ドッグトレーナーの給料はいくら？地域差や経験別の給料を解説！

1-1未経験から始める場合の給与水準

ドッグトレーナーのキャリアを未経験からスタートする際、どの程度の収入を期待できるかは、職業選択の大きなポイントです。
未経験者でもチャンスは多くありますが、給与水準にはさまざまな要因が影響します。

具体的な内容を見ていきましょう。

初期給与の目安とその理由

未経験者としてドッグトレーナーの仕事を始める場合、初任給の目安は月額18万円から20万円程度が一般的です。
これは、他の動物関連職種と比較してやや高めの設定です。

なぜなら、ドッグトレーナーのスキルは非常に専門的であり、短期間で習得できるものではないため、一定の基礎知識と経験が求められるからです。

また、初期給与の水準は、雇用形態や勤務先の規模によっても変わります。
小規模なペットショップや個人経営のトレーニング施設では、一般的に給与は低めになりますが、その代わりに柔軟な働き方や個別の指導が受けられることが多いです。

一方、大手のペット関連企業やトレーニング施設では、給与水準がやや高く設定されていることが一般的です。

地域別・勤務形態別の給与の違い

ドッグトレーナーの給与には、地域や勤務形態によっても大きな違いが見られます。
都市部と地方では給与の差が生じやすく、また、個人事業主として働く場合と会社員として勤務する場合でも異なります。

それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。

まず、都市部では、ペット産業が活発であり、ドッグトレーナーの需要も高いため、給与は地方と比較して高い傾向にあります。
都市部では月額20万円以上の給与が見込めることもあり、富裕層の飼い主を対象とした高額なトレーニングプランが提供されているケースも多いです。

また、企業がトレーナーに対して提供する福利厚生やキャリア支援も充実していることが、都市部で働く魅力の一つです。

一方、地方ではペット関連のサービス需要が少ないため、給与はやや低めに設定されています。
月額15万円から18万円程度が一般的で、交通費や住居手当などが充実している場合もあるものの、総じて生活費の安さが給与差を埋める形となります。

また、地方では個人経営の施設が多いため、勤務環境がアットホームで柔軟な働き方ができることが利点です。

次に、勤務形態別に見てみると、個人事業主として働く場合は、初期の収入は安定しないものの、顧客を増やすことで将来的に高収入を得ることができます。
自分のペースで仕事ができる点や、独自のトレーニングスタイルを確立できる自由度の高さが魅力ですが、事業運営のリスクも伴います。

一方、会社勤務の場合は、月給制で安定した収入が得られ、福利厚生や研修制度のサポートも受けられます。
特に大手企業では、定期的な昇給やキャリアパスが明確に設けられているため、安定を重視する人にとっては魅力的です。

2-1初級から上級までのキャリアステップ

ドッグトレーナーのキャリアは、一般的に経験年数やスキルの向上に伴って段階的に進展します。
初級、中級、そして上級といったステップを踏むことで、給与も相応に上昇します。

各ステップでの業務内容や責任の範囲が異なり、それが給与に反映されます。
各キャリアステップの給与目安について見ていきましょう。

初級トレーナーの給与目安

初級トレーナーは、ドッグトレーナーとしてのキャリアをスタートしたばかりの段階で、経験が1〜3年程度のトレーナーを指します。
この段階では、基礎的なトレーニング技術や犬とのコミュニケーションスキルを磨きながら、現場での実務経験を積むことが主な目的です。

初級トレーナーの給与は、月額18万円から20万円程度が一般的です。
これは、未経験者に対する給与とほぼ同水準ですが、初期段階でのスキル習得や顧客対応の経験により、徐々に給与が上昇していきます。

また、この段階でトレーナーが手掛ける業務は比較的基本的なものが多く、例えば、簡単な指示の教え方や犬の習性を理解するための基礎的なトレーニングが中心です。

中級トレーナーの給与目安

中級トレーナーに昇格するのは、通常4〜6年目のドッグトレーナーであり、実務経験がある程度蓄積された段階です。
中級トレーナーになると、基礎的なトレーニングを超えて、より複雑な犬の行動問題に対処することが求められます。

