手作りパンが固くなる原因と対処法
家庭でパンを作るときのお悩みとして大きいものが「パンが固くなってしまう」というもの。焼き立てなのに皮が固い、その日は美味しくても翌日になるとカチカチになってしまうということも。では、パンが固くなってしまうにはどのような原因があるのでしょうか。今回は手作りパンが固くなる原因と対処法についてご紹介します。
- 目次
01焼きあがったパンが固い原因
自宅でパンを作っていると、せっかくのパンが固くなってしまうことがあります。
さらに同じ固くなってしまうという現象にも、全体的に焼き上がったパンが固く縮こまってしまう、中身は美味しいのに皮が固い、焼きあがったその日は美味しいのに翌日になると固くなってしまうなど、様々なパターンがあります。
せっかくパンを作るなら、柔らかくて美味しいパンを食べたいもの。実はこのパンが固くなるという現象には、三つの大きな理由があります。
02発酵不足
パンが固くなる原因として、最初に考えられるのが「発酵が足りない」というものです。
しかし、ほとんどの人はパンのレシピ通りに、イーストなどの酵母を入れたり、一次発酵の時間を取ったりしているもの。
では、なぜ結果として発酵不足が起きてしまうのでしょうか。
実はレシピ通りに作っても、パン生地はきちんと発酵しない場合があります。
というのも、発酵には捏ねた生地の温度やその季節の湿度と温度、発酵させる環境など様々な要素が関わっています。もし温度管理ができるオーブンの発酵モードを使っている場合でも、機種によっては発酵が不足してしまうことがあります。
特に多い原因が、生地の温度が低いというもの。冬場など気温が低い場合や、パンをこねるときに使用する水が冷たいといった場合には、生地の温度が下がってしまい、きちんと発酵できなくなってしまうことがあります。
どうしてもうまくいかないという場合、生地の温度を測るのもおすすめの方法。生地の温度が26℃から27℃前後の場合、発酵をスムーズに行うことができます。
逆に夏場の温度が高い季節にも注意が必要。エアコンを入れていても夏場は温度が高くなるものですが、パンをこねる手の温度も高くなってしまうため、どうしても生地の温度が上がり勝ちです。
そのため、夏はできるだけ小麦粉や水を冷やす、逆に冬はぬるめのお湯を使うといった工夫が必要です。
また、発酵不足の原因となるものとして、湿度が不足して生地が乾燥しているというケースもあります。
たとえばオーブンの発酵モードを使う場合、庫内にお湯を入れたボウルなどを入れておくと、きちんと湿度を保つことができます。発酵を行うときには、生地にはラップか絞ったふきんなどを掛けておきましょう。そのままの状態で放置すると表面が乾燥、正しく発酵を行えなくなってしまいます。
さらに、発酵に使うイースト菌が原因で発酵が不足することもあります。
多くの場合、パン作りに使うのはドライイーストですが、開封したドライイーストは、室温で置いておくと活動が始まってしまい、いざパン作りに使おうとしても、すでにエネルギーを使い果たして活動できなくなっていることがあります。
開封したイーストは冷蔵庫で保存、きちんと活動できる状態に保っておきましょう。
その他にも、パン生地をこねる場合、こねが足りないと発酵ができなくなることもあります。
03卵白をいれすぎている
パンが固くなる原因として、パン生地を作るときに入れた卵が考えられることがあります。
ほとんどのレシピでは、パンには卵黄だけを入れるようにと書かれていますが、卵白だけを残しておきたくない、もったいないなどの理由から全卵を使用することがあります。
しかし卵白に含まれるたんぱく質は熱を加えると固まる性質を持っているため、結果としてパン全体が固くなってしまいます。
一方の卵黄には、豊富な脂質が含まれているため、油の膜が水分をコーティング、パンにコクをプラスするだけではなく、パンから水分が蒸発するのを防いでくれます。
卵白にも、たんぱく質の働きでパンの形をはっきりさせる、牛乳と一緒になると生地がサクサクになるといったメリットもありますが、入れすぎはパンを固くする原因。
どうしてもパンが柔らかくならないという場合、全卵の使用は控えて卵黄だけを使用するとよいでしょう。
