実はこんな効果も!照明の色と効果について
照明は空間に大きな影響を与える要素のひとつです。照明の中でも、特に明るさと色は重要。では、照明にはどのような色があるのでしょうか。また、色によってどのような効果の違いが生まれるのでしょうか。今回は照明の色と効果についてご紹介します。
- 目次
01照明の明るさと色
照明といえば、どんなものでもあまり変わらないと思っている方も少なくないかもしれません。
しかし、実は照明には様々な種類があるもの。照明の種類の違いを理解することで、さらに上手に空間の雰囲気を演出することができます。
一般的に、光は二つの要素で構成されていると言われています。
まずひとつは「明るさ」。明るさの単位は「ルーメン」で表され、ルーメンが大きくなればより明るいということを意味しています。
一般的に、20ワットの白熱電球の場合、ルーメンの値は約170程度。これが100ワットになると約1520ルーメンに上昇します。
一方、光に照らされる空間の明るさは「照度」と呼ばれています。この「照度」の単位となるのが「ルクス」。1平方メートルの空間を1ルーメンの光で照らした場合、1ルクスの照度ということになります。
たとえば、晴天の日の太陽の光は10万ルクス程度。デパートの売り場の場合は1000ルクス程度、オフィスの場合には約750ルクスから1500ルクスだと言われています。
光のもうひとつの要素は「色」。光の色は「ケルビン」という単位で表されます。ケルビン値が低い場合、色は黄色やオレンジの暖色系を表し、高くなれば寒色を表します。
たとえばロウソクの炎は約2000ケルビン、白熱電球は約3000ケルビン、白色の蛍光灯は約4200ケルビン。
ケルビンは人間が感じる光の色で、物の見え方や心理に大きな影響を与えるという特徴があります。
02照明の色の種類
照明は、明るさはもちろん、色も重要な要素。色を選ぶことで、空間にまったく異なるイメージを与えることができます。
2-1蛍光灯の色は大きく分けて3種類
住空間や商業空間でもっとも使われることが多いのが蛍光灯。蛍光灯には、大きく分けて三種類の色があります。
まずひとつが「昼光色」。昼光色は青みがかった光で、ものがはっきり見えるという特徴があります。晴れた日の昼間のような明るさを感じさせるため、空間全体がクリアに見えるだけでなく、脳に強い刺激を与え、集中力をアップさせるという効果も。
しかし、脳が活性化させすぎるため、リラックスしたいときや、休みたいときには不向き。
そのため、昼光色の蛍光灯はオフィスや作業環境に用いられています。
もうひとつの色が「電球色」。電球色は白熱電球の色で、オレンジのような温かさが特徴。視覚に対する刺激も少なく、リラックスしたり、休憩したりといった場所に最適。そのため、住空間ではリビングやダイニングに用いられます。また、眠りに就きやすい色なので、ベッドルームの照明にも最適。ただし、リラックスしすぎてしまうため、集中力がなくなってしまうほか、「暗い」という印象を与えてしまうこともあります。
昼光色と電球色の中間といえる存在が「昼白色」。昼白色は太陽に近い白色の光で、メーカーによっては「ナチュラル」と呼ばれることもあります。電球色や昼光色のように光の色にクセがないため、どのような場所でも使用することができます。また、リラックスしすぎたり、緊張し過ぎたりといった効果もないため、使い勝手のいい色ということができますが、光の色による心理的な効果は期待できないでしょう。
2-2LED電球
最近では、蛍光灯だけでなく、長寿命のLED電球が使用される機会も増えてきました。LED電球は電気代がリーズナブルなだけでなく、紫外線や赤外線を出さないというメリットもあります。
さらにLED電球のメリットはこれまでにない色が表現できるということ。
たとえば有名なのが青色。青色の光は心を落ち着かせる効果があると言われ、駅のホームの自殺防止や繁華街での犯罪率を低下させる目的で使用されることもあります。