この段階では、個別の犬の特性を理解し、それに基づいたトレーニングプランを作成する能力が必要とされます。

中級トレーナーの給与目安は、月額25万円から28万円程度です。
この給与の上昇は、トレーナーが扱う業務の幅が広がり、顧客との信頼関係を構築する能力が向上することに伴うものです。

また、他のスタッフの指導やトレーニングプログラムの管理といったリーダーシップも求められるようになるため、それが給与に反映されます。

上級トレーナーの給与目安

上級トレーナーは、7年以上の経験を持つトレーナーであり、最も高いレベルのスキルと知識を持っています。
この段階では、犬の行動に関する高度な知識を基に、最も難しい行動問題や特殊なケースに対応することが求められます。

また、犬の飼い主に対してもカスタマイズされたアドバイスを提供し、犬と飼い主の関係を深めるためのサポートを行います。

上級トレーナーの給与目安は、月額30万円以上となることが多く、経験とスキル次第ではさらに高い収入を得ることが可能です。
上級トレーナーになると、自らがトレーニング施設を運営することも視野に入れることができ、独立してさらに高い収入を目指す道も開かれます。

この段階では、他のトレーナーの指導役を担うことが多く、トレーニング業務だけでなくマネジメント能力も求められることが特徴です。

3-1独立・経営者としての道

ドッグトレーナーとしてのスキルを活かし、独立してフリーランスや自営業者として活動する道は、高収入を得るための有力な選択肢です。
自分のビジネスを持つことで、収入の上限が大幅に広がり、時間や働き方に対しても柔軟性を持つことができます。

フリーランスとしての働き方

フリーランスとしてドッグトレーナーの仕事をする場合、特定の企業に雇用されず、個別にクライアントを獲得していく働き方になります。
これは、自由な働き方を好む人にとって非常に魅力的です。

自分のペースで仕事を進め、好きな時間に働けるため、他の仕事やライフスタイルに合わせやすいです。

フリーランスとしての最大のメリットは、収入を自分の努力次第で増やせる点です。
顧客を増やすことで収入も比例して増加し、特に高単価のトレーニングプログラムを提供することで、一般的な雇用形態よりも大きな収入を得られます。

一方で、顧客を安定的に確保するためにはマーケティングやブランディングが重要であり、それらのスキルも必要となります。

自営業者としての成功戦略

フリーランスの延長として、ドッグトレーニング施設を開業することも一つの選択肢です。
自営業者として施設を運営する場合、フリーランスよりもさらに規模を拡大でき、複数のトレーナーを雇用することで、自身が直接トレーニングを行わなくても収入を得ることが可能になります。

成功するためには、顧客満足度の向上と持続的な収益確保が鍵となります。
定期的な顧客の獲得に加え、サービスの質を高め、口コミやリピート率を上げることが成功への道です。

また、オンラインでのトレーニングやコース販売、ワークショップの開催など、多様な収入源を持つことで、安定した経営を実現できます。

3-2大手企業や施設への転職

独立だけが高収入の道ではありません。
大手企業や施設に転職することで、より安定した環境で高収入を目指すことも可能です。
特にペット関連の大手企業や、全国展開しているトレーニング施設などでは、高い給与水準と福利厚生が期待できます。

転職による収入アップのチャンス

大手企業や施設では、トレーナーのスキルが評価されれば、昇進や給与アップのチャンスが多くあります。
特に、管理職やチームリーダーといった役職に昇進することで、給与が大幅に増加する可能性があります。

また、大手企業では社員研修やキャリア開発のプログラムが充実しているため、スキルを磨きつつキャリアを積んでいくことができます。

さらに、大手施設では一般的に多くの顧客が集まるため、トレーナーとしての実績を積みやすい点もメリットです。
施設の知名度や広告力を活用し、効率的に仕事を進めることで、収入アップに直結するチャンスが広がります。