04水分の過不足
パンの外側だけが特に固いという場合、パンの水分が不足している可能性があります。
もしパンの表面が乾燥している状態でオーブンに入れると、すでに水分が失われているため、外側だけ温度が急上昇、適度な固さを通り越して、かちかちの外皮になってしまいます。
しかし、だからといって表面を湿らせてしまうというのも、外皮が固くなる原因となります。もし水分が多すぎる場合、パンの表面が糊化、加熱したときに表面が固く厚くなってしまいます。
それを防ぐためには、パンの表面の水分量を適正に保つことが大切。生地を寝かしている間は、ラップやふきんなどを掛けて水分の蒸発を防ぎましょう。特にエアコンを使用しているときには、室内は乾燥しがちなもの。室内の温度や湿度にも注意するとよいでしょう。
05パンを固くしてしまうNG行動
パンを柔らかくしたいと思ってよかれと思って加えた工夫。しかし、実はそれがパンを固くしてしまう原因となっていることがあります。
5-1オーブンに入れる前に霧吹きをかける
パンのレシピの中には、オーブンに入れる直前に霧吹きなどで水を掛けるように書いてあるものもあります。
しかし、これらはフランスパンなどハード系のパンで行われるもの。もしパンを柔らかくしたいのなら、オーブンに入れる前の霧吹きは逆効果です。
というのも、フランスパンなどのハード系のパンは、高温でパリッと焼き上げます。ハード系のパンの場合、砂糖や卵などが含まれていないため、保水性が低く、高温で加熱すると生地が伸びる前に外側が固くなってしまいます。
それを防ぐため、焼く直前に霧吹きで水分を与え、生地が伸びる時間を与えています。
また、霧吹きで水分を与えると、高温で水分が蒸発、ハード系のパンならではのパリッとした食感が生まれます。
つまり、柔らかいパンを作りたい場合には、霧吹きの水は逆効果。
柔らかいパンを作りたいなら、二次発酵が終わったあとは、水分を加えないようにしましょう。
5-2低温→高温で焼いている
パンが固くなる場合、オーブンの温度に原因があることもあります。
もし低温で焼きはじめ、高温に上げた場合、パンは硬くなる可能性があります。
というのも、低温でパンを焼き始めた場合、パンの内側にはまだ火が通っていない状態。しかしパンの外側には熱が加わっているため、乾燥だけが進んでいきます。
しかし、そこからオーブンの温度が上がると、内側の生地が膨張、乾燥した外側を押し上げてしまいます。すると、外側に当たる部分が中から圧迫されて分厚くなり、硬い部分が増えてしまうのです。
この現象はオーブンの予熱が不十分なときに起こりがち。オーブンはしっかり予熱で温度を上げてから使用しましょう。
一方、焼き色がついていないと感じる場合、焼き時間を長くすることもありますが、これもパンが固くなる原因です。
パン生地は焼けば焼くほど乾燥してしまうため、結果として水分が抜けたカチカチのパンになってしまいます。
06まとめ
パンが固くなるには様々な原因が潜んでいるもの。もしかすると複数の原因があってパンが固くなっているのかもしれません。もしパンが固い場合、ひとつひとつの工程を見直してみるのもおすすめです。
この講座は!プロの監修を受けています!
講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
shino 先生
猫好きパン職人
神奈川県出身。
和裁士、一般事務職を経て調理師専門学校にて調理、パン、洋菓子、フードコーディネートを学ぶ。
その後、大手製パン会社のベーカリー部門に入職。
パン職人となる。
退職後、神奈川県茅ケ崎市の自宅工房にて、「3日目もふわふわパン」が焼けるようになるパン教室&販売shino'sパン工房を主宰。
70,000人以上が受講申し込みしている諒設計アーキテクトラーニングの通信講座
あなたも早速受講して、資格を取得しましょう!
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Copyright © 2021 RYO SEKKEI ARCHITECT LEARNING SCHOOL All rights reserved.
