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漢方・薬膳

薬膳とは?普通の料理との違いを比較

「薬膳」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。薬膳は、東洋医学の考えに基づき、体質や症状に合わせて食材を選んで調理する料理スタイルです。
一般的な「普通の料理」と比べると、薬膳はかなり異なる特徴を持っています。まず、調理の目的が違います。普通の料理の目的が「美味しく食べること」なのに対し、薬膳の目的は「健康維持や症状改善」にあります。そのため、食材選びや調理方法にも大きな違いが生まれます。
また、薬膳では食材の性質(陰陽や味) やバランスを重視し、体質に合わせて食材を組み合わせます。一方、普通の料理では個人の好みや調理の手間など、別の要素が重視されます。さらに、薬膳は薬効成分を最大限引き出すため、煎じたり蒸したりと特殊な調理法を用いることが特徴です。
このように、薬膳は東洋医学の知見を活かした独自の料理スタイルであり、一般的な料理とは大きく異なります。薬膳の特徴をしっかり理解すれば、自分の健康維持に役立てられるでしょう。一方で、初めてでは慣れない面もあるかもしれません。
中国の伝統医学である「中医学」の考え方を活かした薬膳料理。興味はあってもよくわからないという方も多いかもしれません。今回は、薬膳の基本的な考え方や一般的な料理との違い、日常に取り入れやすい薬膳などについてご紹介します。

薬膳とは?普通の料理との違い
目次

01薬膳とは?

薬膳とは?については以下の通りです。
● 薬膳の特徴
● 薬膳の役割
こちらを順に解説していきます。

1-1薬膳の特徴

薬膳とは、中国伝統医学の考え方に基づいて食材の特性を活かし、体質や症状に合わせて調理された食事のことです。薬膳の特徴は以下のようなものがあります。
● 体調の改善や疾病の予防、体質改善を目的とする。体質や症状に合わせた食材を組み合わせることで、バランスの取れた栄養が摂取できる。
● 食材の性質(温・寒、乾・湿など)を考慮し、体の状態に合わせて調理する。たとえば、冷え症の人には温活作用のある食材を使う。
● 五行思想に基づき、五つの基本味(酸味、甘味、苦味、辛味、塩味)のバランスを整える。これにより体内のエネルギーの流れを調整する。
● 調理方法にも工夫があり、蒸す、煮る、炒めるなどの調理法を組み合わせる。これによって食材の性質を最大限に引き出すことができる。
このように、薬膳は古来の中医学の知恵を活かし、個人の体質や症状に合わせた食事療法として提唱されています。

1-2薬膳の役割

薬膳とは、中国の伝統医学思想に基づいた食療法です。
薬膳の主な役割は以下の通りです。
● 体質改善:体の虚実(エネルギーの過不足)や寒熱(体温調整)の問題を改善する。適切な食材を組み合わせることで体内のバランスを整えます。
● 予防効果:身体の不調を未然に防ぐ。特定の症状や疾病に効果的な食材を取り入れることで、発症を予防したり症状を和らげることができます。
● 治療支援:疾病の治療を補助する。医薬品の副作用を和らげたり、治療効果を高めるのに役立ちます。
● 健康維持:日常的な健康管理に活用できる。体調に合わせて適切な食事を心がけることで、恒常的な健康状態を保つことができます。
このように、薬膳は単なる健康的な食事ではなく、伝統医学の理論に基づいた予防と改善を目的とした食療法なのです。

02薬膳と一般料理との違い

薬膳と一般料理の違いについては以下の通りです。
● 食材選び
● 調理方法
● 味付け
● 目的
こちらを順に解説していきます。

2-1食材選び

薬膳と一般料理における食材選びの最大の違いは、その目的意識にあります。
薬膳の食材選びは、中医学の理論に基づいて行われます。体質や症状に合わせて、その人にとって最適な食材が選ばれるのです。たとえば、寒さに弱い人には温性の生姜や肉類を、疲労回復が必要な人には滋養のある人参や鹿肉などが選択されます。つまり「食べる人の健康」が最優先されるのが薬膳の特徴です。
一方、一般料理の食材選びは、主に「美味しさ」を追求する目的で行われます。季節感や食べ合わせ、食感などを考慮し、料理全体のバランスを取ることが重視されます。近年では健康志向も高まっているため、栄養価の高い食材を選ぶ傾向にはありますが、あくまで美味しさが第一の基準になるでしょう。

