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いつまでもきれいなままで!刺繍作品の仕上げ方やお手入れ方法について

作ってからしばらく時間が経った刺繍作品を見ると、なんだか汚れてきたと感じることはありませんか?そんなときに気になるのが刺繍作品のお手入れの仕方。汚れたり、ホコリがついたりした刺繍作品はどのようにきれいにすればよいのでしょうか。今回は刺繍作品の仕上げ方やお手入れの方法についてご紹介します。

いつまでもきれいなままで!刺繍作品の仕上げ方やお手入れ方法について
目次

01刺繍作品をキレイに仕上げる方法

刺繍作品はお手入れや洗濯はもちろん、きれいな作品にするためには製作中や仕上げの段階でも注意することが必要です。

1-1作品はあらかじめ洗濯して汚れを落として!

刺繍をきれいに仕上げるためには、素材が清潔であることが大前提です。特に普段使っているハンカチやシャツの場合、すでに汚れが付着していることもあります。
刺繍に使う布地やレースで、一度でも人の手が触れたものはきちんと洗濯して、きれいにしてから刺繍を始めましょう。
これは布地だけでなく、糸も同じです。糸を清潔に保つ場合、注意したいのが保管の方法。糸を保管するときに、そのまま箱に入れておくという人も多いかもしれませんが、そうすると箱に溜まったホコリなどが付着、それが刺繍の中に入り込んでしまうことがあります。もし作品をきれいにしておきたいという場合には、糸もケースなどに入れてきちんと保管しましょう。
なお、布地の場合には洗濯後はシワや生地のヨレを伸ばしておきましょう。

1-2製作中に作品を汚さない工夫

刺繍は製作中のちょっとした工夫によって作品を汚さず、きれいに仕上げることができます。
まず気を付けたいのが、刺繍をする前にきちんと手を洗うということ。どれだけきれいに思えても、人の手には汚れや皮脂、汗などが付着しているもの。そのままの手で刺繍をするとこれらの汚れが布や糸に染み込んでしまいます。そうすると、完成した当初はきれいな状態に見えても、しばらくすると黄ばみやシミとなって現れることも。
特にシルクやリボンの刺繍などは、出来上がってしまうと洗濯するのが難しいもの。そのため、製作中からしっかりと気を配ることが必要になります。
完成後、気が付いたら汚れていたという事態を防ぐためにも、刺繍をする前には石鹸などできちんと手を洗うことが必要です。
また、意外な盲点になるのが刺繍枠。刺繍枠にも手の汚れが染み込んでしまうことがあります。それを防ぐためにも、刺繍枠には当て布を使うと、布や糸を汚さず刺繍をすることができます。

02刺繍作品の仕上げ方【洗濯】

刺繍作品をきれいにしたいとき、まっさきに思いつくのが洗濯です。では、刺繍作品はどのように洗濯すればよいのでしょうか。

2-1手洗いが基本

結論から言えば、絹やリボンといった洗濯ができない素材でない限り、刺繍も洗濯することができます。
ただし、その場合にも洗濯機は使わないこと。普通の洗濯物と一緒に洗濯・脱水すると、負担が強すぎて刺繍が損なわれてしまうことも少なくありません。
それを防ぐため、刺繍作品を洗うときには手洗いで行いましょう。