さらに同じ固くなってしまうという現象にも、全体的に焼き上がったパンが固く縮こまってしまう、中身は美味しいのに皮が固い、焼きあがったその日は美味しいのに翌日になると固くなってしまうなど、様々なパターンがあります。
せっかくパンを作るなら、柔らかくて美味しいパンを食べたいもの。実はこのパンが固くなるという現象には、三つの大きな理由があります。
02発酵不足
パンが固くなる原因として、最初に考えられるのが「発酵が足りない」というものです。
しかし、ほとんどの人はパンのレシピ通りに、イーストなどの酵母を入れたり、一次発酵の時間を取ったりしているもの。
では、なぜ結果として発酵不足が起きてしまうのでしょうか。
実はレシピ通りに作っても、パン生地はきちんと発酵しない場合があります。
というのも、発酵には捏ねた生地の温度やその季節の湿度と温度、発酵させる環境など様々な要素が関わっています。もし温度管理ができるオーブンの発酵モードを使っている場合でも、機種によっては発酵が不足してしまうことがあります。
特に多い原因が、生地の温度が低いというもの。冬場など気温が低い場合や、パンをこねるときに使用する水が冷たいといった場合には、生地の温度が下がってしまい、きちんと発酵できなくなってしまうことがあります。
どうしてもうまくいかないという場合、生地の温度を測るのもおすすめの方法。生地の温度が26℃から27℃前後の場合、発酵をスムーズに行うことができます。
逆に夏場の温度が高い季節にも注意が必要。エアコンを入れていても夏場は温度が高くなるものですが、パンをこねる手の温度も高くなってしまうため、どうしても生地の温度が上がり勝ちです。
そのため、夏はできるだけ小麦粉や水を冷やす、逆に冬はぬるめのお湯を使うといった工夫が必要です。
また、発酵不足の原因となるものとして、湿度が不足して生地が乾燥しているというケースもあります。
たとえばオーブンの発酵モードを使う場合、庫内にお湯を入れたボウルなどを入れておくと、きちんと湿度を保つことができます。発酵を行うときには、生地にはラップか絞ったふきんなどを掛けておきましょう。そのままの状態で放置すると表面が乾燥、正しく発酵を行えなくなってしまいます。
さらに、発酵に使うイースト菌が原因で発酵が不足することもあります。
多くの場合、パン作りに使うのはドライイーストですが、開封したドライイーストは、室温で置いておくと活動が始まってしまい、いざパン作りに使おうとしても、すでにエネルギーを使い果たして活動できなくなっていることがあります。
開封したイーストは冷蔵庫で保存、きちんと活動できる状態に保っておきましょう。
その他にも、パン生地をこねる場合、こねが足りないと発酵ができなくなることもあります。
03卵白をいれすぎている
パンが固くなる原因として、パン生地を作るときに入れた卵が考えられることがあります。
ほとんどのレシピでは、パンには卵黄だけを入れるようにと書かれていますが、卵白だけを残しておきたくない、もったいないなどの理由から全卵を使用することがあります。
しかし卵白に含まれるたんぱく質は熱を加えると固まる性質を持っているため、結果としてパン全体が固くなってしまいます。
一方の卵黄には、豊富な脂質が含まれているため、油の膜が水分をコーティング、パンにコクをプラスするだけではなく、パンから水分が蒸発するのを防いでくれます。
卵白にも、たんぱく質の働きでパンの形をはっきりさせる、牛乳と一緒になると生地がサクサクになるといったメリットもありますが、入れすぎはパンを固くする原因。
どうしてもパンが柔らかくならないという場合、全卵の使用は控えて卵黄だけを使用するとよいでしょう。
04水分の過不足
パンの外側だけが特に固いという場合、パンの水分が不足している可能性があります。
