ハーブとスパイスの違いは?種類や効果・使い方を徹底解説
「ハーブとスパイスの違いってなんだろう」
「種類、効果や使い方が知りたい」
ハーブやスパイスに興味がある方は上記のような疑問をお持ちではないでしょうか。
ハーブとスパイスは、料理に欠かせない要素であり、風味や香りを引き立てるだけでなく、健康にも多くの利点をもたらしますが、これらの植物には明確な違いがあり、それぞれの特性を理解することで、より効果的に活用することができます。
使いこなせば料理の味がぐっと引き立つハーブやスパイス。日常の料理に取り入れたいと思っている方も多いかもしれません。しかし、改めて考えるとハーブやスパイスとはどのような違いがあるものなのでしょうか。今回はハーブとスパイスの違いについてご紹介します。
- 目次
- 1. ハーブとスパイスの違いとは?
- 1-1. ハーブとスパイスの定義
- 1-2. 料理における役割の違い
- 1-3. 香りと風味の違い
- 2. ハーブの種類とその使い方
- 2-1. バジルとローズマリーの特徴
- 2-2. ハーブティーの利用法
- 2-3. 乾燥とフレッシュの使い分け
- 3. スパイスの種類と効果
- 3-1. シナモンとナツメグの健康効果
- 3-2. こしょうやクローブの使い方
- 3-3. スパイスの保存方法
- 4. 日本のハーブとスパイス事情
- 4-1. 日本でよく使われる植物
- 4-2. 薬膳における役立て方
- 4-3. 和食に合うスパイス
- 5. ヨーロッパとアジアのスパイス文化
- 5-1. 料理のレシピの違い
- 5-2. ハーブの選び方
- 5-3. 異なる地域の香辛料
- 6. ハーブとスパイスの保存法
- 6-1. 乾燥ハーブの保存法
- 6-2. フレッシュスパイスの扱い方
- 6-3. 使用期限とチェックポイント
- 7. ハーブとスパイスの分類
- 7-1. 植物の部分による分類
- 7-2. 香辛料の種類と特徴
- 7-3. フレッシュと乾燥の違い
- 8. ハーブとスパイスの効果
- 8-1. 健康に与える影響
- 8-2. 心と体への作用
- 8-3. 料理における効果の違い
- 9. スパイスとは?
- 10. ハーブとは?
- 11. スパイスとハーブの違い
- 12. 代表的なスパイスとハーブ
- 12-1. 【スパイス】こしょう
- 12-2. 【スパイス】ナツメグ
- 12-3. 【スパイス】クローブ
- 12-4. 【スパイス】シナモン
- 12-5. 【ハーブ】バジル
- 12-6. 【ハーブ】タイム
- 12-7. 【ハーブ】セージ
- 12-8. 【ハーブ】パセリ
- 12-9. 【ハーブ】ローズマリー
- 13. まとめ
01ハーブとスパイスの違いとは?
1-1ハーブとスパイスの定義
ハーブは、主に葉、茎、花の部分を使用する植物で、料理や医療に広く利用されます。新鮮または乾燥した状態で使用され、料理に香りや風味を加える役割があり、代表的なハーブには、バジルやパセリ、ミントがあります。 スパイスは植物の種子、根、果実、樹皮など、他の部分を使用し、料理に強い味や香りを与えます。乾燥させて粉末や粒状で使用され、カレーや煮込み料理に深みを加え、シナモンやクミン、ターメリックなどが代表的なスパイスです。ハーブは新鮮さが重要で、スパイスは保存性が高いのが特徴となります。
1-1料理における役割の違い
ハーブとスパイスは、料理において異なる役割を果たします。ハーブは主に香りや風味を引き立てるために使用され、新鮮な状態で料理に爽やかさを加え、サラダやソース、スープに添えることで、見た目や味わいを豊かにし、食欲をそそりますね。バジルやパセリ、ミントなどが代表的です。 スパイスは強い味や色を加えることが主な役割で、乾燥した状態で使われることが多いです。カレーや煮込み料理に深みを与え、シナモンやクミン、ターメリックなどが料理の風味を強化し、保存性を高める効果もあります。ハーブは主に風味を引き立て、スパイスは味や色を強化することで、料理のバランスを整えています。
1-1香りと風味の違い
香りと風味は、食べ物や飲み物の味わいにおいて異なる要素で、香りは、食材から放出される香気で、主に嗅覚によって感じられます。料理の香りは第一印象を与え、食欲を刺激し、ハーブやスパイス、調理過程での香ばしさなどが香りを生み出します。 風味は味覚と嗅覚の両方から得られる総合的な感覚であり、甘味、酸味、苦味、塩味、旨味などの基本的な味覚に香りが加わることで形成されます。風味は、口に入れたときの味わいや食感、香りの相互作用によって決まり、香りは嗅覚に基づくもので、風味は味覚と香りの組み合わせから生じる総合的な感覚です。
01ハーブの種類とその使い方
1-1バジルとローズマリーの特徴
