建築模型とは? 種類と用途について
建築模型は趣味として楽しむだけでなく、副業や在宅ワークとしても人気です。もし建築模型を始めたいという方にとって知っておきたいのは、建築模型にも様々な種類があるということ。今回は建築模型の種類と用途についてご紹介します。
- 目次
01建築模型とは?
建築模型とは、実際の建築物のミニチュアのこと。といっても、ただ単に小さい建物の模型を作るというわけではなく、あくまでも実際の建築の図面に基づいて、正確に作られています。
大きさは実際の1/50、1/100などの縮尺で、素材も実際の建築物とは異なりますが、その点を除けば本物の建築物と同じといっても過言ではありません。
建築模型には簡易なものから精密で広範囲なものまで様々な種類があり、用途や範囲などの目的も異なっています。
02建築模型の分類
建築模型と一口に言ってもその種類は様々。では建築模型はどのような種類に分類されるのでしょうか。
2-1プレゼンテーション模型
建築模型は、建物を依頼したクライアントにどのようなものが完成するのかなどのイメージをつかんでもらうためにも用いられます。
依頼者に見せる目的で作られたこれらの模型は「プレゼンテーション模型」と呼ばれています。
プレゼンテーション模型は住宅や店舗だけでなく、公共の施設や商業施設、ちょっと変わったところでは橋梁を建築する場合などにも作られます。
プレゼンテーション模型はイメージを分かりやすく伝えるものなので、構造や外観、内装はもちろん、周囲の景観や地形をジオラマとして盛り込んで作られることもあります。
2-2スタディ模型
建築模型のもうひとつのタイプは「スタディ模型」と呼ばれるもの。これは建設・設計事務所などのスタッフが製作中の図面の検証をするための目的で使用されます。
スタディ模型では外観のバランスや建物の収まりなど、図面だけではわかりやすい部分を確認することが重要。そのため、塗料や装飾などを使わない「白模型」で簡易に作成されるのが一般的です。
2-3展示用模型(完成模型)
建築模型の中には展示を目的で作られるものもあります。このタイプの建築模型は「展示用模型」「完成模型」と呼ばれるもので、構造から塗装まで、実際の建物に限りなく近いイメージで精細に製作されます。
03建築模型の用途と種類
建築模型は「プレゼンテーション模型」「スタディ模型」「展示用模型」の三種類に分類されるのが一般的。しかし実際の建築の現場ではさらに細かい用途に用いられる模型が作られています。
3-1 全体の土地利用に関する模型
建築は建物だけを作るものではありません。大規模な場合には、敷地や土地、周囲の建築物も含めて考慮する必要があります。
そのときに使われるのが「敷地模型」や「都市模型」。
「敷地模型」は、建築の計画がある敷地全体を把握する目的で、建物や道路の関係、土地の傾斜などが再現されます。また「都市模型」の場合には、広い範囲の街並みの模型を作り、全体のバランスなどを考慮します。
3-2建物の形(ボリューム)に関する模型
建築のメインとなるのはなんといっても建物そのもの。建物に関する模型にも「ボリューム模型」「コンセプト模型」「全体模型」などがあります。
「ボリューム模型」は建物の容積と土地のバランスを、「コンセプト模型」は建物のデザインや基本的な考え方を確認するために作られる模型。また、「全体模型」は建物と庭、駐車場などの関係を模型で再現します。
これらの模型を作ることは、図面の上だけでは感じることができないスケールや使い勝手を確認することにもつながります。
3-3建物の使い方や見え方などに関する模型
建築物は外からの見え方、内側からの見え方が異なるもの。外観を確認するために作られるのが「外構模型」や「外装模型」。「外構模型」は建築物の外構、つまり建物の周囲の塀や生垣、門やアプローチ、車庫などを再現する模型。「外装模型」は建物の屋根や外装に使われる素材などを確認するための模型です。
一方、内部を確認するための模型は「平面模型」や「断面模型」「内観模型」と呼ばれるものです。
これらの模型は建物を断面にしたり、屋根を取り外したりといった形で、内部がどのようになっているのかが見えるような形で作られます。
3-4設計内容を説明するために用いられる模型
住宅や店舗、商業施設などを作るときには、さらに細かい点も重要になります。たとえば室内のインテリアをくわしく再現するための模型は「インテリア模型」と呼ばれます。また、また、詳細な部分に対しては「部分詳細模型」を作ることで、分かりにくい点や部材などの検討を行います。
その他にも、全体を本物そっくりに作る「モックアップ」「実物大模型」なども作られることがあります。
04まとめ
建築模型には様々な種類があり、用途や難易度も異なります。初めて建築模型を作るという場合、シンプルなものからスタートするのがおすすめです。
この講座は!プロの監修を受けています!