もしパンの表面が乾燥している状態でオーブンに入れると、すでに水分が失われているため、外側だけ温度が急上昇、適度な固さを通り越して、かちかちの外皮になってしまいます。
しかし、だからといって表面を湿らせてしまうというのも、外皮が固くなる原因となります。もし水分が多すぎる場合、パンの表面が糊化、加熱したときに表面が固く厚くなってしまいます。
それを防ぐためには、パンの表面の水分量を適正に保つことが大切。生地を寝かしている間は、ラップやふきんなどを掛けて水分の蒸発を防ぎましょう。特にエアコンを使用しているときには、室内は乾燥しがちなもの。室内の温度や湿度にも注意するとよいでしょう。
05パンを固くしてしまうNG行動
パンを柔らかくしたいと思ってよかれと思って加えた工夫。しかし、実はそれがパンを固くしてしまう原因となっていることがあります。
5-1オーブンに入れる前に霧吹きをかける
パンのレシピの中には、オーブンに入れる直前に霧吹きなどで水を掛けるように書いてあるものもあります。
しかし、これらはフランスパンなどハード系のパンで行われるもの。もしパンを柔らかくしたいのなら、オーブンに入れる前の霧吹きは逆効果です。
というのも、フランスパンなどのハード系のパンは、高温でパリッと焼き上げます。ハード系のパンの場合、砂糖や卵などが含まれていないため、保水性が低く、高温で加熱すると生地が伸びる前に外側が固くなってしまいます。
それを防ぐため、焼く直前に霧吹きで水分を与え、生地が伸びる時間を与えています。
また、霧吹きで水分を与えると、高温で水分が蒸発、ハード系のパンならではのパリッとした食感が生まれます。
つまり、柔らかいパンを作りたい場合には、霧吹きの水は逆効果。
柔らかいパンを作りたいなら、二次発酵が終わったあとは、水分を加えないようにしましょう。
5-2低温→高温で焼いている
パンが固くなる場合、オーブンの温度に原因があることもあります。
もし低温で焼きはじめ、高温に上げた場合、パンは硬くなる可能性があります。
というのも、低温でパンを焼き始めた場合、パンの内側にはまだ火が通っていない状態。しかしパンの外側には熱が加わっているため、乾燥だけが進んでいきます。
しかし、そこからオーブンの温度が上がると、内側の生地が膨張、乾燥した外側を押し上げてしまいます。すると、外側に当たる部分が中から圧迫されて分厚くなり、硬い部分が増えてしまうのです。
この現象はオーブンの予熱が不十分なときに起こりがち。オーブンはしっかり予熱で温度を上げてから使用しましょう。
一方、焼き色がついていないと感じる場合、焼き時間を長くすることもありますが、これもパンが固くなる原因です。
パン生地は焼けば焼くほど乾燥してしまうため、結果として水分が抜けたカチカチのパンになってしまいます。
06まとめ
パンが固くなるには様々な原因が潜んでいるもの。もしかすると複数の原因があってパンが固くなっているのかもしれません。もしパンが固い場合、ひとつひとつの工程を見直してみるのもおすすめです。
この講座は!プロの監修を受けています!
講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
shino 先生
猫好きパン職人
神奈川県出身。
和裁士、一般事務職を経て調理師専門学校にて調理、パン、洋菓子、フードコーディネートを学ぶ。
その後、大手製パン会社のベーカリー部門に入職。
パン職人となる。
退職後、神奈川県茅ケ崎市の自宅工房にて、「3日目もふわふわパン」が焼けるようになるパン教室&販売shino'sパン工房を主宰。
70,000人以上が受講申し込みしている諒設計アーキテクトラーニングの通信講座
あなたも早速受講して、資格を取得しましょう!
