ワインを飲む時におすすめの温度とは?
ワインを楽しむとき、実はとても重要なのが温度です。ワインに最適な温度は、ワインの色や種類、さらにはブドウの品種によっても異なります。さらに温度によって味にも大きな変化が起きることも。今回はワインを飲むときのおすすめの温度についてご紹介します。
- 目次
01ワインと温度の関係
ワインの温度は、香りや味わいと密接な関係にあります。それぞれのワインには適切な温度がありますが、それを外してしまうとワインの味が低下してしまうことも。またワインの種類によっても美味しく味わえる温度は異なります。
1-1一口含んだ時に感じる第一印象
ワインテイスティングにおける「アタック」とは、簡単に言えば第一印象のこと。グラスからワインを一口含んだとき、舌に感じる味や鼻に感じる香りがアタックと呼ばれるものです。
1-2強い・弱いで表現されることが多い
ワインのアタックは強い、弱いで表現されることが多いようです。この場合の強弱とは、刺激の強さというよりも、印象に残るかどうかということ。たとえば「さわやかなアタック」といった場合、第一印象に感じるものがさわやかさだということになります。
これ以外にも、アタックは心地よいアタック、豊かなアタックといった形で使用されます。
1-3イメージをつくる一要因
人間にとって第一印象は非常に重要です。最初の印象がよい場合、その後もその印象が続き、逆に印象が悪い場合には、特に理由がなくても、悪い印象を持ち続けてしまいがち。
ワインでもそれと同じことが起こります。
たとえば最初のアタックにさわやかさを感じた場合、そのワインにはさわやかというイメージが持たれます。
そのため、アタックはワインのイメージを作るひとつの要因となっています。
02温度別の味わい
実は人間の味覚や嗅覚は、温度に大きな影響を受けています。例えばアイスクリームなどは冷たい状態のときにはとても美味しく感じますが、少し溶けた状態では非常に甘く感じることがあります。
2-1甘み
甘味をもっとも感じるのは、ある程度の温度がある状態。体温に近ければ近いほど甘味は強く、重く感じられます。逆に体温から遠くなればなるほど甘味は感じにくくなります。
そのため、アイスクリームやジュースなど、冷たい間は美味しく感じるものでも、ぬるくなると甘ったるく思えてしまうのです。
2-2渋み
渋みは甘味とは逆に、温かければ感じにくくなり、冷たければ強く感じるようになります。ワインにとって渋みは重要ですが、あまり強く感じると舌ざわりが悪くなるため、どのような温度で飲むのかによって大きく影響を受けます。
ワインにおける渋みの成分の正体は「タンニン」と呼ばれる物質。このタンニンはブドウの種と皮に多く含まれていますが、温度が下がると渋みが強く感じられてしまいます。
2-3酸味
酸味は実はあまり温度には影響を受けないといわれています。たとえば料理などでも、ビネガーやレモンなどを使ったものでは、温かくても冷たくても酸っぱく感じるものは酸っぱく感じます。ただし、やはり酸味にも温度は影響します。温度が低くなると、酸味自体は変わらなくても、その印象や味の輪郭は強くなります。逆に温度が高くなると、ワインの酸味はマイルドになります。また、香りの面では温度が上がると強く、下がると薄く感じられます。そのため、もともと強い果実味を持っている場合には低めで、淡い香りの場合は高めの温度がよいでしょう。
1-1一口含んだ時に感じる第一印象
ワインテイスティングにおける「アタック」とは、簡単に言えば第一印象のこと。グラスからワインを一口含んだとき、舌に感じる味や鼻に感じる香りがアタックと呼ばれるものです。
1-2強い・弱いで表現されることが多い
ワインのアタックは強い、弱いで表現されることが多いようです。この場合の強弱とは、刺激の強さというよりも、印象に残るかどうかということ。たとえば「さわやかなアタック」といった場合、第一印象に感じるものがさわやかさだということになります。
これ以外にも、アタックは心地よいアタック、豊かなアタックといった形で使用されます。
1-3イメージをつくる一要因
人間にとって第一印象は非常に重要です。最初の印象がよい場合、その後もその印象が続き、逆に印象が悪い場合には、特に理由がなくても、悪い印象を持ち続けてしまいがち。
ワインでもそれと同じことが起こります。
たとえば最初のアタックにさわやかさを感じた場合、そのワインにはさわやかというイメージが持たれます。
そのため、アタックはワインのイメージを作るひとつの要因となっています。
2-1甘み
甘味をもっとも感じるのは、ある程度の温度がある状態。体温に近ければ近いほど甘味は強く、重く感じられます。逆に体温から遠くなればなるほど甘味は感じにくくなります。