講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
小林裕貴 先生
小林建築模型運営
1995年生まれ。福岡県出身。建築専門学校を卒業後、建築模型の世界へ。福岡を拠点に全国から模型製作の受注を受けている。
70,000人以上が受講申し込みしている諒設計アーキテクトラーニングの通信講座
あなたも早速受講して、資格を取得しましょう!
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大きさは実際の1/50、1/100などの縮尺で、素材も実際の建築物とは異なりますが、その点を除けば本物の建築物と同じといっても過言ではありません。
建築模型には簡易なものから精密で広範囲なものまで様々な種類があり、用途や範囲などの目的も異なっています。
02建築模型の分類
建築模型と一口に言ってもその種類は様々。では建築模型はどのような種類に分類されるのでしょうか。
2-1プレゼンテーション模型
建築模型は、建物を依頼したクライアントにどのようなものが完成するのかなどのイメージをつかんでもらうためにも用いられます。
依頼者に見せる目的で作られたこれらの模型は「プレゼンテーション模型」と呼ばれています。
プレゼンテーション模型は住宅や店舗だけでなく、公共の施設や商業施設、ちょっと変わったところでは橋梁を建築する場合などにも作られます。
プレゼンテーション模型はイメージを分かりやすく伝えるものなので、構造や外観、内装はもちろん、周囲の景観や地形をジオラマとして盛り込んで作られることもあります。
2-2スタディ模型
建築模型のもうひとつのタイプは「スタディ模型」と呼ばれるもの。これは建設・設計事務所などのスタッフが製作中の図面の検証をするための目的で使用されます。
スタディ模型では外観のバランスや建物の収まりなど、図面だけではわかりやすい部分を確認することが重要。そのため、塗料や装飾などを使わない「白模型」で簡易に作成されるのが一般的です。
2-3展示用模型(完成模型)
建築模型の中には展示を目的で作られるものもあります。このタイプの建築模型は「展示用模型」「完成模型」と呼ばれるもので、構造から塗装まで、実際の建物に限りなく近いイメージで精細に製作されます。
03建築模型の用途と種類
建築模型は「プレゼンテーション模型」「スタディ模型」「展示用模型」の三種類に分類されるのが一般的。しかし実際の建築の現場ではさらに細かい用途に用いられる模型が作られています。
3-1 全体の土地利用に関する模型
建築は建物だけを作るものではありません。大規模な場合には、敷地や土地、周囲の建築物も含めて考慮する必要があります。
そのときに使われるのが「敷地模型」や「都市模型」。
「敷地模型」は、建築の計画がある敷地全体を把握する目的で、建物や道路の関係、土地の傾斜などが再現されます。また「都市模型」の場合には、広い範囲の街並みの模型を作り、全体のバランスなどを考慮します。
3-2建物の形(ボリューム)に関する模型
建築のメインとなるのはなんといっても建物そのもの。建物に関する模型にも「ボリューム模型」「コンセプト模型」「全体模型」などがあります。
「ボリューム模型」は建物の容積と土地のバランスを、「コンセプト模型」は建物のデザインや基本的な考え方を確認するために作られる模型。また、「全体模型」は建物と庭、駐車場などの関係を模型で再現します。
これらの模型を作ることは、図面の上だけでは感じることができないスケールや使い勝手を確認することにもつながります。
3-3建物の使い方や見え方などに関する模型
建築物は外からの見え方、内側からの見え方が異なるもの。外観を確認するために作られるのが「外構模型」や「外装模型」。「外構模型」は建築物の外構、つまり建物の周囲の塀や生垣、門やアプローチ、車庫などを再現する模型。「外装模型」は建物の屋根や外装に使われる素材などを確認するための模型です。