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しかし、ほとんどの人はパンのレシピ通りに、イーストなどの酵母を入れたり、一次発酵の時間を取ったりしているもの。
では、なぜ結果として発酵不足が起きてしまうのでしょうか。
実はレシピ通りに作っても、パン生地はきちんと発酵しない場合があります。
というのも、発酵には捏ねた生地の温度やその季節の湿度と温度、発酵させる環境など様々な要素が関わっています。もし温度管理ができるオーブンの発酵モードを使っている場合でも、機種によっては発酵が不足してしまうことがあります。
特に多い原因が、生地の温度が低いというもの。冬場など気温が低い場合や、パンをこねるときに使用する水が冷たいといった場合には、生地の温度が下がってしまい、きちんと発酵できなくなってしまうことがあります。
どうしてもうまくいかないという場合、生地の温度を測るのもおすすめの方法。生地の温度が26℃から27℃前後の場合、発酵をスムーズに行うことができます。
逆に夏場の温度が高い季節にも注意が必要。エアコンを入れていても夏場は温度が高くなるものですが、パンをこねる手の温度も高くなってしまうため、どうしても生地の温度が上がり勝ちです。
そのため、夏はできるだけ小麦粉や水を冷やす、逆に冬はぬるめのお湯を使うといった工夫が必要です。
また、発酵不足の原因となるものとして、湿度が不足して生地が乾燥しているというケースもあります。
たとえばオーブンの発酵モードを使う場合、庫内にお湯を入れたボウルなどを入れておくと、きちんと湿度を保つことができます。発酵を行うときには、生地にはラップか絞ったふきんなどを掛けておきましょう。そのままの状態で放置すると表面が乾燥、正しく発酵を行えなくなってしまいます。
さらに、発酵に使うイースト菌が原因で発酵が不足することもあります。
多くの場合、パン作りに使うのはドライイーストですが、開封したドライイーストは、室温で置いておくと活動が始まってしまい、いざパン作りに使おうとしても、すでにエネルギーを使い果たして活動できなくなっていることがあります。
開封したイーストは冷蔵庫で保存、きちんと活動できる状態に保っておきましょう。
その他にも、パン生地をこねる場合、こねが足りないと発酵ができなくなることもあります。
03卵白をいれすぎている
パンが固くなる原因として、パン生地を作るときに入れた卵が考えられることがあります。
ほとんどのレシピでは、パンには卵黄だけを入れるようにと書かれていますが、卵白だけを残しておきたくない、もったいないなどの理由から全卵を使用することがあります。
しかし卵白に含まれるたんぱく質は熱を加えると固まる性質を持っているため、結果としてパン全体が固くなってしまいます。
一方の卵黄には、豊富な脂質が含まれているため、油の膜が水分をコーティング、パンにコクをプラスするだけではなく、パンから水分が蒸発するのを防いでくれます。
卵白にも、たんぱく質の働きでパンの形をはっきりさせる、牛乳と一緒になると生地がサクサクになるといったメリットもありますが、入れすぎはパンを固くする原因。
どうしてもパンが柔らかくならないという場合、全卵の使用は控えて卵黄だけを使用するとよいでしょう。
04水分の過不足
パンの外側だけが特に固いという場合、パンの水分が不足している可能性があります。
もしパンの表面が乾燥している状態でオーブンに入れると、すでに水分が失われているため、外側だけ温度が急上昇、適度な固さを通り越して、かちかちの外皮になってしまいます。
しかし、だからといって表面を湿らせてしまうというのも、外皮が固くなる原因となります。もし水分が多すぎる場合、パンの表面が糊化、加熱したときに表面が固く厚くなってしまいます。
それを防ぐためには、パンの表面の水分量を適正に保つことが大切。生地を寝かしている間は、ラップやふきんなどを掛けて水分の蒸発を防ぎましょう。特にエアコンを使用しているときには、室内は乾燥しがちなもの。室内の温度や湿度にも注意するとよいでしょう。
05パンを固くしてしまうNG行動
パンを柔らかくしたいと思ってよかれと思って加えた工夫。しかし、実はそれがパンを固くしてしまう原因となっていることがあります。
5-1オーブンに入れる前に霧吹きをかける
パンのレシピの中には、オーブンに入れる直前に霧吹きなどで水を掛けるように書いてあるものもあります。