バジルとローズマリーは、それぞれ異なる特徴を持つハーブです。 バジルは、甘くフレッシュで爽やかな香りが特徴で、軽やかでスパイシーな風味があり、主にイタリア料理に使われ、トマト料理やパスタ、ピザに最適です。バジルペースト(ジェノベーゼソース)としても人気ですよ。栄養面では、ビタミンKやビタミンA、抗酸化物質が豊富です。 ローズマリーは強い森の香りを持ち、少しスパイシーで苦味を感じることがあります。肉料理(特に鶏肉やラム肉)やポテト料理に使われ、焼き料理や煮込み料理に香りを加え、抗酸化作用があり、消化促進や血行促進にも役立つとされています。ハーブは、料理に個性を与える重要な要素です。
1-1ハーブティーの利用法
ハーブティーは、さまざまなハーブを使った健康的な飲み物で、リラックスや癒しの効果が期待でき、カモミールやラベンダーのハーブティーはストレス緩和や睡眠促進に役立ち、就寝前に飲むと心を落ち着ける効果がありますよ。 ペパーミントやジンジャーは消化を助け、食後に飲むことで胃の不快感を和らげ、エキナセアやタイムのハーブティーは免疫力を高め、風邪の予防に効果的で、ローズヒップやハイビスカスはビタミンCが豊富で、美肌効果が期待できます。 レモンやハチミツを加えることで味わいを変えたり、アイスティーとして楽しむことも可能で、これらを取り入れることで、日常生活に健康やリラクゼーションを促進できます。
1-1乾燥とフレッシュの使い分け
フレッシュハーブと乾燥ハーブは、それぞれ異なる特性を持ち、用途に応じて使い分けることが重要です。 フレッシュハーブは新鮮な状態で香りや風味が豊かで、料理に彩りを加えるのに最適で、サラダやパスタ、トマト料理に加えると爽やかさが増し、仕上げに使うと効果的ですよ。 ただし、保存が難しいため、早めに使い切る必要があります。 乾燥ハーブは保存がきき、長期間使用可能ですが、風味はフレッシュに比べて控えめであり、煮込み料理やスープに使うと、調理過程で香りが引き出され、全体に広がります。長時間の調理におすすめです。 フレッシュハーブは仕上げやデコレーション、乾燥ハーブは風味付けに最適で、用途に応じて使い分けることで料理の質を向上させることができます。
01スパイスの種類と効果
1-1シナモンとナツメグの健康効果
シナモンとナツメグは、風味を加えるだけでなく、健康にも多くの利点があります。 シナモンの健康効果には、血糖値の調整があり、インスリン感受性を高めるため糖尿病患者に有益で、抗炎症作用や抗酸化作用を持ち、体内のフリーラジカルを中和し、老化や病気の予防に寄与します。心血管の健康を支える作用もありますよ。 ナツメグの健康効果には、消化を促進し、胃腸の不快感を和らげる効果があり、リラックス作用があり、ストレスや不安の緩和、睡眠の質向上にも寄与します。抗菌特性を持つため感染症予防に役立ち、鎮痛作用もあり、頭痛や筋肉痛の軽減に効果がありますよ。
1-1こしょうやクローブの使い方
こしょうとクローブは、料理に風味を加える重要なスパイスです。 こしょうの使い方としては、基本的な調味料として肉、魚、野菜、サラダに広く使用し、マリネ液に加えることで、肉や魚に深い味わいを与え、煮込み料理やスープに加えると全体の風味を引き立てます。料理の仕上げに振りかけると香りが楽しめ、特にパスタやサラダに最適ですよ。 クローブの使い方には、シチューやカレーに加え、深い香りを与える方法があります。焼き菓子やデザートにも利用され、特にクリスマスの料理に多く使われ、ホットワインやスパイスティーに加えると温かみのある風味を楽しむことができますよ。クローブをそのまま使ってポマンダーや香り袋を作ることも可能であり、これらを取り入れることで、料理の風味を豊かにできます。
1-1スパイスの保存方法
スパイスを適切に保存することで、その風味や香りを長持ちさせることができます。 まず、スパイスは湿気や空気に敏感なため、密閉できるガラス瓶やプラスチック容器に入れて保存し、直射日光や高温を避け、冷暗所に保管しましょう。特に新鮮なハーブや長期間保存したいスパイスは、冷蔵庫や冷凍庫での保存が推奨されますが、結露に注意が必要です。 賞味期限にも気をつけ、古くなったスパイスは捨てることをおすすめであり、頻繁に使うスパイスは小分けにしておくと便利で、空気に触れる回数を減らせます。
01日本のハーブとスパイス事情
1-1日本でよく使われる植物
日本でよく使われる植物には、料理に欠かせないものが多くあります。大葉は香りが強く、刺身や天ぷらに使われ、生姜は辛味と香りが特徴で、煮物や炒め物に加えられ、山椒は特有の香りとピリッとした辛さで、魚や肉料理を引き立てます。わさびは独特の辛味を持ち、寿司や刺身に欠かせません。 しそは爽やかな香りで和え物やサラダに使われ、みょうがは良い香りを提供し、酢の物に適し、ねぎは甘みと辛みがあり、煮物や薬味として幅広く活用されます。たけのこはシャキシャキとした食感が特徴で、煮物や炊き込みご飯に利用され、これらの植物は、日本料理の風味を豊かにする重要な役割を果たしています。
1-1薬膳における役立て方
