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どんなものがあるの?なにが違う?華道の流派について

女性らしい仕草や礼儀作法を学びたいと思ったときに最適なのが華道です。華道を習うなら、最初に決めなければならないのがどの流派で華道を学ぶのかということ。でも初心者にとって、華道の流派にどのような違いがあるのかを知るのは難しいものです。今回は華道の流派やそれぞれの違いなどについてご紹介します。

どんなものがあるの?なにが違う?華道の流派について
目次

01華道の流派とは?

華道を学ぶとき、特に大切になるのが流派を選ぶこと。では、そもそも華道の流派とはどのようなものなのでしょうか。

1-1家元を中心とした組織

華道の流派とは、華道や生け花において異なる流儀を伝える組織のことです。
華道だけでなく、茶道や日本舞踊、書道、日本画などの芸道に関してはそれぞれの流派があるもの。また、芸道だけでなく、弓道や剣道、空手などの武道でも「○○流」といった名前を聞いたことがあるかもしれません
これらの流派は「家元」や「宗家」と呼ばれる存在を中心に構成されています。

1-2華道の流派は300以上も存在するといわれる

ひとつの流派に伝わっているのは、その流派が生み出し、体系化した技術。流派の技術は「家元」「宗家」によって次の世代に受け継がれるとともに、その時代の特徴や個性なども加えて少しずつ進化しています。
古い歴史を持った華道の場合、流派の数は300以上も存在すると言われています。名前を知られている流派はごく一部ですが、それ以外にも様々な流派が存在し、どの流派で学ぶかによって身に付く知識や技術も異なるものになります。

02華道の家元・宗家とは

様々な流派について調べているときによく見かけるのが「家元」や「宗家」と言った言葉です。なんとなく意味は分かるものの、正確に説明するのが難しい家元や宗家。では「家元」「宗家」とは実際にはどのような意味があるのでしょうか。

2-1「家元」とは

「家元」とは、流派の伝統や流儀を伝承する最高権威を持っている人を指す言葉です。いわば、家元は流派のトップと言える存在。
多くの場合、血縁による世襲制で受け継がれ、父から子へ、子から孫へと続いていきます。ただし、優秀な門人を養子にしたり、婿にしたりという形で受け継がれていることもあり、最近では女性でも家元を名乗るというケースも増えています。
家元は流派の中での組織のまとめを行ったり、華道に関する指導を行ったりすることが主な仕事ですが、流派によっては別の役職が設けられることもあり、役割の分担は流派ごとに異なると考えてもよいでしょう。
また、家元の大きな仕事として、免状や資格を与えるというものが挙げられます。弟子や門人は家元から流派に伝わる技術と知識を学び、それを認められれば免状や資格などが与えられます。

2-2「宗家」とは

「家元」との区別が難しいのが「宗家」という言葉です。実は「宗家」という言葉には様々な意味が含まれています。
「宗家」の中でも一般的に使われることが多いのが、家元の一族や、一族の当主を指す場合。日本では歴史的に家父長制が用いられ、長男が家を相続するというのが通例でした。そのため、宗家は一族の長男によって受け継がれ、弟は「庶家」となるのが一般的な相続形式とされていました。
そのため、「宗家」イコール「一族の当主」を意味し、「本家」と呼ばれることもあります。
宗家という呼び名は家元と同じように日本の伝統的な芸能をはじめ、多くの分野で用いられてきましたが、能楽や武術などでは家元という言葉を用いず、宗家という言葉が使われることが多いようです。
逆に流派などによっては、家元と宗家を別に置き、それぞれの役割分担を行うこともあります。

2-3家元制度

華道の流派で多い家元制度は、家元を中心として流派の団結を図る制度です。
この家元制度は華道以外の分野でも用いられることが多いスタイルですが、実際にはその制度の運用の方法は流派によって様々です。
一般的には、流派の求める規範や伝統を守り、免状や資格の発行の権限を家元に集めるのが家元制度と考えればよいでしょう。ただし現在では実質的な流派の運営は法人が行う場合なども増えています。
また、流派によっては参加する人々の平等性を強調するという意味で、「家元」と呼ばない場合もあります。