2-2調理方法

薬膳と一般料理における調理方法の違いは、その目的意識の違いから生まれています。
薬膳の調理方法は、食材の性質や効能を最大限引き出すことを目的としています。たとえば、生姜は温性の食材なので、長時間煮込むことでその温性作用が高まります。また、人参は補気作用があるため、しっかりと煮込んで味を出すなど、食材の特性を活かした調理が行われるのです。
一方、一般料理の調理方法は、食材の風味や食感を損なわないことを重視しています。焼く、蒸す、サッと炒めるなど、食材本来の美味しさを生かすことが目的です。調理時間を短く抑えたり、素材の旨みを引き出す調理法が選ばれます。つまり、「美味しさ」を追求することが一般料理の調理方法の特徴と言えるでしょう。

2-3味付け

薬膳と一般料理における味付けの違いは、その根本的な目的の違いから生まれています。
薬膳の味付けは、中医学の五味論に基づいて行われます。病状や体質に合わせて、酸味、甘味、辛味、苦味、塩味のバランスが調整されるのです。たとえば、疲労回復には甘味が良く、冷え症には辛味が効果的とされています。
一方、一般料理の味付けは、主に料理全体のバランスと美味しさを追求することが目的です。食材本来の旨味を引き出しつつ、酸味や塩味、香辛料などを組み合わせて、調和の取れた味わいを作り上げます。近年では健康志向も高まっているため、塩分控えめやヘルシーな調味料の使用も増えていますが、あくまで「美味しさ」が最優先されるのが一般料理の特徴と言えるでしょう。

2-4目的

薬膳の目的は、体質や症状に合わせて効能のある食材を選び、食べる人の健康を第一に考えることです。中医学の理論に基づいて、食材の性質や効能を最大限引き出すような調理方法が採用されます。
一方、一般料理の目的は、主に美味しさを追求することです。食材本来の風味や食感を損なわないよう、短時間の調理方法が選ばれます。また、酸味や塩味、香辛料などを組み合わせることで、調和の取れた味わいを作り上げます。

03薬膳の効果は?

薬膳の効果は?については以下の通りです。
● 体調調整
● 疾病予防
● 症状改善
● 美容効果
こちらを順に解説していきます。

3-1体調調整

薬膳には様々な効果が期待されますが、特に注目されているのが体調調整の効果です。
薬膳は中医学の理論に基づいて考案されているため、食べる人の体質や症状に合わせて最適な食材が選ばれます。
たとえば、冷え性の人には辛味や生姜などの温性の食材が用いられ、疲労回復には甘味の強い食材が使われます。このように、五味や性質を意識的に組み合わせることで、体の不調を改善し、バランスの取れた健康的な状態を導くことができるのが薬膳の大きな特徴です。
さらに、薬膳は単なる料理にとどまらず、食養生の考え方に基づいて提案されるため、個人の体質や症状に合わせた長期的な食事療法としても活用できます。つまり、薬膳を通して、体の内側からアプローチし、持続可能な健康管理を実現することが可能なのです。

3-2疾病予防

薬膳の基盤となる中医学では、未病の治療、すなわち発症前の予防医学が重視されています。つまり、症状が出る前の段階から体調管理を行い、疾病の発症を未然に防ぐことが薬膳の大きな目的なのです。
たとえば、冷え性の人には生姜や唐辛子などの温性食材を、代謝の低下した高齢者には五味子などの滋養強壮食材を取り入れるといった具合です。これらの食材には、それぞれ冷えやめまい、疲労感の改善効果があり、適切に組み合わせることで、疾病の発症を未然に防げるのです。
さらに、薬膳は季節の変化や体調の変化に合わせて柔軟に対応できるため、長期的な視点から生活習慣病の予防にも有効活用できます。このように、薬膳には疾病の未然防止という大きな可能性が秘められているのです。

3-3症状改善

薬膳は中医学の理論に基づいて設計されているため、発症した症状に対してもアプローチすることが可能です。中医学では、症状の原因を体内の陰陽のバランス、臓腑の機能、体質などから探り、それに応じた食材を組み合わせることで、症状の改善を目指します。
たとえば、肩こりがある人には温性の生姜を使った薬膳料理を、胃腸の調子が悪い人には清熱作用のある山査子や山楂を使った薬膳を提案するといった具合です。これらの食材には、それぞれ筋肉の緊張を緩和したり、消化器官の働きを改善する効能があり、症状の改善に効果的なのです。
さらに、薬膳は自然の食材を使うため、副作用のリスクも低く、長期的な摂取も可能です。薬膳には、医療と調和しながら、症状の改善に貢献できる大きな可能性が秘められているのです。