そのため、アイスクリームやジュースなど、冷たい間は美味しく感じるものでも、ぬるくなると甘ったるく思えてしまうのです。
2-2渋み
渋みは甘味とは逆に、温かければ感じにくくなり、冷たければ強く感じるようになります。ワインにとって渋みは重要ですが、あまり強く感じると舌ざわりが悪くなるため、どのような温度で飲むのかによって大きく影響を受けます。
ワインにおける渋みの成分の正体は「タンニン」と呼ばれる物質。このタンニンはブドウの種と皮に多く含まれていますが、温度が下がると渋みが強く感じられてしまいます。
2-3酸味
酸味は実はあまり温度には影響を受けないといわれています。たとえば料理などでも、ビネガーやレモンなどを使ったものでは、温かくても冷たくても酸っぱく感じるものは酸っぱく感じます。ただし、やはり酸味にも温度は影響します。温度が低くなると、酸味自体は変わらなくても、その印象や味の輪郭は強くなります。逆に温度が高くなると、ワインの酸味はマイルドになります。また、香りの面では温度が上がると強く、下がると薄く感じられます。そのため、もともと強い果実味を持っている場合には低めで、淡い香りの場合は高めの温度がよいでしょう。
03ワインにおける常温
一般的に、赤ワインは常温で、白ワインは楽しむものとされています。では、この「常温」とはどのような温度なのでしょうか。
3-117世紀頃のフランスの平均気温
常温というと、室内の温度というイメージですが、この室内の温度は季節によって左右されます。また、エアコンを使うことで、上げることも下げることもできるもの。では、常温でワインを飲むときには、室内と同じ温度で飲めばよいということなのでしょうか。
実はこれは大きな間違い。
赤ワインは常温でというのは間違いではありませんが、この常温は日本の平均気温ではなく、フランスの平均気温を指しているのです。
さらにフランスの平均気温といっても、最近の温度ではなく、17世紀頃のフランスの平均気温を意味しています。
3-2ワインを保存するときの温度
ではなぜワインの常温は17世紀頃のフランスの平均気温なのでしょうか。これはワインというお酒の性質とも関係しています。
ワインは瓶詰されてからも、ボトルの中で熟成が進んでいくお酒です。温度が高い場合には熟成が進みすぎると美味しくなくなりますが、逆に低すぎると熟成がまったく進みません。
そのため、ワインの管理においては温度が非常に重要。
そのワインにとって、快適な温度こそ17世紀頃のフランスの平均気温なのです。
3-314~17℃くらいのこと
では17世紀頃のフランスの平均気温というと、具体的にはどれぐらいの温度なのでしょうか。
具体的には17世紀頃のフランスの平均気温とは14~17℃くらいのことだと言われています。これは日本人にとっては、少し肌寒く感じる温度。
そのため、ワインを常温で楽しみたい場合には、冷蔵庫から出して放置するというよりも、きちんと温度を管理してあげることが重要です。
04ワインを飲む時の適温は?
ワインは色や種類によっても適切な温度は異なります。では、それぞれの種類のワインでは、どのような温度がベストなのでしょうか。
4-1赤ワインの場合
赤ワインは非常に複雑で種類も豊富なお酒です。
そのため、まず初心者の方がワインを楽しむ場合には、14~16℃程度の温度がよいでしょう。目安としては、冷蔵庫で保存している場合、冷蔵庫から外に出して一時間から一時間半待った後に抜栓を行います。そうすると、大まかにベストな温度になっているはず。
ただし、このときに注意しなければならないのは、食事を始める時間ではなく、飲む時間に合わせること。特に白ワインから食事を始めて赤ワインに進むという場合、食事を始める時間を基準にすると外に出している時間が長くなり、温度が高くなってしまいます。
また、冷蔵庫ではなく、床下収納などの冷暗所にワインを保存している場合、季節によっては理想的な温度を上回っていることがあります。
その場合には、飲むまで時間があるようなら冷蔵庫、すぐに飲むならワインクーラーを活用しましょう。
少し赤ワインに慣れてきた中級者以上であれば、ワインの種類やブドウの品種によって温度を変えて楽しむこともおすすめです。
赤ワインの場合、渋みやコクなどが豊富ですが、これらのコクや渋みは温度が高いほうが感じやすいもの。逆に酸味や渋みは温度が低い方が感じられます。
これを念頭に、ワインの種類で温度を変えることで、より赤ワインを楽しむことができます。
