果的です。
4-3対応が難しい犬に対するアプローチ
リーダーウォークにおいて、特に難しいと感じる犬も存在します。
これらの犬に対しては、一般的なトレーニング方法ではなく、特別なアプローチが必要となることがあります。
ここでは、対応が難しい犬に対する具体的なアプローチについて考えていきます。
強い引っ張り癖を持つ犬への対策
強くリードを引っ張る犬に対しては、普通のリーダーウォークのトレーニングでは十分な効果が得られないことがあります。
このような犬には、まずリードを引っ張る行動を軽減させるトレーニングから始める必要があります。
例えば、引っ張った際に立ち止まり、犬がリードを緩めるまで待つ方法が効果的です。
この繰り返しによって、犬は引っ張っても進めないことを学び、徐々に引っ張り癖を改善することが可能です。
頑固で従わない犬へのアプローチ
頑固で指示に従わない犬には、特に辛抱強いトレーニングが必要です。
このような犬には、報酬を使ったポジティブな強化が効果的です。
犬が指示に従った際に、すぐにおやつや褒め言葉を与えることで、正しい行動を強化します。
指示に従わなかった場合でも、感情的にならず、冷静に再度指示を出すことが重要です。
一貫性と根気強さが、頑固な犬の行動を変える鍵となります。
不安症のある犬への対処法
不安症を抱えている犬に対しては、無理にリーダーウォークを進めるのではなく、犬の不安を軽減させることを優先します。
トレーニング中に不安を感じている場合は、焦らずに犬が安心できるようサポートし、徐々にリーダーウォークを導入します。
また、専門のトレーナーに相談し、行動療法を併用することも効果的な対処法です。
リーダーウォークは、犬の性格や反応に合わせて柔軟に対応することが求められます。
正しい方法と工夫を取り入れることで、飼い主と犬の信頼関係を深め、より楽しい散歩時間を実現できるでしょう。
05リーダーウォークの応用と他のしつけとの組み合わせ
リーダーウォークを応用することで、さまざまな行動改善が可能になり、他の訓練方法と連携させることでより効果的な結果を得ることができます。
さらに、長期的にリーダーウォークを継続するための工夫も必要です。
ここでは、リーダーウォークを応用したしつけの方法とその効果について詳しく見ていきます。
5-1問題行動の改善にリーダーウォークを活かす
リーダーウォークは、犬の問題行動を改善するための強力なツールとなります。
例えば、散歩中に引っ張る、吠える、他の犬や人に対して攻撃的になるなどの行動は、適切なリーダーウォークを取り入れることで軽減することが可能です。
引っ張り癖の改善
リーダーウォークの基本的な考え方は、飼い主がリーダーシップを発揮することです。
散歩中に犬が引っ張る行動は、犬が主導権を握っているサインの一つです。
リーダーウォークを徹底することで、犬に飼い主がリーダーであることを再確認させ、引っ張り癖を徐々に改善できます。
リードを引っ張った際に立ち止まる、犬がリードを緩めるまで待つなど、一貫した対応が効果を発揮します。
吠え癖や過度の興奮の軽減
外部の刺激に対して過剰に反応し、吠えたり興奮したりする犬にもリーダーウォークが役立ちます。
リーダーウォークでは、犬が飼い主の指示に集中するため、外部の刺激への反応が減少します。
リーダーとして落ち着いた行動を促し、犬が飼い主の指示に従うことで、吠え癖や興奮状態を和らげられます。
5-2他の訓練方法と連携した効果的なアプローチ
リーダーウォークは、それ単体で非常に効果的なトレーニング方法ですが、他の訓練方法と組み合わせることで、さらに強力な結果を生み出します。
特に、コマンドトレーニングやポジティブな強化法と連携させることで、犬の行動をより効率的に改善できます。
コマンドトレーニングとの連携
リーダーウォーク中に「待て」「座れ」などの基本コマンドを併用することで、犬の集中力が高まり、飼い主の指示に従いやすくなります。
コマンドを使って犬に対して明確な指示を与えることで、散歩中の行動をコントロールしやすくなり、犬がリーダーに従う姿勢を強化します。
例えば、散歩中に犬が興奮した際に「待て」と指示を出し、落ち着いたら再び歩き出すといった方法が効果的です。
ポジティブな強化による持続的な学習
リーダーウォークとポジティブな強化(報酬)を組み合わせることで、犬が正しい行動を取った際に即座に強化できます。
報酬としておやつや褒め言葉を使うことで、犬は正しい行動を繰り返す意欲を持ちます。
