子どもに食育を行う理由とは?効果的な取り組み方とポイント
子どもの食育は、健康的な食生活を習慣づけ、生涯にわたる健やかな心身の発達を促すために重要です。
早期からの正しい食習慣形成は、栄養バランスの取れた食事、食事の大切さの理解、食べ物への関心と感謝の心を育むことができるでしょう。
効果的な食育には、親子で楽しめる調理体験、食事マナーの学習、地域の食文化への理解など、子どもの発達段階に合わせた多様な取り組みが求められます。
子どもの食育において一番大切なことは何でしょうか?好き嫌いをなくすことや、残さず食べることも大切ですが、一番忘れてはいけないことは「食べることは楽しい、幸せ」という気持ちではないでしょうか。今回は、どのように子どもの食育を進めていけばよいのかという具体的な方法を、年齢別にご紹介します。
- 目次
- 1. 子どもに食育を行う理由は?
- 1-1. 適切な栄養摂取の確保
- 1-2. 味覚・臭覚の形成
- 1-3. 肥満や生活習慣病の予防
- 1-4. 食の大切さの認識
- 1-5. 食に関する知識や関心
- 2. 効果的な食育の取り組み方は?
- 2-1. 楽しい体験型活動
- 2-2. 家庭や地域と連携
- 3. 発達段階に合わせた取り組みは?
- 3-1. 乳幼児期
- 3-2. 小学生期
- 3-3. 中高生期
- 4. 年齢や発達段階に合わせたお手伝いポイントは?
- 4-1. 乳幼児期
- 4-2. 小学生
- 4-3. 中高生
- 5. 子どもにとって食育が大切な理由
- 5-1. 幼児期の食体験は、心や身体の成長と密接に関係している
- 5-2. 習慣や嗜好は、幼少期に決まる
- 5-3. 人としてのマナーや文化を身につけることができる
- 6. 年齢別の食育への取り組み方
- 6-1. 離乳食期(0-2歳頃)
- 6-2. 幼児期(3-5歳頃)
- 6-3. 小学生(6-12歳頃)
- 7. 子どもにおすすめのお手伝いとポイント
- 7-1. 2から3歳頃
- 7-2. 4から6歳頃
- 7-3. 小学生以降
- 7-4. 始めるタイミングはいつが良いか
- 8. まとめ
01子どもに食育を行う理由は?
・適切な栄養摂取の確保
・味覚・臭覚の形成
・肥満や生活習慣病の予防
・食の大切さの認識
・食に関する知識や関心
こちらを順にご紹介します。
1-1適切な栄養摂取の確保
子どもの食育を行う最も重要な理由は、適切な栄養摂取の確保です。
成長期にある子どもは、健全な心身の発達のために、バランスの取れた食事が欠かせません。
しかし、現代の子どもたちの中には、偏った食事習慣や外食、スナック菓子の過剰な摂取など、栄養面で問題のある食生活を送る者も少なくありません。
こうした不適切な食習慣は、肥満や貧血、成長遅滞など、様々な健康上の問題を引き起こす可能性があります。
食育を通じて、子どもたちに栄養バランスの大切さや、主食・主菜・副菜を組み合わせた「3色そろった食事」の重要性を理解させることが重要です。
また、食べ物の選び方や調理の仕方、食事の時間の大切さなども教育していく必要があります。
そうすることで、子どもたちが自ら健康的な食生活を実践できるよう、基礎を築くことができるのです。
子どもの健やかな成長と将来の健康を守るため、食育は欠かせない取り組みといえるでしょう。
1-2味覚・臭覚の形成
子どもの食育において重要なのが、味覚・臭覚の形成です。
味覚と臭覚は、生まれたばかりの乳幼児期に大きく発達し、この時期に経験する味や香りが、その後の好みや食事行動に大きな影響を及ぼすのです。
例えば、乳児期に野菜の味を体験すれば、野菜嫌いになりにくくなります。
一方で、好ましくない味や香りを幼いうちに経験すると、それらを拒否する傾向が強まります。
そのため、食育では、乳児期から様々な食材の味や香りに触れる機会を設けることが重要です。
