手づくりパンがパサパサになる原因と対処法
パンの魅力はふわふわの口当たりやしっとりとした食感です。しかし、家庭で手作りパンを作った場合、パンがパサパサになってしまうことがあります。なぜ家庭の手作りパンはパサパサになってしまうのでしょうか。今回は手作りパンがパサパサになってしまう原因やその対処法についてご紹介します。
- 目次
01パンがパサパサになる原因
パンがパサパサになってしまうにはいくつかの原因がありますが、その中でも多いのが「乾燥」です。
1-1作業工程の中で乾燥を招く要素がある
パン作りにはいくつもの工程がありますが、その中でいくつかパン生地の乾燥を招いてしまう原因があります。
中でも乾燥しやすいのが発酵。発酵には一次発酵と二次発酵がありますが、どちらの場合でも温かい室内でパン生地を寝かしていると、パン生地が乾燥しやすくなります。
また、室内で発酵を行う場合、冬場などはエアコンで室温を上げて作業をすることも多いかと思いますが、その場合はもともと室内が乾燥しがちなため、より一層、水分が飛んでパン生地が乾燥しやすくなります。
逆に夏場の場合は、冬場よりも湿度は高いものの、エアコンの吹き出し口の風が当たるといった状況では、やはりパン生地の乾燥を招く結果に。
もし室内で発酵させる場合には、濡らして絞ったふきんやキッチンペーパーでパン生地を多い、乾燥から守ってあげることが必要です。
さらにオーブンの発酵モードなどを使用する場合にも、庫内にお湯を張ったボウルなどをいれて湿度を上げておくと、パン生地は乾燥しにくくなります。
1-2水分が抜けてパサパサになってしまう
パン生地は水分が含まれている状態では乾燥から守られていますが、もし水分が抜けてしまうと、あとでそれを補うのは難しいもの。
たとえばオーブンでパンを焼き上げるときにも、表面だけ温度が上がってしまうと、外側が固くぱさついた仕上がりになります。
それを防ごうと霧吹きなどで水を掛ける人もいますが、実はこれは逆効果。焼き上げる前に水を掛けると、水分が蒸発、その際にパン生地の中の水分も奪ってしまうため、さらにパサパサになってしまいます。
それ以外にも、焼きあがったパンを放置しておくことでも乾燥は進行します。
02捏ねあげが理想的でない
パンがパサパサになる原因には、パン生地をこねるとき状態が影響していることもあります。
2-1捏ね上げるときの水分量が少ない
パン生地をこねるとき、あまりべとつかせたくないという理由で水分を控える人がいますが、この水分量の不足もぱさつきの原因になります。
確かに水分が少ないと、生地は早くまとまり、こねやすくなりますが、実はそれはグルテンが不足している状態。
グルテンは小麦と水がしっかりまとまることでパンの弾力や粘りのもとになります。もしグルテンが不足していると、パンが伸びにくくなり、発酵によってパン生地の中に生まれた炭酸ガスを溜めておくことができません。その結果としてぱさぱさのパンになってしまいます。
2-2捏ねあげ温度が高い
パン生地をこねるときには温度も重要です。適正な温度は24℃から28℃程度。これよりも温度が高くても低くても、美味しいパンにはなりません。
特に温度が高い場合には、発酵が進みすぎたり、パン生地に加えた油脂が緩みすぎたりすることで、せっかくの風味も損なわれてしまいます。
03発酵の過不足
パン生地をふっくらふくらませるために欠かせないのが発酵。発酵は少なすぎても多すぎてもパンのぱさつきにつながります。
3-1発酵不足
パン生地が発酵しているときには、生地に加えられたイースト菌などの酵母から炭酸ガスが発生します。この炭酸ガスはパン生地を内側から押し上げて気泡を作りますが、この気泡がふわふわしたパンにつながります。
もし発酵が足りない場合には、きちんと炭酸ガスが発生せず、パンの目が詰まって固くぱさついたパンになります。
発酵が不足する原因には、発酵のための温度が低すぎる、水分が不足している、イーストが適切な状態で保存されていないといったことが考えらえます。
3-2過発酵
