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夫婦・家族心理カウンセラー

家族カウンセリングとは?家族問題を解決する効果とは?基礎知識について

家族というと温かいイメージを持った言葉ですが、家族の中に問題を抱えているという方も少なくありません。そんな家族の問題を解決する方法として注目されているのが家族カウンセリング。家族カウンセリングを行うことで、多くの家族が問題を解決しています。今回は家族カウンセリングの基礎知識についてご紹介します。

家族問題を解決する家族カウンセリングとは?その基礎知識について
目次

01家族カウンセリングとは?

「家族カウンセリング」という名前を聞いたことがあるという人も多いかもしれません。では家族カウンセリングとはどのようなものなのでしょうか。

1-1家族を対象としたカウンセリング

「家族カウンセリング」は、簡単に言えば家族を対象としたカウンセリングです。
通常のカウンセリングといえば、カウンセラーと相談者が一対一になり、考えていることや悩んでいることを打ち明けるというものですが、家族カウンセリングはひとつの家族が同じ部屋に集まり、集団でカウンセリングを行います。

1-2家族の中にある問題を改善する心理療法

家族カウンセリングで対象となるのは、家族の中にある問題です。たとえば、家族の誰かひとりに問題がある場合でも、その原因が家族全体にあることは珍しくありません。家族カウンセリングでは、家族の中のひとりの問題を取り扱うと同時に、家族全体の問題をカウンセリングを通じて改善に導きます。

1-3家族員全体を対象として行う

たとえば子どもが不登校になってしまったという場合、家族会議では「誰が悪いのか」「何が悪いのか」といった「悪者探し」「原因探し」になってしまうことがあります。しかし家族カウンセリングでは、このようには考えません。
家族カウンセリングの対象となるのは、家族の全員。対象を個人ではなく家族全体に置くことで、表面的なものだけではなく、問題の根底にあるものから解きほぐしていくのが家族カウンセリングです。

02個人カウンセリングとの違い

カウンセリングとは一対一で行うというイメージ。では、家族カウンセリングと個人カウンセリングではどのような違いがあるのでしょうか。

2-1家族ぐるみで適切な対処法を工夫する

家族カウンセリングと個人カウンセリングの違いは、参加する人数だけではありません。
個人カウンセリングの場合、相談者が話をして、カウンセラーがそれを聞くという形式。そのため、カウンセラーがアドバイスを行うことで問題の解決や相談者の気づきを導きます。
一方、家族カウンセリングの場合、カウンセラーが家族にアドバイスを行うかというとそうではありません。家族カウンセリングとは、いわば家族の力を借りながら行うカウンセリング。
カウンセラーはアドバイスを行うというよりも、家族それぞれの意見を調整して、よりスムーズな話し合いやコミュニケーションを行うという立場です。
つまり家族カウンセリングは、家族ぐるみで適切な対処法を工夫するためのカウンセリングだということができるでしょう。

2-2個人で相談する場合もあれば、複数人でおこなう場合もある

家族カウンセリングの基本となるのは、家族全員が集まって話し合いを行う、いわば家族会議です。
しかし、家族が最初から集まって話し合いができることばかりとは限りません。また、家族の組み合わせによっては話しやすいことや話しにくいことがあるもの。
その場合、個人カウンセリングになる場合もあれば、家族の中の複数人でカウンセリングを行う場合もあります。

03家族カウンセリングをうけるメリット

家族が一丸となって問題の改善を目指す家族カウンセリング。では、個人カウンセリングと比べて家族カウンセリングにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

3-1専門性の高い提案をしてもらえる

家族カウンセリングと家庭で行う家族会議の大きな違いは、カウンセラーが存在するかどうかということです。
カウンセラーは心理学や人間関係のスペシャリスト。その視点から、専門性の高い提案を行います。
もし家族だけで話し合っている場合、どうしてもそれぞれの意見を主張するだけ、それを聞いているだけということになりがち。
また、家族会議の場合にはどうしても原因を探したり、互いに文句を言ったりといった結論になってしまいがちですが、家族カウンセリングではカウンセラーという専門家が立ち会うため、話が脱線することなく、常に問題の解決に焦点を当てることができます。