副業で収入源を多角化する方法

大手企業や施設に勤務しながら、副業で収入源を多角化することも考えられます。
例えば、ドッグトレーナーとしての知識を活かして、トレーニングに関する書籍を執筆したり、オンライン講座を提供したりすることが可能です。

これにより、直接のトレーニング業務だけでは得られない収入を得られます。

また、副業としての執筆や講演活動は、自身のブランド力を向上させ、将来的な独立や新たな顧客獲得にもつながる可能性があります。
このように、メインの仕事に加えて収入源を複数持つことで、経済的な安定を確保しつつ、キャリアの幅を広げられるのです。

4-1大都市部と地方部の給与比較

大都市部と地方部の給与差は、特にドッグトレーナーのような専門職において顕著です。
都市部では、高い需要により給与が上昇する一方で、地方部では比較的低い給与水準が一般的です。

具体的な理由について解説していきます。

人件費と生活コストの地域差

都市部では、まず人件費が地方と比べて高く設定されています。
特に東京や大阪などの大都市では、生活費が高い分、人件費も自然と上昇します。

そのため、都市部で働くドッグトレーナーは、月額20万円以上の給与を得ることができるケースが多いです。
また、都市部ではペットに対する支出が多い傾向があり、高級ペットホテルや専門的なトレーニングが求められるため、トレーナーのスキルに対する対価も上がります。

一方、生活コストも都市部と地方部で大きく異なります。
都市部では、家賃や食費などの生活費が高いため、収入が増えても実際に使える可処分所得は限られます。

地方部では、給与は都市部に比べて低いものの、家賃や生活費が安いため、生活コストは抑えることが可能です。
例えば、地方での給与は月額15万円〜18万円程度が一般的ですが、低い生活費のおかげで、都市部に住むよりも経済的に安定した生活を送れます。

地域ごとの需要と雇用状況の影響

給与に影響を与えるもう一つの大きな要因は、その地域における需要と雇用状況です。
大都市部では、ペットを飼う家庭の数が多く、またペットのしつけやトレーニングに費やすお金も多いため、ドッグトレーナーに対する需要が非常に高いです。

これにより、都市部ではドッグトレーナーの仕事が多く、給与水準も比較的高くなります。
また、大手ペット関連企業や高級ペットホテルが集中している都市部では、トレーナーとしてキャリアを積むための機会が豊富にあります。

一方で、地方部ではペットの数が少なく、トレーニングに対する需要も都市部に比べて低い傾向があります。
さらに、雇用機会も限られているため、地方で働くドッグトレーナーは、都市部ほどの給与を期待することが難しい場合が多いです。

ただし、地方部では個人経営のトレーニング施設やペット関連ビジネスが少ないため、地域に根ざしたビジネスを展開できるチャンスもあります。
そのため、地方で独立して自営業者として成功を目指す場合には、比較的競争が少ない環境でのびのびと事業を展開することが可能です。

都市部と地方部での給与差や雇用状況の違いを理解することは、ドッグトレーナーとしてのキャリアパスを考える上で非常に重要です。
自分のライフスタイルや希望する働き方に合わせて、どの地域で働くかを慎重に検討することが、成功への第一歩となるでしょう。

5-1ワークライフバランスの魅力

ドッグトレーナーは、仕事のペースやスケジュールを比較的自分でコントロールできるため、ワークライフバランスが良好な職業の一つです。
特にフリーランスや独立して活動しているトレーナーにとっては、仕事とプライベートの時間を柔軟に調整できる点が大きな魅力です。

労働時間と働きやすさ

ドッグトレーナーの労働時間は、他の職業と比べて比較的柔軟です。
トレーニングの予約が入る時間に合わせて働くことが多く、昼間に集中して仕事をできれば、夜間や週末に自由な時間を確保することも可能です。

また、顧客とのスケジュール調整がしやすいため、自分のライフスタイルに合わせて働けるのも魅力の一つです。

働きやすさの面でも、トレーニングの場所や形式を柔軟に選べる点が大きなメリットと言えます。
自宅でのトレーニングや出張トレーニングが増える中、移動時間を考慮に入れてスケジュールを調整できるのも、働きやすさにつながっています。