一方、内部を確認するための模型は「平面模型」や「断面模型」「内観模型」と呼ばれるものです。
これらの模型は建物を断面にしたり、屋根を取り外したりといった形で、内部がどのようになっているのかが見えるような形で作られます。
3-4設計内容を説明するために用いられる模型
住宅や店舗、商業施設などを作るときには、さらに細かい点も重要になります。たとえば室内のインテリアをくわしく再現するための模型は「インテリア模型」と呼ばれます。また、また、詳細な部分に対しては「部分詳細模型」を作ることで、分かりにくい点や部材などの検討を行います。
その他にも、全体を本物そっくりに作る「モックアップ」「実物大模型」なども作られることがあります。
04まとめ
建築模型には様々な種類があり、用途や難易度も異なります。初めて建築模型を作るという場合、シンプルなものからスタートするのがおすすめです。
この講座は!プロの監修を受けています!
講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
小林裕貴 先生
小林建築模型運営
1995年生まれ。福岡県出身。建築専門学校を卒業後、建築模型の世界へ。福岡を拠点に全国から模型製作の受注を受けている。
70,000人以上が受講申し込みしている諒設計アーキテクトラーニングの通信講座
あなたも早速受講して、資格を取得しましょう!
2-1プレゼンテーション模型
建築模型は、建物を依頼したクライアントにどのようなものが完成するのかなどのイメージをつかんでもらうためにも用いられます。
依頼者に見せる目的で作られたこれらの模型は「プレゼンテーション模型」と呼ばれています。
プレゼンテーション模型は住宅や店舗だけでなく、公共の施設や商業施設、ちょっと変わったところでは橋梁を建築する場合などにも作られます。
プレゼンテーション模型はイメージを分かりやすく伝えるものなので、構造や外観、内装はもちろん、周囲の景観や地形をジオラマとして盛り込んで作られることもあります。
2-2スタディ模型
建築模型のもうひとつのタイプは「スタディ模型」と呼ばれるもの。これは建設・設計事務所などのスタッフが製作中の図面の検証をするための目的で使用されます。
スタディ模型では外観のバランスや建物の収まりなど、図面だけではわかりやすい部分を確認することが重要。そのため、塗料や装飾などを使わない「白模型」で簡易に作成されるのが一般的です。
2-3展示用模型(完成模型)
建築模型の中には展示を目的で作られるものもあります。このタイプの建築模型は「展示用模型」「完成模型」と呼ばれるもので、構造から塗装まで、実際の建物に限りなく近いイメージで精細に製作されます。
03建築模型の用途と種類
建築模型は「プレゼンテーション模型」「スタディ模型」「展示用模型」の三種類に分類されるのが一般的。しかし実際の建築の現場ではさらに細かい用途に用いられる模型が作られています。
3-1 全体の土地利用に関する模型
建築は建物だけを作るものではありません。大規模な場合には、敷地や土地、周囲の建築物も含めて考慮する必要があります。
そのときに使われるのが「敷地模型」や「都市模型」。
「敷地模型」は、建築の計画がある敷地全体を把握する目的で、建物や道路の関係、土地の傾斜などが再現されます。また「都市模型」の場合には、広い範囲の街並みの模型を作り、全体のバランスなどを考慮します。
3-2建物の形(ボリューム)に関する模型
建築のメインとなるのはなんといっても建物そのもの。建物に関する模型にも「ボリューム模型」「コンセプト模型」「全体模型」などがあります。
「ボリューム模型」は建物の容積と土地のバランスを、「コンセプト模型」は建物のデザインや基本的な考え方を確認するために作られる模型。また、「全体模型」は建物と庭、駐車場などの関係を模型で再現します。
これらの模型を作ることは、図面の上だけでは感じることができないスケールや使い勝手を確認することにもつながります。