3-2第三者視点がはいって冷静になれる

家族は非常に近い存在。そのため、どうしても冷静に話し合うことは難しいものです。そのため、最初は冷静に話し合っていても、やがて感情が高ぶって、感情論になってしまいがち。
しかし、そこに第三者であるカウンセラーが存在することで、第三者視線が入り冷静に話し合いを進めることができます。
また、カウンセラーが家族のコミュニケーションを助けてくれるため、普段はなかなか口下手で話せない人でも、きちんと自分の意見を述べることができます。

3-3問題を改善し、家族感の理解を深める

家族カウンセリングの大きなメリットは、家族の問題解決能力を引き出すことができるという点です。
通常のカウンセリングの場合、どうしても個人に焦点が当たるため、「治療」という考え方になりがち。その場合、「いうことを聞いていれば問題は解決する」と受け身になってしまい、一度問題が解決しても、また再び同じような問題が発生することも否定できません。
しかし家族カウンセリングの場合、家族が一緒になり問題に立ち向かうという意識が生まれることから、問題解決だけでなく家族間の理解を深めることにも役立ちます。

04家族カウンセリングの治療内容

それでは、家族カウンセリングの治療とは具体的にはどのように行われるのでしょうか。

4-1家族を一つの集団として考える

家族カウンセリングの場合、家族をひとつの人間集団としてとらえて行われます。
このように、人の集まりを人間集団としてとらえる考え方は「システム論」と呼ばれます。
システム論では、家族の中で起きる問題の原因は家族システム自体に問題を発生させる要素だけでなく、問題を維持してしまう理由があると考えます。
この問題を維持させるシステムを、問題を解決できるシステムに変化させるための方法が家族カウンセリング。
家族カウンセリングでは、コミュニケーションや家族の構造などに着目、問題解決できるシステムの構築を目指します。

05家族カウンセリングの相談対象

多くの問題を抱える可能性がある家族ですが、家族カウンセリングでは、様々な相談に対応しています。

5-1不登校、引きこもり

子どものいる家族の問題として少なくないのが不登校や引きこもりです。不登校や引きこもりには、いじめなどのはっきりした理由があるものもあり、その場合は原因となる問題を取り除くことで、子どもは再び学校に通うことができます。
しかし、不登校や引きこもりの中には、はっきりとした問題が見られないというケースも少なくありません。
その場合、家族カウンセリングを行うことで、問題の改善を促すことにつながります。

5-2児童虐待

児童虐待は現代社会の大きな問題です。この児童虐待の場合も、家族カウンセリングを行うことで問題を改善できる可能性があります。
たとえば、育児ノイローゼといったことが原因の場合、家族カウンセリングは問題解決に有効な手法だといわれています。

01家族カウンセリングの基本と特徴

家族カウンセリングは、家族全体を対象とした心理療法であり、家族内の問題や葛藤を解決するための効果的なアプローチです。
家族という一つのユニットとしての視点から、全員が関与することで、個々のメンバーが抱える問題をより包括的に理解し、対処することが可能になります。
ここでは、家族カウンセリングの基本的な概念や特徴について詳しく解説します。

1-1家族全体を対象としたカウンセリングの概要

家族カウンセリングは、家族全体のダイナミクスに焦点を当て、個々のメンバーが抱える問題を解決するための心理療法です。
家族の一人に問題があると、他のメンバーにも影響が及ぶため、家族全体を一つのシステムとして扱うことが重要です。

1-1-1家族内の問題を解決するための心理療法

家族カウンセリングでは、家族内の問題を解決するためにさまざまな心理療法の手法が用いられます。
これには、コミュニケーションの改善、問題解決能力の向上、家族関係の強化などが含まれます。
心理療法を通じて、家族全体が協力して問題に対処する方法を学びます。

1-2個人カウンセリングとの比較

家族カウンセリングは個人カウンセリングとは異なるアプローチを取ります。
個人カウンセリングが一人ひとりの問題に焦点を当てるのに対し、家族カウンセリングは家族全体のダイナミクスを重視します。
次に、家族ぐるみでの対処方法と、個人と複数人での相談の違いについて詳しく解説していきます。

1-2-1家族ぐるみでの対処方法の工夫

家族カウンセリングでは、家族全員が関与することで、個別のカウンセリングでは得られない包括的な対処法を見つけられます。
家族全員が協力し合い、それぞれの役割を理解し、問題解決に向けた具体的な方法を工夫します。
これにより、家族全体の絆が強まり、より健全な関係が築かれます。