また、人気があるのがオレンジ色の光よりも刺激が少なく、さらに集中力をアップさせる効果があると言われる桜色。
これらの照明は空間デザインにも応用される機会が増加しています。
03光をあてる対象物と照明効果
照明の種類によって、光は様々な効果を与えてくれるもの。それでは、対象によってどのような光を選ぶと証明の効果がアップできるのでしょうか。
3-1素材の色と調和する照明の色選び
照明の色を選ぶ場合、周囲の素材の色に注目することが必要です。たとえば、周囲のインテリアやファブリックが赤っぽい色の場合、青や白の照明を当てると、素材と照明の色がお互いの良さを打ち消し合ってしまいます。
照明の色を選ぶときには、その空間のテーマがどのような色なのかを考えましょう。
3-2スポットにするか、拡散させるかで変わるイメージ
照明の光には、空間全体を照らすものや、一部分だけを強調するものなど、様々なタイプがあります。もし空間全体を照らす場合、光が均一になりものが見やすくなる反面、強弱がなく、どこかのっぺりとした印象を与えてしまうことも。
逆にスポットライトなど、一部分を強調した場合には、空間にメリハリが生まれますが、明るい部分と暗い部分の落差が激しいため、物が見にくいだけでなく、目が疲れてしまう可能性があります。
このように、光の強弱でイメージだけでなく、物の見やすさも異なります。
照明を選ぶときには、空間をどのような目的で使用するのかを考えることも必要です。
3-3素材の凹凸感が立体的に見える光の角度
光には物を見やすくするだけでなく、凹凸を強調するという効果もあります。上手に光を当てることで、凹凸を強調することも、逆に平らに見せることも可能。また、平らな壁やパネルなどを立体感があるように演出することもできます。
そのときに重要なのが光の角度。正面から光を照らすと凹凸が少なく、角度をつけて光を当てると立体感が生まれます。
3-4天井・壁・床のどこに光をあてるかで変わる印象
照明というと、手元を照らすものというイメージですが、空間デザインでは、手元だけでなく、天井や壁、床など、異なる場所に光を当てることで、様々な雰囲気を演出することができます。
たとえば天井に照明を当てた場合、空間が上に広がり、解放感が生まれます。逆に床に光を当てると、天井が暗くなるため、高級感が生まれます。また、壁に光を当てると、空間の奥行きが生まれます。
それ以外にも、解放感を演出したい場合には天井と壁に、重厚感と非日常感を出したい場合には床と壁に照明を当てるなど、様々なテクニックがあります。
これらの手法を使う場合には、大きな照明だけでなく、間接照明が使われることもあります。
また、ケルビン値の低い温かい色の照明を使うと、食材の赤さが引き立つため、食事などがよりおいしそうに感じるという効果も。
このように、照明には実用的な役割だけでなく、空間演出の効果も大きいため、空間デザインを行う上で、どのように照明を取り扱うかということは非常に重要になります。
04まとめ
照明の光を上手に使い分けることで、空間の雰囲気を演出することができます。特に家庭で使用する照明は、場所や効果を知っておくことが重要。お部屋の雰囲気を変えたいという場合には、インテリアはもちろん、照明にも気を配ってみてはいかがでしょうか。
この講座は!プロの監修を受けています!
講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
StudioAndante 先生
大阪市出身。家具売場の販売員として勤務する傍ら夜間専門学校に入学し、建築士資格を取得。
百貨店建装部・設計事務所・工務店勤務等を経て空間デザイン事務所「スタジオアンダンテ/竹ノ内美代子インテリアデザイン事務所」を設立。
70,000人以上が受講申し込みしている諒設計アーキテクトラーニングの通信講座
あなたも早速受講して、資格を取得しましょう!