薬膳は、食材の特性を生かして健康を促進する料理法で、食材の性質(温性、涼性など)を考慮し、冷え性の人には温性の食材(生姜や鶏肉)を選ぶことが重要です。季節に応じた食材を使用することで、体調を整えます。 春は肝を助ける食材(たけのこ)、夏は体を冷やす食材(きゅうり)、秋は肺を潤す食材(梨)、冬は腎を強化する食材(黒豆)を使うのが良いでしょう。調理法も工夫し、スープや煮物で栄養を最大限に引き出し、薬膳茶を活用することで、特定の効果を得ることができます。バランスの取れた食事を心がけ、五味を取り入れることで、体全体の調和を促進しましょう。
1-1和食に合うスパイス
和食に合うスパイスは、料理の風味を引き立てる重要な要素です。 山椒はピリッとした辛さと独特の香りが特徴で、魚料理や肉料理に使われ、特に麻婆豆腐やうなぎの蒲焼きにぴったりです。みりんは甘味と旨味を加え、煮物や照り焼きに深い味わいを与え、生姜は辛味と香りがあり、煮物や和え物に加えることで消化を助けます。 七味唐辛子は辛味と香りが豊かで、うどんや鍋料理に振りかけると風味を増します。クローブは強い香りと甘みがあり、煮込み料理やおでんに使われ、カレー粉はスパイシーで多様な風味を持ち、和風カレーや肉じゃがにも応用可能ですよ。黒胡椒はピリッとした辛さで、煮物や炒め物、サラダに使われ、全体の味を引き締めます。
01ヨーロッパとアジアのスパイス文化
1-1料理のレシピの違い
使用する食材では、ヨーロッパではオリーブオイルやバターが多く使われ、アジアではごま油やココナッツオイルが一般的で、スパイスも異なり、ヨーロッパではシナモンやナツメグ、アジアではクミンやターメリックがよく使用されます。 調理法も異なり、ヨーロッパでは焼く、煮る、蒸すが主流ですが、アジアでは炒める、蒸し料理、煮込みが多用され、アジア料理は高温で短時間で調理することが多いのに対し、ヨーロッパではじっくり火を通すことが重視されます。 味付けにおいては、ヨーロッパでは塩や胡椒、ハーブが基本ですが、アジアでは醤油や魚醤、辛味調味料が頻繁に使われ、食事のスタイルも異なり、ヨーロッパではコース料理が一般的ですが、アジアでは多種類の料理をシェアするスタイルが主流です。
1-1ハーブの選び方
ハーブを選ぶ際は、用途に応じた選択が重要です。和食には大葉や生姜、洋食にはバジルやオレガノなど、料理に合ったハーブを選び、新鮮さも大切で、しおれた葉や色が変わっているものは避け、新鮮なものを選びましょう。 ドライハーブを選ぶ際は、保存状態や賞味期限にも注意が必要です。 旬のハーブを選ぶことで、より新鮮で風味豊かなものを楽しむことができ、健康効果を考慮し、リラックス効果を求めるならカモミール、消化促進を望むならペパーミントなどを選ぶのも良いでしょう。 自家栽培もおすすめで、バジルやミントなど育てやすいハーブを育てることで、新鮮さを楽しむことができますよ。
1-1異なる地域の香辛料
異なる地域の香辛料は、料理の風味を豊かにし、その地域の文化を反映しています。 アジア クミン: インドや中東料理に使用され、カレーやタコスに欠かせません。 ターメリック: インド料理のカレーの主要成分で、抗炎症作用が期待されます。 シナモン: 甘い料理やカレーに使われ、日本の八つ橋にも利用されます。 ヨーロッパ ナツメグ: デザートや肉料理に使用され、クリスマスのスパイスとして人気です。 タイム: フランス料理や地中海料理に多用され、煮込み料理に香りを加えます。 パプリカ: ハンガリー料理で色と甘味を加えます。 アフリカ バラペペ: 西アフリカで肉料理やスープに使われます。 ジンジャー: 多様な料理に使用され、スパイシーな香りが特徴です。 中南米 チリパウダー: メキシコ料理に欠かせず、タコスやサルサに使用されます。 コリアンダー: メキシコやペルー料理で広く使用されます。 中東 サフラン: 高価な香辛料で、リゾットやデザートに使われます。
01ハーブとスパイスの保存法
1-1乾燥ハーブの保存法
乾燥ハーブの保存法は、風味と香りを長持ちさせるために重要です。 まず、乾燥ハーブは湿気を避けるために、密閉できるガラス瓶やプラスチック容器に入れ、この際、直射日光を避け、冷暗所で保存することが大切です。光や熱にさらされると、風味が劣化します。 ハーブの種類や賞味期限に注意し、古くなったものは捨てることをおすすめします。さらに、使用する際は、必要な分だけを取り出し、密閉容器はすぐに閉じることで、香りを保つことができますよ。ラベルを付けて購入日や賞味期限を管理すると便利であり、これらの方法を実践することで、乾燥ハーブの風味を最大限に楽しむことができます。
1-1フレッシュスパイスの扱い方
フレッシュスパイスの扱い方は、その風味を引き出すために重要で、新鮮さを確認し、香りが強く、葉や根がしっかりしているものを選びます。保存方法としては、冷蔵庫の野菜室に入れ、湿ったペーパータオルで包むか、根元を水に浸けて保存するか、刻んでアイスキューブトレイに入れ、オリーブオイルや水で冷凍することも効果的です。 調理では、使用前に刻むことで香りが引き立ち、加えるタイミングも重要で、初めに加えると風味が全体に広がり、仕上げに加えると新鮮な香りを楽しめます。サラダやマリネには生のまま加え、スープや煮込み料理には最後に加えると良いでしょう。