3-4美容効果

薬膳は中医学の理論に基づいており、体の内側からのアプローチを重視します。そのため、単なる外見の改善だけではなく、内面の健康状態を整えることで、持続的な美しさを引き出すことが可能です。
たとえば、肌荒れやくすみを改善するには、清熱解毒作用のある食材を組み合わせた薬膳料理が効果的です。具体的には、山査子や柚子、黒豆などが良いでしょう。一方で、抜け毛や爪の変化への改善には、髪や爪の成長を促す食材、例えば牡蠣やクコの実などが使われます。
さらに、疲労の蓄積を取り除く滋養強壮作用のある食材を取り入れることで、肌の弾力性や透明性も高められます。つまり、薬膳には、内面からアプローチし、全身の健康状態を整えることで、根本的な美しさを引き出す効果があるのです。

04一般料理の効果

一般料理の効果については以下の通りです。
● 食欲の満足
● 栄養の補給
● 精神的な満足
こちらを順に解説していきます。

4-1食欲の満足

私たちが日常的に口にする一般的な料理には、食欲を刺激し、食べ応えのある要素が数多く含まれています。
まず、料理の香りや見た目の美しさといった視覚的・嗅覚的な要素によって、食欲が惹起されます。さらに、適度な食感の変化や、バランスの取れた味付けによって、食べ応えのある満足感が得られます。
また、料理には心を癒やす効果もあるのです。家族や友人と囲む食事の時間は、ストレス解消や心の充足感を生み出すでしょう。さらに、料理を通して得られる達成感や創造性の発露も、心の豊かさに寄与しています。
このように、一般的な料理には、多様な感覚を刺激し、心身ともに満たされる効果が期待できるのです。日々の食生活の中で、そうした効果を味わえるのは大きな喜びといえるでしょう。

4-2栄養の補給

私たちが日常的に口にする普通の家庭料理は、私たちの健康を支える重要な栄養源となっています。
一般的な料理には、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなど、私たちに不可欠な栄養素が幅広く含まれているのです。肉や魚、卵、乳製品からたんぱく質を、野菜や穀物からビタミンやミネラルを、油脂からエネルギーとなる脂質を、それぞれ効果的に摂取することが可能です。
また、調理の過程で、これらの栄養素の吸収が高まることもあります。たとえば、野菜を加熱調理することで、ビタミンCの吸収率が上がるなどです。
さらに、バランスの取れた食事を心がけることで、それぞれの栄養素が相乗効果を発揮し、健康維持に寄与します。
一般的な料理は、私たちの日々の健康を支える大切な役割を果たしているのです。

4-3精神的な満足

私たちが日常的に食べる家庭料理には、単に体を支える栄養源としての役割だけでなく、心を満たすという側面もあります。
まず、料理を通して得られる達成感や創造性の発露は、大きな喜びと充実感をもたらします。自分で工夫して作り上げた料理を、家族や友人と一緒に楽しむことは、生活に潤いと彩りを加えてくれるでしょう。
また、料理の香りや見た目の美しさ、食感の心地よさなどから得られる感覚的な満足感は、心を癒やし、ストレス解消にもつながります。日々の食事を楽しむことで、心の豊かさと安らぎが得られるのです。
さらに、家族や友人と一緒に食事を囲むことで、絆を深める機会にもなります。料理を通して、コミュニケーションが活性化し、人とのつながりが強められていきます。
一般的な料理には、私たちの心を潤し、満たす大切な役割があるのです。

05日常食材の薬膳的効能

日常食材の薬膳的効能については以下の通りです。
● ねぎ
● 生姜
● 大葉
● わさび
こちらを順に解説していきます。

5-1ねぎ

ねぎは、香り豊かな香味野菜として日本の家庭料理に欠かせない存在です。しかし、ねぎにはそれ以上の価値があります。
ねぎには、強い殺菌作用を持つアリシンという成分が含まれています。このアリシンは、体内の有害な細菌やウイルスを抑制する効果が期待できるのです。そのため、ねぎは風邪予防や消化器系の調子を整える薬膳食材としても重宝されています。
また、ねぎには血液サラサラ効果も期待できます。ねぎに含まれるポリフェノールやビタミンCは、血液の流れを良くし、動脈硬化の予防にも貢献するでしょう。さらに、ねぎにはビタミンやミネラルも豊富に含まれているため、体調管理にも役立つのです。
加えて、ねぎには気分や集中力のアップにも効果があるといわれています。ストレス解消や精神的な安定にも寄与する可能性があるのは興味深い点です。
このように、日常的に口にしているねぎには、薬膳的な優れた効能が隠されているのです。

