こうすればもっと美味しく!焼酎のアルコール度数と薄める割合について
焼酎はアルコール度数の高いお酒です。そのため、ちょっと敬遠しているという方もいらっしゃるかもしれません。そんな方におすすめなのが、水やお湯、ソーダで割る方法。では、焼酎を割るときには、どの程度に薄めるのがベストなのでしょうか。今回は焼酎のアルコール度数と薄める割合についてご紹介します。
- 目次
01焼酎のアルコール度数
焼酎のアルコール度数は36度から45度。かなり高い度数という印象ですが、それではそもそも焼酎のアルコール度数はどのように決められているのでしょうか。
実は焼酎の度数は「酒税法」という法律で定められています。
酒税法は、お酒にかかる税金についての法律ですが酒税法では、日本酒や焼酎など、お酒の種類に関する定義も定めています。
酒税法によると、甲類焼酎はアルコール度数は36度未満、乙類焼酎はアルコール度数は45度以下となっています。
甲類焼酎は連続式蒸留機で作られた焼酎。クセのない風味が特徴で、リーズナブルな価格で気軽に楽しむことができます。
一方の乙類焼酎は単式蒸留機で作られたもの。この乙類焼酎は伝統的な製法によるもので、本格焼酎と呼ばれることもあります。
02本格焼酎・泡盛のアルコール度数
日本の伝統的な製法で作られた本格焼酎や泡盛。これらのお酒はアルコール度数が高いものも少なくありません。
実はこれらのお酒は、蒸留が終わった段階では、さらに高いアルコールを含んでいます。焼酎は「もろみ」という、アルコールを含んだ液体を加熱、不純物を取り除き、純粋なアルコールを取り出す「蒸留」という方法で作られるお酒ですが、出来たばかりの焼酎は純粋なアルコールが多く含まれた状態。
そこに職人の手で水が加えられ、アルコール度数を調整した後、出荷されます。
そのため、市販されている本格焼酎のアルコール度数は20度から25度、泡盛の場合は約30度程度が一般的です。また、泡盛を三年以上熟成させて、風味や香りを増したお酒は「古酒」と呼ばれ人気がありますが、熟成の間に水分が蒸発することから、アルコール度数は40度程度と、一般的な泡盛よりも高くなっているのが特徴です。
一方、蒸留した後に、水や他の焼酎をブレンドしないものもあります。
これらの焼酎は「原酒」と呼ばれるもの。水などを加えないため、アルコール度数は芋焼酎の場合は37度から40度、米焼酎や麦焼酎では43度から45度とかなり高めです。
原酒はアルコール度数が高く、水を加えられていないため、お酒が苦手な方には向いていませんが、焼酎本来の味や香り、クセなどがはっきり現れるため、お酒好きな人や焼酎ファンからは絶大な人気があります。
03焼酎を薄める割合
アルコール度数が高い焼酎は、お酒が弱い人にとってはどうしてもとっつきにくいもの。そんなときにおすすめなのが、水やお湯、ソーダなどで焼酎を薄める方法です。では焼酎を薄めるときにはどんなポイントに注意すればよいのでしょうか。
3-1本格焼酎・泡盛・原酒などは少量を薄めずに味わう
焼酎を薄めるときにまず注意したいのは、本格焼酎や泡盛、原酒などはできるだけ薄めずに味わいたいということ。
というのも、焼酎はもともと割るものではなく、ストレートに味わうもの。
さらにストレートで焼酎を味わうことは、焼酎本来の味や香り、風味などを感じることにつながります。
そのため、これらのお酒を飲むときは、まず少量を薄めずに味わってみましょう。薄めてしまうと消えてしまう繊細な味わいをしっかり感じることができます。
3-2水割り・お湯割りの割合
いくらそのまま楽しみたいとはいっても、焼酎はアルコール度数が高いお酒。そのまま飲んでいるとすぐに酔っぱらってしまいます。そんなときに便利なのがお湯割りや水割り。それでは、お湯割りや水割りのベストな割合とはどのようなものなのでしょうか。
水割りの場合、一般的にはベストな黄金比率は「ロクヨン」と呼ばれています。
これは焼酎が6に対して、水が4の割合ということ。
お酒が苦手という人の場合、この割合は少し濃いように思えるかもしれませんが、実際にこの割合で焼酎を割った場合、アルコール度数は15度前後。
ほぼ日本酒やワインと同じ程度のアルコール度数です。
そのため、普段の食事で日本酒やワインを楽しんでいるという人にとっては、ちょうどいいアルコール度数。
さらに「ロクヨン」の場合、焼酎の割合が水よりもやや多いほうが、焼酎独特の味や香りをしっかりと感じることができます。