1-2-2個人と複数人での相談の違い

個人カウンセリングと家族カウンセリングの主な違いは、カウンセリングの対象とアプローチです。
個人カウンセリングでは、クライアント一人に焦点を当て、その人の問題や感情に寄り添います。
一方、家族カウンセリングでは、家族全体を対象とし、複数の視点から問題を分析し解決策を見つけます。
家族全員が関与することで、問題の根本原因をより深く理解し、効果的な解決策を見つけられます。

02家族カウンセリングのメリット

家族カウンセリングは、家庭内の問題を解決し、家族関係を強化するための有効な手段です。この記事では、家族カウンセリングの主なメリットについて詳しく説明します。特に、専門性の高いサポート、第三者の視点による冷静な対応、そして家族間の理解を深める効果に焦点を当てます。

2-1専門性の高いサポート

家族カウンセリングの最大のメリットの一つは、専門的な知識と経験を持つカウンセラーからサポートを受けられることです。
専門家は、家族内の複雑な問題を理解し、適切な対処法を提案する能力を持っています。
次に、専門家の提案がどのように効果を発揮するのかを詳しく解説していきます。

2-1-1専門家の提案とその効果

専門家のカウンセラーは、家族内の問題を客観的に分析し、効果的な解決策を提案します。
これには、コミュニケーションの改善や問題解決のスキル向上が含まれます。
例えば、カウンセラーが提案する具体的なコミュニケーション技術を用いることで、家族間の誤解が減少し、より円滑なコミュニケーションが可能になります。
専門家の提案は、家族の状況に応じたカスタマイズされたものであり、その効果は非常に高いです。

2-2第三者の視点による冷静な対応

家族カウンセリングでは、カウンセラーという第三者の視点が加わることで、問題に対する冷静な対応が可能になります。
家庭内の問題は感情が絡むことが多く、当事者同士だけでは冷静な判断が難しい場合があります。
次に、外部視点の重要性とその効果について詳しく解説していきます。

2-2-1外部視点の重要性とその効果

第三者であるカウンセラーの視点は、家族内の問題を客観的に見つめ直すために重要です。
カウンセラーは、感情的なバイアスを排除し、問題の本質を冷静に分析します。
例えば、家族内で起きている争いや誤解に対して、カウンセラーが中立的な立場からアドバイスを提供することで、問題解決の糸口が見えてくることがあります。
外部視点の効果として、家族全員が冷静に問題に向き合えるようになり、建設的な対話が促進されます。

2-3家族間の理解を深める

家族カウンセリングは、家族間の理解を深めるためにも効果的です。
家族全員が参加することで、それぞれのメンバーの視点や感情を共有し、相互理解を深められます。
次に、問題改善を通じた関係強化について詳しく解説します。

2-3-1問題改善を通じた関係強化

家族カウンセリングを通じて問題を改善することで、家族間の関係が強化されます。
問題を解決する過程で、お互いの気持ちや考えを理解し合う機会が増え、信頼関係が築かれます。
例えば、カウンセリングのセッションで家族全員が自分の気持ちを率直に話し合うことで、普段は言いにくいことも伝えられるようになります。
このような対話を通じて、家族間の絆が深まり、より強固な関係の構築が可能です。

03家族カウンセリングの具体的な治療内容

家族カウンセリングは、家庭内の問題を解決するために多角的なアプローチを取ります。
その中でも、家族全体を一つのシステムとして捉える方法が重要な役割を果たします。
ここでは、家族カウンセリングの具体的な治療内容に焦点を当て、特にシステム論に基づくアプローチについて詳しく解説します。

3-1家族を一つのシステムとして捉える

家族カウンセリングでは、家族を単なる個人の集まりではなく、一つのシステムとして捉えることが基本となります。
この視点により、家族全体のダイナミクスや相互作用を理解し、効果的な治療方法を見つけ出せます。