パンは発酵が不足してもパサついてしまいますが、発酵をしすぎた状態である「過発酵」になっても、やはりキメが粗く、口当たりの悪いパンになります。
過発酵のパンは、いわば炭酸ガスが多すぎる状態。パンの生地の中に「す」が入ったような状態になってキメが粗くなるだけでなく、すっぱいような味になってしまいます。
過発酵が起きる原因としては、発酵不足とは逆に発酵の時間が長すぎる、発酵のための温度が高すぎるといったものが考えられます。
3-3フィンガーチェックをおこなう
それでは、発酵の過不足を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか。
発酵の状態を確かめるには、フィンガーチェックという方法があります。フィンガーチェックとは、実際に指でパン生地に触れて発酵の状態を確かめるというもの。
一次発酵の場合、指で生地を押してみて、穴がすぐに塞がってしまうようなら発酵が不足している証拠。逆に穴は開いたままの状態でゆっくり穴の底が戻ってくれば適当な発酵が行われているサインです。
二次発酵の場合には、押した部分が戻ってくれば発酵が不足しています。もし押した部分に指の跡が少しだけ残るようなら、きちんと発酵が完了した証拠。ただし、二次発酵の場合には、生地が柔らかい状態になっているため、あまり力を入れず、指の腹などでそっと生地の側面などを押してみるとよいでしょう。
04焼き時間がかかっている
パン生地が上手に出来たらパン作りはほぼ成功です。しかし、焼き時間に注意しなければ、ぱさついたパンになってしまいます。
4-1オーブンにいれたときから乾燥が始まる
すでに説明した通り、パン作りには乾燥は大敵。しかし加熱したオーブンに入れたときから乾燥は始まっています。そのため、あまり時間を掛けずにパンを焼くことが必要です。
その際、大切になるのがオーブンの予熱。もしオーブンの温度が上がり切らない状態でパン生地を入れてしまうと、結果として焼き時間が長くなり、それだけパンが乾燥してしまうことになります。
また、火力の弱い家庭用の電気オーブンの場合には、オーブンのドアを開けただけでも庫内の温度が下がり、温度が戻るまで時間がかかってしまいます。パン生地にオーブンを入れるときにはできるだけスピード感をもって行いましょう。
もしオーブンにスチーム機能がついている場合、それを使用するのもおすすめ。スチーム機能は庫内に水蒸気を送り湿度を高めてくれるため、パンの乾燥を防ぐことができます。
4-2焼きが足りない場合は時間は伸ばさず温度を上げる
手作りパンを作ったことがある人なら、レシピ通りの時間で焼いたのに焼き色が足りないと感じた経験があるはず。
しかしここで焼き時間を延ばしてしまうのはNG。パンの焼き時間を長くすると、その分、水分が失われてしまいます。
パン作りは使用するオーブンの種類や大きさ、火力によって大きく影響します。もしレシピ通りの時間焼いたはずなのに色がつかないという場合、焼き時間を延ばすのではなく、焼くときの温度を少しだけ挙げてみましょう。
05まとめ
パンがパサパサになるのを防ぐためには、材料に油脂を加えたり、保水性の高い砂糖などの副材量の力を借りたりと様々な方法があります。パン作りは失敗することで学ぶことも多いもの。失敗してもあきらめず、何度も作るうちに美味しいパンを作ることができるようになりますよ。
この講座は!プロの監修を受けています!
講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
shino 先生
猫好きパン職人
神奈川県出身。
和裁士、一般事務職を経て調理師専門学校にて調理、パン、洋菓子、フードコーディネートを学ぶ。
その後、大手製パン会社のベーカリー部門に入職。
パン職人となる。
退職後、神奈川県茅ケ崎市の自宅工房にて、「3日目もふわふわパン」が焼けるようになるパン教室&販売shino'sパン工房を主宰。
70,000人以上が受講申し込みしている諒設計アーキテクトラーニングの通信講座
あなたも早速受講して、資格を取得しましょう!