水割りを作る場合にはまず焼酎をグラスに入れて、その後に水を加えます。これはアルコールの比重が水より軽く、焼酎を先に入れると全体がバランスよく混ざるから。
また、使用する水はミネラル分の少ない軟水がおすすめです。ミネラルの多い硬水を使うと、全体のバランスが崩れて焼酎の味が変わってしまいます。
水割りの場合は焼酎と水を混ぜたあと、一晩程度寝かせておく「前割り」という方法もおすすめ。前割りを行うと、水と焼酎が馴染みやすく、まろやかになると言われています。
一方、お湯割りの場合でも「ロクヨン」の割合は変わりません。
ただしお湯割りの場合、焼酎ではなく、お湯を先に入れるのがおすすめ。焼酎を先に入れると、温度の変化によって焼酎の角が立つと言われています。
逆にお湯を先に入れると、グラスの中で対流が起きることで焼酎が混ざりやすく、全体の温度も穏やかになり、より焼酎を美味しく味わうことができます。
なお、お湯の温度は八十度前後がおすすめ。焼酎を入れて温度が下がっても、適度な熱さによって香りが立ち、甘さがアップします。
特にお湯割りは女性におすすめ。身体が温まることで冷えと飲み過ぎを防ぎ、健康的に焼酎を楽しむことができます。
「ロクヨン」はベストな比率と言われていますが、これはあくまでも個人差。
お酒に弱い方や焼酎の匂いが苦手という方は焼酎の割合を減らしたり、逆に物足りなく感じたり、もっと焼酎を味わいたいという方は割合を増やすなどの工夫を加えるとよいでしょう。
3-3ソーダ割りの割合
それでは、ソーダ割りの場合はどのような割合がよいのでしょうか。
ソーダ割りはお湯割りや水割りとは逆に「ヨンロク」がベストだと言われています。
これは焼酎が4に対して、ソーダが6ということ。炭酸によって風味があがり、水割りよりも薄めになることが原因だと言われています。
なお、「ヨンロク」の場合、アルコール度数は10度程度。ハイボールと同じ程度で、アルコールの刺激が苦手という方にもおすすめです。
また、焼酎をソーダで割るときには混ぜすぎに注意。何度もかき混ぜていると、炭酸が抜けるだけでなく、氷が溶けて水っぽくなってしまいます。まずグラスに焼酎を氷を入れて混ぜたら、あとはソーダを注いだ後に仕上げに一度だけ静かに混ぜるのがよいでしょう。
3-4燗付け
焼酎はお湯割りだけでなく、「燗付け」で楽しむという方法もあります。燗付けはまず一度水割りを作り、それを温めるのがおすすめ。その場合にもベストな割合は「ロクヨン」ですが、温めることでアルコールを感じやすくなるため、焼酎5に対して水5の割合もおすすめです。
04まとめ
焼酎は専門家の手によって、もっとも美味しくなるように作られたお酒。そのため、そのままを味わうのがベストですが、水やお湯、炭酸などで割ることでさらに美味しく楽しめることがあります。自分好みの割り方を見つけて、焼酎を楽しんでくださいね。
実は焼酎の度数は「酒税法」という法律で定められています。
酒税法は、お酒にかかる税金についての法律ですが酒税法では、日本酒や焼酎など、お酒の種類に関する定義も定めています。
酒税法によると、甲類焼酎はアルコール度数は36度未満、乙類焼酎はアルコール度数は45度以下となっています。
甲類焼酎は連続式蒸留機で作られた焼酎。クセのない風味が特徴で、リーズナブルな価格で気軽に楽しむことができます。
一方の乙類焼酎は単式蒸留機で作られたもの。この乙類焼酎は伝統的な製法によるもので、本格焼酎と呼ばれることもあります。
実はこれらのお酒は、蒸留が終わった段階では、さらに高いアルコールを含んでいます。焼酎は「もろみ」という、アルコールを含んだ液体を加熱、不純物を取り除き、純粋なアルコールを取り出す「蒸留」という方法で作られるお酒ですが、出来たばかりの焼酎は純粋なアルコールが多く含まれた状態。
そこに職人の手で水が加えられ、アルコール度数を調整した後、出荷されます。
そのため、市販されている本格焼酎のアルコール度数は20度から25度、泡盛の場合は約30度程度が一般的です。また、泡盛を三年以上熟成させて、風味や香りを増したお酒は「古酒」と呼ばれ人気がありますが、熟成の間に水分が蒸発することから、アルコール度数は40度程度と、一般的な泡盛よりも高くなっているのが特徴です。
一方、蒸留した後に、水や他の焼酎をブレンドしないものもあります。
これらの焼酎は「原酒」と呼ばれるもの。水などを加えないため、アルコール度数は芋焼酎の場合は37度から40度、米焼酎や麦焼酎では43度から45度とかなり高めです。