3-1-1システム論に基づくアプローチ

システム論に基づくアプローチは、家族カウンセリングの中心的な手法の一つです。
ここでは、家族全体を一つのシステムとして捉え、各メンバーの行動が全体にどのように影響を与えるかを考慮します。
このアプローチは、問題解決に向けた具体的な方法を提供します。
システム論に基づくアプローチでは、家族の各メンバーが互いにどのように影響を与え合っているかを分析します。
例えば、一人のメンバーがストレスを感じると、その影響が他のメンバーにも波及し、全体のダイナミクスに変化をもたらすことも少なくありません。
このように、家族全体を一つのシステムとして見ることで、問題の根本原因を特定しやすくなります。
システム論に基づくアプローチの具体的な手法としては、次のようなものがあります。
1.コミュニケーションの改善
家族間のコミュニケーションは、システム全体の健全性に大きな影響を与えます。
カウンセラーは、家族がより効果的にコミュニケーションを取れるように支援します。
例えば、アサーション・トレーニングを用いて、各メンバーが自分の意見や感情を適切に表現する方法を学びます。
2.役割の明確化
家族の各メンバーが果たすべき役割や責任を明確にすることも重要です。
システム論に基づくアプローチでは、役割の混乱が問題の原因となることが多いと考えられます。
カウンセラーは、家族がそれぞれの役割を理解し、適切に果たせるようにサポートします。
3.課題の共有と協力
家族全体で課題を共有し、協力して解決に取り組むことが求められます。
システム論では、問題は家族全体のものとして捉え、各メンバーが協力して対処することが大切です。
これにより、問題解決のプロセスがスムーズになり、家族の絆が強まります。
4.感情の調整
家族カウンセリングでは、各メンバーの感情の調整も重要な要素です。
システム論に基づくアプローチでは、感情が家族全体にどのように影響を与えるかを重視し、感情の健全な表現と調整をサポートします。
これにより、家族全体の情緒的な安定が図られます。
システム論に基づくアプローチは、家族カウンセリングにおいて非常に効果的な方法です。
家族を一つのシステムとして捉えることで、個々の問題が家族全体にどのように影響を与えるかを理解し、より包括的な解決策を見つけられます。
このアプローチは、家族全体の健康と幸福を促進するための強力なツールとなります。

04家族カウンセリングの対象となる問題

家族カウンセリングは、さまざまな家庭内の問題に対処するための重要な支援手段です。
家族全体のダイナミクスを改善し、個々のメンバーが健全な関係を築くために、具体的な問題に焦点を当てることが求められます。
以下では、子どもの不登校と児童虐待という二つの主要な問題に対する家族カウンセリングの役割について詳しく解説していきます。

4-1子どもの不登校への対応

子どもの不登校は、多くの家庭にとって深刻な問題となります。
ここでは、不登校の原因と家族の役割について詳しく解説します。

4-1-1不登校の原因と家族の役割

不登校の原因は多岐にわたります。
学業のプレッシャー、友人関係の問題、家庭内のストレスなどが挙げられます。
家族カウンセリングでは、これらの原因を特定し、適切な対処法を見つけるためのサポートを提供します。
不登校の原因として、まず考えられるのは学校環境の問題です。
教師との関係やクラスメートとのトラブルが原因となることがあります。
また、学業のプレッシャーや成績に対する過度な期待も、子どもにとって大きなストレスとなります。
これらの要因が重なることで、子どもは学校に行くことに対して恐怖や不安を感じるようになります。
家族の役割は、このような問題を早期に発見し、適切な支援を行うことです。
家族カウンセリングでは、子どもが感じている不安や恐怖を理解し、共感を持って接することが大切です。
また、家庭内のコミュニケーションを改善し、子どもが安心して話せる環境を作ることが重要です。
カウンセラーは、家族全体が協力して子どもの不安を軽減する方法を提案し、実践をサポートします。

4-2児童虐待の防止と対応

児童虐待は非常に深刻な問題であり、早期発見と対応が不可欠です。
このセクションでは、虐待の兆候と早期発見の重要性について解説します。

4-2-1虐待の兆候と早期発見の重要性

虐待の兆候を見逃さず、早期に発見することが虐待防止の第一歩です。
家族カウンセリングでは、虐待の兆候を理解し、早期発見のための具体的な方法を提供します。
虐待の兆候には、身体的な傷や痣、行動の変化、極端な恐怖や不安などが含まれます。子どもが学校を避ける、食事を拒否する、夜眠れないなどの行動も、虐待の可能性を示すサインです。
また、親の過度な干渉や無関心、厳しいしつけも虐待の一因となり得ます。
これらの兆候を早期に発見することで、適切な支援を行うことが可能となります。
家族カウンセリングでは、親や保護者に対して虐待の兆候を見逃さないよう教育し、疑わしい場合の対応策を指導します。
具体的には、子どもとのコミュニケーションを増やし、信頼関係を築くことが重要です。
また、学校や地域のサポートを活用し、子どもが安全に過ごせる環境を整えることが求められます。
カウンセラーは、家庭内のストレスを軽減し、健全な親子関係を築くための具体的な方法を提案します。