体力を使う仕事である反面、デスクワークとは違ったリフレッシュ感も得られるため、精神的な負担が少ないという側面もあります。

犬との触れ合いによる喜び

ドッグトレーナーとして働く最大の喜びの一つは、犬との触れ合いです。
犬は人間に対して非常に忠実で感情豊かな動物であり、トレーニングを通じて犬の成長を目の当たりにすることは、非常に感動的です。

特に、問題行動を抱える犬がトレーニングを通じて改善し、飼い主との信頼関係を深めていく姿を見ると、大きな達成感と喜びを感じられます。

また、犬との触れ合いは、日々のストレスを軽減する効果もあります。
仕事の中で犬たちの無邪気さや純粋さに触れることで、心のリフレッシュができ、リラックスした状態で働けるのもこの職業の魅力の一つです。

犬たちが新しいことを覚えたり、飼い主に忠実に従ったりする姿は、トレーナーとしての誇りと喜びを感じさせてくれます。

5-2犬を引き立てる達成感と仕事の充実感

ドッグトレーナーの仕事は、単に犬を訓練するだけではなく、犬と飼い主の絆を深める役割も果たします。
この役割を果たすことで、トレーナー自身にも大きな達成感と仕事の充実感が得られます。

犬を引き立てる達成感

トレーニングを通じて犬が成長し、飼い主にとって理想的なパートナーとなる過程をサポートすることは、トレーナーとしての最も大きなやりがいです。
特に、問題行動を抱えていた犬が、飼い主とのトレーニングを通じてその行動を改善し、家族の一員としての役割を果たせるようになったとき、その達成感は計り知れません。

犬を引き立てることは、犬自身の幸せを追求するだけでなく、飼い主との関係をより深く、豊かにすることに貢献します。
このプロセスは、犬と飼い主の双方にとって良い結果をもたらし、トレーナーとしての存在意義を強く実感させてくれます。

仕事の充実感

ドッグトレーナーとしての仕事は、犬と飼い主の信頼関係を築くサポートを通じて、社会的にも意義のある役割を果たします。
犬は多くの家庭で大切な存在となっており、そのしつけや行動の改善に寄与することで、家庭の調和や犬の幸せを支えられます。

このように、社会的な貢献を感じながら働けることは、ドッグトレーナーとしての大きな満足感を得られる要素です。

さらに、トレーナー自身もスキルアップを目指し、犬と飼い主のためにベストな方法を探求し続ける姿勢が求められます。
この過程で得られる成長感と充実感は、他の職業では得られない独自の魅力と言えるでしょう。

6-1社会保険や労災保険の有無

社会保険や労災保険は、働く上での基本的な保障として非常に重要です。
これらの保険がしっかりと適用される職場を選ぶことで、将来的な安心感を得ることができます。

特に体力を使う仕事であるドッグトレーナーにとって、怪我や病気に備えることは必須です。

福利厚生のチェックポイント

社会保険には健康保険や年金保険、雇用保険が含まれ、これに加入しているかどうかは大きな判断材料となります。
正社員として働く場合、これらの保険は基本的に全ての企業で適用されますが、契約社員やパートタイムとして働く場合には、雇用形態によって加入条件が異なることがあります。

さらに、労災保険も大切です。
特に犬と触れ合う機会の多い仕事では、動物による怪我や事故が起こる可能性があります。
労災保険が適用されることで、そうした事故が起きた際に治療費が補償されるだけでなく、休業補償も受けられるため、安心して業務に従事できます。

福利厚生の面でも、社会保険以外のサポート内容を確認することが重要です。
例えば、健康診断の実施や育児支援、退職金制度などが整備されているかどうかも考慮に入れるべきです。

特に長期間働くつもりならば、これらの要素は労働者の健康や生活の質を大きく左右するため、就職先を選ぶ際の重要なポイントとなります。

6-2交通費・住宅手当などの待遇

ドッグトレーナーとして働く際、交通費や住宅手当などの待遇も重要な要素です。
特に勤務地が遠方の場合や、住宅にかかる費用が高い都市部での勤務を考えている場合、これらの手当があるかどうかで生活費の負担が大きく変わります。