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- パン作りの基本工程について
- パン作りに必要な道具とは?
- パン作りにおすすめの小麦粉の種類とは?
- パン屋の仕事内容について
- パン屋になるための方法とは?
- 米粉と小麦粉の違いと使い方について
- 手作りパンが固くなる原因と対処法
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Copyright © 2021 RYO SEKKEI ARCHITECT LEARNING SCHOOL All rights reserved.
1-1作業工程の中で乾燥を招く要素がある
パン作りにはいくつもの工程がありますが、その中でいくつかパン生地の乾燥を招いてしまう原因があります。
中でも乾燥しやすいのが発酵。発酵には一次発酵と二次発酵がありますが、どちらの場合でも温かい室内でパン生地を寝かしていると、パン生地が乾燥しやすくなります。
また、室内で発酵を行う場合、冬場などはエアコンで室温を上げて作業をすることも多いかと思いますが、その場合はもともと室内が乾燥しがちなため、より一層、水分が飛んでパン生地が乾燥しやすくなります。
逆に夏場の場合は、冬場よりも湿度は高いものの、エアコンの吹き出し口の風が当たるといった状況では、やはりパン生地の乾燥を招く結果に。
もし室内で発酵させる場合には、濡らして絞ったふきんやキッチンペーパーでパン生地を多い、乾燥から守ってあげることが必要です。
さらにオーブンの発酵モードなどを使用する場合にも、庫内にお湯を張ったボウルなどをいれて湿度を上げておくと、パン生地は乾燥しにくくなります。
1-2水分が抜けてパサパサになってしまう
パン生地は水分が含まれている状態では乾燥から守られていますが、もし水分が抜けてしまうと、あとでそれを補うのは難しいもの。
たとえばオーブンでパンを焼き上げるときにも、表面だけ温度が上がってしまうと、外側が固くぱさついた仕上がりになります。
それを防ごうと霧吹きなどで水を掛ける人もいますが、実はこれは逆効果。焼き上げる前に水を掛けると、水分が蒸発、その際にパン生地の中の水分も奪ってしまうため、さらにパサパサになってしまいます。
それ以外にも、焼きあがったパンを放置しておくことでも乾燥は進行します。
02捏ねあげが理想的でない
パンがパサパサになる原因には、パン生地をこねるとき状態が影響していることもあります。
2-1捏ね上げるときの水分量が少ない
パン生地をこねるとき、あまりべとつかせたくないという理由で水分を控える人がいますが、この水分量の不足もぱさつきの原因になります。
確かに水分が少ないと、生地は早くまとまり、こねやすくなりますが、実はそれはグルテンが不足している状態。
グルテンは小麦と水がしっかりまとまることでパンの弾力や粘りのもとになります。もしグルテンが不足していると、パンが伸びにくくなり、発酵によってパン生地の中に生まれた炭酸ガスを溜めておくことができません。その結果としてぱさぱさのパンになってしまいます。
2-2捏ねあげ温度が高い
パン生地をこねるときには温度も重要です。適正な温度は24℃から28℃程度。これよりも温度が高くても低くても、美味しいパンにはなりません。
特に温度が高い場合には、発酵が進みすぎたり、パン生地に加えた油脂が緩みすぎたりすることで、せっかくの風味も損なわれてしまいます。
03発酵の過不足
パン生地をふっくらふくらませるために欠かせないのが発酵。発酵は少なすぎても多すぎてもパンのぱさつきにつながります。
3-1発酵不足
パン生地が発酵しているときには、生地に加えられたイースト菌などの酵母から炭酸ガスが発生します。この炭酸ガスはパン生地を内側から押し上げて気泡を作りますが、この気泡がふわふわしたパンにつながります。