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しかし、実は照明には様々な種類があるもの。照明の種類の違いを理解することで、さらに上手に空間の雰囲気を演出することができます。
一般的に、光は二つの要素で構成されていると言われています。
まずひとつは「明るさ」。明るさの単位は「ルーメン」で表され、ルーメンが大きくなればより明るいということを意味しています。
一般的に、20ワットの白熱電球の場合、ルーメンの値は約170程度。これが100ワットになると約1520ルーメンに上昇します。
一方、光に照らされる空間の明るさは「照度」と呼ばれています。この「照度」の単位となるのが「ルクス」。1平方メートルの空間を1ルーメンの光で照らした場合、1ルクスの照度ということになります。
たとえば、晴天の日の太陽の光は10万ルクス程度。デパートの売り場の場合は1000ルクス程度、オフィスの場合には約750ルクスから1500ルクスだと言われています。
光のもうひとつの要素は「色」。光の色は「ケルビン」という単位で表されます。ケルビン値が低い場合、色は黄色やオレンジの暖色系を表し、高くなれば寒色を表します。
たとえばロウソクの炎は約2000ケルビン、白熱電球は約3000ケルビン、白色の蛍光灯は約4200ケルビン。
ケルビンは人間が感じる光の色で、物の見え方や心理に大きな影響を与えるという特徴があります。
02照明の色の種類
照明は、明るさはもちろん、色も重要な要素。色を選ぶことで、空間にまったく異なるイメージを与えることができます。
2-1蛍光灯の色は大きく分けて3種類
住空間や商業空間でもっとも使われることが多いのが蛍光灯。蛍光灯には、大きく分けて三種類の色があります。
まずひとつが「昼光色」。昼光色は青みがかった光で、ものがはっきり見えるという特徴があります。晴れた日の昼間のような明るさを感じさせるため、空間全体がクリアに見えるだけでなく、脳に強い刺激を与え、集中力をアップさせるという効果も。
しかし、脳が活性化させすぎるため、リラックスしたいときや、休みたいときには不向き。
そのため、昼光色の蛍光灯はオフィスや作業環境に用いられています。
もうひとつの色が「電球色」。電球色は白熱電球の色で、オレンジのような温かさが特徴。視覚に対する刺激も少なく、リラックスしたり、休憩したりといった場所に最適。そのため、住空間ではリビングやダイニングに用いられます。また、眠りに就きやすい色なので、ベッドルームの照明にも最適。ただし、リラックスしすぎてしまうため、集中力がなくなってしまうほか、「暗い」という印象を与えてしまうこともあります。
昼光色と電球色の中間といえる存在が「昼白色」。昼白色は太陽に近い白色の光で、メーカーによっては「ナチュラル」と呼ばれることもあります。電球色や昼光色のように光の色にクセがないため、どのような場所でも使用することができます。また、リラックスしすぎたり、緊張し過ぎたりといった効果もないため、使い勝手のいい色ということができますが、光の色による心理的な効果は期待できないでしょう。
2-2LED電球
最近では、蛍光灯だけでなく、長寿命のLED電球が使用される機会も増えてきました。LED電球は電気代がリーズナブルなだけでなく、紫外線や赤外線を出さないというメリットもあります。
さらにLED電球のメリットはこれまでにない色が表現できるということ。
たとえば有名なのが青色。青色の光は心を落ち着かせる効果があると言われ、駅のホームの自殺防止や繁華街での犯罪率を低下させる目的で使用されることもあります。
また、人気があるのがオレンジ色の光よりも刺激が少なく、さらに集中力をアップさせる効果があると言われる桜色。
これらの照明は空間デザインにも応用される機会が増加しています。
03光をあてる対象物と照明効果
照明の種類によって、光は様々な効果を与えてくれるもの。それでは、対象によってどのような光を選ぶと証明の効果がアップできるのでしょうか。
3-1素材の色と調和する照明の色選び
照明の色を選ぶ場合、周囲の素材の色に注目することが必要です。たとえば、周囲のインテリアやファブリックが赤っぽい色の場合、青や白の照明を当てると、素材と照明の色がお互いの良さを打ち消し合ってしまいます。
照明の色を選ぶときには、その空間のテーマがどのような色なのかを考えましょう。
3-2スポットにするか、拡散させるかで変わるイメージ
照明の光には、空間全体を照らすものや、一部分だけを強調するものなど、様々なタイプがあります。もし空間全体を照らす場合、光が均一になりものが見やすくなる反面、強弱がなく、どこかのっぺりとした印象を与えてしまうことも。
逆にスポットライトなど、一部分を強調した場合には、空間にメリハリが生まれますが、明るい部分と暗い部分の落差が激しいため、物が見にくいだけでなく、目が疲れてしまう可能性があります。
このように、光の強弱でイメージだけでなく、物の見やすさも異なります。
照明を選ぶときには、空間をどのような目的で使用するのかを考えることも必要です。
3-3素材の凹凸感が立体的に見える光の角度
光には物を見やすくするだけでなく、凹凸を強調するという効果もあります。上手に光を当てることで、凹凸を強調することも、逆に平らに見せることも可能。また、平らな壁やパネルなどを立体感があるように演出することもできます。
そのときに重要なのが光の角度。正面から光を照らすと凹凸が少なく、角度をつけて光を当てると立体感が生まれます。
3-4天井・壁・床のどこに光をあてるかで変わる印象
照明というと、手元を照らすものというイメージですが、空間デザインでは、手元だけでなく、天井や壁、床など、異なる場所に光を当てることで、様々な雰囲気を演出することができます。
たとえば天井に照明を当てた場合、空間が上に広がり、解放感が生まれます。逆に床に光を当てると、天井が暗くなるため、高級感が生まれます。また、壁に光を当てると、空間の奥行きが生まれます。
それ以外にも、解放感を演出したい場合には天井と壁に、重厚感と非日常感を出したい場合には床と壁に照明を当てるなど、様々なテクニックがあります。
これらの手法を使う場合には、大きな照明だけでなく、間接照明が使われることもあります。
また、ケルビン値の低い温かい色の照明を使うと、食材の赤さが引き立つため、食事などがよりおいしそうに感じるという効果も。
このように、照明には実用的な役割だけでなく、空間演出の効果も大きいため、空間デザインを行う上で、どのように照明を取り扱うかということは非常に重要になります。
04まとめ
照明の光を上手に使い分けることで、空間の雰囲気を演出することができます。特に家庭で使用する照明は、場所や効果を知っておくことが重要。お部屋の雰囲気を変えたいという場合には、インテリアはもちろん、照明にも気を配ってみてはいかがでしょうか。
この講座は!プロの監修を受けています!