住み込みかどうかの確認ポイント

交通費は、毎日の通勤にかかる費用を補助するものです。
大都市では公共交通機関を使うことが一般的ですが、地方部では自動車での通勤が主流です。

どちらの場合でも、交通費の支給があるかどうかを事前に確認することが重要です。
特に自動車通勤の場合、ガソリン代や駐車場代が支給されるかどうかを確認することで、通勤のコスト負担を減らせます。

次に、住宅手当についてです。
都市部での生活は、特に家賃が高額になることが多く、住宅手当があるかどうかは家計に大きな影響を与えます。
多くの企業では、勤務地から一定の距離内に住む場合に住宅手当を支給する制度がありますが、その金額や適用条件は会社によって異なるため、しっかりと確認しておく必要があります。

また、ドッグトレーナーの仕事では、住み込みで働くケースもあります。
これは特に、ペットホテルや犬のしつけを行う施設で働く場合に多く見られる形態です。
住み込みで働く場合、住宅費や食費が抑えられるため、経済的なメリットがあります。

しかし、プライベートな時間や空間が制限される場合があるため、住み込みの条件やその影響についても事前に確認することが大切です。
例えば、住み込み施設がどのような環境なのか、労働時間と生活時間の切り替えができるかどうかなども考慮すべきポイントです。

これらの待遇や条件は、仕事のパフォーマンスや生活の質に大きな影響を与えるため、就職を決める前にしっかりと確認しておくことが重要です。

7-1初任給は13万円から18万円程度が一般的

ドッグトレーナーには様々な活躍の場所があり、どのような勤務先で働くかによっても収入は異なります。
もしドッグトレーナーとして就職した場合、初任給は13万円から18万円程度、平均年収は200万円～350万円程度というのが一般的です。
もちろん大きな企業に勤めたほうが、収入は高くなります。ただし、これはあくまでもある程度の規模の企業に勤務した場合。ドッグトレーナーの場合、勤務せずにフリーランスとして働くという方法がありますが、未経験からフリーのドッグトレーナーとして働こうとすると、収入面はかなり厳しいと言えるでしょう。
また、ドッグトレーナーとして働くにはすでに有名になったり、活躍していたりと言った人に弟子入りするという方法もあります。
この場合、お給料というよりもお小遣い程度の収入だと考えたほうがよいでしょう。

7-2労働時間はそれほど長くない

ドッグトレーナーはあくまでも飼い主と犬が主役のお仕事です。そのため、すべてを飼い主と犬のペースに合わせる必要があります。
そのため、一般的な会社員に比べると労働時間はそれほど長くないという特徴があります。
ただし、これはあくまでも平均的な職場の場合で、スタッフが少ない施設などであれば、犬のしつけ以外の雑務なども増えて労働時間は長くなります。

7-3安定している

ドッグトレーナーのお仕事の特徴としては比較的安定しているということがあげられます。
また、犬を飼う家庭も増えているため、ドッグトレーナーへの需要も増加、市場規模も拡大しています。そのため将来性の高いお仕事と言えるでしょう。

7-4トリマーに比べると若干高め

犬に関わるお仕事としては「トリマー」も有名ですが、ドッグトレーナーの場合、お給料はトリマーに比べると若干高めとなっています。
これはドッグトレーナーが非常に専門性の高い仕事であることが理由です。ドッグトレーナーの場合、犬にしつけを行うことがお仕事の中心となりますが、犬は犬種によっても性質が大きく異なり、性格も個体差があるもの。
それらについて、幅広い知識や技術を身につけることが必要になるため、ドッグトレーナーは犬に関する仕事の中でも、安定した収入を手にすることができます。

8-1ペットショップ

ペットショップに勤めるドッグトレーナーの場合、平均年収は250万円程度といわれています。
ただしペットショップの場合、大手か、個人経営かによっても収入が異なります。特に日本の場合には、ペットショップが一般化されていないこともあり、給与差は大きくなっています。今後、ペットショップ業界の再編や効率化が進むと、この待遇は改善させていくものだと予想されます。