もし発酵が足りない場合には、きちんと炭酸ガスが発生せず、パンの目が詰まって固くぱさついたパンになります。
発酵が不足する原因には、発酵のための温度が低すぎる、水分が不足している、イーストが適切な状態で保存されていないといったことが考えらえます。
3-2過発酵
パンは発酵が不足してもパサついてしまいますが、発酵をしすぎた状態である「過発酵」になっても、やはりキメが粗く、口当たりの悪いパンになります。
過発酵のパンは、いわば炭酸ガスが多すぎる状態。パンの生地の中に「す」が入ったような状態になってキメが粗くなるだけでなく、すっぱいような味になってしまいます。
過発酵が起きる原因としては、発酵不足とは逆に発酵の時間が長すぎる、発酵のための温度が高すぎるといったものが考えられます。
3-3フィンガーチェックをおこなう
それでは、発酵の過不足を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか。
発酵の状態を確かめるには、フィンガーチェックという方法があります。フィンガーチェックとは、実際に指でパン生地に触れて発酵の状態を確かめるというもの。
一次発酵の場合、指で生地を押してみて、穴がすぐに塞がってしまうようなら発酵が不足している証拠。逆に穴は開いたままの状態でゆっくり穴の底が戻ってくれば適当な発酵が行われているサインです。
二次発酵の場合には、押した部分が戻ってくれば発酵が不足しています。もし押した部分に指の跡が少しだけ残るようなら、きちんと発酵が完了した証拠。ただし、二次発酵の場合には、生地が柔らかい状態になっているため、あまり力を入れず、指の腹などでそっと生地の側面などを押してみるとよいでしょう。
04焼き時間がかかっている
パン生地が上手に出来たらパン作りはほぼ成功です。しかし、焼き時間に注意しなければ、ぱさついたパンになってしまいます。
4-1オーブンにいれたときから乾燥が始まる
すでに説明した通り、パン作りには乾燥は大敵。しかし加熱したオーブンに入れたときから乾燥は始まっています。そのため、あまり時間を掛けずにパンを焼くことが必要です。
その際、大切になるのがオーブンの予熱。もしオーブンの温度が上がり切らない状態でパン生地を入れてしまうと、結果として焼き時間が長くなり、それだけパンが乾燥してしまうことになります。
また、火力の弱い家庭用の電気オーブンの場合には、オーブンのドアを開けただけでも庫内の温度が下がり、温度が戻るまで時間がかかってしまいます。パン生地にオーブンを入れるときにはできるだけスピード感をもって行いましょう。
もしオーブンにスチーム機能がついている場合、それを使用するのもおすすめ。スチーム機能は庫内に水蒸気を送り湿度を高めてくれるため、パンの乾燥を防ぐことができます。
4-2焼きが足りない場合は時間は伸ばさず温度を上げる
手作りパンを作ったことがある人なら、レシピ通りの時間で焼いたのに焼き色が足りないと感じた経験があるはず。
しかしここで焼き時間を延ばしてしまうのはNG。パンの焼き時間を長くすると、その分、水分が失われてしまいます。
パン作りは使用するオーブンの種類や大きさ、火力によって大きく影響します。もしレシピ通りの時間焼いたはずなのに色がつかないという場合、焼き時間を延ばすのではなく、焼くときの温度を少しだけ挙げてみましょう。
05まとめ
パンがパサパサになるのを防ぐためには、材料に油脂を加えたり、保水性の高い砂糖などの副材量の力を借りたりと様々な方法があります。パン作りは失敗することで学ぶことも多いもの。失敗してもあきらめず、何度も作るうちに美味しいパンを作ることができるようになりますよ。
この講座は!プロの監修を受けています!