05家族カウンセリングの効果とその役割

家族カウンセリングは、家庭内の問題を解決し、家族間の関係を改善するための重要な手段です。
その効果は多岐にわたり、家族全体の健全な成長をサポートします。
ここでは、家族カウンセリングの具体的なアプローチと、その提供する解決策について詳しく解説します。

5-1問題解決への具体的なアプローチ

家族カウンセリングでは、様々な問題に対して具体的なアプローチが取られます。
カウンセラーは、家族メンバーそれぞれの意見や感情を尊重しながら、問題の本質に迫り、適切な対策を講じます。
以下では、家族カウンセリングが提供する具体的な解決策について詳しく解説していきます。

5-1-1家族カウンセリングが提供する解決策

家族カウンセリングが提供する解決策は、問題の種類や家族の状況に応じて多岐にわたります。
主な解決策には以下のようなものがあります。
・コミュニケーションの改善
家族カウンセリングの第一歩として、家族メンバー間のコミュニケーションを改善することが挙げられます。
カウンセラーは、家族が自由に意見を交換し、互いの感情を理解し合えるような環境を整えます。
これにより、誤解や対立が減少し、家族全体の絆が深まります。
・役割の再定義
家族カウンセリングでは、家族メンバーそれぞれの役割を見直し、再定義することも行われます。
家庭内の役割が不明確だったり、過度な負担が特定のメンバーに集中している場合、それがストレスや対立の原因となることがあります。
カウンセラーは、家族全員が適切な役割を果たし、バランスの取れた家庭生活を送れるよう支援します。
・問題解決スキルの向上
カウンセリングを通じて、家族メンバーが効果的な問題解決スキルを身につけることができます。
これには、問題を冷静に分析し、協力して解決策を見つける方法、感情をコントロールする技術、ストレス管理の方法などが含まれます。
これらのスキルは、家族が将来的に直面する問題にも対処できる力を養います。
・感情的サポートの提供
家族カウンセリングは、家族メンバーが抱える感情的な負担を軽減するためのサポートも提供します。
カウンセラーは、個々のメンバーが自分の感情を正直に表現できる場を提供し、共感と理解を示します。
これにより、メンバーは自分の感情を認識し、健全に対処できるようになります。
・行動の変容
家族カウンセリングでは、特定の問題行動を改善するための具体的な指導も行われます。
例えば、子どもの不登校や親の過剰な干渉といった問題に対して、適切な対応策を講じます。
カウンセラーは、行動の背景にある原因を探り、家族全体で協力して改善に取り組む方法を提案します。
家族カウンセリングが提供するこれらの解決策は、家族全体の健全な成長を促進し、家庭内の問題を効果的に解決するための強力なツールとなります。
家族カウンセリングを通じて、家族メンバーは互いの理解を深め、より強固な絆を築くことができるでしょう。
家族カウンセリングの効果は、単に問題を解決するだけでなく、家族全体の関係性を改善し、将来的な問題にも対処できる力を養うことにあります。
家族カウンセリングを受けることで、家族は互いに支え合い、健全な関係を築くための重要なステップを踏み出せるのです。

5-2カウンセリングの進行方法

家族カウンセリングは、家族全体の問題を解決するための有効なアプローチとして、多くの場面で利用されています。
その中でも、個別セッションとグループセッションの2つの進行方法があり、それぞれに異なる利点があります。
ここでは、これらの進行方法について、また、どのような場合にどちらが適しているのかを解説していきます。