8-2犬のしつけ教室

ドッグトレーナーとしての勤務先の多くは、ペットショップまたは犬のしつけ教室だというのが一般的。犬のしつけ教室の場合、年収の平均は約270万円程度だといわれています。
犬のしつけ教室の場合、個人が経営することが多く、人気のしつけ教室では収入もアップするなど勤務先によって収入の状況は大きくことなります。

8-3警察犬訓練所

ドッグトレーナーは犬のしつけを行う仕事ですが、同様に犬の訓練を行う仕事としては警察犬などの訓練所で勤務するというものがあります。
この場合、年収は約320万円程度といわれています。というのも、警察犬訓練所に勤務する訓練士の場合、公務員という立場。そのため、収入や安定度は他のドッグトレーナーの職場よりも恵まれています。
ただし、警察犬訓練所に勤務するためには、警察犬訓練士となる必要があります。

9-1収入を増やしたいなら、独立・フリーランスになる

ドッグトレーナーとして収益をアップさせるためにもっとも重要なのは、独立してフリーランスになるということ。
ドッグトレーナーの場合、最初はペット関連の企業やしつけ教室に就職するのが一般的ですが、そこで実力を認められ、独立してペットショップや自分のしつけ教室を設立する、飼い主の自宅を訪問するフリーのドッグトレーナーになると、収入は大きくアップする可能性があります。
また、独立してフリーランスのドッグトレーナーとして働くと、自分の仕事量や仕事のスタイルなどを自分で決められるということも大きなメリット。
特に犬のしつけに対して自分のこだわりや哲学を強く持っている人にはおすすめです。
ただし、独立してフリーランスとなった場合、犬のしつけだけでなく、宣伝や集客、経理、経費の管理といったすべてのことを自分ひとりで行わなければいけません。
また一日にしつけられる犬の数には限りがあり、お客さんが少ない場合など、収入がダウンしてしまう可能性もあります。

9-2就職時にチェックしておきたいポイント

ドッグトレーナ－として働くときには、様々な就職先が考えられます。では、その際にチェックしておくべきなのはどのようなポイントなのでしょうか。

9-3社会保険や労災保険に加入できるか

ドッグトレーナーとして企業に就職する場合、社会保険や労災保険に加入できるかといった点はしっかり確認しておきましょう。
ドッグトレーナーは犬をあつかう仕事なので、ケガの危険がつきまといます。もしケガをして休業しなければいけなくなった場合など、きちんとした保証があるのかを確認しておいたほうがよいでしょう。
大手のペットショップやペット関連企業の場合、保険に加入できるかどうか心配する必要はありませんが、個人経営のしつけ教室などでは特に注意してチェックしておくとよいでしょう。

9-4交通費や住宅手当事情

交通費や住宅手当が保証されるかといった点も、就職について確認しておきたいポイントです。その他、有給などの待遇面に関しても、制度は整っているけれど有休をとりにくい環境であるなど、職場によって特徴が異なります。
できれば実際に働いている人の意見を聞いてみるとよいでしょう。

9-5住み込みかどうか

ドッグトレーナーの場合、住み込みや訓練所で寝泊まりするといったケースもあります。この場合、職場などに近い、しっかりと勉強できるというメリットはありますが、住居の環境などはしっかり確認したいところ。
また、家賃だけでなく、光熱費や食費などはどのような決まりになっているのか、きちんと確かめておかなければあとでトラブルになり、せっかくの仕事が長続きしないという可能性もあります。

11-1依頼を受ける

ドッグトレーナーの仕事は、飼い主から依頼を受けることでスタートします。どのような依頼を受けるかというのは飼い主の希望次第。
犬のしつけは子犬の頃から始めるとよいと言われていますが、すべての犬が子犬の頃から適切なしつけを受けられるとは限りません。
また、様々な事情から大人になってから人間に変われるという犬も多いもの。
さらに、犬によってもトラブルや問題行動は異なるため、それらをどのようにしつけるか、飼い主と方針について話し合うこともドッグトレーナーの重要な仕事です。