5-2生姜

生姜は、様々な料理に欠かせない香辛料として知られています。しかし、生姜にはそれ以上の価値があり、まさに薬膳的な効能を秘めた食材なのです。
生姜の主な効能としては、まず、強い抗菌作用が挙げられます。生姜に含まれるジンゲロールやショウガオールといった成分が、体内の有害な細菌やウイルスの増殖を抑制する働きがあるとされています。そのため、生姜は風邪予防や胃腸の健康維持に役立つと考えられているのです。
また、生姜にはめまいや吐き気を抑える効果も期待できます。生姜特有の揮発性成分が、代謝を高めて血行を改善する作用があるためです。さらに、生姜には抗炎症作用も備わっており、関節痛の緩和にも効果的です。
加えて、生姜にはストレス解消作用もあるといわれています。生姜の香りや辛みが、気分を落ち着かせ、リラックスできる効果をもたらすのです。
このように、私たちが日常的に使う生姜には、驚くべき薬膳的な機能が秘められているのです。

5-3大葉

大葉は、爽やかな香りと鮮烈な緑色が特徴の香味野菜です。一般的な料理に添えられることが多い大葉ですが、その薬膳的な効能は実に多岐にわたります。
まず、大葉には強力な殺菌作用があることが知られています。大葉に含まれる成分が、体内の有害な細菌やウイルスの増殖を抑制する効果があるのです。そのため、大葉は風邪予防や消化器系の健康維持に寄与するとされています。
また、大葉にはストレス解消効果も期待できるでしょう。大葉の香りには、リラックス効果や気分転換作用があるといわれています。緊張した心身を穏やかにし、集中力の向上にも役立つと考えられているのです。
さらに、大葉には抗酸化作用も備わっています。大葉に含まれるビタミンCやポリフェノールが、体内の活性酸素を抑制する効果があるのです。そのため、大葉は美容や抗aging、癌予防にも貢献すると期待されています。
そのほかにも、大葉には血流改善効果や血糖値上昇抑制作用、ダイエット効果など、様々な薬膳的な効能が報告されています。
このように、私たちが日常的に口にしている大葉には、驚くべき健康機能が秘められているのです。

5-4わさび

わさびは、独特の強烈な辛味と爽快な香りが特徴の調味料です。
わさびには強力な抗菌作用があることが知られています。わさびに含まれるアリルイソチオシアネートが、体内の有害な細菌やウイルスの増殖を抑制する効果があるのです。そのため、わさびは風邪予防や消化器系の健康維持に役立つと考えられています。
また、わさびには血液を浄化する効果もあるといわれています。わさびに含まれるビタミンCやポリフェノールが、活性酸素を除去し、血液の浄化を促進するのです。そのため、わさびは美容やアンチエイジング、癌予防にも効果が期待されています。
さらに、わさびには血行促進効果や抗炎症作用も備わっています。わさびの辛味成分が体の代謝を高め、血流を改善する一方で、炎症を抑える効果を発揮するのです。そのため、関節痛の緩和や冷え性の予防にも役立つと考えられています。
そのほかにも、わさびにはストレス解消作用や痛み緩和効果など、様々な薬膳的な効能が報告されています。

02普通の料理との違い

薬膳には独自の思想や理論がありますが、旬を大切にしたり、食べる人の体調を考えたりというのは一般的な料理でも行われること。では、薬膳と普通の料理の違いとはどのような部分にあるのでしょうか。

2-1薬膳の目的はおいしいだけでない体質改善

薬膳の大きな目的のひとつに体質改善が挙げられます。東洋医学の考え方に、「邪気」(悪いもの)が身体に入り、それに自分の治癒能力が負けることによって人間は病気になるというものがあります。
つまり、普段から自分の治癒能力を高めておけば、悪いものが入ってきても人間の身体はそれを撃退することができます。そのために必要なのが体質改善。薬膳は様々な食材や調理法を用いることで、体質改善を目指している料理です。
このときに重要になるのが、個人の体質です。どんな人でも、ひとりひとり体質は異なるもの。また、肉が好き、魚が好きというように、食べ物の好みも異なります。
このような個人の体質や好みを踏まえて、どのようなものが不足しがちなのか、どのような栄養が必要なのかといった点も考えるのが薬膳の特徴と言えるでしょう。
中国には昔から「医食同源」という考え方がありますが、これは食事も医薬も、根本的には同じだということを意味しています。この医食同源を実践するのが薬膳ということができます。