1-1使用期限とチェックポイント
スパイスやハーブの使用期限とチェックポイントは、品質を保つために重要で、乾燥スパイスは一般的に1〜3年が目安ですが、香りが弱くなった場合は使用を避けましょう。フレッシュハーブは冷蔵庫で1週間程度が目安で、色や香りが変わったら捨てることをおすすめします。 チェックポイントとしては、まず香りを確認し、香りが弱くなっている場合は品質が劣化しています。次に色を見て、色が褪せていたり変色している場合は注意が必要であり、乾燥スパイスが固まっている、またはフレッシュハーブがしおれている場合も使用を避ける方が良いでしょう。最後に、容器内に虫や異物が見られた場合は直ちに廃棄することが重要です。
01ハーブとスパイスの分類
1-1植物の部分による分類
ハーブは主に葉や茎、花の部分を使用し、料理に風味を加える役割を果たし、具体例として、バジルやパセリ、ミントなどがあり、これらはフレッシュな香りが特徴です。 スパイスは種子、根、果実、樹皮などの部分を使用し、通常は乾燥させて使用し、強い香りや味を持ち、料理の味を引き立て、代表的なスパイスには、黒胡椒、クミン、シナモン、チリペッパーがあります。 植物の部分によってハーブとスパイスを区別することで、それぞれの特性や用途を理解しやすくなりますよ。料理や薬用としての効果を最大限に引き出すためには、この分類を意識することが重要です。
1-1香辛料の種類と特徴
香辛料は料理に風味や香りを加える重要な要素です。代表的な香辛料には、まずブラックペッパーがあり、ピリッとした辛さと香りが特徴で、万能調味料として重宝され、クミンはナッツのような香りを持ち、カレーや中東料理に多く使われ、ターメリックは鮮やかな黄色の色素を持ち、抗炎症作用があるとされ、カレーの基本成分です。 シナモンは甘い香りが特徴で、デザートや煮込み料理に温かみを加えます。チリペッパーは辛味が強く、刺激を与えるため、メキシコ料理やアジア料理でよく使われ、ナツメグは甘くスパイシーな香りで、デザートやホットドリンクに利用されます。 パプリカは甘味や辛味があり、色を加えるために使用され、カルダモンは強い香りで甘い料理やチャイに使われ、これらの香辛料は、料理の深みを増し、食文化に重要な役割を果たしています。
1-1フレッシュと乾燥の違い
風味と香りにおいて、フレッシュなものは鮮やかで豊かな香りを持ち、料理に生の風味を加え、乾燥したものは香りが濃縮されているものの、フレッシュさは失われています。 保存性については、フレッシュなハーブやスパイスは短期間で劣化しやすく、冷蔵庫での保存が必要です。対照的に、乾燥品は長期間保存が可能で、適切に密閉すれば数年持ちます。 また、使用方法も異なります。フレッシュはサラダやマリネなど、生のまま使用することが多いですが、乾燥は煮込みや長時間の調理に適し、栄養価にも違いがあり、フレッシュなものはビタミンやミネラルが豊富ですが、乾燥過程で一部が失われることがあります。
01ハーブとスパイスの効果
1-1健康に与える影響
ハーブとスパイスは、健康にさまざまなポジティブな影響を与えます。抗炎症作用を持つものが多く、特にターメリックに含まれるクルクミンは、関節炎や消化不良の改善に寄与し、抗酸化作用が強いハーブやスパイスは、体内のフリーラジカルを抑制し、老化や病気の予防に役立ちます。 消化促進にも効果的です。ミントやクミンは消化を助け、胃腸の不調を軽減し、免疫力向上にも寄与し、パセリやローズマリーはビタミンやミネラルが豊富です。 シナモンは血糖値のコントロールに役立ち、チリペッパーに含まれるカプサイシンは代謝を促進し、体重管理に貢献します。
1-1心と体への作用
ハーブとスパイスは、リラクゼーション効果があり、ミントやカモミールはストレスを軽減し、気分をリフレッシュさせます。これにより、心の緊張を和らげ、リラックスした状態を促進します。 抗酸化作用を持つハーブやスパイスは、体内のフリーラジカルを抑制し、細胞の健康を守り、特にローズマリーやターメリックは、体の炎症を抑える効果も期待されます。 消化促進にも寄与し、クミンやジンジャーは胃腸の働きを助け、不快感を軽減することにより、体全体の健康が向上します。 シナモンは血糖値を安定させ、心の安定にもつながり、ハーブやスパイスを日常的に取り入れることで、心と体のバランスを保ち、健康的な生活をサポートすることが可能です。
1-1料理における効果の違い
ハーブは主に葉や茎を使用し、料理にフレッシュで爽やかな香りを与え、バジルやミントは、サラダやマリネに使うと、風味を引き立て、料理を軽やかにします。 また、ハーブは彩りを添える役割も果たし、視覚的な楽しさを提供しますよ。 スパイスは種子や根などを使用し、濃厚で強い香りや味を持っています。クミンやチリペッパーは、カレーや煮込み料理に深みを与え、料理全体の味を引き締め、スパイスは通常、煮込むことで香りが全体に広がり、料理に複雑な風味を加えます。
01スパイスとは?