また、味覚は年齢とともに変化するため、成長段階に合わせて食育を行うことも大切です。
例えば、幼児期は強い味付けが好まれる一方、思春期になると辛味や苦味を好むようになります。
このような味覚の変化に合わせて、食事内容や調理方法を工夫していくことで、子どもの食への興味関心を高め、健全な食生活につなげていくことができるのです。
味覚・臭覚の形成を意識した食育は、子どもの食行動を良好な方向に導くための基礎作りとなるでしょう。
1-3肥満や生活習慣病の予防
近年、子どもの肥満率が上昇しており、それに伴い2型糖尿病や高血圧など、生活習慣病の発症リスクも高まっています。
こうした問題の背景にあるのが、偏った食生活や運動不足など、子どもの健康的な生活習慣の乏しさです。
食育を通じて、子どもたちに適切な栄養摂取の重要性や、バランスのとれた食事の取り方を身につけさせることが不可欠です。
同時に、野菜や果物を積極的に摂取することの意義、適度な運動の習慣化なども教育していく必要があります。
また、食事のマナーや、家族で楽しく食事をすることの大切さなども伝えることで、子どもの食生活の質を高めることができます。
さらに、地域の食文化に触れる機会を設けることで、食への関心が育まれ、健康的な食生活の実践にもつながるでしょう。
このように、子どもの時期から食育に取り組み、健康的な生活習慣を身につけさせることは、将来の生活習慣病の予防につながるのです。
子どもの健やかな成長と未来の健康を守るため、食育は欠かせない取り組みであると言えるでしょう。
1-4食の大切さの認識
多くの子どもたちは、日々の食事を当たり前のように受け取っている傾向にあります。
しかし、食べ物が私たちの健康と命を支えていることを理解することは、子どもの成長にとって重要です。
食育では、食べ物がどのように作られ、私たちの体にどのような影響を与えるかを学ばせることが大切です。
例えば、野菜が土から育ち、太陽の光を受けて栄養を蓄えていく過程を理解させたり、肉や魚が命を持つ生き物から得られていることを認識させたりすることで、食べ物への感謝の心が育まれます。
さらに、食事を通じて家族や地域とのつながりが生まれることを知らせることも重要です。
食卓を囲んで家族で会話を交わすことや、地域の人々と協力して農作業を行うことなどは、子どもの心の成長にも良い影響を与えます。
このように、食の大切さを子どもたちに伝えることは、単なる栄養や健康の話にとどまらず、人と人とのつながりや、いのちの大切さなども理解させることができるのです。
食育を通じて、子どもたちが食べ物の価値や意味を深く認識できるようサポートすることが重要といえるでしょう。
1-5食に関する知識や関心
子どもの時期から、食材の特徴や栄養価、調理方法などについて学ぶことで、食への理解が深まります。
例えば、野菜の種類や産地、旬の時期について知ることで、より新鮮で栄養豊かな食材を選択できるようになります。
また、調理の基本を学べば、自ら簡単な料理ができるようになり、食への興味関心も高まっていきます。
さらに、食文化の違いを知ることも重要です。
世界各国の食事の特徴や、地域に根付く郷土料理について理解を深めることで、食の多様性を認識し、新しい食体験への意欲が高まります。
こうした食に関する知識と関心を持つことで、子どもたちは自ら健康的な食生活を実践しようとするようになります。
例えば、野菜を好んで食べるようになったり、自分で献立を立てるようになったりと、食への主体性が育まれていきます。
食育を通じて、子どもの食に関する知識と関心を高めることは、健全な食生活につながる大切な要素だと言えるでしょう。
食への理解を深めることで、将来にわたって良好な食習慣を身につけていくことができるのです。
02効果的な食育の取り組み方は?