原酒はアルコール度数が高く、水を加えられていないため、お酒が苦手な方には向いていませんが、焼酎本来の味や香り、クセなどがはっきり現れるため、お酒好きな人や焼酎ファンからは絶大な人気があります。
03焼酎を薄める割合
アルコール度数が高い焼酎は、お酒が弱い人にとってはどうしてもとっつきにくいもの。そんなときにおすすめなのが、水やお湯、ソーダなどで焼酎を薄める方法です。では焼酎を薄めるときにはどんなポイントに注意すればよいのでしょうか。
3-1本格焼酎・泡盛・原酒などは少量を薄めずに味わう
焼酎を薄めるときにまず注意したいのは、本格焼酎や泡盛、原酒などはできるだけ薄めずに味わいたいということ。
というのも、焼酎はもともと割るものではなく、ストレートに味わうもの。
さらにストレートで焼酎を味わうことは、焼酎本来の味や香り、風味などを感じることにつながります。
そのため、これらのお酒を飲むときは、まず少量を薄めずに味わってみましょう。薄めてしまうと消えてしまう繊細な味わいをしっかり感じることができます。
3-2水割り・お湯割りの割合
いくらそのまま楽しみたいとはいっても、焼酎はアルコール度数が高いお酒。そのまま飲んでいるとすぐに酔っぱらってしまいます。そんなときに便利なのがお湯割りや水割り。それでは、お湯割りや水割りのベストな割合とはどのようなものなのでしょうか。
水割りの場合、一般的にはベストな黄金比率は「ロクヨン」と呼ばれています。
これは焼酎が6に対して、水が4の割合ということ。
お酒が苦手という人の場合、この割合は少し濃いように思えるかもしれませんが、実際にこの割合で焼酎を割った場合、アルコール度数は15度前後。
ほぼ日本酒やワインと同じ程度のアルコール度数です。
そのため、普段の食事で日本酒やワインを楽しんでいるという人にとっては、ちょうどいいアルコール度数。
さらに「ロクヨン」の場合、焼酎の割合が水よりもやや多いほうが、焼酎独特の味や香りをしっかりと感じることができます。
水割りを作る場合にはまず焼酎をグラスに入れて、その後に水を加えます。これはアルコールの比重が水より軽く、焼酎を先に入れると全体がバランスよく混ざるから。
また、使用する水はミネラル分の少ない軟水がおすすめです。ミネラルの多い硬水を使うと、全体のバランスが崩れて焼酎の味が変わってしまいます。
水割りの場合は焼酎と水を混ぜたあと、一晩程度寝かせておく「前割り」という方法もおすすめ。前割りを行うと、水と焼酎が馴染みやすく、まろやかになると言われています。
一方、お湯割りの場合でも「ロクヨン」の割合は変わりません。
ただしお湯割りの場合、焼酎ではなく、お湯を先に入れるのがおすすめ。焼酎を先に入れると、温度の変化によって焼酎の角が立つと言われています。
逆にお湯を先に入れると、グラスの中で対流が起きることで焼酎が混ざりやすく、全体の温度も穏やかになり、より焼酎を美味しく味わうことができます。
なお、お湯の温度は八十度前後がおすすめ。焼酎を入れて温度が下がっても、適度な熱さによって香りが立ち、甘さがアップします。
特にお湯割りは女性におすすめ。身体が温まることで冷えと飲み過ぎを防ぎ、健康的に焼酎を楽しむことができます。
「ロクヨン」はベストな比率と言われていますが、これはあくまでも個人差。
お酒に弱い方や焼酎の匂いが苦手という方は焼酎の割合を減らしたり、逆に物足りなく感じたり、もっと焼酎を味わいたいという方は割合を増やすなどの工夫を加えるとよいでしょう。
3-3ソーダ割りの割合
それでは、ソーダ割りの場合はどのような割合がよいのでしょうか。
ソーダ割りはお湯割りや水割りとは逆に「ヨンロク」がベストだと言われています。
これは焼酎が4に対して、ソーダが6ということ。炭酸によって風味があがり、水割りよりも薄めになることが原因だと言われています。
なお、「ヨンロク」の場合、アルコール度数は10度程度。ハイボールと同じ程度で、アルコールの刺激が苦手という方にもおすすめです。
また、焼酎をソーダで割るときには混ぜすぎに注意。何度もかき混ぜていると、炭酸が抜けるだけでなく、氷が溶けて水っぽくなってしまいます。まずグラスに焼酎を氷を入れて混ぜたら、あとはソーダを注いだ後に仕上げに一度だけ静かに混ぜるのがよいでしょう。
3-4燗付け
焼酎はお湯割りだけでなく、「燗付け」で楽しむという方法もあります。燗付けはまず一度水割りを作り、それを温めるのがおすすめ。その場合にもベストな割合は「ロクヨン」ですが、温めることでアルコールを感じやすくなるため、焼酎5に対して水5の割合もおすすめです。