講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
StudioAndante 先生
大阪市出身。家具売場の販売員として勤務する傍ら夜間専門学校に入学し、建築士資格を取得。
百貨店建装部・設計事務所・工務店勤務等を経て空間デザイン事務所「スタジオアンダンテ/竹ノ内美代子インテリアデザイン事務所」を設立。
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2-1蛍光灯の色は大きく分けて3種類
住空間や商業空間でもっとも使われることが多いのが蛍光灯。蛍光灯には、大きく分けて三種類の色があります。
まずひとつが「昼光色」。昼光色は青みがかった光で、ものがはっきり見えるという特徴があります。晴れた日の昼間のような明るさを感じさせるため、空間全体がクリアに見えるだけでなく、脳に強い刺激を与え、集中力をアップさせるという効果も。
しかし、脳が活性化させすぎるため、リラックスしたいときや、休みたいときには不向き。
そのため、昼光色の蛍光灯はオフィスや作業環境に用いられています。
もうひとつの色が「電球色」。電球色は白熱電球の色で、オレンジのような温かさが特徴。視覚に対する刺激も少なく、リラックスしたり、休憩したりといった場所に最適。そのため、住空間ではリビングやダイニングに用いられます。また、眠りに就きやすい色なので、ベッドルームの照明にも最適。ただし、リラックスしすぎてしまうため、集中力がなくなってしまうほか、「暗い」という印象を与えてしまうこともあります。
昼光色と電球色の中間といえる存在が「昼白色」。昼白色は太陽に近い白色の光で、メーカーによっては「ナチュラル」と呼ばれることもあります。電球色や昼光色のように光の色にクセがないため、どのような場所でも使用することができます。また、リラックスしすぎたり、緊張し過ぎたりといった効果もないため、使い勝手のいい色ということができますが、光の色による心理的な効果は期待できないでしょう。
2-2LED電球
最近では、蛍光灯だけでなく、長寿命のLED電球が使用される機会も増えてきました。LED電球は電気代がリーズナブルなだけでなく、紫外線や赤外線を出さないというメリットもあります。
さらにLED電球のメリットはこれまでにない色が表現できるということ。
たとえば有名なのが青色。青色の光は心を落ち着かせる効果があると言われ、駅のホームの自殺防止や繁華街での犯罪率を低下させる目的で使用されることもあります。
また、人気があるのがオレンジ色の光よりも刺激が少なく、さらに集中力をアップさせる効果があると言われる桜色。
これらの照明は空間デザインにも応用される機会が増加しています。
03光をあてる対象物と照明効果
照明の種類によって、光は様々な効果を与えてくれるもの。それでは、対象によってどのような光を選ぶと証明の効果がアップできるのでしょうか。
3-1素材の色と調和する照明の色選び
照明の色を選ぶ場合、周囲の素材の色に注目することが必要です。たとえば、周囲のインテリアやファブリックが赤っぽい色の場合、青や白の照明を当てると、素材と照明の色がお互いの良さを打ち消し合ってしまいます。
照明の色を選ぶときには、その空間のテーマがどのような色なのかを考えましょう。
3-2スポットにするか、拡散させるかで変わるイメージ
照明の光には、空間全体を照らすものや、一部分だけを強調するものなど、様々なタイプがあります。もし空間全体を照らす場合、光が均一になりものが見やすくなる反面、強弱がなく、どこかのっぺりとした印象を与えてしまうことも。
逆にスポットライトなど、一部分を強調した場合には、空間にメリハリが生まれますが、明るい部分と暗い部分の落差が激しいため、物が見にくいだけでなく、目が疲れてしまう可能性があります。
このように、光の強弱でイメージだけでなく、物の見やすさも異なります。
照明を選ぶときには、空間をどのような目的で使用するのかを考えることも必要です。
3-3素材の凹凸感が立体的に見える光の角度
光には物を見やすくするだけでなく、凹凸を強調するという効果もあります。上手に光を当てることで、凹凸を強調することも、逆に平らに見せることも可能。また、平らな壁やパネルなどを立体感があるように演出することもできます。
そのときに重要なのが光の角度。正面から光を照らすと凹凸が少なく、角度をつけて光を当てると立体感が生まれます。