・楽しい体験型活動
・家庭や地域と連携
こちらを順にご紹介します。
2-1楽しい体験型活動
子どもに効果的な食育を行うためには、楽しい体験型の活動を取り入れることが重要です。
単なる知識の伝達だけでは、子どもの興味関心を引き付けることは難しいでしょう。
そこで、五感を使って食材に直接触れる機会を設けることが大切になります。
例えば、近くの農場や漁港を訪問して、実際に食材の収穫や加工の体験をさせたり、野菜の種まきから収穫までの過程を追体験させたりするのは効果的です。
こうした活動を通して、食べ物がどのように生産されているのかを子どもたち自らが感じ取ることができます。
また、楽しみながら調理する活動も有効です。
簡単な料理を一緒に作ったり、スムージーやデザートづくりなどのワークショップに参加したりすることで、食への関心が高まります。
さらに、できあがった料理を家族や友人と一緒に食べることで、食事の楽しさや大切さを実感できるでしょう。
こうした体験型の活動を通じて、子どもたちは食に対する興味や理解を深めていきます。
知識の習得と実践を組み合わせることで、食育の効果が一層高まるのです。
楽しみながら食に触れる機会を設けることが、子どもの健全な食生活につなげる上で重要な取り組みだと言えるでしょう。
2-2家庭や地域と連携
子どもの食育を効果的に行うには、家庭や地域社会と連携することが重要です。
まず、家庭との連携では、保護者と一緒に食育に取り組むことが大切です。
保護者に対して、食に関する正しい知識の提供や、家庭での実践方法の提案を行います。
例えば、バランスの良い献立作りや、食事中の会話の大切さなどを伝えることで、家庭における食育を後押しできます。
また、地域との連携も効果的です。地域の農家や漁師、料理人などの専門家を招いて、子どもたちに直接指導してもらうのは有意義です。
食材の産地や旬、調理のコツなどを学ぶことで、子どもの食への理解が深まります。
さらに、地域の文化や伝統に触れる機会を設けることで、食文化の大切さも伝えられます。
加えて、地域の行事や食育イベントに参加することで、家庭や地域との連携が生まれます。
子どもたちが地域の人々と触れ合いながら、食に関する体験をすることは、食育の効果を高めるでしょう。
家庭や地域と協力して食育に取り組むことで、子どもたちの食に対する興味関心を高めることができます。
また、食を通じた地域のつながりづくりにもつながります。
このように、多様な主体と連携した取り組みが、子どもの健全な食生活につながるのです。
03発達段階に合わせた取り組みは?
・乳幼児期
・小学生期
・中高生期
こちらを順にご紹介します。
3-1乳幼児期
この時期の子どもは、五感を使って周囲の環境を捉えながら、食べ物への関心を育んでいきます。
そのため、まずは触ったり見たりできる食材を用いた遊びを取り入れることがよいでしょう。
例えば、野菜の形や色、触感を体験したり、食材の絵本を読んだりして、食べ物への興味関心を引き出すのです。
また、保護者と一緒に簡単な料理を作る体験も大切です。
子どもが調理に参加することで、食べ物ができる過程を実感でき、さらに食への関心が高まります。
加えて、家族でゆっくりと食事をとる機会を設けると、食事の楽しさや大切さを学べます。
そして、遊び感覚で取り組む食育活動を通して、子どもの集中力や協調性、自己有用感なども育成できるでしょう。
このように、乳幼児期の食育は、五感を使った体験活動を中心に据えることが効果的です。
子どもの発達段階に合わせて、楽しく食に触れる機会を設けることで、自然と食への理解が深まっていくのです。
保護者や保育者との協力のもと、乳幼児期から継続的に食育に取り組むことが、子どもの健全な食生活の基礎につながるのです。
3-2小学生期
この時期の食育では、食の大切さを主体的に考え、実践できるような取り組みが効果的です。
まず、食べ物の栄養や働きについて学ぶ機会を設けましょう。
教科学習の一環として、バランスの良い食事の組み方や、野菜の効果など、子どもの理解力に合わせて知識を提供します。