03華道の3大流派

華道には数多くの流派が存在しますが、その中でも三大流派と呼ばれるのが「池坊」「草月流」「小原流」です。
これらの流派は、三百と言われる生け花・華道の流派の中でも最も規模が大きいもの。それぞれの流派は歴史や特徴が異なりますが、もしこれから生け花や華道を学びたいという場合、この三大流派のどれかを学ぶのがおすすめです。
三大流派の教室は全国的に存在しているため、もし進学や就職、結婚などで引っ越したとしても、学び始めた流派をそのまま学び続けることができます。
また、全国の多くの都市に教室があるため、通いやすいというメリットがあります。

04華道で有名な7流派の歴史と特徴

華道では三大流派以外にもいくつかの有名な流派があります。ではそれぞれの流派にはどのような歴史と特徴の違いがあるのでしょうか。

4-1池坊

池坊は日本最古の華道の流派と言われています。池坊の歴史の発祥は約550年前。室町時代に京都六角堂の僧侶であった池坊専慶が確立されたものが現在も続く華道のルーツだと言われています。当時、六角堂の僧侶は池のそばで生活を営んでいたことから「池坊」を名乗るようになったというのが流派の名前の由来。
池坊の歴史は生け花の歴史と言われることもあり、「流」という言葉は付けず「池坊」と呼ばれることが一般的です。
そんな池坊の理念は、自然の姿をありのまま活かすということ。これは美しい花を美しく見せるというわけではありません。たとえば枯れた枝や虫に食われた葉、色あせた花も美しい花と同じような自然の姿と考えて、それらを組み合わせることで生け花の中に「美」を見出していきます。
さらに池坊の技法は「立花」「生花」「自由花」の三つに分けることができます。
「立花」は池坊のルーツとなった室町時代に生まれたもっとも古いもので、山や川といった自然の風景を草花や樹木によって表現する技術。「生花」は、江戸時代に生まれたもので、少ない種類の花を用いて植物と自然の力強さの表現を目的としていて、「立花」に比べるとシンプルな魅力が特徴です。
一方の「自由花」は西洋の花や様々な品物が一般にも親しまれるようになった明治以降に生まれたもの。「立花」や「生花」はある程度はっきりしたルールがあり、それらを守る必要がありますが、「自由花」は自由なスタイルを特徴としています。
池坊の場合、「立花」や「生花」などは決まった形を学ぶ必要があり、最初は覚えなければならないことやなかなか理解できないことも多く、「古典的」と感じられることもありますが、その分、華道の奥の深さや歴史を知ることができるもの。また、「自由花」から始めることもあり、その場合には生け花の自由な魅力を楽しむことができます。
池坊の場合、資格制度などもしっかりしているため、きちんと華道を学んでいきたいという方にはおすすめの流派です。

4-2草月流

草月流は1927年に「勅使河原蒼風」という人物によって始められた流派です。勅使河原蒼風は華道家の家に生まれ、伝統的な生け花を学んでいましたが、やがて形式的な手法に疑問を感じ、自らの流派である草月流を創始します。
そういったルーツを持つ草月流の特徴は非常に「自由」であるということ。草月流では、「活ける」「生ける」という呼び方ではなく、「変化る」といった言葉を使いますが、その言葉からも分かるように、形式や伝統に縛られることなく、個性や特徴を生かした作品の作り方を学ぶことができます。
その点は草花だけでなく、使用する花器にも表れていて、華道や生け花といった言葉からイメージされるような作品というよりも、アートという雰囲気に近いと感じるかもしれません。
初心者であっても、きちんと技術と知識を学べるようなテキストもあり、正しく華道を学びたいという人にもおすすめです。