しかし、これらはフランスパンなどハード系のパンで行われるもの。もしパンを柔らかくしたいのなら、オーブンに入れる前の霧吹きは逆効果です。
というのも、フランスパンなどのハード系のパンは、高温でパリッと焼き上げます。ハード系のパンの場合、砂糖や卵などが含まれていないため、保水性が低く、高温で加熱すると生地が伸びる前に外側が固くなってしまいます。
それを防ぐため、焼く直前に霧吹きで水分を与え、生地が伸びる時間を与えています。
また、霧吹きで水分を与えると、高温で水分が蒸発、ハード系のパンならではのパリッとした食感が生まれます。
つまり、柔らかいパンを作りたい場合には、霧吹きの水は逆効果。
柔らかいパンを作りたいなら、二次発酵が終わったあとは、水分を加えないようにしましょう。
5-2低温→高温で焼いている
パンが固くなる場合、オーブンの温度に原因があることもあります。
もし低温で焼きはじめ、高温に上げた場合、パンは硬くなる可能性があります。
というのも、低温でパンを焼き始めた場合、パンの内側にはまだ火が通っていない状態。しかしパンの外側には熱が加わっているため、乾燥だけが進んでいきます。
しかし、そこからオーブンの温度が上がると、内側の生地が膨張、乾燥した外側を押し上げてしまいます。すると、外側に当たる部分が中から圧迫されて分厚くなり、硬い部分が増えてしまうのです。
この現象はオーブンの予熱が不十分なときに起こりがち。オーブンはしっかり予熱で温度を上げてから使用しましょう。
一方、焼き色がついていないと感じる場合、焼き時間を長くすることもありますが、これもパンが固くなる原因です。
パン生地は焼けば焼くほど乾燥してしまうため、結果として水分が抜けたカチカチのパンになってしまいます。
06まとめ
パンが固くなるには様々な原因が潜んでいるもの。もしかすると複数の原因があってパンが固くなっているのかもしれません。もしパンが固い場合、ひとつひとつの工程を見直してみるのもおすすめです。
この講座は!プロの監修を受けています!
講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
shino 先生
猫好きパン職人
神奈川県出身。
和裁士、一般事務職を経て調理師専門学校にて調理、パン、洋菓子、フードコーディネートを学ぶ。
その後、大手製パン会社のベーカリー部門に入職。
パン職人となる。
退職後、神奈川県茅ケ崎市の自宅工房にて、「3日目もふわふわパン」が焼けるようになるパン教室&販売shino'sパン工房を主宰。
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ほとんどのレシピでは、パンには卵黄だけを入れるようにと書かれていますが、卵白だけを残しておきたくない、もったいないなどの理由から全卵を使用することがあります。
しかし卵白に含まれるたんぱく質は熱を加えると固まる性質を持っているため、結果としてパン全体が固くなってしまいます。
一方の卵黄には、豊富な脂質が含まれているため、油の膜が水分をコーティング、パンにコクをプラスするだけではなく、パンから水分が蒸発するのを防いでくれます。
卵白にも、たんぱく質の働きでパンの形をはっきりさせる、牛乳と一緒になると生地がサクサクになるといったメリットもありますが、入れすぎはパンを固くする原因。
どうしてもパンが柔らかくならないという場合、全卵の使用は控えて卵黄だけを使用するとよいでしょう。
04水分の過不足
パンの外側だけが特に固いという場合、パンの水分が不足している可能性があります。
もしパンの表面が乾燥している状態でオーブンに入れると、すでに水分が失われているため、外側だけ温度が急上昇、適度な固さを通り越して、かちかちの外皮になってしまいます。
しかし、だからといって表面を湿らせてしまうというのも、外皮が固くなる原因となります。もし水分が多すぎる場合、パンの表面が糊化、加熱したときに表面が固く厚くなってしまいます。
それを防ぐためには、パンの表面の水分量を適正に保つことが大切。生地を寝かしている間は、ラップやふきんなどを掛けて水分の蒸発を防ぎましょう。特にエアコンを使用しているときには、室内は乾燥しがちなもの。室内の温度や湿度にも注意するとよいでしょう。
05パンを固くしてしまうNG行動
パンを柔らかくしたいと思ってよかれと思って加えた工夫。しかし、実はそれがパンを固くしてしまう原因となっていることがあります。