そして、それらの知識を実際の食生活に活かせるよう、献立づくりや調理実習の機会を設けることが大切です。
さらに、地域の食に関する取り組みに参加することで、子どもたちの視野が広がります。
例えば、地域の農家を訪問して食材の産地を学んだり、地域の伝統料理を作る活動に参加したりするのです。
こうした体験を通して、食文化への理解と愛着が育まれます。
加えて、家族で食事をとる大切さを伝えることも重要です。
食事中の会話を大切にしたり、家事への参加を促したりすることで、食が持つ楽しさや絆を感じられるようサポートします。
このように、小学生期の子どもには、食への理解を深めつつ、実践力を身につけられる取り組みが求められます。
知識と体験を両輪とした食育活動は、子どもの健全な食生活の基礎を培うのに効果的なのです。
3-3中高生期
この時期の取り組みは、知識の習得はもちろん、健康的な食行動を身につけられるよう支援することが重要となります。
まず、中高生の発達段階に合わせて、食事の役割や栄養素の機能などについて、より深い知識を提供する必要があります。
例えば、思春期特有の栄養需要の変化や、食生活とライフスタイルの関係について学習する機会を設けましょう。
そして、この知識をもとに、自分の食生活を客観的に振り返り、改善点を見出す力を養うことが大切です。
献立作りやショッピング、調理実習など、日常の食生活に関する実践的な取り組みを通じて、生活に役立つ食の技術を身につけられるよう支援します。
加えて、思春期特有の課題にも目を向ける必要があります。
ダイエットや過剰な痩身志向など、心身の健康を脅かしかねない問題に対して、適切なアドバイスができるよう配慮が必要です。
さらに、集団における食行動の大切さも伝えます。
友人や家族と一緒に楽しく食事をする機会を通して、食を介した人間関係の醸成を促します。
このように、中高生期の子どもたちに対しては、自立した食生活の確立に向けて、知識の習得と実践力の育成、そして心身の健康維持の3つの側面から取り組むことが効果的です。
04年齢や発達段階に合わせたお手伝いポイントは?
・乳幼児期
・小学生
・中高生
こちらを順にご紹介します。
4-1乳幼児期
この時期の子どもに対する食育では、親の関わり方が重要な役割を果たします。
まず、子どもの発達段階に合わせて、食事の場面でできるお手伝いを明確にすることが大切です。
乳児期は、安全に配慮しながら食事の支度を手伝ったり、食事時の姿勢やテーブルマナーを一緒に練習したりするのがよいでしょう。
次に、幼児期には、食材の選び方や簡単な調理の仕方を一緒に学ぶことができます。
野菜を洗ったり、果物を切ったりするなど、子どもなりのお手伝いを見つけることで、食に対する興味関心が育まれます。
また、食事の時間を大切にし、家族で楽しく会話を交わすことも重要です。
子どもが食事に集中できるよう配慮し、和やかな雰囲気を演出することで、食事を楽しむ心が養われていきます。
さらに、子どもの好奇心に応えながら、食べ物の色や形、においなどに気づかせることも大切です。
五感を使って食べ物を探索する機会を設けることで、食への理解が深まっていきます。
このように、乳幼児期の子どもに対しては、発達段階に合わせてきめ細かく関わり、食への興味関心を育むことが重要です。
親子で楽しみながら、健全な食生活の基礎を築いていくのが理想的といえるでしょう。
4-2小学生
この時期の子どもには、発達段階に合わせた具体的なお手伝いが求められます。
まず、低学年の子どもには、基本的な食事習慣の形成に向けた支援が重要です。
例えば、朝食の大切さを伝えたり、バランスの取れた献立作りに関わってもらったりするなど、家庭での食事づくりに積極的に参加してもらうことが効果的です。
また、食事時の基本的なマナーや挨拶、感謝の気持ちを伝える習慣を身につけてもらうことも大切です。
これらの習慣は、家族や地域のコミュニティの一員としての意識を育むことにつながります。
一方、高学年の子どもには、より発展的な取り組みが求められます。