04まとめ
焼酎は専門家の手によって、もっとも美味しくなるように作られたお酒。そのため、そのままを味わうのがベストですが、水やお湯、炭酸などで割ることでさらに美味しく楽しめることがあります。自分好みの割り方を見つけて、焼酎を楽しんでくださいね。
3-1本格焼酎・泡盛・原酒などは少量を薄めずに味わう
焼酎を薄めるときにまず注意したいのは、本格焼酎や泡盛、原酒などはできるだけ薄めずに味わいたいということ。
というのも、焼酎はもともと割るものではなく、ストレートに味わうもの。
さらにストレートで焼酎を味わうことは、焼酎本来の味や香り、風味などを感じることにつながります。
そのため、これらのお酒を飲むときは、まず少量を薄めずに味わってみましょう。薄めてしまうと消えてしまう繊細な味わいをしっかり感じることができます。
3-2水割り・お湯割りの割合
いくらそのまま楽しみたいとはいっても、焼酎はアルコール度数が高いお酒。そのまま飲んでいるとすぐに酔っぱらってしまいます。そんなときに便利なのがお湯割りや水割り。それでは、お湯割りや水割りのベストな割合とはどのようなものなのでしょうか。
水割りの場合、一般的にはベストな黄金比率は「ロクヨン」と呼ばれています。
これは焼酎が6に対して、水が4の割合ということ。
お酒が苦手という人の場合、この割合は少し濃いように思えるかもしれませんが、実際にこの割合で焼酎を割った場合、アルコール度数は15度前後。
ほぼ日本酒やワインと同じ程度のアルコール度数です。
そのため、普段の食事で日本酒やワインを楽しんでいるという人にとっては、ちょうどいいアルコール度数。
さらに「ロクヨン」の場合、焼酎の割合が水よりもやや多いほうが、焼酎独特の味や香りをしっかりと感じることができます。
水割りを作る場合にはまず焼酎をグラスに入れて、その後に水を加えます。これはアルコールの比重が水より軽く、焼酎を先に入れると全体がバランスよく混ざるから。
また、使用する水はミネラル分の少ない軟水がおすすめです。ミネラルの多い硬水を使うと、全体のバランスが崩れて焼酎の味が変わってしまいます。
水割りの場合は焼酎と水を混ぜたあと、一晩程度寝かせておく「前割り」という方法もおすすめ。前割りを行うと、水と焼酎が馴染みやすく、まろやかになると言われています。
一方、お湯割りの場合でも「ロクヨン」の割合は変わりません。
ただしお湯割りの場合、焼酎ではなく、お湯を先に入れるのがおすすめ。焼酎を先に入れると、温度の変化によって焼酎の角が立つと言われています。
逆にお湯を先に入れると、グラスの中で対流が起きることで焼酎が混ざりやすく、全体の温度も穏やかになり、より焼酎を美味しく味わうことができます。
なお、お湯の温度は八十度前後がおすすめ。焼酎を入れて温度が下がっても、適度な熱さによって香りが立ち、甘さがアップします。
特にお湯割りは女性におすすめ。身体が温まることで冷えと飲み過ぎを防ぎ、健康的に焼酎を楽しむことができます。
「ロクヨン」はベストな比率と言われていますが、これはあくまでも個人差。
お酒に弱い方や焼酎の匂いが苦手という方は焼酎の割合を減らしたり、逆に物足りなく感じたり、もっと焼酎を味わいたいという方は割合を増やすなどの工夫を加えるとよいでしょう。
3-3ソーダ割りの割合
それでは、ソーダ割りの場合はどのような割合がよいのでしょうか。
ソーダ割りはお湯割りや水割りとは逆に「ヨンロク」がベストだと言われています。
これは焼酎が4に対して、ソーダが6ということ。炭酸によって風味があがり、水割りよりも薄めになることが原因だと言われています。
なお、「ヨンロク」の場合、アルコール度数は10度程度。ハイボールと同じ程度で、アルコールの刺激が苦手という方にもおすすめです。
また、焼酎をソーダで割るときには混ぜすぎに注意。何度もかき混ぜていると、炭酸が抜けるだけでなく、氷が溶けて水っぽくなってしまいます。まずグラスに焼酎を氷を入れて混ぜたら、あとはソーダを注いだ後に仕上げに一度だけ静かに混ぜるのがよいでしょう。
3-4燗付け
焼酎はお湯割りだけでなく、「燗付け」で楽しむという方法もあります。燗付けはまず一度水割りを作り、それを温めるのがおすすめ。その場合にもベストな割合は「ロクヨン」ですが、温めることでアルコールを感じやすくなるため、焼酎5に対して水5の割合もおすすめです。