5-2-1個別セッションの概要と利点

個別セッションは、家族カウンセリングの中で最も一般的に行われる形式の一つです。
この形式では、個々の家族メンバーがカウンセラーと1対1で話すことができます。
これにより、個々の問題や感情を深く掘り下げることができ、特定の問題に対する個別のアプローチが可能です。
個別セッションの進行方法
個別セッションは、通常、初回のアセスメントセッションから始まります。
この際、カウンセラーが家族全体のダイナミクスや個々のメンバーの問題点を理解するために必要な情報を収集します。
次に、カウンセリングの目標を設定し、それに基づいてセッションの計画を立てます。
個別セッションでは、以下のような方法を用いるのが一般的です。
・心理テスト
個々の心理状態を評価するためのテストを実施します。
・対話形式
カウンセラーとクライアントが対話を通じて問題を掘り下げ、解決策を見つけます。
・認知行動療法
クライアントの思考パターンを変えるための具体的な技法を使用します。
個別セッションの利点
個別セッションの最大の利点は、プライバシーと集中力です。
クライアントは、他の家族メンバーの存在を気にせず、自分の感情や問題について自由に話せます。
また、カウンセラーはクライアント一人に集中できるため、より深い洞察と具体的なアドバイスを提供できます。

5-2-2グループセッションの概要と利点

一方、グループセッションは、家族全体が一緒に参加する形式です。
この形式では、家族全員が一緒にカウンセラーと対話し、家族全体の問題を共有し解決するための方法を模索します。
グループセッションは、家族のコミュニケーションを改善し、相互理解を深めるために特に有効です。
グループセッションの進行方法
グループセッションも、初回のアセスメントセッションから始まります。
このセッションでは、カウンセラーが家族全体のダイナミクスを評価し、カウンセリングの目標を設定します。
グループセッションでは、以下のような進行方法を用いるのが一般的です。
・ラウンドテーブルディスカッション
家族全員が円卓を囲んで対話を行い、問題を共有します。
・ロールプレイ
家族メンバーが互いの立場を理解するためのロールプレイを行います。
・グループアクティビティ
家族全員で共同作業を行い、協力とコミュニケーションを促進します。
グループセッションの利点
グループセッションの最大の利点は、家族全体の相互理解と協力を促進することです。
家族メンバーが一緒に問題を話し合い、解決策を見つけることで、家族全体の絆が強まり、問題解決の能力が向上します。
また、家族全員がカウンセリングに参加することで、家族全体の一体感が生まれ、より効果的なカウンセリングが実現します。

5-2-3個別セッションとグループセッションの選択基準

どちらのセッション形式が適しているかは、家族の状況や問題の種類によります。
以下に、個別セッションとグループセッションの選択基準を示します。
個別セッションが適している場合
・深刻な個別問題がある場合
例えば、特定の家族メンバーが深刻な心理的問題を抱えている場合、個別セッションが効果的です。
・プライバシーが必要な場合
個々の問題についてプライバシーを重視する必要がある場合、個別セッションが適しています。
グループセッションが適している場合
・家族全体のコミュニケーションが必要な場合
家族全体のコミュニケーション問題を解決するためには、グループセッションが有効です。
・家族全体の協力が求められる場合
家族全体の協力が必要な問題(例えば、家族の一員の病気や重大な生活の変化)に対しては、グループセッションが適しています。
カウンセリングの進行方法には、それぞれ異なる利点があります。
家族の状況や問題に応じて、最適なセッション形式を選択することが重要です。
個別セッションとグループセッションを効果的に組み合わせることで、家族全体の問題解決と関係強化を図ることができます。

06まとめ

どのような家族でも様々な問題を抱えているもの。もし家族の問題で悩んでいる方は、一度家族カウンセリングを体験してみてはいかがでしょうか。家族カウンセリングは、家族全体を対象とする心理療法であり、家庭内の問題や葛藤を解決するための効果的なアプローチです。
当記事では、家族カウンセリングの基本的な概念や特徴から、その具体的な治療内容、対象となる問題、進行方法までを詳しく解説しました。
特に、家族全員が協力して問題に取り組むことで得られるメリットや、専門的なサポートを通じて家庭内の関係性を強化する重要性について詳しく解説してきました。
当記事を参考に家族カウンセリングを実践することで、より健全で強固な家族関係を築けるでしょう。

この講座は!プロの監修を受けています!

講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
古山あかり 先生
夫婦心理・家族心理講師
千葉県出身。東北大学大学院博士前期課程修了。臨床心理士と公認心理師の資格を持ち、首都圏公立学校のスクールカウンセラーや不妊カウンセリング、司法関係に携わる。神奈川県緊急支援対策チームスーパーバイザー。東京都千代田区でカウンセリングルーム「Hanacel」を運営。

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