食事の献立作りや調理の仕方を一緒に学んだり、食材の産地や旬など、食に関する知識を深めたりすることで、食への理解を深めていくことができます。
加えて、食事時間の確保や、バランスのとれた食事の選び方、適量の把握など、実践的な食事スキルの獲得を支援することも重要です。
これらの取り組みを通して、子どもが自立した食生活を送れるよう、段階的に力をつけていけるでしょう。
また、学校や地域、友人と食事を共にする機会を設けることで、食を通じた人間関係の醸成にも効果が期待できます。
このように、小学生期の子どもには、発達段階に応じて、家庭や学校、地域といった環境の中で、食に関する知識と技術の習得を支援していくことが大切なのです。
4-3中高生
この時期の子どもたちには、発達段階に合わせて、より高度な食育が求められます。
まず、中学生期は、食に関する知識と実践力の習得が重要な時期です。
食事の献立作りや調理、食品の選び方など、実践的な食生活スキルを身につけられるよう支援することが大切です。
また、栄養バランスや、食事と健康の関係性について理解を深められるよう、理論的な学習の機会を設けることも重要です。
さらに、この時期は、食生活における自己管理能力を身につける時期でもあります。
朝食の摂取や、外食、間食の取り方など、自分で判断し実践できるよう支援していくことが重要です。
これにより、中学生が主体的に健康的な食生活を送れるよう促すことができます。
一方、高校生期は、食に関する興味関心が多様化する時期です。
個性的な嗜好や価値観の形成に合わせて、柔軟な対応が求められます。
例えば、ベジタリアンやダイエットなど、食生活に関する多様な選択肢を示し、自己決定を支援することが大切です。
また、中高生期は、将来の生活設計を考える時期でもあるため、食事と健康、食品産業や環境問題など、食に関する幅広い知識を身につけられるよう支援することも重要です。
このように、中高生期の子どもには、発達段階に合わせて、実践的な食生活スキルの習得と、自己管理能力の育成、多様な食生活への対応力の養成など、総合的な食育が求められるのです。
01子どもにとって食育が大切な理由
子どもにとって食育は非常に重要です。しかし、そもそもなぜ子どもに食育が重要と考えられているのでしょうか。
1-1幼児期の食体験は、心や身体の成長と密接に関係している
言うまでもなく、食事は子どもの成長に密接に関係しています。それは骨や筋肉といった、身体の根幹部分に関わるだけではありません。たとえば、子どもの頃から添加物や農薬など、化学物質が含まれた食品を取り続けていると、大人になってからアトピーやアレルギーの原因となるとも言われています。
また、食事には子どもの情緒を安定させる効果もあります。子どもの頃から誰かと一緒に食事をすることで、情緒の成長だけでなく、安定性を身につけることにもつながります。
1-2習慣や嗜好は、幼少期に決まる
人間の食の習慣や嗜好は子どもの頃に決定すると言われています。子どもの頃からスナック菓子やジャンクフード、添加物の多い食品などを食べ続けた場合、大人になってから通常の食事を食べても「おいしくない」と感じてしまう可能性もあります。さらに、高カロリーの食事を続けていると、早いうちから健康に大きな悪影響をもたらしてしまう可能性もあります。
1-3人としてのマナーや文化を身につけることができる
子どもの食事の時間には、単なる栄養補給ではなく、教育的な一面もあります。食べる前には「いただきます」、食べ終わった後には「ごちそうさま」ときちんと言うこと、お箸は正しく使うことなど、食事について学ぶべきことはたくさんあります。もし、そういったマナーを身につけずに大人になってしまうと、子ども自身が恥をかいてしまいます。こういったマナーを身につける意味でも、子どもの食事は非常に重要な意味を持っています。
02年齢別の食育への取り組み方
子どもの食事は非常に重要ですが、厳しいだけでは子どもが食べることを楽しめなくなってしまいます。重要なのは、子どもの発達段階に合わせた食育を行うことです。
2-1離乳食期(0-2歳頃)