4-3小原流

「小原流」は明治時代に小原雲心という人物によって生み出された流派です。小原雲心はもともと池坊で華道を学んでいた人物ですが、当時は明治維新によって新しい文化や生活スタイルが生まれ、西洋化が一気に進んだ時代。日本の物だけでなく、西洋産の花の輸入も進みました。
小原雲心が注目したのはこれらの西洋の花やライフスタイル。これまでの日本の華道ではなかなか受け入れなかった西洋の花を美しく生けるために小原流を創始しました。
小原雲心が生み出したのは「盛花」という新しい手法。「盛花」はこれまであまり使われなかった口が広く浅い「水盤」と呼ばれる器に草木や樹木を盛っていく手法で、それまでの生け花が二次元的で線の動きを重視していたのに対して、三次元的な広がりを重視することで誕生しました。それ以後、「盛花」は、「瓶花」「花意匠」といった様々なスタイルに進化、発展していきます。
さらに小原流はそれまで男性中心だった指導役に女性を抜擢するなど、華道文化の近代化にも力を尽くします。
ちなみに、現在生け花といえば必要不可欠だと考えられている「剣山」を使うようになったのも小原流が始まりだと言われています。
小原流の生け花は現代的な生活にぴったりの技法。日常にも生け花を取り入れたいという方におすすめの流派です。

4-4龍生派

龍生派は明治十九年に「吉村華芸」という人物によって創始されました。
その後、二代目によって「挿花」「瓶花」という様式が考案、三代目になると中心的な考え方である「植物の貌」という考え方が提唱されます。
当時、華道の世界では古典的な形式よりも、自由なスタイルが人気でしたが、龍生派の三代目である吉村華泉は植物本来の姿や表情をとらえて作品とする考え方を生み出しました。
龍生派では伝統に基づく「古典華」、個性やインスピレーションを重視する「自由花」のふたつのスタイルが中心で、現在でもこのふたつの技術を学ぶことができます。

4-5嵯峨御流

「嵯峨御流」は八世紀後半から九世紀前半の「嵯峨天皇」をルーツとする流派です。嵯峨御流は一時衰退しますが、鎌倉時代に再興、江戸時代には大覚寺の花務職を果たすなどしたことから全国に広がるようになりました。
嵯峨御流の特徴は、草花そのままの姿を活かしながら、人の心を表現するという手法です。嵯峨御流の手法は草花で天地人を表現する「生花」、草花の色合いを活かして自然の景観を切り取る「盛花」、花瓶を使用する「瓶花」、神事などの儀式に用いられる「荘厳花」の四つを合わせた「伝承花」、植物の生命力に対する敬意を示す「祈り花」、目には見えない風や気の流れなどを表す「才の花」、心のままに花を生ける「想い花」の三つを合わせた「心粧華」によって構成されています。
また、嵯峨御流には家元制度がないことも特徴。嵯峨御流の運営は、大覚寺の門跡が受け継ぐこととなっています。

4-6未生流

未生流は江戸時代の後期に大阪で誕生した流派です。未生斎一甫と未生斎広甫という二人の華道家によって作られた流派の評判は京都まで届くようになり、そこから「未生御流」という名前を与えられるようになりました。未生流の特徴は、植物は素材のままではなく、人の手を加えることで本来の美を発揮できるという考え方。幾何学の理論に基づいて計算された緊張感のある美しさと、東洋哲学を基本にした考え方を中心としています。直角三角形の形に花を生ける技法によって、その世界に宗教的な思想や精神的な思想などを表現することを根本としているのが未生流の特徴。
感性よりも論理的で美しい花を生けたいという方におすすめですが、現在の未生流は様々な流派に分派していて、未生流を名乗る流派は百を超えるとも言われています。

4-7古流

「古流」は江戸時代の中期に「今井一志軒宗普」という人物によって創始されたと言われています。明治になると一時期衰退しますが、江戸を離れて金沢で再興。当時の金沢は西洋から受ける影響が少なかったため、伝統的な技術を持った古流は盛んになっていきます。
古流は儒教の教えを花によって表現することを目的とした流派で、江戸時代の様式を現代に伝えることも特徴です。

05まとめ

華道や生け花には様々な流派があるもの。技術や知識も流派によって大きく異なります。まずそれぞれの流派の花を実際に自分の目で確かめて、自分に合ったものを探してみることをおすすめします。

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