カレーやエスニック料理などに欠かせないスパイス。では、スパイスとはどのようなものなのでしょうか。
スパイスとは、簡単に言えば「香りや刺激のある植物由来の食品で、料理に香りや辛みを加えるもの」ということになります。
ただし、この定義はあくまでも簡単なもので、この定義に当てはまらないスパイスもたくさんあります。
たとえば、スパイスといえば辛いもの、刺激的なものというイメージを持っている方も少なくありませんが、実はスパイスの中でも辛みのあるものはごく少数。多くのスパイスは、辛みよりも食材のくさみを消すための香りづけとしての役割が重視されています。
また、スパイスというとインドなどが原産で乾燥したものというイメージがありますが、日本でもサンショウやショウガなどのスパイスがあり、これらは生の状態でも料理などに用いられます。
02ハーブとは?
それでは、一方のハーブとはどのようなものなのでしょうか。ハーブはラテン語で薬草を意味する「ヘルパ」が語源と言われ、もともとはヨーロッパの伝承医療や伝統医学で薬草として治療に使われてきた草木のことを指しています。そのため、薬草、香料植物と訳されることもあります。そういったルーツを持っていることからハーブは料理の香りづけだけでなく、保存料や香料、防虫などに使われることもあります。さらに、乾燥させたハーブを使用した香り袋や、ハーブを漬けたハーブ酢、香りの成分を抽出したエッセンシャルオイルといった形で活用されることもあります。
03スパイスとハーブの違い
それでは、スパイスとハーブは具体的にどのように異なるのでしょうか。
実は日本ではスパイスとハーブの違いに関する厳密な定義はありません。
また、植物学的にも分類することは非常に困難。というのも、同じ植物でも国によって使用方法が異なる場合があるからです。たとえば、日本でも人気となっているパクチーは、一般的には葉を使用するものと考えがちで、実際にヨーロッパやタイ、ベトナムでは主に葉を生の状態で提供します。しかし、同じタイでもパクチーの根っこを料理に使用するものもあり、さらにインドではパクチーの種を乾燥させたコリアンダーシードなども活用されています。そのため同じ植物であっても、ハーブとスパイスとして使い分けられることが少なくありません。
このように、ハーブとスパイスは国や文化圏によっても分類が異なりますが、ヨーロッパでは大きな区分として、自家栽培できない根、茎、果実、種子類をスパイス、自家栽培できる草花をハーブと呼ぶのが一般的です。
というのも、もともとスパイスは食材のくさみを消し、殺菌や防腐のときに活用したもので、大航海時代にインドを中心に産出されるコショウやシナモンがヨーロッパに伝わったことで一気に人気となったもの。
それに対してハーブは主に自宅などの庭で栽培したり、雑草として生えたものの中から料理や医療などによって使われるものを分別したもの。
そのため、ヨーロッパではスパイスが非常に高価で取引されていたのに比べて、ハーブはごく日常的にありふれた存在で、そういった背景もあることから日本やアジアよりも、ハーブとスパイスによりはっきりした区別が行われているようです。
04代表的なスパイスとハーブ
では、日常の料理などに使われる代表的なスパイスとハーブを見ていきましょう。
4-1【スパイス】こしょう
こしょうはスパイスの王様とも呼ばれる、代表的な存在のひとつです。日本でも海外でも、こしょうは料理などに使われる機会の多いスパイスですが、処理の方法によってブラック、ホワイト、グリーン、ピンクの四種類に分けられています。しかし、実はこのうちピンク以外の三種類は同じもの。ピンクペッパーだけは、「コショウボク」という、別の植物です。
4-2【スパイス】ナツメグ
ナツメグは西洋では料理などに使われる機会の多いスパイスです。ナツメグはニクズクかの樹木の種から取れるスパイスですが、種の周りにある赤い皮の部分は「メース」、種を割った中の部分が「ナツメグ」と、同じ植物であっても別の種類のスパイスとして使用されます。
ナツメグには独特の甘い香りがあり、肉料理の中でもハンバーグやミートローフといったひき肉料理の匂い消しに使われます。ただし、多量にナツメグを摂取した場合には中毒症状が起きるとも言われています。
4-3【スパイス】クローブ
クローブは「チョウジノキ」のつぼみを乾燥させたスパイスで、インドネシアの減産ですが日本でも古くから馴染みがあり、「丁子(チョウジ)」という和名でも知られています。なお、英語名の語源はフランス語で釘を意味する「クロウ」から来ているというのが一般的な説です。
クローブは主に肉料理に使用されますが、鎮静効果や殺菌効果があることから、歯痛の薬としても使われていた歴史があります。
4-4【スパイス】シナモン
シナモンは樹木の内側から取れるスパイスで、漢方の生薬である「桂皮」としても知られています。シナモンは世界最古のスパイスとも言われ、紀元前4000年ごろにはエジプトでミイラの防腐剤としても使用されていました。
シナモンは料理のほかにも、コーヒーや紅茶、お菓子の香り付けなどにも使われています。
4-5【ハーブ】バジル