2歳ごろまでの離乳食期に大切なのは、「まず食事を楽しむ」ことです。まだ手もおぼつかない子どもであれば、手づかみで食べても構いません。それよりも食べることが好きになることや、様々な食材や味付けがあることを知ることがこの時期には重要になります。また、食べたいときに食べるのではなく、きちんと生活リズムに合わせた食事を取ることで、生活習慣を確立することも大切です。
2-2幼児期(3-5歳頃)
幼児期は食に対してもっとも関心を抱きやすいとき。そのため、この時期にはできるだけ家族で食卓を囲み、スプーンやフォークといった食具の使い方を身につけさせましょう。また、食材と食事との関係を知ることも重要。農業体験や調理などの体験を行うと、より一層食への関心を高めることができるでしょう。
2-3小学生(6-12歳頃)
小学生は正しい食習慣やマナーが形成される時期です。この時期には三食をきちんと食べることで正しいリズムと将来への基礎を身につけることができます。特に抜いてしまいがちな朝食が重要になります。また、食品を選ぶ、調理をするといった食の基礎や、お箸を正しく持つ、「いただきます」「ごちそうさま」と挨拶をするなどのマナーを身につけさせましょう。
そのほかにも、小学生は好奇心の旺盛な時期。食材がどのようにしてできるのか、食品の表示にはなにが書いてあるのか、自分の住んでいる郷土ではどのような食事が食べられてきたのかと言った知識を身につけるだけでなく、食べ残しをもったいないと思う気持ちを育むことも大切です。
1-1幼児期の食体験は、心や身体の成長と密接に関係している
言うまでもなく、食事は子どもの成長に密接に関係しています。それは骨や筋肉といった、身体の根幹部分に関わるだけではありません。たとえば、子どもの頃から添加物や農薬など、化学物質が含まれた食品を取り続けていると、大人になってからアトピーやアレルギーの原因となるとも言われています。
また、食事には子どもの情緒を安定させる効果もあります。子どもの頃から誰かと一緒に食事をすることで、情緒の成長だけでなく、安定性を身につけることにもつながります。
1-2習慣や嗜好は、幼少期に決まる
人間の食の習慣や嗜好は子どもの頃に決定すると言われています。子どもの頃からスナック菓子やジャンクフード、添加物の多い食品などを食べ続けた場合、大人になってから通常の食事を食べても「おいしくない」と感じてしまう可能性もあります。さらに、高カロリーの食事を続けていると、早いうちから健康に大きな悪影響をもたらしてしまう可能性もあります。
1-3人としてのマナーや文化を身につけることができる
子どもの食事の時間には、単なる栄養補給ではなく、教育的な一面もあります。食べる前には「いただきます」、食べ終わった後には「ごちそうさま」ときちんと言うこと、お箸は正しく使うことなど、食事について学ぶべきことはたくさんあります。もし、そういったマナーを身につけずに大人になってしまうと、子ども自身が恥をかいてしまいます。こういったマナーを身につける意味でも、子どもの食事は非常に重要な意味を持っています。
2-1離乳食期(0-2歳頃)
2歳ごろまでの離乳食期に大切なのは、「まず食事を楽しむ」ことです。まだ手もおぼつかない子どもであれば、手づかみで食べても構いません。それよりも食べることが好きになることや、様々な食材や味付けがあることを知ることがこの時期には重要になります。また、食べたいときに食べるのではなく、きちんと生活リズムに合わせた食事を取ることで、生活習慣を確立することも大切です。
2-2幼児期(3-5歳頃)
幼児期は食に対してもっとも関心を抱きやすいとき。そのため、この時期にはできるだけ家族で食卓を囲み、スプーンやフォークといった食具の使い方を身につけさせましょう。また、食材と食事との関係を知ることも重要。農業体験や調理などの体験を行うと、より一層食への関心を高めることができるでしょう。
2-3小学生(6-12歳頃)
小学生は正しい食習慣やマナーが形成される時期です。この時期には三食をきちんと食べることで正しいリズムと将来への基礎を身につけることができます。特に抜いてしまいがちな朝食が重要になります。また、食品を選ぶ、調理をするといった食の基礎や、お箸を正しく持つ、「いただきます」「ごちそうさま」と挨拶をするなどのマナーを身につけさせましょう。