講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
shino 先生
猫好きパン職人
神奈川県出身。
和裁士、一般事務職を経て調理師専門学校にて調理、パン、洋菓子、フードコーディネートを学ぶ。
その後、大手製パン会社のベーカリー部門に入職。
パン職人となる。
退職後、神奈川県茅ケ崎市の自宅工房にて、「3日目もふわふわパン」が焼けるようになるパン教室&販売shino'sパン工房を主宰。
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パン生地をこねるとき、あまりべとつかせたくないという理由で水分を控える人がいますが、この水分量の不足もぱさつきの原因になります。
確かに水分が少ないと、生地は早くまとまり、こねやすくなりますが、実はそれはグルテンが不足している状態。
グルテンは小麦と水がしっかりまとまることでパンの弾力や粘りのもとになります。もしグルテンが不足していると、パンが伸びにくくなり、発酵によってパン生地の中に生まれた炭酸ガスを溜めておくことができません。その結果としてぱさぱさのパンになってしまいます。
2-2捏ねあげ温度が高い
パン生地をこねるときには温度も重要です。適正な温度は24℃から28℃程度。これよりも温度が高くても低くても、美味しいパンにはなりません。
特に温度が高い場合には、発酵が進みすぎたり、パン生地に加えた油脂が緩みすぎたりすることで、せっかくの風味も損なわれてしまいます。
03発酵の過不足
パン生地をふっくらふくらませるために欠かせないのが発酵。発酵は少なすぎても多すぎてもパンのぱさつきにつながります。
3-1発酵不足
パン生地が発酵しているときには、生地に加えられたイースト菌などの酵母から炭酸ガスが発生します。この炭酸ガスはパン生地を内側から押し上げて気泡を作りますが、この気泡がふわふわしたパンにつながります。
もし発酵が足りない場合には、きちんと炭酸ガスが発生せず、パンの目が詰まって固くぱさついたパンになります。
発酵が不足する原因には、発酵のための温度が低すぎる、水分が不足している、イーストが適切な状態で保存されていないといったことが考えらえます。
3-2過発酵
パンは発酵が不足してもパサついてしまいますが、発酵をしすぎた状態である「過発酵」になっても、やはりキメが粗く、口当たりの悪いパンになります。
過発酵のパンは、いわば炭酸ガスが多すぎる状態。パンの生地の中に「す」が入ったような状態になってキメが粗くなるだけでなく、すっぱいような味になってしまいます。
過発酵が起きる原因としては、発酵不足とは逆に発酵の時間が長すぎる、発酵のための温度が高すぎるといったものが考えられます。
3-3フィンガーチェックをおこなう
それでは、発酵の過不足を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか。
発酵の状態を確かめるには、フィンガーチェックという方法があります。フィンガーチェックとは、実際に指でパン生地に触れて発酵の状態を確かめるというもの。
一次発酵の場合、指で生地を押してみて、穴がすぐに塞がってしまうようなら発酵が不足している証拠。逆に穴は開いたままの状態でゆっくり穴の底が戻ってくれば適当な発酵が行われているサインです。
二次発酵の場合には、押した部分が戻ってくれば発酵が不足しています。もし押した部分に指の跡が少しだけ残るようなら、きちんと発酵が完了した証拠。ただし、二次発酵の場合には、生地が柔らかい状態になっているため、あまり力を入れず、指の腹などでそっと生地の側面などを押してみるとよいでしょう。
04焼き時間がかかっている
パン生地が上手に出来たらパン作りはほぼ成功です。しかし、焼き時間に注意しなければ、ぱさついたパンになってしまいます。
4-1オーブンにいれたときから乾燥が始まる
すでに説明した通り、パン作りには乾燥は大敵。しかし加熱したオーブンに入れたときから乾燥は始まっています。そのため、あまり時間を掛けずにパンを焼くことが必要です。
その際、大切になるのがオーブンの予熱。もしオーブンの温度が上がり切らない状態でパン生地を入れてしまうと、結果として焼き時間が長くなり、それだけパンが乾燥してしまうことになります。
また、火力の弱い家庭用の電気オーブンの場合には、オーブンのドアを開けただけでも庫内の温度が下がり、温度が戻るまで時間がかかってしまいます。パン生地にオーブンを入れるときにはできるだけスピード感をもって行いましょう。