パスタやピザなどに欠かせないハーブといえばバジルです。今ではイタリア料理のハーブというイメージが強くなったバジルですが、日本では種に目の汚れを取り除く効果があるとされ「メボウキ」という薬として使用されていました。
バジルは生命力が強く育てやすいため、キッチンハーブとして人気を集めています。
4-6【ハーブ】タイム
スープやシチューの香りづけに使われるタイムは、フランス料理のブーケガルニや、ケイジャン料理、カリブ料理などにも多く使われています。また、ハーブティーとしても使われることがあり、かつては神経性の病気に効果があると信じられていました。その他にも、持ち主に勇気をもたらすと言われ、贈りものとしても重宝されていた時代もあります。
4-7【ハーブ】セージ
ヨーロッパでは肉料理に多く使われるセージですが、かつては薬効豊かな薬草として知られていました。実際にセージは、強い抗酸化作用があると言われ、防腐効果も高いことから「ソーセージ」の語源になったという説もあります。
4-8【ハーブ】パセリ
日本では料理の付け合わせとして知られるパセリも立派なハーブの一つです。栄養価も非常に高く、ヨーロッパでは香りづけの他、そのまま食材として使用されるなど、非常に高い人気を誇っています。
4-9【ハーブ】ローズマリー
甘い香りのローズマリーは、かつては鮮度を保つ効果があると信じられ、肉や魚など様々な料理に使用されてきました。また、鶏肉や白身魚など淡泊な食材の香りづけとしても便利な存在で、料理のためのハーブとして非常にポピュラーな存在です。家庭でも育てやすく、冬から春にかけては花を咲かせることから観賞用としても人気があります。
01まとめ
今回は、ハーブとスパイスの違いや、種類や効果、使い方について解説していきました。
ハーブは主に葉や茎、花を使用し、料理にフレッシュな香りや風味を加えます。代表的なハーブにはバジル、ミント、パセリがあり、これらはサラダやマリネに使われ、軽やかさや彩りを提供し、対照的に、スパイスは種子、根、果実、樹皮などの部分を使用し、通常は乾燥させて使います。クミン、ターメリック、シナモンなどが代表的で、強い香りや味を持ち、煮込み料理やカレーに深みを与えます。
健康面では、ハーブは抗炎症作用や消化促進、リフレッシュ効果があり、例えばミントはストレスを軽減し、パセリは免疫力を高め、スパイスは抗酸化作用や血糖コントロールに寄与し、ターメリックは関節炎に効果的で、チリペッパーは代謝を促進します。
使い方については、ハーブは新鮮なまま使用し、料理の仕上げに加えることで香りが引き立ち、スパイスは調理の初めに加えると風味が全体に広がります。両者を組み合わせることで、料理の味わいを豊かにし、健康効果を高めることができますよ。
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スパイスとは、簡単に言えば「香りや刺激のある植物由来の食品で、料理に香りや辛みを加えるもの」ということになります。
ただし、この定義はあくまでも簡単なもので、この定義に当てはまらないスパイスもたくさんあります。
たとえば、スパイスといえば辛いもの、刺激的なものというイメージを持っている方も少なくありませんが、実はスパイスの中でも辛みのあるものはごく少数。多くのスパイスは、辛みよりも食材のくさみを消すための香りづけとしての役割が重視されています。
また、スパイスというとインドなどが原産で乾燥したものというイメージがありますが、日本でもサンショウやショウガなどのスパイスがあり、これらは生の状態でも料理などに用いられます。
03スパイスとハーブの違い
それでは、スパイスとハーブは具体的にどのように異なるのでしょうか。
実は日本ではスパイスとハーブの違いに関する厳密な定義はありません。
また、植物学的にも分類することは非常に困難。というのも、同じ植物でも国によって使用方法が異なる場合があるからです。たとえば、日本でも人気となっているパクチーは、一般的には葉を使用するものと考えがちで、実際にヨーロッパやタイ、ベトナムでは主に葉を生の状態で提供します。しかし、同じタイでもパクチーの根っこを料理に使用するものもあり、さらにインドではパクチーの種を乾燥させたコリアンダーシードなども活用されています。そのため同じ植物であっても、ハーブとスパイスとして使い分けられることが少なくありません。
このように、ハーブとスパイスは国や文化圏によっても分類が異なりますが、ヨーロッパでは大きな区分として、自家栽培できない根、茎、果実、種子類をスパイス、自家栽培できる草花をハーブと呼ぶのが一般的です。
というのも、もともとスパイスは食材のくさみを消し、殺菌や防腐のときに活用したもので、大航海時代にインドを中心に産出されるコショウやシナモンがヨーロッパに伝わったことで一気に人気となったもの。
それに対してハーブは主に自宅などの庭で栽培したり、雑草として生えたものの中から料理や医療などによって使われるものを分別したもの。
そのため、ヨーロッパではスパイスが非常に高価で取引されていたのに比べて、ハーブはごく日常的にありふれた存在で、そういった背景もあることから日本やアジアよりも、ハーブとスパイスによりはっきりした区別が行われているようです。
04代表的なスパイスとハーブ
では、日常の料理などに使われる代表的なスパイスとハーブを見ていきましょう。