そのほかにも、小学生は好奇心の旺盛な時期。食材がどのようにしてできるのか、食品の表示にはなにが書いてあるのか、自分の住んでいる郷土ではどのような食事が食べられてきたのかと言った知識を身につけるだけでなく、食べ残しをもったいないと思う気持ちを育むことも大切です。
03子どもにおすすめのお手伝いとポイント
子どもにとって「お手伝い」は食育のための重要なポイント。年齢別に最適のお手伝いの方法を紹介します。
3-12から3歳頃
なんでもやってみたい2~3歳ごろのお手伝いは、遊びの延長としてできるような、手を使った作業がおすすめです。葉物の野菜をちぎる、おにぎりを最後に一握りする、団子を丸めるといった作業であれば、子どもでもお手伝いできるもの。このとき、たとえ失敗しても怒らず、根気よく手伝わせてみましょう。
3-24から6歳頃
幼稚園になれば、器用な子なら包丁を使うこともできますが、万が一のことを考えて、プラスチックの包丁などで豆腐やちくわなど、切れやすいものを切らせてみましょう。また、クッキーの型を抜く、ピザのトッピングを行う、フライの衣をつけるといったお手伝いも効果的。自分が料理に参加し、その工程がどのような結果になるかが分かれば、子どももさらにお手伝いが好きになるでしょう。
3-3小学生以降
小学生以降であれば、最初から最後まで、一品料理の完成を目指してみましょう。といっても、複雑なものでなくても構いません。たとえば目玉焼きやゆで卵と言ったもので構いません。最初から最後まで、親の手を借りずに自分で料理を作り上げたという経験は子どもにとっては大きな自信になります。
このとき注意したいのが、少しずつお手伝いをさせるということ。どんなに器用な子どもでも、最初から一人で料理を作ることはできません。たとえば目玉焼きであれば、フライパンを火にかけて、油を敷いて、卵を焼くといった工程が必要になります。最初はそのひとつの部分だけ子どもに手伝わせ、少しずつできることを増やしていきましょう。また、失敗しても叱らないことが重要です。もちろん、刃物をいい加減に扱う、火の始末を忘れるといった本当に危険な行動に対しては厳しく注意することが必要ですが、多少料理に失敗したという程度であれば、一緒に笑って済ませることが、子どもに関心を失わせず、また手伝おうと思わせることにつながります。
3-4始めるタイミングはいつが良いか
それでは、子どもがお手伝いを始めるタイミングはいつが良いのでしょうか。親のほうから「お手伝いしてみる?」「お手伝いしてくれるとうれしいな」とうながす方法もあります。また、子どもが「お手伝いをしたい」と思ったときを見逃さずにやらせてあげることも重要。親にとって、子どもがお手伝いをしてくれるというのは、頼もしさやうれしさを感じる反面、ちょっと面倒だということもあります。自分ひとりならもっと手早くできるのに、子どもが手伝うといったことで余計な時間がかかってしまったということは、親なら一度は経験しているかもしれません。
けれど、子どもが「やりたい」というのは、今後さらなる成長をしてくれるためのチャンス。本当に急いでいるときは別としても、子どもがやりたいと思ったときには、多少の面倒は我慢してでも、子どもにお手伝いをお願いしてみましょう。
04まとめ
子どもの食育は、健康的な心身の発達と生涯にわたる良好な食生活の基盤を築くために非常に重要です。
子どもの時期から正しい食習慣を身につけることは、バランスのとれた栄養摂取、食べ物への興味と感謝の心の醸成など、様々な効果が期待できます。
効果的な食育には、家庭や学校、地域が連携して取り組むことが不可欠です。
親子で一緒に調理する機会を設けたり、食事マナーを学んだり、地域の食文化を理解するなど、子どもの発達段階に合わせた多岐にわたる活動が求められます。