もしオーブンにスチーム機能がついている場合、それを使用するのもおすすめ。スチーム機能は庫内に水蒸気を送り湿度を高めてくれるため、パンの乾燥を防ぐことができます。
4-2焼きが足りない場合は時間は伸ばさず温度を上げる
手作りパンを作ったことがある人なら、レシピ通りの時間で焼いたのに焼き色が足りないと感じた経験があるはず。
しかしここで焼き時間を延ばしてしまうのはNG。パンの焼き時間を長くすると、その分、水分が失われてしまいます。
パン作りは使用するオーブンの種類や大きさ、火力によって大きく影響します。もしレシピ通りの時間焼いたはずなのに色がつかないという場合、焼き時間を延ばすのではなく、焼くときの温度を少しだけ挙げてみましょう。
05まとめ
パンがパサパサになるのを防ぐためには、材料に油脂を加えたり、保水性の高い砂糖などの副材量の力を借りたりと様々な方法があります。パン作りは失敗することで学ぶことも多いもの。失敗してもあきらめず、何度も作るうちに美味しいパンを作ることができるようになりますよ。
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shino 先生
猫好きパン職人
神奈川県出身。
和裁士、一般事務職を経て調理師専門学校にて調理、パン、洋菓子、フードコーディネートを学ぶ。
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3-1発酵不足
パン生地が発酵しているときには、生地に加えられたイースト菌などの酵母から炭酸ガスが発生します。この炭酸ガスはパン生地を内側から押し上げて気泡を作りますが、この気泡がふわふわしたパンにつながります。
もし発酵が足りない場合には、きちんと炭酸ガスが発生せず、パンの目が詰まって固くぱさついたパンになります。
発酵が不足する原因には、発酵のための温度が低すぎる、水分が不足している、イーストが適切な状態で保存されていないといったことが考えらえます。
3-2過発酵
パンは発酵が不足してもパサついてしまいますが、発酵をしすぎた状態である「過発酵」になっても、やはりキメが粗く、口当たりの悪いパンになります。
過発酵のパンは、いわば炭酸ガスが多すぎる状態。パンの生地の中に「す」が入ったような状態になってキメが粗くなるだけでなく、すっぱいような味になってしまいます。
過発酵が起きる原因としては、発酵不足とは逆に発酵の時間が長すぎる、発酵のための温度が高すぎるといったものが考えられます。
3-3フィンガーチェックをおこなう
それでは、発酵の過不足を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか。
発酵の状態を確かめるには、フィンガーチェックという方法があります。フィンガーチェックとは、実際に指でパン生地に触れて発酵の状態を確かめるというもの。
一次発酵の場合、指で生地を押してみて、穴がすぐに塞がってしまうようなら発酵が不足している証拠。逆に穴は開いたままの状態でゆっくり穴の底が戻ってくれば適当な発酵が行われているサインです。
二次発酵の場合には、押した部分が戻ってくれば発酵が不足しています。もし押した部分に指の跡が少しだけ残るようなら、きちんと発酵が完了した証拠。ただし、二次発酵の場合には、生地が柔らかい状態になっているため、あまり力を入れず、指の腹などでそっと生地の側面などを押してみるとよいでしょう。
04焼き時間がかかっている
パン生地が上手に出来たらパン作りはほぼ成功です。しかし、焼き時間に注意しなければ、ぱさついたパンになってしまいます。
4-1オーブンにいれたときから乾燥が始まる
すでに説明した通り、パン作りには乾燥は大敵。しかし加熱したオーブンに入れたときから乾燥は始まっています。そのため、あまり時間を掛けずにパンを焼くことが必要です。
その際、大切になるのがオーブンの予熱。もしオーブンの温度が上がり切らない状態でパン生地を入れてしまうと、結果として焼き時間が長くなり、それだけパンが乾燥してしまうことになります。
また、火力の弱い家庭用の電気オーブンの場合には、オーブンのドアを開けただけでも庫内の温度が下がり、温度が戻るまで時間がかかってしまいます。パン生地にオーブンを入れるときにはできるだけスピード感をもって行いましょう。
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退職後、神奈川県茅ケ崎市の自宅工房にて、「3日目もふわふわパン」が焼けるようになるパン教室&販売shino'sパン工房を主宰。
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