3-4天井・壁・床のどこに光をあてるかで変わる印象
照明というと、手元を照らすものというイメージですが、空間デザインでは、手元だけでなく、天井や壁、床など、異なる場所に光を当てることで、様々な雰囲気を演出することができます。
たとえば天井に照明を当てた場合、空間が上に広がり、解放感が生まれます。逆に床に光を当てると、天井が暗くなるため、高級感が生まれます。また、壁に光を当てると、空間の奥行きが生まれます。
それ以外にも、解放感を演出したい場合には天井と壁に、重厚感と非日常感を出したい場合には床と壁に照明を当てるなど、様々なテクニックがあります。
これらの手法を使う場合には、大きな照明だけでなく、間接照明が使われることもあります。
また、ケルビン値の低い温かい色の照明を使うと、食材の赤さが引き立つため、食事などがよりおいしそうに感じるという効果も。
このように、照明には実用的な役割だけでなく、空間演出の効果も大きいため、空間デザインを行う上で、どのように照明を取り扱うかということは非常に重要になります。
04まとめ
照明の光を上手に使い分けることで、空間の雰囲気を演出することができます。特に家庭で使用する照明は、場所や効果を知っておくことが重要。お部屋の雰囲気を変えたいという場合には、インテリアはもちろん、照明にも気を配ってみてはいかがでしょうか。
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百貨店建装部・設計事務所・工務店勤務等を経て空間デザイン事務所「スタジオアンダンテ/竹ノ内美代子インテリアデザイン事務所」を設立。
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3-1素材の色と調和する照明の色選び
照明の色を選ぶ場合、周囲の素材の色に注目することが必要です。たとえば、周囲のインテリアやファブリックが赤っぽい色の場合、青や白の照明を当てると、素材と照明の色がお互いの良さを打ち消し合ってしまいます。
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3-2スポットにするか、拡散させるかで変わるイメージ
照明の光には、空間全体を照らすものや、一部分だけを強調するものなど、様々なタイプがあります。もし空間全体を照らす場合、光が均一になりものが見やすくなる反面、強弱がなく、どこかのっぺりとした印象を与えてしまうことも。
逆にスポットライトなど、一部分を強調した場合には、空間にメリハリが生まれますが、明るい部分と暗い部分の落差が激しいため、物が見にくいだけでなく、目が疲れてしまう可能性があります。
このように、光の強弱でイメージだけでなく、物の見やすさも異なります。
照明を選ぶときには、空間をどのような目的で使用するのかを考えることも必要です。
3-3素材の凹凸感が立体的に見える光の角度
光には物を見やすくするだけでなく、凹凸を強調するという効果もあります。上手に光を当てることで、凹凸を強調することも、逆に平らに見せることも可能。また、平らな壁やパネルなどを立体感があるように演出することもできます。
そのときに重要なのが光の角度。正面から光を照らすと凹凸が少なく、角度をつけて光を当てると立体感が生まれます。
3-4天井・壁・床のどこに光をあてるかで変わる印象
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たとえば天井に照明を当てた場合、空間が上に広がり、解放感が生まれます。逆に床に光を当てると、天井が暗くなるため、高級感が生まれます。また、壁に光を当てると、空間の奥行きが生まれます。
それ以外にも、解放感を演出したい場合には天井と壁に、重厚感と非日常感を出したい場合には床と壁に照明を当てるなど、様々なテクニックがあります。
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また、ケルビン値の低い温かい色の照明を使うと、食材の赤さが引き立つため、食事などがよりおいしそうに感じるという効果も。
このように、照明には実用的な役割だけでなく、空間演出の効果も大きいため、空間デザインを行う上で、どのように照明を取り扱うかということは非常に重要になります。
04まとめ
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