たとえば、濃厚で渋みも豊富なフルボディのワインや、ボルドーの上級ワインなら16℃~18℃、果実味があり渋みが少ないミディアムボディのワインなら14℃~16℃、アルコール分が軽めのライトなワインなら11℃~14℃と、種類やグレードによって温度を変えるとワインをさらに楽しむことができるでしょう。
4-2白ワインの場合
白ワインは冷やして楽しむものと言われています。これは白ワインが、タンニンの豊富な種や皮を除いて作られるから。そのため、赤ワインに比べるとタンニンが少ないため、冷やしても渋みを感じることがありません。
ただし、冷やせば冷やすほど美味しいかというとそうではありません。もし冷やし過ぎてしまった場合、ワインの持っている味わいを感じにくくなります。
白ワインの温度の目安となるのは8℃~10℃。そのため、冷蔵庫から取り出してすぐよりも、飲むまでに三十分から十五分かけるとちょうどよい温度になります。
また、白ワインの場合にも、コクのあるタイプは10℃~12℃、さっぱりした軽快なライトなワインなら8℃~10℃と温度を使い分けるとよいでしょう。
4-3スパークリングワインの場合
スパークリングワインの適温は4℃~6℃と言われています。そのため冷蔵庫から出してすぐに楽しむのがベストです。できるだけ冷たい間に飲んでしまうのがよいでしょう。
ただし、シャンパーニュのように味わいや香りが複雑なワインの場合には、10℃前後がよいとされています
05ワインの温度の下げ方
ワインにとって、温度の調節は非常に重要。そんなときに役立つのがワインクーラーです。
5-1液面がしっかりつかるまで氷水いれる
ワインクーラーは、氷水にワインを付けることでワインを簡単に冷やすことができる道具です。
ワインクーラーを使用する場合には、ボトルの液面までがしっかり氷水に使っていることが大切。もし液面が氷水の外に出ている場合、冷えが悪くなってしまいます。
5-2冷やしすぎに注意
また、急いでワインを冷やしたいという場合、ワインクーラーの水に塩を入れる方法もあります。塩を入れることで氷点が下がって早くワインを冷やすことができます。
もしその場合には、冷やしすぎには注意しましょう。
06まとめ
温度とワインの関係を知ると、より奥深いワインの世界に触れることができます。まずは様々なワインを実際に飲み、味わいを試してみてはいかがでしょうか。
3-117世紀頃のフランスの平均気温
常温というと、室内の温度というイメージですが、この室内の温度は季節によって左右されます。また、エアコンを使うことで、上げることも下げることもできるもの。では、常温でワインを飲むときには、室内と同じ温度で飲めばよいということなのでしょうか。
実はこれは大きな間違い。
赤ワインは常温でというのは間違いではありませんが、この常温は日本の平均気温ではなく、フランスの平均気温を指しているのです。
さらにフランスの平均気温といっても、最近の温度ではなく、17世紀頃のフランスの平均気温を意味しています。
3-2ワインを保存するときの温度
ではなぜワインの常温は17世紀頃のフランスの平均気温なのでしょうか。これはワインというお酒の性質とも関係しています。
ワインは瓶詰されてからも、ボトルの中で熟成が進んでいくお酒です。温度が高い場合には熟成が進みすぎると美味しくなくなりますが、逆に低すぎると熟成がまったく進みません。
そのため、ワインの管理においては温度が非常に重要。
そのワインにとって、快適な温度こそ17世紀頃のフランスの平均気温なのです。
3-314~17℃くらいのこと
では17世紀頃のフランスの平均気温というと、具体的にはどれぐらいの温度なのでしょうか。
具体的には17世紀頃のフランスの平均気温とは14~17℃くらいのことだと言われています。これは日本人にとっては、少し肌寒く感じる温度。
そのため、ワインを常温で楽しみたい場合には、冷蔵庫から出して放置するというよりも、きちんと温度を管理してあげることが重要です。
4-1赤ワインの場合
赤ワインは非常に複雑で種類も豊富なお酒です。
そのため、まず初心者の方がワインを楽しむ場合には、14~16℃程度の温度がよいでしょう。目安としては、冷蔵庫で保存している場合、冷蔵庫から外に出して一時間から一時間半待った後に抜栓を行います。そうすると、大まかにベストな温度になっているはず。
ただし、このときに注意しなければならないのは、食事を始める時間ではなく、飲む時間に合わせること。特に白ワインから食事を始めて赤ワインに進むという場合、食事を始める時間を基準にすると外に出している時間が長くなり、温度が高くなってしまいます。
また、冷蔵庫ではなく、床下収納などの冷暗所にワインを保存している場合、季節によっては理想的な温度を上回っていることがあります。
その場合には、飲むまで時間があるようなら冷蔵庫、すぐに飲むならワインクーラーを活用しましょう。