2-2自分に合った食材や調理法で未病を防ぐ

中医学では、「未病」という考え方が用いられます。未病とは、健康と病気の間の状態のこと。はっきり症状があるわけではないけれど、なんとなく身体がだるい、やる気がでないといった状態が、病気ではないけれど健康でもない「未病」と呼ばれるものです。
薬膳が目指すのは、この「未病」を防ぐこと。もし病気になってしまうと治療には非常に長い時間がかかり、患者の体力も必要になりますが、未病の時期であれば治療もしやすく、効果もすぐに現れます。
未病を防ぐために、まず必要なのが原因を調べること。どんな物が足りないのか、それを知り、不足している栄養素を補給することが未病を防ぐ第一歩になります。
また、未病になっている場合、足りないだけではなく、老廃物が身体に溜まっているということも考えられます。その場合には、老廃物を身体から排出することが必要になります。
そのほかにも、考えられる不調の原因を探り、それを改善するのに必要な食材を組み合わせるのも薬膳の特徴です。

2-3むくみや出来物の改善(薬膳での「解毒」)

東洋医学では、多くの病気の原因は「食べ過ぎ」にあると考えられます。多すぎる食べ物はエネルギーとして使いきれず、身体の中に溜まっていきます。それらはやがて毒に変わり、内側から身体に影響を与えてむくみや肌荒れ、できものの原因となるます。
そのため、身体を健康な状態に戻すためには、これらの身体の中で溜まっている毒を解毒する必要があります。
この解毒も薬膳の目的のひとつ。いわゆるデトックスに効果があるものや、身体の解毒を司る部分に栄養を与える食材を使用して、体内の解毒を計ります。

03日常にある薬膳

薬膳というと、非常に難しい知識や技術などが必要だと考えがちですが、実は日本の日常的な食卓にも薬膳の知恵は取り入れられています。

3-1お豆腐+生姜の冷奴

冷ややっこの薬味といえば、ショウガやネギが定番ですが、これらの薬味にも薬膳の知識が使われています。豆腐、特に冷たく冷やした豆腐は身体を冷やす食材で、これを食べ続けていると、どうしても身体が冷たくなってしまいます。特に中医学では、身体の不調の原因となるのが冷えだと考えます。そこで冷えを防ぐためにショウガやネギが薬味として用いられます。
実はショウガは西洋医学をベースにした栄養学では、特にメリットのない食材とされていますが、薬膳では身体を温めてくれる貴重な存在。つまり、ショウガで身体を温めるという発想自体が薬膳のものなのです。

3-2お刺身+大葉+ワサビ

お刺身に添えられた大葉やワサビも薬膳の影響によるものです。生の魚であるお刺身は身体を冷やすだけでなく、食中毒のリスクもあります。それを防いでくれるのが大葉とワサビ。大葉やワサビには解毒の作用があり、特にワサビは胃腸の冷えを予防してくれます。このように、気づかないところにも薬膳の知識が取り入れられていることは少なくありません。

04まとめ

薬膳とは、中国や韓国を中心に発展してきた伝統的な食医療システムです。食材の持つ気味(ヒート)や性質を理解し、体調に合わせて調整しながら調理することで、健康増進や病気の予防、症状の改善を目指すものです。
一方、普通の料理は主に味覚や見栄えを重視して調理されます。食材の相性や調理方法を工夫し、おいしく食べられることを目的としています。
では、薬膳と普通の料理の具体的な違いは何でしょうか。
まず、食材選びの視点が異なります。薬膳では体調に合う性質の食材を選びますが、一般的な料理では好みの味わいを重視します。
調理方法も大きく異なります。薬膳では、煮る、蒸すなどの地味な調理法が多く、食材の持ち味を最大限に引き出すことが重視されます。一方、普通の料理ではフライ、炒めるなど、食材の旨味を強調する調理法が多く使われます。
さらに、目的も大きく異なります。薬膳は体調管理が最優先され、料理は健康増進や病気予防が目的となります。一方の普通の料理は、単に美味しく食べることが主な目的です。
このように、薬膳は食を通じた予防医学的アプローチであり、一般的な料理とは根本的に異なるアプローチといえるでしょう。特別なものと考えがちな薬膳ですが、実はすぐに日常に取り入れられる知恵も少なくありません。健康や美容に関心がある方は、ぜひ一度くわしく学んでみてはいかがでしょうか。

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1978年生まれ。札幌市出身。 フードアナリストの資格を持つ占い師として、風水や西洋占星術など占いを活用した「ラッキー〇〇」として有名企業の企画の執筆も手掛ける。

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