2-2洗う時の手順と注意点

では、実際に刺繍を手洗いするときにはどのような点に注意すればよいのでしょうか。
刺繍を手洗いするときには、まず図案の下書きで使った線は先に落としてしまいましょう。多くの場合、下書きに使われるチャコペンなどのインクは水で落ちるもの。洗濯と同時に落とすこともできますが、先に落としておくことで洗濯時間を短縮することができます。
下書きの線を落とすときには、水を含ませた綿棒を使うのがおすすめ。細かい部分までしっかりとインクを落とすことができます。
下書きの線を落とした刺繍作品を洗うときには、まず作品をできるだけ広げて入れられるような広い容器を用意します。そこに水をたっぷり入れて、刺繍がしわにならないように入れましょう。
使用するのは水が安心。ぬるま湯でも構いませんが、色がついている糸の場合、メーカーや染色方法、使用されているインクなどによっては色落ちしてしまうことがあります。そのため、水を使ったほうがよいでしょう。
使用する洗剤は中性洗剤がよいでしょう。そのときには成分表などを確認し、漂白剤や蛍光剤が入っているものは色落ちにつながるため避けましょう。また、洗剤はあらかじめ水に溶かしてから使用すること。直接洗剤を作品にかけると、むらになって洗剤を落とすのに時間がかかってしまいます。
その後、刺繍作品を洗っていきますが、強くこすったり、揉んだりするのはNG。優しく押すか、振るようにして洗います。ここで長時間水に入れておくと、色落ちすることがあるので、時間はできるだけ短めに。
水を変えてしっかりとすすいだら、後はシワができないように、脱水機ではなくタオルにくるんで脱水します。なお、すすぎのときに水道の蛇口から直接水を当てるのはやめましょう。せっかくの糸が傷ついたり、刺繍がほどけてたりしてしまうことがあります。
また、タオルでくるんで脱水するときには、軽く叩いて水気を取る程度でOK。
縮みを避けるため、乾かすときには乾燥機ではなく、直射日光のあたらないところで陰干しするのがよいでしょう。なお、濡れた状態のままで放置したり、他の作品と重ねたりすると色が移ってしまうこともあるので注意しましょう。

03刺繍作品の仕上げ方【アイロン】

刺繍作品の場合、しっかり乾くとシワが取れにくくなってしまうため、ある程度乾いたら後はアイロンで仕上げるのがおすすめです。ではアイロンを使うときにはどのようなポイントがあるのでしょうか。

3-1アイロンのやり方・コツ

刺繍作品にアイロンを当てるときには、刺繍が潰れないように裏からアイロンを当てるのが基本です。このとき、バスタオルなどをして刺繍を保護しましょう。
なお、さらに刺繍の表面に気を使う場合は、アイロン台の上にバスタオルなどを置くとよいでしょう。
アイロンをかけるときには、生地を伸ばさないように注意。生地が伸びると、刺繍の図案が歪んでしまうことがあります。生地を伸ばさないようにするためには、アイロンを縦方向に動かすこと。
アイロンをかけるときには180℃から210℃の高温で、時間をかけないように行いましょう。高温のアイロンで短い時間に処理をすることで、ダメージを最低限に抑えることができます。ただし、接着芯を使用している場合、高温のアイロンを使うと接着剤が剥がれてしまうため注意しましょう。

04刺繍作品が汚れた場合はどうすれば良い?

自分ではきれいに刺繍を仕上げたつもりでも、時間が経ってから汚れが出て来ることもあります。また、飾っているうちに刺繍が汚れてしまうことも。ではその場合、どのように対処すればよいのでしょうか。
刺繍の汚れを取るためにもっとも良い方法は洗濯すること。洗濯の方法は先ほど説明した通りの方法で構いません。
では、もし洗濯できない素材の場合にはどのような対処法があるのでしょうか。
洗濯できない素材の場合におすすめなのが、消臭や除菌の効果があるスプレー。全体にまんべんなくスプレーすることで、刺繍をきれいにすることができます。
ただしこの方法では、すでに浮き出てしまった黄ばみやシミに対処することはできません。もし洗濯できない素材の刺繍作品の場合、製作中に汚れがつかないように注意し、黄ばみやシミが浮き出てしまう前に除菌・消臭用のスプレーを使ってこまめなケアを行うのがよいでしょう。

05まとめ

せっかくの刺繍作品はできるだけきれいな状態で長く保ちたいもの。目立つ汚れが現れる前にしっかりとケアをすることで、お気に入りの刺繍を美しく、長く楽しむことができますよ。

この講座は!プロの監修を受けています!

講座のテキスト、問題集や添削課題と共に、プロの先生によって監修されています。
杉尾ゆう子
杉尾ゆう子 先生
「はるひな」開業
1992年生まれ。
和歌山県出身で、現在は京都在住。
福祉の仕事をしながら趣味でハンドメイドをしていたが、刺繍の奥深さに惹かれ、2020年に「はるひな」を開業。
ハンドメイド誌にも多数掲載される。
現在は関西を中心にイベント出店も行っている。
杉尾ゆう子

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