少し赤ワインに慣れてきた中級者以上であれば、ワインの種類やブドウの品種によって温度を変えて楽しむこともおすすめです。
赤ワインの場合、渋みやコクなどが豊富ですが、これらのコクや渋みは温度が高いほうが感じやすいもの。逆に酸味や渋みは温度が低い方が感じられます。
これを念頭に、ワインの種類で温度を変えることで、より赤ワインを楽しむことができます。
たとえば、濃厚で渋みも豊富なフルボディのワインや、ボルドーの上級ワインなら16℃~18℃、果実味があり渋みが少ないミディアムボディのワインなら14℃~16℃、アルコール分が軽めのライトなワインなら11℃~14℃と、種類やグレードによって温度を変えるとワインをさらに楽しむことができるでしょう。
4-2白ワインの場合
白ワインは冷やして楽しむものと言われています。これは白ワインが、タンニンの豊富な種や皮を除いて作られるから。そのため、赤ワインに比べるとタンニンが少ないため、冷やしても渋みを感じることがありません。
ただし、冷やせば冷やすほど美味しいかというとそうではありません。もし冷やし過ぎてしまった場合、ワインの持っている味わいを感じにくくなります。
白ワインの温度の目安となるのは8℃~10℃。そのため、冷蔵庫から取り出してすぐよりも、飲むまでに三十分から十五分かけるとちょうどよい温度になります。
また、白ワインの場合にも、コクのあるタイプは10℃~12℃、さっぱりした軽快なライトなワインなら8℃~10℃と温度を使い分けるとよいでしょう。
4-3スパークリングワインの場合
スパークリングワインの適温は4℃~6℃と言われています。そのため冷蔵庫から出してすぐに楽しむのがベストです。できるだけ冷たい間に飲んでしまうのがよいでしょう。
ただし、シャンパーニュのように味わいや香りが複雑なワインの場合には、10℃前後がよいとされています
05ワインの温度の下げ方
ワインにとって、温度の調節は非常に重要。そんなときに役立つのがワインクーラーです。
5-1液面がしっかりつかるまで氷水いれる
ワインクーラーは、氷水にワインを付けることでワインを簡単に冷やすことができる道具です。
ワインクーラーを使用する場合には、ボトルの液面までがしっかり氷水に使っていることが大切。もし液面が氷水の外に出ている場合、冷えが悪くなってしまいます。
5-2冷やしすぎに注意
また、急いでワインを冷やしたいという場合、ワインクーラーの水に塩を入れる方法もあります。塩を入れることで氷点が下がって早くワインを冷やすことができます。
もしその場合には、冷やしすぎには注意しましょう。
06まとめ
温度とワインの関係を知ると、より奥深いワインの世界に触れることができます。まずは様々なワインを実際に飲み、味わいを試してみてはいかがでしょうか。
5-1液面がしっかりつかるまで氷水いれる
ワインクーラーは、氷水にワインを付けることでワインを簡単に冷やすことができる道具です。
ワインクーラーを使用する場合には、ボトルの液面までがしっかり氷水に使っていることが大切。もし液面が氷水の外に出ている場合、冷えが悪くなってしまいます。
5-2冷やしすぎに注意
また、急いでワインを冷やしたいという場合、ワインクーラーの水に塩を入れる方法もあります。塩を入れることで氷点が下がって早くワインを冷やすことができます。
もしその場合には、冷やしすぎには注意しましょう。
この講座は!プロの監修を受けています!
1999年 当時日本で最年少で社団法人日本ソムリエ協会ソムリエ資格を取得。
2002年 C.I.V.C日本シャンパーニュ委員会デュプロム取得 No.235
2005年 札幌大通り公園で毎年5月に開催されるさっぽろライラック祭り内で、7丁目に北海道のワインと食のイベント「ワインガーデン」を自らプロデュースし立ち上げる。
(総合プロデュースは2005年〜2009年)
2011年FBO唎酒師呼称資格認定
2012年 社団法人日本ソムリエ協会シニアソムリエ資格取得
2015年 シャンパーニュ騎士団ショバリエ叙任
(フランス、ルイ14世時代から続く歴史的、由緒正しき伝統ある騎士団)
2016年 フランスシャンパーニュ地方「ニコラフィアット社」公式アンバサダー任命 (世界初のニコラフィアットアンバサダーに任命)※15年連続フランス国内生産量No.1
2017年豆腐マイスター、おから味噌インストラクターライセンス取得
2018年 シャンパーニュ騎士団オフィシエ叙任
2019年から現在、料理屋botanの専属シニアソムリエール
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