3-3建物の使い方や見え方などに関する模型
建築物は外からの見え方、内側からの見え方が異なるもの。外観を確認するために作られるのが「外構模型」や「外装模型」。「外構模型」は建築物の外構、つまり建物の周囲の塀や生垣、門やアプローチ、車庫などを再現する模型。「外装模型」は建物の屋根や外装に使われる素材などを確認するための模型です。
一方、内部を確認するための模型は「平面模型」や「断面模型」「内観模型」と呼ばれるものです。
これらの模型は建物を断面にしたり、屋根を取り外したりといった形で、内部がどのようになっているのかが見えるような形で作られます。
3-4設計内容を説明するために用いられる模型
住宅や店舗、商業施設などを作るときには、さらに細かい点も重要になります。たとえば室内のインテリアをくわしく再現するための模型は「インテリア模型」と呼ばれます。また、また、詳細な部分に対しては「部分詳細模型」を作ることで、分かりにくい点や部材などの検討を行います。
その他にも、全体を本物そっくりに作る「モックアップ」「実物大模型」なども作られることがあります。
04まとめ
建築模型には様々な種類があり、用途や難易度も異なります。初めて建築模型を作るという場合、シンプルなものからスタートするのがおすすめです。
この講座は!プロの監修を受けています!
講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
小林裕貴 先生
小林建築模型運営
1995年生まれ。福岡県出身。建築専門学校を卒業後、建築模型の世界へ。福岡を拠点に全国から模型製作の受注を受けている。
70,000人以上が受講申し込みしている諒設計アーキテクトラーニングの通信講座
あなたも早速受講して、資格を取得しましょう!
3-1 全体の土地利用に関する模型
建築は建物だけを作るものではありません。大規模な場合には、敷地や土地、周囲の建築物も含めて考慮する必要があります。
そのときに使われるのが「敷地模型」や「都市模型」。
「敷地模型」は、建築の計画がある敷地全体を把握する目的で、建物や道路の関係、土地の傾斜などが再現されます。また「都市模型」の場合には、広い範囲の街並みの模型を作り、全体のバランスなどを考慮します。
3-2建物の形(ボリューム)に関する模型
建築のメインとなるのはなんといっても建物そのもの。建物に関する模型にも「ボリューム模型」「コンセプト模型」「全体模型」などがあります。
「ボリューム模型」は建物の容積と土地のバランスを、「コンセプト模型」は建物のデザインや基本的な考え方を確認するために作られる模型。また、「全体模型」は建物と庭、駐車場などの関係を模型で再現します。
これらの模型を作ることは、図面の上だけでは感じることができないスケールや使い勝手を確認することにもつながります。
3-3建物の使い方や見え方などに関する模型
建築物は外からの見え方、内側からの見え方が異なるもの。外観を確認するために作られるのが「外構模型」や「外装模型」。「外構模型」は建築物の外構、つまり建物の周囲の塀や生垣、門やアプローチ、車庫などを再現する模型。「外装模型」は建物の屋根や外装に使われる素材などを確認するための模型です。
一方、内部を確認するための模型は「平面模型」や「断面模型」「内観模型」と呼ばれるものです。
これらの模型は建物を断面にしたり、屋根を取り外したりといった形で、内部がどのようになっているのかが見えるような形で作られます。
3-4設計内容を説明するために用いられる模型
住宅や店舗、商業施設などを作るときには、さらに細かい点も重要になります。たとえば室内のインテリアをくわしく再現するための模型は「インテリア模型」と呼ばれます。また、また、詳細な部分に対しては「部分詳細模型」を作ることで、分かりにくい点や部材などの検討を行います。
その他にも、全体を本物そっくりに作る「モックアップ」「実物大模型」なども作られることがあります。