リーダーウォーク中に適切な行動をした際に褒めることは、犬にとっての大きなモチベーションとなり、トレーニングの成果を長期的に維持する手助けとなります。
5-3長期的にリーダーウォークを継続するための工夫
リーダーウォークは、短期的なトレーニングで効果を感じられる場合もありますが、長期的に続けることが本当の成果を引き出す鍵となります。
ここでは、リーダーウォークを長く継続し、飼い主と犬の信頼関係を深めるための工夫について解説します。
日常生活の一部に組み込む
リーダーウォークは、特定のトレーニング時間だけでなく、日常の散歩の中に自然に取り入れることが重要です。
毎日の散歩がトレーニングの延長線上にあると考え、飼い主が常にリーダーシップを発揮し続けることで、犬もそれに慣れ、長期的にリーダーウォークを維持できます。
日常生活の一部として捉えることで、飼い主にとっても犬にとってもストレスの少ない継続的なトレーニングが可能になります。
トレーニング内容のバリエーションを持たせる
長期的にリーダーウォークを続けるためには、犬が飽きないようにトレーニングにバリエーションを持たせることも有効です。
例えば、異なるルートで散歩をする、散歩中に新しいコマンドを教えるなど、犬にとって新しい刺激を与えることが重要です。
これにより、犬は常に興味を持ちながらトレーニングを続けることができ、長期的な学習効果が期待できます。
成功体験を積み重ねる
犬は成功体験を重ねることで、リーダーウォークに対して前向きな態度を持ちます。
小さな成功でも大いに褒めてあげることで、犬はその行動を継続しようとします。
散歩中の小さなステップアップを積み重ね、飼い主との信頼関係を築きながら、長期的な成果を目指しましょう。
リーダーウォークを他の訓練方法と組み合わせ、また長期的に続けることで、犬とのより深い絆が築かれ、問題行動も改善されていきます。
これらの工夫を取り入れながら、犬との散歩をより楽しいものにしていきましょう。
06リーダーウォークとは?
6-1犬が自発的に飼い主の横を歩くこと
リーダーウォークとは、簡単に言えば犬が自発的に飼い主の横を歩くこと。このときに大切なのが「自主的に」、そして「飼い主の横」という点です。
6-2しつけの一環
散歩というと、犬を好きに歩かせるというイメージがあるかもしれませんが、実はこれは間違った散歩のやり方です。
というのも、犬は群れの中で生活する生き物。そのため、群れの順位についても非常に敏感です。これは散歩についても同じこと。つまりリーダーウォークには、散歩でも人に主導権があることや、犬ではなく人がリーダーであることを教えるという役割があります。
現在では、犬の飼い方も変化し、家庭で犬を飼う場合には、人間がリーダーになるように犬をしつけるというよりも、犬と人間の間に信頼関係を築くことが大切という考え方も生まれています。
しかし、その場合であっても、犬が散歩などで好き勝手に振舞うと、トラブルの原因となり、犬にとっては非常に危険な状態。
そのため、犬が人間を引っ張るのではなく、人間が犬を先導することが重要です。
6-3犬が先に歩く理由
本来であれば、人間が先に立ち、犬が後に従うもの。しかし、散歩のときに犬が先に立って歩いていることも少なくありません。
では犬が先を歩くときにはどのような理由があるのでしょうか。
犬が先に立って歩いているのは、信頼関係が築けていない証拠です。
もし犬が先に立って好きなところに行こうとしているなら、それは主導権が飼い主ではなく犬にあり、主従関係が逆転しているということになります。
この状態では、散歩がやりにくいだけでなく、他の場面でも反抗的な態度を取っている可能性があります。
07リーダーウォークの基本
まず、犬は常に人間の左側を歩き、人より前に出ないということ。日本の場合、車が左側通行なので、常に人の左側を歩かせることで、犬を危険から守るという意味合いがあります。また、左側を歩かせると、人の足や身体が周囲の刺激から犬を守ることになります。
というのも、外の世界は犬にとっては非常に刺激の強いもの。それらの刺激を適度に和らげることもリーダーウォークの役割です。
また、リードを引っ張らない距離を保つということがリーダーウォークの基本。
理想的なリーダーウォークでは、犬は飼い主の移動に合わせて歩き、飼い主が止まったら自分もその場に止まり、歩き始めたらまた歩き出します。
これらがリーダーウォークの基本となります。
08リーダーウォークの必要性