5-1オーブンに入れる前に霧吹きをかける
パンのレシピの中には、オーブンに入れる直前に霧吹きなどで水を掛けるように書いてあるものもあります。
しかし、これらはフランスパンなどハード系のパンで行われるもの。もしパンを柔らかくしたいのなら、オーブンに入れる前の霧吹きは逆効果です。
というのも、フランスパンなどのハード系のパンは、高温でパリッと焼き上げます。ハード系のパンの場合、砂糖や卵などが含まれていないため、保水性が低く、高温で加熱すると生地が伸びる前に外側が固くなってしまいます。
それを防ぐため、焼く直前に霧吹きで水分を与え、生地が伸びる時間を与えています。
また、霧吹きで水分を与えると、高温で水分が蒸発、ハード系のパンならではのパリッとした食感が生まれます。
つまり、柔らかいパンを作りたい場合には、霧吹きの水は逆効果。
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というのも、低温でパンを焼き始めた場合、パンの内側にはまだ火が通っていない状態。しかしパンの外側には熱が加わっているため、乾燥だけが進んでいきます。
しかし、そこからオーブンの温度が上がると、内側の生地が膨張、乾燥した外側を押し上げてしまいます。すると、外側に当たる部分が中から圧迫されて分厚くなり、硬い部分が増えてしまうのです。
この現象はオーブンの予熱が不十分なときに起こりがち。オーブンはしっかり予熱で温度を上げてから使用しましょう。
一方、焼き色がついていないと感じる場合、焼き時間を長くすることもありますが、これもパンが固くなる原因です。
パン生地は焼けば焼くほど乾燥してしまうため、結果として水分が抜けたカチカチのパンになってしまいます。
06まとめ
パンが固くなるには様々な原因が潜んでいるもの。もしかすると複数の原因があってパンが固くなっているのかもしれません。もしパンが固い場合、ひとつひとつの工程を見直してみるのもおすすめです。
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猫好きパン職人
神奈川県出身。
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もしパンの表面が乾燥している状態でオーブンに入れると、すでに水分が失われているため、外側だけ温度が急上昇、適度な固さを通り越して、かちかちの外皮になってしまいます。
しかし、だからといって表面を湿らせてしまうというのも、外皮が固くなる原因となります。もし水分が多すぎる場合、パンの表面が糊化、加熱したときに表面が固く厚くなってしまいます。
それを防ぐためには、パンの表面の水分量を適正に保つことが大切。生地を寝かしている間は、ラップやふきんなどを掛けて水分の蒸発を防ぎましょう。特にエアコンを使用しているときには、室内は乾燥しがちなもの。室内の温度や湿度にも注意するとよいでしょう。
05パンを固くしてしまうNG行動
パンを柔らかくしたいと思ってよかれと思って加えた工夫。しかし、実はそれがパンを固くしてしまう原因となっていることがあります。
5-1オーブンに入れる前に霧吹きをかける
パンのレシピの中には、オーブンに入れる直前に霧吹きなどで水を掛けるように書いてあるものもあります。
しかし、これらはフランスパンなどハード系のパンで行われるもの。もしパンを柔らかくしたいのなら、オーブンに入れる前の霧吹きは逆効果です。
というのも、フランスパンなどのハード系のパンは、高温でパリッと焼き上げます。ハード系のパンの場合、砂糖や卵などが含まれていないため、保水性が低く、高温で加熱すると生地が伸びる前に外側が固くなってしまいます。
それを防ぐため、焼く直前に霧吹きで水分を与え、生地が伸びる時間を与えています。
また、霧吹きで水分を与えると、高温で水分が蒸発、ハード系のパンならではのパリッとした食感が生まれます。
つまり、柔らかいパンを作りたい場合には、霧吹きの水は逆効果。
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5-2低温→高温で焼いている
パンが固くなる場合、オーブンの温度に原因があることもあります。
もし低温で焼きはじめ、高温に上げた場合、パンは硬くなる可能性があります。