11-2飼い犬の問題行動を把握する

ドッグトレーナーは、まずしつける犬の問題行動を把握します。普段の状態を観察して、どのような行動を取っているのか、また、なぜそういった問題行動に走るのかといった理由を見つけ出します。
その際、飼い主からのヒアリングも重要。飼い主が普段はどのようなしつけを行っているのか、飼い主と犬はどのような関係にあるのか、日常生活をどんな環境で過ごしているのかといった部分から犬の問題行動の原因を探ります。

11-3問題行動をしつける

犬の問題行動が収まるように実際にしつけを行うのもドッグトレーナーの重要な仕事です。
そのときに大切なのが、なぜ問題行動が起きているのかということ。ドッグトレーナーは、具体的な問題行動を修正するだけでなく、その発生の原因を見極めて、同じ問題が二度と起こらないように気を配ります。

11-4飼い主にアドバイスをする

犬の問題行動については、飼い主と犬とのかかわりも大きなポイント。いくらドッグトレーナーが問題行動が起きないようにとしつけても、飼い主のところに戻ったとたん、また同じような行動を取ってしまったら意味がありません。
ドッグトレーナーは飼い主に対して、きちんと犬をしつける方法を教えることも重要になります。
その場合、しつけに対して飼い主との共通認識を得ることが求められます。ドッグトレーナーは、犬をしつけることはもちろん、飼い主と一緒に快適に暮らせるような環境を作ることが最終的な目標となります。

12-1訓練の対象となる犬

ドッグトレーナーと訓練士との大きな違いは、訓練の対象となる犬です。
ドッグトレーナーの場合、仕事の中心となるのは家庭でペットとして飼われている犬のしつけを行うこと。
それに対して、犬の訓練士の場合には、盲導犬や警察犬、麻薬探知犬、災害救助犬といった、「使役犬」を訓練することが仕事となります。

12-2しつける内容も目的に合わせて異なる

ドッグトレーナーと訓練士では、訓練を行う対象になる犬が異なります。ということは、しつける内容も目的に合わせて異なるということ。
ドッグトレーナーの場合には、トイレのしつけや散歩の方法、噛み癖、無駄吠えといった問題行動を直すといったしつけが中心になります。
一方、犬の訓練士の場合には、犬がどのような種類の仕事をするかによって、訓練の内容も異なります。
ただし、ドッグトレーナーも訓練士も、同じような意味合いで使用させているのが現状。もしドッグトレーナーや訓練士について知りたいという場合、名称だけでなく、どのような内容が含まれているのかをしっかり確認することが必要になります。

14-1犬とひとが幸せになれる

犬のトレーニングを通じて幸せになるのは、飼い主だけではありません。犬の問題行動の原因の多くはストレスや不適切な飼育・しつけによるもの。それらの行動をトレーニングを通じて矯正することは、犬にとっても幸せな環境を手に入れることにもつながります。
自分のトレーニングによって、ペットや飼い主が成長し、犬と人が幸せに暮らせる瞬間に触れることはドッグトレーナーにとっても大きな喜びになります。

14-2犬と深く触れ合える

大好きな犬と深く触れ合えるというのも、ドッグトレーナーにとっても大きなやりがいになります。
ドッグトレーナーは様々な犬と長い時間を過ごせる仕事。もちろん、なかなか言うことを聞いてくれない場合や、信頼関係を築くことが難しいという場合もありますが、専門的な知識や経験を利用することで、どのような犬でも相手の心を開いて、やがて絆を生み出すことができます。
動物と心を通じ合わせて触れ合える喜びはドッグトレーナーならではのやりがいだと言えるでしょう。

14-3社会貢献になる

ドッグトレーナーの活躍の場所は年々広がっています。犬のしつけを通じて、相談を受けたりアドバイスをするだけでなく、犬と人とのふれあいの機会を提供することも、ドッグトレーナーでなければできない仕事です。