4-1【スパイス】こしょう
こしょうはスパイスの王様とも呼ばれる、代表的な存在のひとつです。日本でも海外でも、こしょうは料理などに使われる機会の多いスパイスですが、処理の方法によってブラック、ホワイト、グリーン、ピンクの四種類に分けられています。しかし、実はこのうちピンク以外の三種類は同じもの。ピンクペッパーだけは、「コショウボク」という、別の植物です。
4-2【スパイス】ナツメグ
ナツメグは西洋では料理などに使われる機会の多いスパイスです。ナツメグはニクズクかの樹木の種から取れるスパイスですが、種の周りにある赤い皮の部分は「メース」、種を割った中の部分が「ナツメグ」と、同じ植物であっても別の種類のスパイスとして使用されます。
ナツメグには独特の甘い香りがあり、肉料理の中でもハンバーグやミートローフといったひき肉料理の匂い消しに使われます。ただし、多量にナツメグを摂取した場合には中毒症状が起きるとも言われています。
4-3【スパイス】クローブ
クローブは「チョウジノキ」のつぼみを乾燥させたスパイスで、インドネシアの減産ですが日本でも古くから馴染みがあり、「丁子(チョウジ)」という和名でも知られています。なお、英語名の語源はフランス語で釘を意味する「クロウ」から来ているというのが一般的な説です。
クローブは主に肉料理に使用されますが、鎮静効果や殺菌効果があることから、歯痛の薬としても使われていた歴史があります。
4-4【スパイス】シナモン
シナモンは樹木の内側から取れるスパイスで、漢方の生薬である「桂皮」としても知られています。シナモンは世界最古のスパイスとも言われ、紀元前4000年ごろにはエジプトでミイラの防腐剤としても使用されていました。
シナモンは料理のほかにも、コーヒーや紅茶、お菓子の香り付けなどにも使われています。
4-5【ハーブ】バジル
パスタやピザなどに欠かせないハーブといえばバジルです。今ではイタリア料理のハーブというイメージが強くなったバジルですが、日本では種に目の汚れを取り除く効果があるとされ「メボウキ」という薬として使用されていました。
バジルは生命力が強く育てやすいため、キッチンハーブとして人気を集めています。
4-6【ハーブ】タイム
スープやシチューの香りづけに使われるタイムは、フランス料理のブーケガルニや、ケイジャン料理、カリブ料理などにも多く使われています。また、ハーブティーとしても使われることがあり、かつては神経性の病気に効果があると信じられていました。その他にも、持ち主に勇気をもたらすと言われ、贈りものとしても重宝されていた時代もあります。
4-7【ハーブ】セージ
ヨーロッパでは肉料理に多く使われるセージですが、かつては薬効豊かな薬草として知られていました。実際にセージは、強い抗酸化作用があると言われ、防腐効果も高いことから「ソーセージ」の語源になったという説もあります。
4-8【ハーブ】パセリ
日本では料理の付け合わせとして知られるパセリも立派なハーブの一つです。栄養価も非常に高く、ヨーロッパでは香りづけの他、そのまま食材として使用されるなど、非常に高い人気を誇っています。
4-9【ハーブ】ローズマリー
甘い香りのローズマリーは、かつては鮮度を保つ効果があると信じられ、肉や魚など様々な料理に使用されてきました。また、鶏肉や白身魚など淡泊な食材の香りづけとしても便利な存在で、料理のためのハーブとして非常にポピュラーな存在です。家庭でも育てやすく、冬から春にかけては花を咲かせることから観賞用としても人気があります。
01まとめ
今回は、ハーブとスパイスの違いや、種類や効果、使い方について解説していきました。
ハーブは主に葉や茎、花を使用し、料理にフレッシュな香りや風味を加えます。代表的なハーブにはバジル、ミント、パセリがあり、これらはサラダやマリネに使われ、軽やかさや彩りを提供し、対照的に、スパイスは種子、根、果実、樹皮などの部分を使用し、通常は乾燥させて使います。クミン、ターメリック、シナモンなどが代表的で、強い香りや味を持ち、煮込み料理やカレーに深みを与えます。
健康面では、ハーブは抗炎症作用や消化促進、リフレッシュ効果があり、例えばミントはストレスを軽減し、パセリは免疫力を高め、スパイスは抗酸化作用や血糖コントロールに寄与し、ターメリックは関節炎に効果的で、チリペッパーは代謝を促進します。
使い方については、ハーブは新鮮なまま使用し、料理の仕上げに加えることで香りが引き立ち、スパイスは調理の初めに加えると風味が全体に広がります。両者を組み合わせることで、料理の味わいを豊かにし、健康効果を高めることができますよ。
実は日本ではスパイスとハーブの違いに関する厳密な定義はありません。
また、植物学的にも分類することは非常に困難。というのも、同じ植物でも国によって使用方法が異なる場合があるからです。たとえば、日本でも人気となっているパクチーは、一般的には葉を使用するものと考えがちで、実際にヨーロッパやタイ、ベトナムでは主に葉を生の状態で提供します。しかし、同じタイでもパクチーの根っこを料理に使用するものもあり、さらにインドではパクチーの種を乾燥させたコリアンダーシードなども活用されています。そのため同じ植物であっても、ハーブとスパイスとして使い分けられることが少なくありません。