というのも、低温でパンを焼き始めた場合、パンの内側にはまだ火が通っていない状態。しかしパンの外側には熱が加わっているため、乾燥だけが進んでいきます。
しかし、そこからオーブンの温度が上がると、内側の生地が膨張、乾燥した外側を押し上げてしまいます。すると、外側に当たる部分が中から圧迫されて分厚くなり、硬い部分が増えてしまうのです。
この現象はオーブンの予熱が不十分なときに起こりがち。オーブンはしっかり予熱で温度を上げてから使用しましょう。
一方、焼き色がついていないと感じる場合、焼き時間を長くすることもありますが、これもパンが固くなる原因です。
パン生地は焼けば焼くほど乾燥してしまうため、結果として水分が抜けたカチカチのパンになってしまいます。
06まとめ
パンが固くなるには様々な原因が潜んでいるもの。もしかすると複数の原因があってパンが固くなっているのかもしれません。もしパンが固い場合、ひとつひとつの工程を見直してみるのもおすすめです。
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shino 先生
猫好きパン職人
神奈川県出身。
和裁士、一般事務職を経て調理師専門学校にて調理、パン、洋菓子、フードコーディネートを学ぶ。
その後、大手製パン会社のベーカリー部門に入職。
パン職人となる。
退職後、神奈川県茅ケ崎市の自宅工房にて、「3日目もふわふわパン」が焼けるようになるパン教室&販売shino'sパン工房を主宰。
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5-1オーブンに入れる前に霧吹きをかける
パンのレシピの中には、オーブンに入れる直前に霧吹きなどで水を掛けるように書いてあるものもあります。
しかし、これらはフランスパンなどハード系のパンで行われるもの。もしパンを柔らかくしたいのなら、オーブンに入れる前の霧吹きは逆効果です。
というのも、フランスパンなどのハード系のパンは、高温でパリッと焼き上げます。ハード系のパンの場合、砂糖や卵などが含まれていないため、保水性が低く、高温で加熱すると生地が伸びる前に外側が固くなってしまいます。
それを防ぐため、焼く直前に霧吹きで水分を与え、生地が伸びる時間を与えています。
また、霧吹きで水分を与えると、高温で水分が蒸発、ハード系のパンならではのパリッとした食感が生まれます。
つまり、柔らかいパンを作りたい場合には、霧吹きの水は逆効果。
柔らかいパンを作りたいなら、二次発酵が終わったあとは、水分を加えないようにしましょう。
5-2低温→高温で焼いている
パンが固くなる場合、オーブンの温度に原因があることもあります。
もし低温で焼きはじめ、高温に上げた場合、パンは硬くなる可能性があります。
というのも、低温でパンを焼き始めた場合、パンの内側にはまだ火が通っていない状態。しかしパンの外側には熱が加わっているため、乾燥だけが進んでいきます。
しかし、そこからオーブンの温度が上がると、内側の生地が膨張、乾燥した外側を押し上げてしまいます。すると、外側に当たる部分が中から圧迫されて分厚くなり、硬い部分が増えてしまうのです。
この現象はオーブンの予熱が不十分なときに起こりがち。オーブンはしっかり予熱で温度を上げてから使用しましょう。
一方、焼き色がついていないと感じる場合、焼き時間を長くすることもありますが、これもパンが固くなる原因です。
パン生地は焼けば焼くほど乾燥してしまうため、結果として水分が抜けたカチカチのパンになってしまいます。
06まとめ
パンが固くなるには様々な原因が潜んでいるもの。もしかすると複数の原因があってパンが固くなっているのかもしれません。もしパンが固い場合、ひとつひとつの工程を見直してみるのもおすすめです。
この講座は!プロの監修を受けています!
講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
shino 先生
猫好きパン職人
神奈川県出身。
和裁士、一般事務職を経て調理師専門学校にて調理、パン、洋菓子、フードコーディネートを学ぶ。
その後、大手製パン会社のベーカリー部門に入職。
パン職人となる。
退職後、神奈川県茅ケ崎市の自宅工房にて、「3日目もふわふわパン」が焼けるようになるパン教室&販売shino'sパン工房を主宰。
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