子どもの健やかな成長のためにも、家庭や地域が一丸となって食育に取り組んでいくことが重要です。子どもの成長にとって非常に重要な食育。特に家庭での食育は、学校では学べないことが多く、子どもの成長には大きな影響を与えます。もちろん、子どもの成長は個人差が大きいもの。「2歳だからこれをやらせないといけない」「3歳なのにこれができないのは問題」などと考えることなく、親もゆったりした気持ちで取り組むのがいいでしょう。
3-12から3歳頃
なんでもやってみたい2~3歳ごろのお手伝いは、遊びの延長としてできるような、手を使った作業がおすすめです。葉物の野菜をちぎる、おにぎりを最後に一握りする、団子を丸めるといった作業であれば、子どもでもお手伝いできるもの。このとき、たとえ失敗しても怒らず、根気よく手伝わせてみましょう。
3-24から6歳頃
幼稚園になれば、器用な子なら包丁を使うこともできますが、万が一のことを考えて、プラスチックの包丁などで豆腐やちくわなど、切れやすいものを切らせてみましょう。また、クッキーの型を抜く、ピザのトッピングを行う、フライの衣をつけるといったお手伝いも効果的。自分が料理に参加し、その工程がどのような結果になるかが分かれば、子どももさらにお手伝いが好きになるでしょう。
3-3小学生以降
小学生以降であれば、最初から最後まで、一品料理の完成を目指してみましょう。といっても、複雑なものでなくても構いません。たとえば目玉焼きやゆで卵と言ったもので構いません。最初から最後まで、親の手を借りずに自分で料理を作り上げたという経験は子どもにとっては大きな自信になります。
このとき注意したいのが、少しずつお手伝いをさせるということ。どんなに器用な子どもでも、最初から一人で料理を作ることはできません。たとえば目玉焼きであれば、フライパンを火にかけて、油を敷いて、卵を焼くといった工程が必要になります。最初はそのひとつの部分だけ子どもに手伝わせ、少しずつできることを増やしていきましょう。また、失敗しても叱らないことが重要です。もちろん、刃物をいい加減に扱う、火の始末を忘れるといった本当に危険な行動に対しては厳しく注意することが必要ですが、多少料理に失敗したという程度であれば、一緒に笑って済ませることが、子どもに関心を失わせず、また手伝おうと思わせることにつながります。
3-4始めるタイミングはいつが良いか
それでは、子どもがお手伝いを始めるタイミングはいつが良いのでしょうか。親のほうから「お手伝いしてみる?」「お手伝いしてくれるとうれしいな」とうながす方法もあります。また、子どもが「お手伝いをしたい」と思ったときを見逃さずにやらせてあげることも重要。親にとって、子どもがお手伝いをしてくれるというのは、頼もしさやうれしさを感じる反面、ちょっと面倒だということもあります。自分ひとりならもっと手早くできるのに、子どもが手伝うといったことで余計な時間がかかってしまったということは、親なら一度は経験しているかもしれません。
けれど、子どもが「やりたい」というのは、今後さらなる成長をしてくれるためのチャンス。本当に急いでいるときは別としても、子どもがやりたいと思ったときには、多少の面倒は我慢してでも、子どもにお手伝いをお願いしてみましょう。
子どもの時期から正しい食習慣を身につけることは、バランスのとれた栄養摂取、食べ物への興味と感謝の心の醸成など、様々な効果が期待できます。
効果的な食育には、家庭や学校、地域が連携して取り組むことが不可欠です。
親子で一緒に調理する機会を設けたり、食事マナーを学んだり、地域の食文化を理解するなど、子どもの発達段階に合わせた多岐にわたる活動が求められます。
子どもの健やかな成長のためにも、家庭や地域が一丸となって食育に取り組んでいくことが重要です。子どもの成長にとって非常に重要な食育。特に家庭での食育は、学校では学べないことが多く、子どもの成長には大きな影響を与えます。もちろん、子どもの成長は個人差が大きいもの。「2歳だからこれをやらせないといけない」「3歳なのにこれができないのは問題」などと考えることなく、親もゆったりした気持ちで取り組むのがいいでしょう。
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