このように、ハーブとスパイスは国や文化圏によっても分類が異なりますが、ヨーロッパでは大きな区分として、自家栽培できない根、茎、果実、種子類をスパイス、自家栽培できる草花をハーブと呼ぶのが一般的です。
というのも、もともとスパイスは食材のくさみを消し、殺菌や防腐のときに活用したもので、大航海時代にインドを中心に産出されるコショウやシナモンがヨーロッパに伝わったことで一気に人気となったもの。
それに対してハーブは主に自宅などの庭で栽培したり、雑草として生えたものの中から料理や医療などによって使われるものを分別したもの。
そのため、ヨーロッパではスパイスが非常に高価で取引されていたのに比べて、ハーブはごく日常的にありふれた存在で、そういった背景もあることから日本やアジアよりも、ハーブとスパイスによりはっきりした区別が行われているようです。
4-1【スパイス】こしょう
こしょうはスパイスの王様とも呼ばれる、代表的な存在のひとつです。日本でも海外でも、こしょうは料理などに使われる機会の多いスパイスですが、処理の方法によってブラック、ホワイト、グリーン、ピンクの四種類に分けられています。しかし、実はこのうちピンク以外の三種類は同じもの。ピンクペッパーだけは、「コショウボク」という、別の植物です。
4-2【スパイス】ナツメグ
ナツメグは西洋では料理などに使われる機会の多いスパイスです。ナツメグはニクズクかの樹木の種から取れるスパイスですが、種の周りにある赤い皮の部分は「メース」、種を割った中の部分が「ナツメグ」と、同じ植物であっても別の種類のスパイスとして使用されます。
ナツメグには独特の甘い香りがあり、肉料理の中でもハンバーグやミートローフといったひき肉料理の匂い消しに使われます。ただし、多量にナツメグを摂取した場合には中毒症状が起きるとも言われています。
4-3【スパイス】クローブ
クローブは「チョウジノキ」のつぼみを乾燥させたスパイスで、インドネシアの減産ですが日本でも古くから馴染みがあり、「丁子(チョウジ)」という和名でも知られています。なお、英語名の語源はフランス語で釘を意味する「クロウ」から来ているというのが一般的な説です。
クローブは主に肉料理に使用されますが、鎮静効果や殺菌効果があることから、歯痛の薬としても使われていた歴史があります。
4-4【スパイス】シナモン
シナモンは樹木の内側から取れるスパイスで、漢方の生薬である「桂皮」としても知られています。シナモンは世界最古のスパイスとも言われ、紀元前4000年ごろにはエジプトでミイラの防腐剤としても使用されていました。
シナモンは料理のほかにも、コーヒーや紅茶、お菓子の香り付けなどにも使われています。
4-5【ハーブ】バジル
パスタやピザなどに欠かせないハーブといえばバジルです。今ではイタリア料理のハーブというイメージが強くなったバジルですが、日本では種に目の汚れを取り除く効果があるとされ「メボウキ」という薬として使用されていました。
バジルは生命力が強く育てやすいため、キッチンハーブとして人気を集めています。
4-6【ハーブ】タイム
スープやシチューの香りづけに使われるタイムは、フランス料理のブーケガルニや、ケイジャン料理、カリブ料理などにも多く使われています。また、ハーブティーとしても使われることがあり、かつては神経性の病気に効果があると信じられていました。その他にも、持ち主に勇気をもたらすと言われ、贈りものとしても重宝されていた時代もあります。
4-7【ハーブ】セージ
ヨーロッパでは肉料理に多く使われるセージですが、かつては薬効豊かな薬草として知られていました。実際にセージは、強い抗酸化作用があると言われ、防腐効果も高いことから「ソーセージ」の語源になったという説もあります。
4-8【ハーブ】パセリ
日本では料理の付け合わせとして知られるパセリも立派なハーブの一つです。栄養価も非常に高く、ヨーロッパでは香りづけの他、そのまま食材として使用されるなど、非常に高い人気を誇っています。
4-9【ハーブ】ローズマリー
甘い香りのローズマリーは、かつては鮮度を保つ効果があると信じられ、肉や魚など様々な料理に使用されてきました。また、鶏肉や白身魚など淡泊な食材の香りづけとしても便利な存在で、料理のためのハーブとして非常にポピュラーな存在です。家庭でも育てやすく、冬から春にかけては花を咲かせることから観賞用としても人気があります。
01まとめ
- 通信講座の諒設計アーキテクトラーニング編集部
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280講座以上の資格取得できる通信講座を運営する諒設計アーキテクトラーニング編集部が運営するコラムです。心理カウンセラー、ドッグトレーナー、リンパケアセラピストなど、実践的で需要の高い資格を提供しており、学習者は自分のペースで学べる柔軟なカリキュラムを受けることができます。専門知識を短期間で習得できるよう設計されており、仕事や趣味に役立つスキルを身につけることが可能です。
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