8-1散歩がスムーズに行われる
リーダーウォークを身につけておくことは、スムーズな散歩を行うときには必要不可欠。特に大型犬の場合、力が強いため飼い主が引っ張られてしまうと、危険な状況になってしまうこともあります。また、体力的に負担が大きいと、どうしても散歩に連れて行く回数も減って、犬にとっての健全な生活を送ることも難しくなってしまいます。
8-2危険から守る
リーダーウォークには犬を危険から守るという目的もあります。犬がいきなり走り出してしまうと、車や自転車などの事故に遭う可能性も高くなり、非常に危険な状態に。また、小さな子どもなどに飛び掛かってしまったり、勝手に落ちているものを口に入れたりといった散歩中に起きがちなトラブルを事前に防ぐという意味合いもあります。
8-3首輪でかかる負担を軽減する
散歩のとき、犬が前に出ようとすると首輪によって首に大きな負担がかかります。さらにそれを抑えようと、飼い主がリードを引くことで、首への負担はさらに増加。頸椎の椎間板ヘルニアや、舌骨が骨折することもあります。
さらに、日常的に首に負担がかかっていると、眼圧が上昇して緑内障が悪化したり、脳への血流が低下することで脳にトラブルが発生することも考えられます。
誰しも愛犬には健康で長生きしてもらいたいもの。リーダーウォークには犬の安全だけでなく健康を守るというメリットもあります。
09リーダーウォークのやり方
9-1リーダーウォークに必要なもの
リーダーウォークをしつけるためには、まずは首輪やハーネス、リードなどの道具が必要になります。
小型犬の場合には、首輪でもハーネスでもどちらでも構いませんが、大きめの犬の場合には首輪を用意しましょう。
ただし、首に疾患のある犬や、首が弱い犬種の場合、身体への負担を軽くする意味でもハーネスがおすすめです。
ハーネスには、後ろに金具がついたバッククリップハーネス、前に金具がついたフロントクリップハーネスなどがあります。
また、リーダーウォークをしつけやすくするために、急に犬が動き出したときに犬の動きを抑えるコントロールハーネスなどもあるため、ペットショップなどの専門店で相談してみるとよいでしょう。
なお、リードに関しては犬と人が並んだときに地面につかない程度の長さがおすすめです。
きちんということが聞けたときのためのご褒美も用意しておくと、しつけを効率よく行うことができます。
9-2しつけの手順
愛犬にリーダーウォークをしつけるのは、子どもの頃からがおすすめ。犬が散歩できるようになるのはワクチンなどが安定した生後100日ごろからと言われていますが、外に出て散歩するようになる前に、室内での練習から始めるとよいでしょう。
ただし、犬が家に来てすぐにしつけようとするのは逆効果。犬はまず周囲の環境に慣れることが必要です。また、アイコンタクトなどリーダーウォークの前にしつけなければならないことも多いため、まずは基本的なことをしつけたあとに、リーダーウォークに取り組
むのがよいでしょう。
実際にリーダーウォークを思えさせるときには、まずはおやつを利用して、犬を左側に誘導しましょう。このとき、おやつを左手にもち、反時計回りに大きく回して誘導すると、犬を正面に向かせることができます。
もし犬が正しく左につくことができたら、褒めておやつを上げましょう。これを繰り返すことで、犬が左側に就くようになります。
次に同じような手順で左側に誘導したら、一歩前に進みます。その状態で犬が左側につくことができれば、徐々に歩数を増やしていきます。
犬が慣れてきたら、リードを付けて同じことを行います。
ここまでのしつけは室内で行いましょう。いきなり外の環境では刺激が強すぎるため、犬が集中できなくなってしまいます。
室内でリードを付けてリーダーウォークができるようになったらいよいよ散歩に連れていきます。
このときに重要なのが犬を落ち着かせること。もし落ち着かないようなら、まずお座りの状態で落ち着くまで待ってからしつけを行いましょう。
10まとめ
正しい方法で実践することで、犬は飼い主の指示に従い、落ち着いた行動を取るようになります。
また、散歩中の引っ張り癖や興奮を抑えることで、犬と飼い主の安全を守りながら、より快適な散歩を楽しむことができます。
リーダーウォークは、日常生活に取り入れやすく、他のしつけと組み合わせることで、さらに効果的なトレーニングとなります。
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